2011年12月27日 古河電工
古河西安の合弁化に関する契約締結について
当社と江蘇亨通光電股份有限公司(ヘントン社)は、中国西安市にある当社100%子会社の光ファイバ・ケーブル製造販売会社古河電工(西安)光通信有限公司の当社持分のうち、49%をヘントン社が買取ることで合意し、12月28日に持分譲渡契約、合弁契約書への調印式を行います。
当社は、昨年11月にヘントン社と当社100%子会社の米OFS社との間で光ファイバ母材製造工場を中国江蘇省呉江市に設立しました。今回、光ファイバ母材の合弁に加え、西安の光ファイバ・ケーブル事業も中国ケーブル大手のヘントン社との合弁事業として行うことにより、世界最大市場である中国における当社の光ファイバ・ケーブル事業の基盤固めをはかります。
1986 西古光繊光纜 古河電工と地元通信ケーブル企業・西安電線廠の合弁会社
光ファイバと光ファイバケーブル2003 西安に移管 古河電工100%化
光ファイバ 古河光繊(西安)
光ファイバケーブル 西古光繊光纜 →2011/6 古河電工(西安)光通信→今回、亨通とのJV化2010/11
江蘇OFS亨通光科技 OFS:亨通=51:49 光ファイバ母材を製造
古河 亨通 他 母材 江蘇OFS亨通光科技 OFS
51%49% 光ファイバ 古河光繊(西安) 100% 光ファイバ・ケーブル 古河電工(西安)光通信 49% 49% 2%
今後も更なる拡大が期待される中国の光ファイバ・ケーブル市場において、ヘントン社の持つ幅広い顧客基盤やコスト競争力と、日本や欧米のFTTHマーケットで実績をもつ当社の高付加価値ファイバ・ケーブル技術との融合により、市場競争力を強化し、事業拡大を図ります。
会社名 | :古河電工(西安)光通信有限公司 |
所在地 | :中国陝西省西安市 |
資本金 | :2.27億人民元(約27億円) |
出資比率 | :当社49%、江蘇亨通光電股份有限公司 49%、呉江聯宇工業材料有限公司 2% |
事業内容 | :光ファイバ・ケーブルの製造販売 |
設立時期 | :2012年3月末(予定) |
人員 | :約250名 |
売上高 | :1.3億人民元(約15.6億円/2011年見込み) |
2011.12.27 日本経済新聞
古河電気工業は27日、中国での光ファイバー・ケーブル製造販売を現地大手との合弁事業に切り替えると発表した。江蘇亨通光電など中国2社に中国子会社株 51%を売却する。売却額は5億~10億円とみられる。中国市場では現地企業が優位にあり、単独での事業拡大は困難と判断した。西安市の完全子会社「古河電工(西安)光通信」の株式49%を江蘇亨通光電、2%を呉江聯宇工業材料に売却する。中国側が資本の過半を握るが、呉江聯宇は経営に関与しない。古河電工と江蘇亨通が共同経営する方針だが、江蘇亨通から受け入れる役員数は未定だという。古河電工の光ファイバー・ケーブルは世界3位だが、中国市場でのシェアは2%と苦戦している。中国で15%のシェアを握る江蘇亨通と連携し、3年以内に中国事業の売上高を2倍の30億円に伸ばす。
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OFS社(当社の米国子会社)と中国江蘇亨通光電股份有限公司光ファイバ母材を製造する合弁会社設立に合意
OFS Fitel, LLC(当社の米国子会社、本社:米国ジョージア州アトランタ、会長兼CEO:ティモシー・マレー 以下、OFS社)と中国江蘇亨通光電股份有限公司(本社:中国江蘇省呉江市、董事長:崔根良 以下、亨通社)は、本日、中国国内にて光ファイバ母材を製造する合弁会社設立に合意します。合弁会社は光ファイバの世界最大市場である中国で、当社グループ初の光ファイバ母材製造拠点となります。
本件は2010年4月8日に発表した中期経営計画「ニューフロンティア2012 」における伝送インフラ事業のグローバル成長の一環であり、当社グループではBRICs、ASEANといった新興国・地域を中心にグローバルなインフラ需要を取り込みながら、積極的に事業を展開してまいります。
最大市場である中国での生産体制を強化する。現在、光ファイバーの中国生産においては、西安に光ファイバー線引きおよび光ファイバーケーブルの2工場をもち、国内の三重事業所から「ガラスの塊」である光ファイバー母材を輸入、加工している。今後は母材についても現地で生産していく。
西古光繊光纜は1986年、古河電工と地元通信ケーブル企業・西安電線廠の合弁会社として設立。88年から中国で最初の光ファイバと光ファイバケーブルのメーカーとして生産を開始し、各界から大きな注目を集めた。
90 年代以降の急速な需要の伸びを受け、2001年古河電工は西古光繊光纜に増資、翌年から新工場を稼動させた。さらに03年には光ファイバ製造を西古から移管する形で100%出資の古河光繊(西安)を設立。現在、光ファイバを製造する古河光繊と、光ファイバケーブルのみ製造することになった西古光繊光纜に分離し、2社は同敷地内に併設されている。
2011年6月、古光繊光纜有限公司は、古河電工(西安)光通信有限公司に社名変更
合弁会社設立の背景と目的
当社は光ファイバ事業を情報通信分野の基幹としており、海外での売上げ拡大を大きな方針としています。中でも中国は既に光ファイバの世界最大市場である上に、今後も情報インフラの整備にともない需要が拡大していくと予想されています。このような環境の中で、中国国内に光ファイバ母材製造拠点を築きたい当社グループと、当社グループの母材製造技術導入により光ファイバ事業の拡大を図りたい亨通社との間で新会社設立の話し合いを重ね、合意することになりました。
合弁会社の概要
OFS社について
OFS社は、光ファイバ、光ケーブル、FTTX、光接続部品、その他各種光製品の設計、開発、製造で世界をリードする会社です。製造部門と研究部門は、世界の人びとと機器を繋ぎながら、さまざまな分野で革新的な製品やソリューションを提供しています。大陸間、都市間、そして住宅街、さらに各住宅内、オフィス内のデジタルユーザーに、満足のいくサービスを提供するために光ファイバ、光ケーブル、光部品を供給しています。OFS社の歴史は1876年までさかのぼります。さらに、世界の技術をリードしてきたAT&Tおよびルーセントテクノロジーズ (現アルカテルルーセント)も同社の前身です。現在OFS社は、光通信のリーダーである古河電気工業㈱の100%出資子会社です。
OFS社に関する情報は http://www.ofsoptics.com/index.phpOur Corporate History
1869 Western Electric Company, the manufacturing arm of Western Union, is founded. 1876 Alexander Graham Bell put in a patent application for a device that would later become the telephone. 1881 American Bell purchases a controlling interest in Western Electric. 1925 Bell Laboratories are formed by the combined AT&T (formerly American Bell) and Western Electric's engineering departments. 1937 Dr. Clinton J. Davisson became the first of 11 Nobel Prize winners from Bell Laboratories. 1984 AT&T operations are divested. Western Electric becomes the Networks Systems Division of AT&T. 1996 Lucent Technologies is created in spin-off of Bell Labs and the Network Systems Division from AT&T. The Optical Fiber Solutions division of Lucent Technologies continues to manage the fiber, cable and components business. 1996 LYCOM becomes Lucent Technologies Denmark, which provides transmission and specialty fibers. 1999 Lucent Technologies acquires Spectran Corp., a provider of transmission and specialty fibers. 2001 The Lucent Technologies' Optical Fiber Solutions business is sold to Furukawa Electric (with minority ownership by CommScope). The new company becomes OFS, with headquarters in Norcross (in the outskirts of Atlanta), Georgia, and U.S.A. 2004 Furukawa Electric Co., Ltd., becomes the whole owner of OFS through its subsidiary Furukawa Electric North America, Inc. 2001年には米国ルーセント・テクノロジーの光ファイバ・ケーブル部門を27.5億ドルで買収し、光ケーブルを OFS BrightWave、光ファイバーをOFS Fitel とした。
Lucent Technologiesは、2006年12月1日、フランスのAlcatel SAと合併し、Alcatel-Lucentとなった。
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亨通グループは、情報通信ケーブル・機器、電力ケーブルの製造販売を手がける中国の大手ケーブルメーカーであり、亨通社は亨通グループにおける光ファイバケーブル製造販売の中核企業です。
亨通社に関する情報は、 http://www.hengtonggroup.com