2006/6/15 日本経済新聞
上海協力機構 中国主導で経済圏めざす 20億ドルの共同事業調印へ
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SCOはこれまでテロ対策など安全保障分野を中心に域内協力を深めてきたが、創設5周年を迎えた今回の首脳会談を機に経済関係の強化も安保と並ぶ両輪とする。第一弾となる中央アジアでの共同事業は中国が資金提供や技術支援をする。具体的な案件として@タジキスタンとウズベキスタンを結ぶ道路整備Aタジクの高圧送変電線敷設Bキルギス初のセメント工場建設Cカザフスタンの水力発電事業ーーが挙がっている。
▼上海協力機構
1996年4月、中国、ロシアと中央アジアのカザフスタン、キルギス、タジキスタンが上海で首脳会議を開き、国境地帯での信頼醸成を強化する協定に調印。2001年6月にウズベキスタンが正式加盟し常設の地域協力機構「上海協力機構」へ格上げした。
加盟国6カ国合計の面積は3千万平方キロメートル超でユーラシア大陸の5分の3。人口は約15億人。04年の6カ国合計の国内総生産(GDP)は約21兆5千億ドル。04年にモンゴル、05年にイラン、インド、パキスタンがオブザーバーとなった。
1996年4月に初めて集った上海ファイブ(ウズベキスタンを除く 5か国首脳会議)を前身とする協力機構で、加盟国が抱える国際テロや民族分離運動、宗教過激主義問題への共同対処の外、経済や文化等幅広い分野での協力強化を図る。2000年の会議にウズベクがオブザーバーとして参加し、翌年に6カ国によって発展発足した。
2002年6月7日、サンクト・ペテルブルグにおいて、SCO地域対テロ機構の創設に関する協定が署名された。SCO地域対テロ機構執行委員会の書記局は上海に、本部はキルギスの首都ビシュケクに設置する。
2006年6月の会合によってオブザーバー4カ国は正式に加盟する見込みである。
アフガニスタンはカルザイ政権が半ばアメリカの傀儡であるため、加盟を拒否されている。