多田将 すごい実験 
    素粒子物理の最前線

 

科学者の本は難しい。頭が良すぎるから。著者は物理がわからなかったのが強み
中央大学杉並高校での4回の授業。質問を受けつつ進行

 

東海村 J-PARC ニュートリノ実験のビームラインの設計
 岐阜県神岡町(295km先)のカミオカンデに飛ばす。

加速器の説明

 電場(+−)で加速  
 磁場(N S)でコントロール 非常に弱い  電流で磁場をより強く(1周20万分の1秒ごとに)
   高速の陽子のコントロールにはカーブを大きくする必要(より速くには、より大きく)
   繰り返して(30万回)徐々に速度アップ 1周1.6km、2秒で30万回  1ミクロン以下の精度

 加速器の性能
  @エネルギー 電圧で決まる J-PARCは50GeV
  A壊せる個数
 
  エネルギー x 個数=Power  J-PARCは1MW

標的は3つ
 物質・生命科学実験  中性子、ミューオン
 ハドロン実験  K中間子
 ニュートリノ実験  ニュートリノ

陽子をぶっつける

  陽子を一次ビームラインで(超伝導電磁力を利用)神岡に向けカーブさせる

  ターゲット(材質はグラファイト)にぶっつける
   まずπ中間子(電気帯びる)が出る。
   散るのを電磁ホーンを通して纏める。
   その後、π中間子は数十mでニュートリノ(電気帯びない)に変わる。 
   ビームダンプでニュートリノだけを通す。
   ニュートリノモーターで神岡へ。
   数は1秒で1000兆個あるので、少々方向が変わっても大丈夫。

陽子の作り方

水素元素=陽子+電子 (中性子なし)

フィラメントに電流を流すと、電子が飛び出す。これが水素元素の電子を弾き飛ばす。
残るのはH+=陽子のみ。

もわっと暖めると電子がくっつく。電子が2つ、陽子が1つで、差し引きH-イオン

J-PARCでは、H-イオンをつくってから、電子を2つ取って、H+=陽子。をつくる。
水素がマイナスイオンになりやすいことと、加速のしやすさ。

フィラメントを暖めると電子が出てくる。これに水素ガスを吹き付けると次々とマイナスイオンになる。電圧をかけ、加速する。
荷電変換装置(炭素のフォイル)で陽子だけが通過。

 

実験は7-9月の3ヶ月は休み。電気代が年間50億円で、夏も稼動すると100億円に。

失敗例 陽子崩壊 観測に水のタンク用意。理論家の計算が間違い。(陽子はほとんど崩壊しない)
        ニュートリノ検出器(カミオカンデ)に活用 

 超新星爆発。ニュートリノをカミオカンデが捕捉(13秒で11個)。予想通りの時間。(時間を測定する装置があった)

Spring8による毒カレー分析

 電子を飛ばすシンクロトロン(J-PARCは陽子)

 電子は急速で曲がるときに放射光(X線)を出す。
 カレーの原子にX線をぶっつける。
 カレーの原子の電子が飛ばされ、上の軌道に。
 下の軌道に戻るが、その際、捨てるエネルギーが光となって放出される。波長で何かがわかる。

 砒素だけなら他方法でわかるが、砒素のなかの超微量な不純物を判定。/同一品であることを証明。.

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歴史

ラザフォード ラジウムの自然崩壊のα線を金の原子の膜(金箔)にぶっつける。
    大部分がそのままとおり、一部が反射
        原子核と電子の存在

ボーア 電子の軌道も含め、原子模型を理論化

  ラザフォード 原子核をくだき、陽子を取り出す(プラスの電気)
  チャドウイック          中性子を取り出す。(電気なし)

原子核でプラスの陽子とゼロの中性子が固く結びつく。「強い力(核力)」 湯川秀樹が提唱

中性子は15分で勝手に壊れ、陽子と電子が生まれるが、質量が合わない。
  パウリ(ボーアの弟子)  見つかっていない粒子が存在するはず
  エンリコ・フェルミが発見、ニュートリノと命名。 中性子→陽子+電子+ニュートリノ

neurtr-ino  = neutral-small
 

中性子が自然に壊れる。 「弱い力」の存在

陽子と中性子の構造
 陽子   アップクォーク2+ダウンクォーク1  2/3+2/3-1/3=1
 中性子  アップクォーク1+ダウンクォーク2  2/3-1/3-1/3=0

小林誠、益川敏英 「クォークが6個在ればすべての物理現象を説明できる」との提唱

結果

  第一世代 第二世代 第三世代  
クォーク
(陽子、中性子)
アップクォーク (赤、青、緑)
ダウンクォーク (赤、青、緑)
チャームクォーク(赤、青、緑)


ストレインジクォーク(赤、青、緑)

トップクォーク(赤、青、緑)
ボトムクォーク(赤、青、緑)
強い力、電磁力 重力
レプトン 電子 電子 ミューオン タウオン 電磁力
ニュートリノ 電子ニュートリノ ミューニュートリノ タウニュートリノ 弱い力

クォークでできているもの=ハドロン

ニュートリノ neurtr-ino ほとんどが地球を通り抜ける。反応性に乏しい。

カミオカンデ 水のタンク 光電子増倍管で囲う。

   ニュートリノが中性子に当たり、ミューオンが出る。
    ミューオンが高速で走り、チェレンコフ光が出る。

スーパーカミオカンデ 5万トンの水(カミオカンデは3000トン)

ニュートリノ振動理論(坂田、牧、中川)
  質量がなければ、電子NT、ミューNT、タウNTはそのままのはず。
  質量の差があれば、相互に変化

KTK(高エネ研・高岡)実験でこれを証明。
T2K(東海・高岡)でビーム威力を100倍。

カミオカンデ 1秒で1000兆個撃ちだす。拡散し、到着3000万個。24時間で10個は到着
  反応性乏しいが、数打ちゃ当たる。

他からのものと比べるため、3秒ごとに8回連射。

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