新たな変異株 「B.1.1.529」Omicron
2021/11/25
南アフリカの専門家らは、少数ながら新型コロナウイルスの新たな変異株を検出したと発表した。
この変異株は「B.1.1.529」と呼ばれ、体の免疫反応を回避したり、感染力を高めたりする可能性がある「非常に珍しい」変異を持つ。
医療機関からの初期情報によると、この変異株は国内最多の人口を有する北部ハウテン州で急速に感染を拡大させている。他の8州にもすでに感染が及んでいる可能性があるという。
南アで確認された症例は約100例。ボツワナ(南アの北側、ハウテン州に近い)と香港でも確認されている。研究者によると、ハウテン州の新規感染者は90%がこの変異株への感染である可能性もある。
香港に到着した旅行者2人から、南アフリカ共和国で最近特定された新型コロナウイルスの新たな変異株「B.1.1.529」が検出された。香港政府が11月25日遅くに明らかにした。
生物情報学を研究するProf de Oliveira
は25日の南アでのブリーフィングで、「B.1.1.529」には異例の多くの変異が生じており、これまでの例と「極めて明確に異なっている」と指摘した。
There were 50 mutations overall and
more than 30 on the spike protein, which is the target of most
vaccines and the key the virus uses to unlock the doorway into our body's
cells.
変異が多すぎるため、当初のウイルスを前提にしたワクチンが効かない可能性がある。
The concern is this virus is now
radically different to the original that emerged in Wuhan, China.
That means vaccines, which were designed using the original strain, may not
be as effective.
英政府は11月25日、新たな変異株に対する懸念を理由に南アなど一部のアフリカ諸国からの航空便を一時禁止すると発表した。
11/26
日本政府は11月26日、新型コロナウイルスの新たな変異株が南アフリカで発見されたことを受け、水際対策を強化する。
強化する対象者は南アフリカやナミビア、ジンバブエ、ボツワナ、レソト、エスワティニの6カ国からの入国者や帰国者で、指定の場所で10日間の待機を義務付ける。
11/26
WHOは「B.1.1.529」をオミクロンOmicronと命名、VOIではなく、最初からVOC:Variants
of
Concern に追加した。
https://www.who.int/news/item/26-11-2021-classification-of-omicron-(b.1.1.529)-sars-cov-2-variant-of-concern
ギリシャ語アルファベットでは、ミューの次はニュー、クサイ、オミクロンだが、何故か、ニューとクサイを飛ばした。
ネットには、尾身会長からの「尾身クローン」だと話題になっている。
WHO 2021/6/15 時点の表に加除
2021/8/30 VOIにMuを追加 ラムダ以外のVOIをカット
2021/11/26 VOCにオミクロンを追加
小文字 |
大文字 |
|
|
α |
Α |
alpha |
アルファ |
β |
Β |
beta |
ベータ |
γ |
Γ |
gamma |
ガンマ |
δ |
Δ |
delta |
デルタ |
ε |
Ε |
epsilon |
イプシロン |
ζ |
Ζ |
zeta |
ゼータ(ツェータ) |
η |
Η |
eta |
イータ |
θ |
Θ |
theta |
シータ |
ι |
Ι |
iota |
イオタ |
κ |
Κ |
kappa |
カッパ |
λ |
Λ |
lambda |
ラムダ |
μ |
Μ |
mu |
ミュー |
ν |
Ν |
nu |
ニュー |
ξ |
Ξ |
xi |
クサイ(グザイ) |
ο |
Ο |
omicron |
オミクロン |
π |
Π |
pai |
パイ |
ρ |
Ρ |
rho |
ロー |
σ |
Σ |
sigma |
シグマ |
τ |
Τ |
tau |
タウ |
υ |
Υ |
upsilon |
ウプシロン |
φ |
Φ |
phi |
ファイ |
χ |
χ |
chi |
カイ |
ψ |
Ψ |
psi |
プサイ |
ω |
Ω |
omega |
オメガ |
now
WHO
判断 |
WHO label |
|
最初に発見 |
|
変異 |
VOC:
Variants
of
Concern |
デルタ |
B.1.617.2 |
2020/10
インド |
感染力 1.95倍 |
L452R |
オミクロンOmicron |
B.1.1.529 |
2021/11
多数国 |
|
|
Variants under monitoring (VUMs):
WHO判断 |
WHO label |
最初に発見 |
VUM:
Variants
under
monitoring |
B.1.640 |
多数国 2021/9 |
XD |
フランス 2022/1
デルタ株とオミクロン株の組換え体 |
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
過去
WHO
判断 |
WHO label |
|
最初に発見 |
|
変異 |
VOC:
Variants
of
Concern |
アルファ |
VOC-202012/01
( B.1.1.7) |
2020/9
英国 |
従来株よりも感染しやすく(1.32倍)、
重症化しやすい可能性あり。 |
23箇所の変異
H 69/V70欠失、Y144欠失、N501Y、A570D、P681H等 |
ベータ |
501Y.V2
(B.1.351) |
2020/5
南ア |
従来株よりも感染しやすく(1.5倍)、
免疫やワクチンの効果を低下させる可能性あり。 |
N501Y (easily
gain access to our cells)
E484K, K417N (affect our immune system)
242-244欠失 |
ガンマ |
501Y.V3
|
2020/11
ブラジル |
従来株よりも感染しやすく(1.4〜2.2倍)、
免疫やワクチンの効果を低下させる可能性あり。 |
N501Y (easily
gain access to our cells)
E484K, K417N (affect our immune system) |
VOI:
Variants
of
Interest |
イプシロン |
B.1.427およびB.1.429 |
2020/3
米国 |
従来株よりもやや感染しやすく、一部治療薬の効果を低下させる可能性あり。 |
L452R |
ゼータ |
P.2
|
2020/4
ブラジル |
|
|
イータ |
B.1.525 |
2020/12
多数国 |
|
|
シータ |
P.3系統
|
2021/1
フィリピン |
従来株よりも感染しやすく、免疫やワクチンの効果を低下させる可能性あり。 |
N501Y
E484K |
イオタ |
B.1.526 |
2020/11
米国 |
|
|
カッパ |
B.1.617.1
|
2020/10
インド |
|
L452R、E484Q、P681R |
ラムダ |
C.37 |
2020/8
ペルー |
感染力の強さに加え、ワクチン効果が最悪で
1/5落ちる。
南米のほか米国やドイツなど計29カ国で感染が確認 |
490番目のまったく違う新しいところに変異 |
Mu |
B.1.621 |
2021/1
コロンビア |
|
|