住友化学社史より


日本オキシラン株式会社の設立

 1967年(昭和42)、アメリカのハルコン社(Halcon International Inc.)が、メキシコで開かれた世界石油会議で、塩素を使用せず、過酸化物を種々.変えることによってプロピレンオキサイドと各種の併産品を選択的に生産することができる新方法を発表して、俄然注目の的となった。

 当社と昭和電工の2社で、まず47(1972)年8月25日、資本金42億8400万円の日本オキシラン株式会社を設立し、社長には当社の児玉が就任した。その後、アメリカ側のアトランチック リッチフィールド・ハルコン2社の払込みを待って9月11日に資本金を85億6800万円とした。
 しかし千葉県の認可が遅れ、なかなか着工に至らなかったが、48年12月にようやく認可を受けて着工し、50(1975)年8月に完成した。

 

三井東圧化学との提携

 日本オキシランのハルコン法によるプロピレンオキサイド(年産能力9万t)とスチレンモノマー(同22万5000t)併産法製造設備は、50(1975)年7月末に完成し、51年4月から本格稼働に入る予定であった。
 しかし、折からの不況で、--- 同社の日本側出資会社である当社および昭和電工が、対応設備における減産、操業停止により生産を同社に集中しても、なお、同社の稼働率は60%程度に止まるものと見られた。
 このような状況のなか、三井東圧化学から塩素を用いないハルコン法に着目し、当社に対し日本オキシランヘのプロピレンオキサイド、スチレンモノマーの全面的な生産委託の打診があった。当社を含め関係者が協議した結果、51年2月、日本オキシランが三井東圧化学からこれらの生産を受託することになった。

 

その後、赤字が増大

対策
・日本オキシラン 減資増資

・製造と販売を分離
  製造会社 スミアルコを設立(1982/11)

・出資関係変更(昭和電工の出資比率縮小)

               単位百万円

 

ARCO

住友化学

昭和電工

合計

NOC当初出資

  4,284

 2,570

 1,714

  8,568

   減資

-3,084

-1,810

-1,274

-6,168

   減資後

1,200

760

440

2400

   優先株発行

1,000

1,000

-

2,000

   (合計)

2,200

1,760

440

4,400

         

スミアルコ

  +

  +

  +

  +

   当初

1,000

2,000

-

3,000

   1985増資

1,000

-

-

1,000

   増資後

2,000

2,000

-

4,000

 

1987/1/1 日本オキシランとスミアルコを合併

   資本金 8,400百万円

     ARCO   4,200百万円  50.00%
     住友化学  3,760百万円  44.76%
     昭和電工   440百万円   5.24%

 

2002/6    Lyondell 50%/住友化学 50%

2003/3/31 Lyondell 40%、住友化学 60%