2004/3/4 旭化成

中期経営計画「ISHIN−05(ゼロゴー)」の進捗状況と今後の戦略について
http://www.asahi-kasei.co.jp/asahi/jp/news/2003/ze040304.html

 当社グループは、2003年4月より、3ヵ年の中期経営計画「ISHIN−05」をスタートいたしました。「ISHIN−05」は、キャッシュフローと資本効率を重視し、事業の「選択と集中」を加速させ、強い事業をより強く(「選び抜かれた多角化」)し、高収益型事業の拡大と顧客に新しい価値を提供できる事業を創出することを目指すものです。
 初年度(2003年度)は、スピード経営と自主自立経営の徹底を図るため「分社・持株会社制」へ移行するなど経営マネジメント体制を改革し、併せて戦略的に事業の「選択と集中」も実施しました。
 また、分社化に対応した各事業会社の事業戦略と計数計画の見直しを行った結果、最終年度 (2005年度)の計数目標、連結売上高:13,000億円、 連結営業利益:1,100億円の達成は可能と見ております。
 以上の状況を踏まえ、2010年を見据えた成長戦略として、2005年度までに、通常投資(2,600億円)に加え、エレクトロニクス、医療および高機能・高付加価値分野に1,000億円規模の戦略投資を実行し、事業基盤の強化・拡大を図ってまいります。

1.  中期経営計画「ISHIN−05」の進捗状況

(1)  2003年10月に、中核となる全事業を7つに分社し、「分社・持株会社」制へ移行するとともに執行役員制度の導入、取締役の少数化、経営諮問委員会の設置、公募人事制の導入など、コーポレート・ガバナンスを強化しました。
(2)   2003年度に、韓国でのMMA導光板事業の合弁会社設立や中国での人工腎臓の組立工場の建設、リチウムイオン二次電池用セパレータ膜やLSIの生産設備の能力増強など、高機能・高収益事業への拡大投資を決定し、酒類事業や塩事業などを譲渡するなど事業の「選択と集中」を進めました。      
(3)   「ISHIN−05」における最終年度(2005年度)に向け、当社グループの経営目標を達成するため、各事業会社の事業戦略を明確にし、計数計画の見直しを実施しました。
(4)   初年度計数目標である、連結売上高12,500億円、連結営業利益600億円については達成の見込みです。また、2004年度は、住宅事業でロングライフ住宅戦略の浸透により受注が好調に推移していることや「ISHIN−2000」で実施した大型投資の本格稼動の効果もあり、大幅な営業増益となる見通しです。

2.  今後の戦略について

(1)   当社グループでは、「ISHIN−05」の実行によって得られるキャッシュフローを前提に、2010年を見据えた事業基盤の強化・拡大に向けての成長戦略として、2005年度までに、通常投資 2,600億円に加え、エレクトロニクス、医療および高機能・高付加価値分野に1,000億円規模のM&Aや提携などを含む戦略投資を実行し、新しい価値やサービスなどを顧客に提供できる顧客価値創出型事業を育成し、高付加価値化を図っていきます。
(2)   当社グループでは、グループ内はもとより、地域社会および一般社会の環境安全や法令や社会規範を遵守する推進体制を拡充し、社会的信頼の向上に努めてまいります。

≪ご参考≫
中期経営計画「ISHIN−05」の概要

(1)  「ISHIN−05」は、短中期的(2005年)には、キャッシュフローと資本効率を重視し、事業の「選択と集中」を加速することで、高収益型事業ポートフォリオへの転換を図り、企業価値の増大を目指します。中長期的には、高収益事業群を拡大するとともに、顧客に新しいサービス等を提供する「顧客価値創出型事業」の育成により、強い事業をより強くした多角化企業グループを目指します。
(2)  その実現のために当社グループは、分社・持株会社制へ移行し、各事業単位で環境変化に迅速に対応でき、責任と権限を明確化する経営改革を行い、持続的成長が可能な企業グループへと飛躍を図ることを目指します。
(3) 計数目標
    2003年度見込み   2005年度目標
連結売上高    12,500億円    13,000億円
連結営業利益       600億円     1,100億円
ROE(株主資本収益率)       6.8%     10%以上
D/Eレシオ       0.67      0.7以下
(有利子負債と株主資本の比率)  
   (2005年度計数目標は当初計画と変更はありません)
 
説明資料
http://www.asahi-kasei.co.jp/asahi/jp/news/2003/pdf/ze040304.pdf
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

2004年04月28日 旭化成ケミカルズ             進捗状況

旭化成ケミカルズ(株)中期経営計画について

 旭化成ケミカルズ株式会社(本社:東京都千代田区 社長:藤原健嗣、旭化成株式会社の「分社・持株会社制」移行に伴う100%出資の事業会社)は、2003年度を初年度とする3ヵ年の中期経営計画を策定し、「製品それぞれがアイデンティティを持つ高収益企業」を目指し、汎用型から高付加価値型へのポートフォリオ変革と新事業の積極的な起業への取組みをスタート致しました。概要は以下の通りです。

1.経営基本方針
(1) 世界にアピールできる商品、機能、技術で構成される化学企業を目指し、新規事業領域の形成においてリーダーシップを発揮していきます。
(2) 事業構造を高付加価値型へシフトすることにより、ポートフォリオ変革を図り、安定した大型収益の確保を通じて、旭化成グループの中核企業としてステークホルダーへの貢献を果たしていきます。
(3) 良き企業市民として法と社会規範を守り、安全・安定運転、環境保護に勤め、社会と共に歩みます。
   
2.事業運営方針
(1) 各事業の性格付けに基づく戦略の策定
  @「国際競争に勝ち残る」ビジネス、A「国内高度化・先端市場で勝ち残る」ビジネス、B「構造改善」ビジネス、の3つに事業を分類し、それぞれの性格に合致した戦略を策定していきます。
   
(2) 汎用型、高付加価値型に事業を区分した経営
  基礎原料、モノマー、ポリマーなどの「汎用型」と機能材料、機能製品、システム系などの「高付加価値型」とに事業を区分した経営を行います。2つの事業領域は、製品のライフサイクル、投資の規模、市場の大きさなど特徴が大きく異なり、策定する戦略も異なります。
   
(3) 資源配分と事業ポートフォリオの変革
  事業構造を高付加価値型にシフトするため、汎用型の投資を厳選し、年間100億円の汎用型の投資原資(内部留保)を高付加価値型にシフトしていきます。
  これにより、現在の汎用型と高付加価値型の利益比率7対3を、主に高付加価値型の利益を拡大することで、2005年度に1対1にもっていきます。
(4) 自助努力に加え、外部経営資源も積極的に活用していきます。
(5) 透明性のあるスピーディーな意思決定を行い、年令・経験にとらわれず能力ある者の積極的な登用をしていきます。
   
3.今後の事業展開
(1) 汎用型事業領域
  技術、コスト、品質、性能において優位性があり、マーケットシェアの高いコア事業(アクリロニトリル、スチレンモノマー、MMA、エラストマーなどが候補)に重点的資源投入を行い、グローバルに事業展開し、世界トップレベルのマーケットシェアを狙い、大型安定収益の確保を目指します。また汎用系では海外を中心にここ数年で1,000億円近い戦略的な大型投資を実施しましたが、この投資回収を進め、当社の収益基盤にしていきます。
(2) 高付加価値型事業領域
  技術力・コストの優位性、キャッシュ生成力・投資効率、市場の成長性の高い事業(ハイポア、マイクローザ、添加剤、塗料原料、感光材などが候補)に注力し、機能を更に革新し、世界NO.1を目指し、利益を拡大していきます。
(3) 新規事業
  電子・情報材料、エネルギー材料、ヘルスケア、環境といった用途軸で既存事業を括り、その事業と市場(または技術)を共有する周辺テーマに重点的に取組み、クラスターとして分野展開をしていきます。

4.計数計画
           2003年度見通し    2005年度目標
  連結売上高     4,450億円      4,800億円
  連結営業利益      227億円        320億円
  (連結営業利益は退職給付会計における数理計算上の差異償却前)

投資については、2004、2005年度の2年間で通常投資400億円に加え、高付加価値型事業、汎用コア事業の拡大を中心に400億円の戦略投資を実行する計画です。


2004/06/16 旭化成ケミカルズ

旭化成ケミカルズ(株)スペシャリティ事業分野の拡大戦略について
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=74061

 旭化成ケミカルズ株式会社(本社:東京都千代田区 社長:藤原健嗣)は、2003年度を初年度とする3ヵ年計画を策定し、製品それぞれがアイデンティティをもつ高収益事業を目指し、汎用型からスペシャルティ型へのポートフォリオの変革、新事業の積極的企業化への取り組みをスタートさせております。これに基づき、現在約1000億円のスペシャリティ事業分野の売上高を2008年には約2000億円と倍増することを目標に、スペシャリティ事業分野の強化・拡大を図ります。

1.当社のスペシャリティ事業分野
 当社は、膜関連事業、システム販売事業、IT・自動車関連事業、ヘルスケアその他高機能材事業をスペシャルティ事業分野と位置づけております。(各事業の概要は資料参照)
 これらは、汎用事業分野と比較し、利益率も高く、今後の成長も期待でき、安定的な収益拡大が期待できる事業群です。

2.拡大戦略の概要

 〜基本方針:利益拡大から売上高拡大へ〜
 視点を従来の「利益拡大」重視から「売上高拡大」に軸足を移し、利益率をキープしつつ、売上高の積極的拡大に取り組みます。

(1) 膜環境事業の強化・拡大
 当社得意領域であり、スペシャルティ事業群の柱である膜事業(ハイポア、マイクローザ、交換膜、水処理・電気透析)を積極拡大し、1000億円規模の売上高を目指します。
(2) システム事業の拡大
 感光材、化薬、システム型/ソリューション型のビジネスを強化し、収益構造の付加価値アップを図ります。
(3) 成長市場での事業拡大
 IT・自動車関連分野向けの高機能材料(デュラネート、アルミペースト等)、ヘルスケア市場関連製品(セオラス、セルフィア等)の拡大を図ります。
(4) 設備増強の積極推進
 売上高拡大のために、生産設備能力増強を積極的かつスピーディに推進します。
 (ハイポア、アルミペースト、マイクローザ、添加剤等)
(5) グローバル展開の推進
 欧米を中心に、技術的特長を生かして高機能材料とシステム事業を拡大します。事業拠点の海外進出も視野に入れます。
 (セオラス、ハイポア、デュラネート、エポキシ、サランラテックス、マイクローザ、感光材)
(6) 新規事業の積極推進
 既存スペシャルティ事業の周辺での新規事業の企業化を積極的に推進していきます。
 (新規膜、新規モジュール、医薬製剤処方事業、新環境資材・システム、特殊ラテックス等)


3.計数目標
 
                    2002年度   2004年度   2005年度   2008年度目標
 スペシャリティ事業分野売上高  750億円   1,000億円  1,100億円    2,000億円
 営業利益率                11%       15%      17%      15%以上