化学経済 2006/12

オキシデンタル、事業集中に活路
 ハマーの遺産、アップストリームと塩素に絞る    産業評論家 田口定雄

Occidental 石油の野心的展関と転換

「8番目のメジャー」への挑戦
 0ccidental Petroleum Corp.は1920年、カリフォルニアにおける原油生産と販売を中心に設立されたが、第2次大戦後も小規模な石油会社にとどまり、ロシア系ユダヤ人のArmand Hammerが57年に買収してから急成長を遂げた。Hammerは、60年に石油が発見されたばかりのリビアに着目、65年に有望鉱区の利権を獲得、本格的な生産、精製、販売事業を展開、一連の買収とともに、全米7位の石油会社に育て上げ、「8番目のメジャー」といわれた。
 70年に始まるリビア・カダフィー政権の国有化攻勢を機に、コロンビア、ペルー、北海など他地域に探鉱・開発活動を拡大する一方、事業の多角化にも早くから着手、石炭、化学、アグリビジネス(肥料、畜産など)に展開した。青年期の1921年、革命直後のソ連に渡り、レーニンの知遇を得、以後、歴代ソ連指導者とも交流を続けたという政商的側面を持つHammerのスケールの大きい国際的視野を反映して、70年代末のソ連とのアンモニアとフロリダ・リン酸の長期バーター取引開始やイタリアENIと組んだ同国における石化および石炭合弁の
Enoxy計画など、異色のプロジェクトが多いのも特色であった。しかし、第2次オイルショック後の米国石油業界の地殻変動のなかで、Oxyも国内に経営資源を集中せざるをえなくなり、82年のCities Service買収(41億ドル)をはじめ、81年畜産大手のIowa Beefの買収(7億9000万ドル)、86年の天然ガス生産・輸送大手のMidcon買収(40億ドル)と化学分野のDiamond Shamrock買収(8億5000万ドル)、さらには88年のCain Chemicalの買収(22億ドル)などが行われた。これに伴い、資金調達のため前記Enoxy計画からの撤退はもちろん、海外石油利権の一部や国内の非コア事業が手放された。
だが、Oxyの抜本的な事業再構築が実行に移されるのは、90年末、事実上の創業者であるHammerが92歳で死去したあとのことである。以下では、化学事業を中心に80年代の経営改革、90年代のポストHammer改革と化学事業の縮小・集中化(アプストリームヘの資源集中)戦略の展開過程に焦点をあててみてゆくこととする(Oxyの主なM&Aと再編経緯は第1表のとおり)。

第1表 Occidental Petroleumの主要M&A経過
                                                       (金額は単位:100万ドル)
区分 事項 取引額
1920 創立 カリフォルニアの原油生産と販売で設立  
1957 再建 Armand Hammerが0xyを買収、再建  
1965 海外油田 リビアの石油権益を取得、精製・販売に進出(上位20社以内の独立系石油会社に浮上)  
1967 買収 lsland Creek Coal(石炭)  
1968 買収 Hooker Chemical(食塩電解、プラスチック、肥料)   800
1970 海外油田 カダフィー政権の石油資源国有化攻勢開始(Ox、コロンビア、ペルー、北海の探鉱・開発に乗り出す)  
1980 買収 Firestone Plastics(PVCなど)  
1981 買収 大手食肉加工 Iowa Beef Processors(IBF)買収   791
1982 買収 Cities Service(独立系石油企業)  4120
1982 売却 Cities ServiceのLake Charles、LA製油所  1000
1982 売却 Columbian Chemicals(カーポンブラック)→パナマCMI  
1982 売却 Zoecon Corp(農薬)→スイスSandoz  
1986 買収 Midcon Corp(天然ガスの生産・輸送・販売)  4000
1986 海外油田 米政府、リビアにおける米国企業の活動禁止  
1986 買収 Tenneco Polymer(PV⊂)   100
1986 買収 Diamond Shamrock 化学(電解、無機薬品など)   850
1987 売却 DSCのプロセス化学品事業→独Henkel  
1987 買収 ShellのDeerParkのVCMプラント(年産38万トン)  
1987 買収 DuPontのCorpus Christi 塩素設備  
1988 買収 Cain Chemical (エチレン、E0/EG、HDPEなど)  2200
1989 合弁 丸紅とVCM合弁のOxmar(折半出資)設立  
1990   Armand Hammer死去、Ray Irani が後継会長に  
1991 売却 米国内天然ガス事業   700
1991 売却 英国領北海油田開発事業  1500
1991 売却 食肉加工部門IBP   700
1995 売却 Alathon HDPE事業→Lyondell Petrochemical ヘ  
1995 売却 リン酸肥料事業→カナダPCSヘ   280
1998 合弁 エチレン系事業をEquistarに合併、29.5%持分取得  
1999 合弁 PVC合弁Oxy Vinyl (0xy76%、Geon24%)設立  
2002 売却 Equistarの29.5%→Lyondell Chemical ヘ  
2005 海外油田 リビアで操業再開、新鉱区開発契約も  

80年代経営改革とキーマンたち

Oxy化学事業の挫折
 1980年代初め、Occidental Petroleumの業容は、売上高150億ドル、純利益7億ドル、従業員数約5万人の中規模インデペンデント石油企業であったが、Cities ServiceやIBP買収により、82年、177億ドル、83年191億ドルど売り上げ規模は拡大したものの、不況下の石油消費減退などで利益は急減、買収資金などで長期負債は数倍に膨張して、資産売却によってもあまり減らず、高水準のまま推移した。このなかで、化学事業は81年売上高24億ドル、全体の15%強を占めていたが、空前の化学不況により10億ドル強に半減、利益も急減しで83年には赤字に転落した。
 Oxy化学事業は、68年買収した塩素電解メーカーHooker Chemicalを主体としており、石油企業の化学事業としては大きい方であったが、有毒化学廃棄物の埋め立てが問題となった「Love Canal」事件によって、環境汚染の矛先が向けられやすい化学企業の中でも評判が悪く、Oxy内部でも厄介者扱いだった(Rei Iraniの回想)。それだけに、Hammer会長の壮大な構想に基づく、リン酸・アンモニアの対ソ・バーター取引(74年、20年間、20億ドルの契約調印)や倒産企業が続出したイタリア石油化学業界の苦境を解消しようとするEnoxyプロジェクトが脚光を浴びていたのである。
 Cities Service買収で本業の石油企業としての生き残りを優先して最終段階で放棄されたEnoxy計画は、ENI主導のEnichimicaの発足により引き継がれたが、Dow Chemical元社長でDow欧州事業を立ち上げたMerzeiをOxy副会長兼化学部門トップに迎えてのHammerの巻き返しの切り札プロジェクトだっただけにOxy化学戦略は一から練り直しを要した。

塩素・PVCチェーン中心に再建
 すでに高齢であったHammerは、後継候補を入れ替えることで有名であったが、83年にスカウトしたのは、O1in社長として同社経営改革を主導したRay R Iraniであった。Iraniは、MonsantoとDiamond Shamrockで研究開発畑で手腕を発揮したケミストであったが、Hammerからすでに5年前から誘われていたといわれ、0linの改革のめどがついたあと、Iraniは自らスカウトしだHooker出身のJohnstoneに後事を託Lて、0xyChemのトップ就任を引き受けた。それだけに、経営陣の主要人事に自らの人脈を活用して配置した。IraniはOxy全社の社長兼COOとしてHammer会長を補佐するとともに、0xyChemの会長兼CEOにつき、0xyChem社長兼CEOには、0linの化学部門担当上席副社長であったJ. Roger Hirl を据えた。Irani とHirl の経営チームは、OxyChem の戦略事業分野としてPVCを選び、責任者に元Diamond Shamrock(DSC)のPVC責任者で、DSCが80年にPVCから撤退したあと人事担当役員となっていたSteven Schaeierを0xyChem副社長兼プラスチック部門のトップに招いた。Shaeferは元同僚も集めて主要ポストを固め、PVCの最終用途の検討、マーケティング強化、製造プロセス改善とコスト削減・増産などの措置を次々に実行に移した。市場環境の好転もあって、PVC事業は収益性を回復、経営チームはこの成果を土台に、コモディティー事業に不可欠の規模効果と垂直統合を求めてM&Aに打って出た。
 PVCでは、80年にFirestone化学事業(PVC、フェノール樹脂を含む)を買収しているが、OxyChemの生産能力はなお中堅クラスにとどまっていた。85年末、大手メーカーの一角を占めるTenneco Polymers を約1億ドルで買収に合意、86年5月完了した。この結果、一連の設備増強を含めてOxyのPVC生産能力は約72万トン、市場シェアは20%に達し、最大手のBF Goodrichに並ぶ地歩を確保した。この買収には独禁当局から競争制限の疑いがかかり、以後買収を重ねることはできず、もっぱら増設によるしかなかったが、この間隙をぬって、ShintechやFomosaが効率的な新鋭設備で大手の一角に顔を出していた。
他方この間、原料への統合が強力に進められた。86年のDiamond Shamrock化学部門の買収、87年のSe11のVCM設備買収とDuPontのCorus Christi塩素設備買収がそれであり、原料だけではないが、88年の.Cain Chemical買収によるエチレン系製品進出がOxy化学部門の飛躍的拡張を象徴するイベントとなった。DSCは塩素・アルカリで強力な地歩を占めているほか、カリ化学品、クロム化学品、ケイ酸塩などで世界的に有力メーカーであった。DSCとDuPontの設備を加えて、OxyChemはDow Chemicalに次ぐ塩素メーカーの地位を確保した。VCMでは、She11のDeer Parkの年産40万トン設備買収により、PVC能力の40%の原料自給を達成したが、丸紅合弁のOxymarを設立して90年にVCM年産50万トン設備をスタート、30万トンを0xyが引き取る(なお、以後も増設を重ねて現在は108万トンに達しているが、当初の折半出資から現在は0xy 78.6%、丸紅21.4%に変わっている)。
 いずれにせよ、需給ひっ迫に転じた80年代後半の0xy化学事業の躍進は著しく、89年には売上高52億ドル、営業利益12億ドル、売上利益率(マージン)24%のピークをつけた。化学売上比率も26%と4分の1まで拡大したが、同年の化学利益比率は260%となっており、他分野の赤字を埋め合わせたことがうかがわれる。ちなみに、Cain Chemical合併後のOxyの87年の事業部門別売上比率は、農業部門(畜産・肥料など)が40%(合併前45%)、化学24%(17%)、石油・ガス18%(20%)、天然ガス輸送15%、石炭3%となっている。Irani/Hirlのチームは、この化学部門の実績をてこに全社的改革に取り組むことになる。

HammerなきOxyの事業再編

石油・ガスと化学に焦点
Homerは88年に90歳を迎えたが、国際プロジェクトヘの情熱は衰えず、中国とソ連でいくつかの大型の計画を推進していた。ソ連ではカスピ海沿岸のTenghizで開発中だった油田の随伴ガスを利用する投資額50億〜60億ドルの総合石油化学コンプレックスを提案、88年初めにソ連石油省(51%)とMontedison、Enichem、Oxy、丸紅の4社連合(49%)の合弁によるFS実施計画に調印した。同年春、ウクライナのKalush石化へのPVCフィルム、樹脂合弁も契約していた。他方、中国では87年5月のケ小平とのトップ会談で、山西省大同市の南西100qにある世界最大級の平朔炭鉱(推定埋蔵量127億トン)の共同開発で合意(Oxy25%出資)したほか、88年には合弁の選炭プラントやリン酸プロセスのライセンス供与などの契約をした。
 しかし、Oxy経営の内実は、買収資金などで80億ドルの負債を抱えていたうえ、北海油田での重大な火災事故発生などにより危機的状況が進行していた。こうしたなか、巨人Hammer会長は90年12月、92歳で他界、後継の0xy会長兼CEOにはRay Iraniが昇格した。Iraniは.91年1月、長期負債の30億ドル削減、化学と石油・ガスを2本柱とする「ニューOxy」への大規模な事業再編計画の推進を表明した。化学事業では「シェア拡大と成長機会の追求、低コスト・メーカーとしての地位強化」、石油・ガス事業は「コストの安い国外資源の探査」が掲げられたが、重点はHammer時代に膨張した非コア事業の刈り込みにあった。以後1年余りの短期間に、ソ連テンギス石化合弁計画や中国石炭開発合弁から撤退、国内NGL合弁事業売却(7億ドル)、英国北海油田開発事業のフランスE1f Aquitaine(現Tota1)への売却(15億ドル)、畜産加工のIBPへの51%持ち分売却などが急ピッチで進められた。
 化学事業の根幹は変わらなかったものの、米国経済の低迷と競争激化の中、OxyChem従業員の2000人削減(1万2000人へ)、洗剤用リン酸塩や塩化メチレンと塩化チオニルなど一部事業からの撤退が行われた。Hammerの遺産事業である対ソ・バーター取引から生まれた肥料事業(売上高5億5000万ドル)は赤字であったが、売却交渉がまとまらず、95年になってようやくカナダPSCに売却された。Cain Chemical は、エチレン148万トン、PE、EGなど十分な規模をもち、景気回復とともに収益力を回復したが、HDPEはLLDPEとのスウィング・プラントの新設ラッシュもあって収益確保が見込めないとして95年、Lyondellに売却された。91年当時、塩素能力は320万トンと全米最大、PVCは100万トンで、トップ4強の先頭にたっていたが、90年代前半の塩素・塩ビに対する環境グループの攻撃は厳しく、約2億ドルの年間投資額の半分はメンテナンスや安全関連の投資にあてられた。

エチレン系事業のEquistar統合
1990年代の0xyChemの業績をみると、売り上げ規模は95年の54億ドルを頂点に、97年まで40億ドル台で推移、全社売上高の40〜50%台を占める中核事業に発展したことが明らかであった。98年以降、売り上げが30億ドル台に落ち込むのは、前節でも述べたエチレンと同誘導品事業をEquistarに統合、その29、5%の少数株主どなったためである。0xy経営陣は、このころまでに旧Cain事業の売却方針を固めていた。E1k Hi11s油田の買収資金(47億ドル)の調達の一環と、化学事業の塩素化学品への集中を決断したためであった。当初はPVC向けの自家ソースとしてLake Charlesクラッカーは温存する予定であったが、29.5%の資本参加により3クラッカー全部を拠出、差額の現金4億2500万ドルと負債引継ぎ2億ドルを得た。これによりEquistarは年産500万トンのエチレン能力を集約、合理化のシナジー効果を2億7500万ドルに引き上げた。エチレンの海外大型プラントの稼働が迫り、アジア経済危機など事業環境が大きく変化したことへの対応であった。

PVC事業をGeonと統合
 統合時代へのもう1つのOxyの対応は、98年6月に合意、99年に発足したGeonとのPVCレジン合弁事業OxyVinylであった。この合弁事業にはOxyChemが24%出資するが、PVC年産190万トン、VCM218万トン、塩素アルカリ92万トンが集約された。
 元BF Goodrichの塩ビ事業であったGeonは、93年に50%公開されて以来独立会社となり、その後、航空・スペシャリティ・ケミカル事業に転進したGoodrichから完全独立、塩ビ事業は高付加価値のコンパウンド事業などに重点志向していた。0xyChemはGeonに1億1000万ドルの現金と一部資産を提供した。両社は、Geonが90%を持つコンパウンド合弁企業も設立、OxyVinylはこれにレジンを独占供給した。
 なお、Geonはこのあと、2000年3月にコンパウンド大手のM.A.Hannaと合併してPo1yOneを形成する。
 米国のPVC業界は、このあとも一連の再編集約が生じる。主なものは、99年3月のドイツRWE傘下にあったCondea-Vistaの米国PVC事業をGeogia Gu1fが2億7000万ドルで買収、一躍大手の一角に浮上したこと、もう1つは米国経済の不況が深刻化した2001年4月、Borden Chemicals & P1astics(BCP)が破産手続きに入り、そのPVC 3プラントのうちGeismar、LA工場は閉鎖、Addis、LAの27万トン設備は最大手のShintechが買収、残るIlliopolis、ILプラントは2002年春にFormosaが取得した。
 
アプストリームで活況謳歌
 最後に、最近のOxy業績の急回復に触れておきたい。
 Oxyの最近5年間の業績と石油・天然ガス部門の実績をみると、売上高は2002年に72億ドルにまで落ち込んでいたが、2004年に110億ドルに回復、2005年は150億ドルに乗せている。純利益もほぼ同様な経過で2002年の10億ドル弱から2004年25億ドル、2005年50億ドルと急伸した。
 化学部門は2005年には6億ドルの利益を上げているが、99年、2001年、2002年と赤字操業であり、2003年以降2億ドル、4億ドルと回復基調をたどったものの売上寄与率の30%内外ほどには寄与していない。この間の原油・天然ガスの値上がり益と増産の寄与が大きいことが明らかであろう。
 この間の生産量の推移、埋蔵量の増加がこれを象徴している。石油換算の生産量は5年間で日量9万バレル増加して566千バレルに達しているが、2005年の1バレル当たりのOxyの利益は20ドルに達したといわれ、石油・ガス部門利益は前年比47%増の63億ドルに達し、アップストリームの収益力の威力を示している。
 確認埋蔵量の追加が持続的成長の鍵となるが、2005年はこの面でも大きな進展があった。同年、リビアの油田開発が再開され、またオマーン最大規模油田の1つMukhaizna油田の開発契約を取得、他方、2006年1月買収が完了したVintage Petro1eumのカリフォルニアおよびアルゼンチン資産も埋蔵量を3億4000万バレル加えた。Oxyは2002年、Equistarへの29.5%出資分をLyondell Chemicalに譲渡した際、引き換えに同社への21%持ち分を取得していたが、最近これを株式公開により処分する動きがあるが、Oxyがアプストリームに資源を集中する戦略の一環であろう。
Iraniは、98年にLove Cana1をめぐるニューヨーク州との損害賠償訴訟を和解で解決、Hammer時代の負の遺産を90年代にはほぼ解消したが.21世紀はアップストーム事業という遺産の恩恵を享受しつつあるといえよう。


米国PVC主要メーカーと生産能力の変遷     (単位:1,000トン/年)
1976 1987 1995 2005
Goodrich  458 Goodrich  701 Shintech 1,225 Shintech 2,360
Diamond Shamrock  259 Oxychem  690 Geon  925 OxyVinyls 1,491
Tenneco  231 Formosa  471 Oxy Chem  920 Geogia Gulf 1,225
Borden  227 Shintech  454 Formosa  915 Formosa 1,180
Firestone  181 GeogiaGulf  386 Geogia Gulf  405 Westlake  660
UCC  181 Vista(Conoco)  325 Vista Chemical  375 CertainTeed  227
Conoco  179 Borden  300 Borden  372 PolyOne  100
Stauffer  159 Air Products  227 Westlake PVC  226 その他   91
Goodyear  113 CertainTeed  100 CertainTeed  118 (カナダ)  
Robintech  113 その他  200 その他  155 0xyVinyls  430
Shintech  100         Royal Plastics  220
GeogiaPacific  100            
Hooker(0xy)   82            
その他  511            
合計 2,894 合計 3,854 合計 5,636 合計 7,983



AP 1981/10/30

Italy-Occidental Joint Venture

Italy's state energy group, Ente Nazionale Idrocarburi, and the Occidental Petroleum Corporation said they have signed a definitive agreement to form a $1 billion joint venture in coal and chemicals.

The venture, first announced in July, involves pooling 60 of the energy group's chemical plants in Italy with four of Occidental's coal mines in West Virigina and Kentucky.

Business operations, under the name Enoxy Inc., will begin Jan. 1, the companies announced.

The coal properties will be operated by Occidental's Island Creek Coal Company subsidiary. Production is expected to increase from the current seven million tons of coal a year to 10 million tons when a planned expansion in the mid-1980's is completed, the announcement said. Half the production is scheduled to go to Italy.

AP July 28, 1981

Occidental in Italian Venture

The Occidental Petroleum Corporation and Ente Nazionale Idrocarburi, the Italian national energy corporation, announced the formation of a joint chemical and coal company, to be called Enoxy, that would be capitalized at $1.05 billion. Enoxy initially will control some 60 chemical plants in Sicily, Sardinia and northeast Italy, a spokesman said, and will also control four coal mines in Kentucky and West Virginia now operated by Occidental's Island Creek Coal Company unit, he said.


1982年に乗っ取り屋でMesa Petroleum のオーナーのT. Boone Pickens がCities Service に敵対的TOBをかけた際に、ガルフはwhite knight となり同社を買収したが、同社の埋蔵量が不正確として揉め、同社はOccidental Petroleumに売却された。