2003/4/8 ダイソー株式会社

中期経営計画「N E X T A G E − 05」について

 当社グループでは、1997年に2005年度を最終年度とする長期経営計画「SPEED 21」を策定し、経営基盤の強化、経営機能の充実を図ってまいりましたが、外部環境の悪化により実績は計画を下回って推移いたしております。この度、厳しい事業環境が継続することを前提に、中期経営計画「NEXTAGE−05」(2003年度〜2005年度)を策定しましたのでお知らせいたします。
 現在、わが国経済はデフレ経済下にあり、低成長が続くものと予想されます。このような大変厳しい企業環境の下、今回策定した中期経営計画「NEXTAGE─05」では、より一層「選択と集中」を徹底させ、収益体質を強化し、「経常利益30億円体制の確立」を目指します。
 具体的には「事業部別ROA管理」による効率経営の推進、「キャッシュフロー重視」による有利子負債の圧縮、「プロジェクトチーム組成」による経営課題の早期解決等々の施策により「21世紀の勝ち組企業」を目指し、ひいては「企業格付の向上」と「株主価値の増大」を図ってまいります。

N E X T A G E − 05
  −新たな企業価値創造への挑戦−

T. 経営目標

 
  01年度実績 02年度見込

売上高(億円)

475

600

経常利益(億円)

10

12

R O A (%)

2.0

2.0

05年度計画 伸び率

700

 16.7%

30

 2.5倍

6.0

   *ROA : 総資産経常利益率

U. 基本方針

  1.機能性化学品事業の拡大強化
<方針> 資源の集中を行い、キャッシュフロー創出力の増大を目指す。
 
事業   事業方針
アリルエーテル事業
(機能化学品)
既存製品の拡販を行うと共に、新製品開発にも注力し多品種、多機能化を図り、将来のコア事業を目指す。
エピクロルヒドリンゴム事業
(機能化学品)
制電用途向けの新グレードに注力すると共に、自動車用途については世界戦略を進める。
ダップ樹脂事業
(機能化学品)
UV硬化型インキおよび加熱式転写箔用途の拡販を進め、中国市場での展開を図る。
シリカゲル事業
(機能化学品)
球形ゲルは新規顧客の開拓を行い、高性能ゲルの製造技術を確立する。
金属電極事業
(機能化学品)
亜鉛・スズメッキ用途を中心に、金属箔・金属精錬用途についても海外を中心に拡販を目指す。
   
  2.事業の再構築
<方針> 事業の再編、再構築によりキャッシュフロー創出力の改善を目指す。
 
事業 事業方針
クロルアルカリ事業
(基礎化学品)
製造、物流、販売について抜本的な見直しを行い、コスト低減、組織改革、商流の見直しを実施し、事業体質の強化を図る。
エピクロルヒドリン事業
(基礎化学品)
業界のリーダーとして再編成に主導的に関与し、コア事業として基盤を強化する。
塩素化ポリエチレン事業
(機能化学品)
他社との提携を図り、事業の再構築を目指す。
建材事業
(住宅設備ほか)
 
   
  3.新製品の上市加速と新市場の開拓
<方針> GKMの活用とニーズ指向により、新製品の開発を目指す。
 
事業    事業方針
カブラス事業
(機能化学品)
コストダウンを図ると共に、大手、中堅タイヤメーカーへの国内外の拡販を目指す。
医薬中間体事業(機能化学品) 米国での販売体制の強化を図ると共に、国内大手製薬メーカーへのアプローチを行い、大型中間体や治験薬案件を開拓する。
電池材料 GKMの活用とベンチャー企業や産学官の連携により早期上市を目指す。
ホログラム
健康飲料
   
  4.資産効率向上による財務体質の改善
 ・ROAによる事業部門別管理を実施する。
 ・有利子負債を100億円に圧縮する。
 ・資産の圧縮を推進する。
   
  5.時代の変化に対応できる企業カルチャーの創造
 ・プロジェクトチーム組成による問題解決のスピードアップを図る。
 ・賃金体系の見直し、人材育成体系の構築、新年金制度導入の検討を行う。
 ・組織のスリム化を目指したシステムを構築する。

V. 設備投資
 (1) 減価償却額の範囲内とする。
 (2) 3年間で総額70億円とし、新規投資額は45億円。
 (3) 主たる新規投資は、ファインケミカル事業に20億円。