平成14年4月24日 三菱レイヨン株式会社
中期経営計画について
三菱レイヨングループは、この度、2002年度からの第4次3
ヵ年中期経営計画「プログラム:US
→2004」を策定いたしました。21
世紀に成長していくための基盤固めであった第3次中期経営計画「US
→21」の後をうけ、「プログラム:US
→2004」は、当社グループの経営基本目標である「高収益型・高成長型企業グループ」の実現に向けてのスタートとなります。
これからの3 年間は、成長計画を本格的に実行する期間と位置付け、 | ||
@ | 「ポートフォリオマネジメントの徹底」により、強い事業をより強くすること | |
A | 競争条件の大きな変化に対応出来る経営構造・事業構造を構築するため、「抜本的な収益構造・ 費用構造の改革」を早く実現すること |
|
により、2004 年度に売上高3,400億円、営業利益300億円の達成を目指します。 |
T.「プログラム:US
→2004」(2002
〜2004年度)の概要
「US
→21」で計画した事業の構造改革や合理化の目標はほぼ達成しましたが、今後も事業プロセスの合理化への取り組みは継続的に実施するとともに、成長が期待できずかつ収益性の低い事業については、残された課題として引き続き構造改革を進め、同時に、経営資源をコア事業と成長が期待できる事業へ集中させ、ポートフォリオマネジメントを徹底していきます。
: | 1.ポートフォリオマネジメントの徹底と成長シナリオの実践 | |
@ | アクリル系事業への経営資源の集中 | |
当社グループの事業体系の根幹であるアクリル系事業(MMA 系事業とAN 系事業)については、強いものをより強くする、強くするものは早く強くする、との観点から、経営資源を優先して投入します。 | ||
A | 水・環境事業の拡大 成長が期待できる水・環境事業については、浄水・下排水処理市場向け事業に資源の集中的投入を行い、期間内に相応の事業規模拡大を目指します。 |
|
B | 成長ポテンシャルの高い事業の絞り込み 新規事業で、事業開発段階が終わった既存テーマについては、事業部へ移管し事業化へ向け加速させます。その他のテーマ、候補については、対象を絞り込みます。 |
|
2 .収益・費用の構造改革推進(事業革新活動「JK →2004 」の推進) | ||
ビジネスモデルの革新に取り組み、コスト構造の改革を進め、総合的な競争力の格段の強化を図ります。2004 年度に90 億円の合理化が目標です(対2001 年度比)。 | ||
3 .研究開発力・技術開発力の強化 | ||
優位性と独自性を併せ持った「ユニークでスペシャリティーな事業」の発掘から事業化までの一連のプロセスを加速させるため、組織の機能強化と運営体制の簡素化など、現行の仕組みを改善します。 | ||
4 .環境問題への対応 | ||
環境保全に関する強い経営意志のもと、環境負荷物質の削減目標を設定し、着実に達成に向けて取り組みます。また、2002 年度から環境会計を本格的に導入し、公表します。 |
U.中期経営目標について
2000年4月の中期経営計画見直し発表の際には、「ありたい姿」として中期の経営目標を明確にし、それに至る道筋と方法を具体化しました。すなわち、基幹事業であるアクリル系(MMA
系とAN 系)事業体を世界有数の事業体に育てあげることと、さらに新たな成長領域で基幹事業を構築することにより、2005
年度に売上高4 ,000 億円、営業利益400
億円を達成するというものです。 この内容については、事業の枠組み変更、環境変化の要因から、具体的な数値目標や、達成年度の一両年の遅れ(2006
〜07
年度へ)など、若干の修正が必要ではあるものの、成長姿勢の基本は変わっていません。
V.数値計画・目標について
「プログラム:US
→2004」における数値計画、及び、数値目標は、次の通りです。
【セグメント別数値計画】 (単位:億円)
2001年度 予想 |
2002年度 計画 |
2004年度 計画 |
06〜07年度 目標 |
|
売上高 |
3,060 |
3,000 |
3,400 |
4,000 |
化成品・樹脂 |
1,240 |
1,080 |
1,300 |
; |
繊維 |
970 |
950 |
950 |
; |
機能製品・エンジニアリンク ゙ |
850 |
970 |
1,150 |
; |
; |
; |
; |
; |
; |
営業利益 |
190 |
220 |
300 |
400 |
化成品・樹脂 |
135 |
130 |
160 |
; |
繊維 |
25 |
40 |
60 |
; |
機能製品・エンジニアリンク ゙ |
30 |
50 |
80 |
; |
; |
; |
; |
; |
; |
総資産 |
3,500 |
3,400 |
3,500 |
; |
有利子負債 |
950 |
900 |
800 |
;; |
投資額 |
170 |
(3 年間合計)750 |
; |
2005/04/12 | |||
企業名 | 三菱レイヨン(株) | 会社概要 | 株式コード:3404 | ホームページ: http://www.mrc.co.jp/ |
中期経営計画について
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=98083&lindID=4
三菱レイヨングループは、この度、2005年度からの第5次3ヵ年中期経営計画「US→2007」を策定いたしました。成長計画の本格的実行期間であった第4次中期経営計画「プログラム:US→2004」の後をうけ、「US→2007」は、持続的成長の実現を目指し、「集中と拡大」を基本コンセプトといたします。
具体的イメージとして、2010年時点で売上高5,000億円規模の「成長し続ける高収益企業グループ」になることを目指し、その成長過程として今中計の最終年度である2007年度には、売上高4,000億円規模、営業利益率10%を目標としております。
I.「US→2007」(2005〜2007年度)の概要 | |
「選択と集中」をコンセプトとした第四次中期経営計画「プログラム:US→2004」では、重点化すべき事業の選択をほぼ完了し、成長に向けて必要な投資を実施しました。今後は、それらの新プラントで計画通りの挙益を達成するとともに、一層、経営資源をコアと位置づけたアクリル系事業へ集中させ、ポートフォリオマネジメントを徹底していきます。同時に、残された課題として、成長が期待できずかつ収益性の低い事業については、引き続き構造改革を進めていきます。 | |
(1)アクリル系(MMA[メチルメタクリレート]、AN[アクリロニトリル])事業の徹底強化 | |
1 | )MMA系事業の拡大強化 MMA系事業(モノマー、ポリマー、コポリマー、光学部材)では、規模および範囲の経済効果を追求し、市場でのポジションを高め、事業規模、収益において世界No.1のMMAチェーンの構築を目指します。規模の経済効果追求では、設備投資、M&A、提携等あらゆる規模拡大戦略を推進します。範囲の経済効果追求では、IT・映像表示材料関連の新製品・新用途開拓を進め、また機能化学品の新規商材の開発・市場開拓を進めてアクリルベースの高機能材料事業領域を拡大強化していきます。 |
2 | )AN系事業の挙益力強化 AN系事業の中、アクリル繊維事業については、成長市場への原綿売りの徹底、低収益グループ会社の抜本改革等により、主力事業に相応しい収益力を実現させます。もう一つのAN系事業である炭素繊維・複合材料事業については、当社の強みであるプレカーサの供給力・商品力を活かした戦略の具体化を図り、三菱レイヨン流の炭素繊維・複合材料事業を創り上げます。 |
(2)事業競争力強化活動の継続推進(「JK→2007」) | |
事業競争力強化活動では、生産技術・体制の高度化、品種・在庫マネジメント等のBPRを徹底し、3ヵ年で100億円の合理化を目指します。 | |
(3)新規事業の創出 | |
三菱レイヨングループの存続のためには、アクリル系事業に続く次期コア事業の創出が不可欠であるとの認識から、新規事業領域構築に持続性をもって挑戦していきます。現実的には、たとえば既に当社が保有する世界水準の技術である高度な「バイオ触媒技術」「光学設計・精密賦形技術」をベースにするなどして、2010〜2015年に次期コア事業候補として発芽させることを目標とします。 | |
II.2010年経営目標について
三菱レイヨングループは、コアと位置づけたアクリル系事業への戦略的投資、あるいは、より強力なビジネスモデルの構築を絶えず計画、実行していく事により、「成長し続ける高収益企業グループ」であることを目指します。特にMMAチェーンについては、2010年には、事業規模、収益において「世界No.1」ポジションの確立を達成し、その時点でのグループ売上高5,000億円規模、営業利益率10%を目標とします。
III.数値計画・目標について