2005年7月5日  積水化学工業株式会社

中国における事業ビジョンについて
・ 水環境インフラ、自動車関連、医療、IT事業を今後の成長の中核に
・ 2010年度目標 売上高500億円、営業利益100億円(営業利益率20%)

 積水化学工業株式会社(社長:大久保尚武)では、この度、拡大・成長を続ける中国市場において事業の本格展開をめざし、2010年度までの中長期の事業ビジョン『CHINA500』を策定しましたのでお知らせいたします。

T.策定の趣旨
 「際立つ」、「高収益」な「プレミアムカンパニー」への変革をめざす中で、当社は中国における事業を今後の「収益力、成長力を維持・強化するための中核事業」と位置づけています。2002年以降、集中的に進出し現在、生産会社7社、輸出入会社2社、その他1社の合計10社の体制を整備しましたが、この度、中国内需向けを基本として本格展開をめざす重点分野を「水環境インフラ」、「自動車関連」、「医療」、「IT」の四つとし、これらに焦点を絞り、事業規模拡大に向けたビジョンを新たに策定しました。同時に、ビジョン実現のための取り組みとして現地人材の増強、リスク管理の徹底、効率的な組織体制の構築に加え、コーポレートブランド「SEKISUI」の早期浸透をはかります。

 

U.中国事業ビジョン『CHINA500』について
1.事業ビジョン 
  −「際立つ」技術で中国のユーザーへ一級品を提供し、産業発展に寄与する。―

(1)

ナンバーワン技術を核とした勝てる事業にフォーカスする。

(2)

基盤の確立している自動車関連(合わせガラス用中間膜、発泡ポリオレフィン)、IT(工業テープ、液晶用微粒子、高機能樹脂)の事業拡大に加え、今後の成長が見込める給水用高性能管、強化プラスチック複合管、真空採血管の3事業の本格立上げに注力する。

(3)

技術と経営の信頼性で際立ち、中国の社会のニーズに応える。

2.事業目標  
全社目標:2010年度 売上高500億円、営業利益100億円(営業利益率20%)
(1)全社   
 1)経営指標            (  )はうち輸出、単位:億円、人

 

2004年度実績

2010年度計画

売上高

72(60)

520(100)

営業利益

14

103

人 員

450

1,600

 2)投資総額(設備投資、M&Aなど) 
    2002〜2004年度累計 87億円、2005〜2010年度累計 100億円

(2)カンパニー別           (  )はうち輸出、単位:億円

   

2004年度実績

2010年度計画

環境・ライフライン

売上高

300

営業利益

63

高機能プラスチックス

売上高

70(60)

220(100)

営業利益

14

40

3.重点分野と製品

 

境・ライフライン

高機能プラスチックス

水環境インフラ

給水用高性能管/内需
強化プラスチック複合管/内需
FFU合成枕木/内需

 

自動車関連

 

合わせガラス用中間膜/内需
発泡ポリオレフィン/内需

医療

 

プラスチック製真空採血管/内需

IT

 

工業テープ
液晶用微粒子
高機能樹脂

内需 
 (日本からの輸出)

その他

ポリエチレンEF継手/日本向け輸出

包装テープ/日本向け輸出

4.コーポレートブランド戦略

 ビジョン実現のための施策として、知名度アップ、統一ブランドを早期に立上げるコーポレートブランド戦略を推進します。進出事業が個別にイメージを訴求するのではなく、コーポレートブランド「SEKISUI」の下、全社共通の理念と方針を提示しながら、知名度アップと積水ブランドの浸透を推進します。また、水環境インフラ、医療分野など社会基盤整備に貢献する分野の訴求をめざし、政府関連、大学研究機関など公共部門にターゲットを絞ったPR活動を展開します。

1)中国向けのブランドロゴ、スローガンを新たに設定
 各製品をコーポレートブランド「SEKISUI」のイメージを用いて訴求し、積水ブランドの浸透をはかります。


※ 社名の「積水」は、中国の古典「孫子」にある「勝者の民を戦わしむるや、
  積水を先仞の谿に決するがごときは形なり」に由来しています。

2) 中国社会のニーズに応える会社、信頼できる会社としてのブランド構築
  政府関連、大学研究機関、医療機関などの公共部門への訴求
  @社会貢献活動、イベント実施を通じたブランド浸透策実施
  A事業を通じた社会貢献活動を実施
    ・真空採血管による医療環境の安全性向上への貢献
    ・給水用高性能管、強化プラスチック複合管による水問題解消への貢献