http://www.fujisawa.co.jp/ir/index3.html

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


2004年11月9日 藤沢薬品/藤沢薬品            日経解説

アステラス製薬株式会社の中期経営方針の策定について
http://www.yamanouchi.com/jp/news/news2004/041109.pdf

 山之内製薬株式会社(本社:東京、社長:竹中登一、以下「山之内製薬」)と藤沢薬品工業株式会社(本社:大阪、社長:青木初夫、以下「藤沢薬品」)は、関係当局の承認を前提に2005 年4 月1 日に合併して誕生する、「アステラス製薬株式会社」(以下「アステラス製薬」)の中期経営方針を策定いたしましたのでお知らせいたします。
 山之内製薬と藤沢薬品は、優れた研究開発力と自社販売力のプレゼンスを併せ持ち、日本のみならず世界の医薬品市場で充分な競争力を有する全く新しい会社を創生するという考え方に立ち、現在、両社の社長を長とする合併準備委員会を中心に合併に向けての作業を順調に進めております。両社は、本年9 月15 日に「アステラス製薬」の「経営理念」、「ブランドマーク」、「コーポレートメッセージ」を公表しております。今回の中期経営方針策定により、世界の人々の健康に貢献する「日本発のグローバル製薬企業」として明らかな一歩を踏み出すことになりました。
 「アステラス製薬」の発足は、グローバル・メガ製薬企業に成長していくためのスタートに立つものです。両社は、今回中期経営方針で想定している2007 年度(2008 年3 月期)の姿も一つの通過点であると捉えており、更なる成長を実現するため、積極的に事業拡大の機会を追求していきます。
 今回策定いたしました中期経営方針の概要は、以下の通りです。より詳細な情報については添付資料をご参照下さい。また、本日アステラス製薬主要部門(9 本部、北米事業・欧州事業)の責任者も決定されましたので、あわせて公表いたします。

[アステラス製薬中期経営方針]
T. 基本戦略
 アステラスは、企業価値の持続的向上を実現するため、中期的に以下の戦略を実行する。

:: 1.高い製品創出力の実現
   ・ 研究領域・開発プロジェクトにおいて、それぞれ選択と集中を進める。
   ・ 両社の異なる企業文化を融合し、かつ、それぞれの得意技術・専門性を統合することで、より進化した研究開発体制を構築する。
   ・ 研究領域では、フランチャイズ領域である「泌尿器」並びに「炎症・免疫(移植)」に加え、「糖尿病」、「感染症」、「消化器」、「中枢」を重点研究領域として、優れた新薬の創製を図る。
(注)フランチャイズ領域:現在の両社が既にグローバルレベルで研究から販売まで一貫して高い競争力を確立している疾患領域
   ・ グローバル開発拠点の統合により、開発体制の強化と効率化を進める。
     
  2.グローバル販売網の整備
   ・ 日本市場においては、質・量ともにNo.1 のポジションを確保する。MR については、発足当初は2,700 人体制(一般MR+領域MR)とし、中期的には今後の製品戦略・顧客戦略との整合性の観点から適正規模を検討していく。
   ・ 世界最大の医薬品市場である米国市場における事業を加速的に成長させる。既に事業を展開している4領域(移植、循環器、皮膚科、感染症)の持続的成長と、泌尿器領域の早期収益化を進める。一般開業医(PCP)市場については、泌尿器領域での事業基盤を最大限に活用しながら、今後の自社品の開発進展に応じた参入戦略を構築する。
   ・ 欧州市場は、欧州18 ケ国に販売拠点を置き、泌尿器、免疫(移植)、皮膚科領域でのリーディング・カンパニーとして、効率的かつ持続的な成長を目指す。
   ・ アジア市場では、泌尿器、移植領域への資源の集中や経営資源の統合による営業体制と収益力の強化により、成長市場でのプレゼンスを拡大する。
     
  3.効率的な組織・経費構造の構築
   ・ 取締役会と経営執行体それぞれの機能と責任の分担を明確にすることで、意思決定の迅速性と透明性を高め、コーポレートガバナンスを強化する。
   ・ グローバルグループ経営を推進し、グループ全体として競争力を向上する。
   ・ コスト構造改革を継続的に実施する。
     
  4.積極的な事業機会の追求  
   ・ 製品ラインを一層強化するため、グローバル並びにローカルレベルで積極的に製品導入を図る。
   ・ 強力な財務基盤をテコに戦略的事業投資の機会を追求する。
     
  5.企業価値向上に資する資本政策の展開
   ・ 自己資金を積極的に事業投資へ投下する。
   ・ 資本効率を考慮した株主還元施策を実施する。
中期的には、株主資本配当率(DOE)3.5%を目指す。
 2005 年度(初年度)の年間配当金は、50 円を予定している。
 自己株式を機動的に取得し、還元水準の更なる向上を目指す。
     
U.人事・人事制度
   ・ 合併効果を速やかに発揮するとともに、グローバルな競合優位を作り出していくためには、活力ある組織風土の醸成と優秀な人材の登用・配置が必須であることから、アステラス製薬の人事及び人事制度は、両社既存のものにとらわれず、新社にとっての最適な観点から全てをゼロベースで構築する。
   ・ 医療用医薬品事業の要員数は、15,500人(2008年3月末時点)を想定している。地域別には、日本9千人強、アジア1千人弱、欧州3千人強、北米2千人弱となる。
     
V. 2007 年度の目標
  1.数値目標
   ・ 2007 年度の数値目標は以下の通り。
  医療用医薬品事業売上: 1 兆円
  同営業利益: 2,500 億円
  同営業利益率: 25%
   ・ 売上に関しては、「プログラフ」、「ハルナール」、「リピトール」の3 品目が単品で売上1千億円以上となる見込。
   ・ 医療用医薬品事業の研究開発費については、約1,450 億円、対売上高比率14.5%の水準を想定している。
   ・ 一般用医薬品事業(ゼファーマ)、医療関連事業並びに在宅医療事業を含めたアステラスグループ全体の2007 年度売上高は、1 兆400 億円程度の見込。
   ・ 当期純利益、株主資本利益率(ROE)については、不確定要因が多い為、数値目標としては開示していない。
     
  2.統合によるシナジー
   ・ 今回の合併により、両社単独で事業を進めた場合に比べ、2007 年度において売上において約250 億円、営業利益において約400 億円のシナジー効果を見込んでいる。