出光石化  

  2000/12/11 同社発表記事から(順序入れ替え)

樹脂コンパウンド事業のグローバル展開

かねてより、我が社は、グローバル展開を加速しているユーザーからの安定供給要請に応えるため、樹脂コンパウンドのグローバルな生産拠点整備を進めて参りましたが、今回の両工場の生産能力増強により、我が社および関係会社の生産・販売規模は、以下の様になります。        

日 本  45,000d/年 千葉工場
   40,000d/年 カルプ工業株式会社
マレーシア  22,000d/年 ポリスターコンパウンズ社
インドネシア  15,000d/年 出光コンパウンディングインドネシア社
北 米  20,000d/年 アクロコンパウンダーズ社
小 計 142,000d/年  
委託生産分  61,000d/年 日本、中国、英国などでの社外生産委託
合 計   203,000d/年  

今回の2工場の生産能力増強に引き続き、中国、欧州における樹脂コンパウンドの生産拠点の整備、拡充を積極的に進めて行く計画です。

 

樹脂コンパウンド工場の生産能力増強

 我が社は、このたび、樹脂コンパウンドの生産拠点である日本およびマレ−シアの樹脂コンパウンド工場の生産能力を増強しましたので、下記の通りお知らせ致します。 

生産能力増強の概要
アジア経済は継続して回復基調にあり、樹脂コンパウンド市場は、家電・OA用途の伸長、自動車用途の需要増加により、今後とも高い成長率が見込まれており、我が社の樹脂コンパウンド販売量も堅調に拡大しております。特に、家電・OA用途向けのポリスチレン難燃グレード、自動車のバンパー、インストルメントパネル用などのポリプロピレン内・外装グレードの販売量が急増していることに加え、ポリカーボネート(商品名:タフロン)、シンジオタクチックポリスチレン(商品名:ザレック)、ポリフェニレンサルファイド(商品名:出光PPS)などのエンジニアリングプラスチックコンパウンドの引き合いも増加しております。これらグレードのユーザーへの安定供給を果たすため、北米・インドネシア両工場に引き続き、以下の二工場の生産能力を増強致しました。

(1)出光石油化学株式会社 千葉工場内 複合樹脂工場 

 ア.所在地:千葉県市原市姉崎海岸1番1号
 イ.生産能力増強の概要 @能力増強:15,000d/年
                     (30,000d/年から45,000d/年へ増強)
                  A増設装置:押出機、ミキサーなど3系列
                     (7系列から10系列へ増強)
                      6系列(30,000d/年)収容可能な建屋、倉庫
                  B稼動開始:平成13年1月

(2)ポリスターコンパウンズ社(POLY-STAR COMPOUNDS SDN BHD) 

 ア.所在地:マレーシア・ジョホール州タンポイ82-82A
     (82-82A, Jalan Tampoi, 81200 Johor Bahru, Johor, Malaysia)
 イ.生産能力増強の概要 @能力増強:3,500d/年
                    (18,500d/年から22,000d/年へ増強)
                  A増設装置:押出機、ミキサーなど1系列
                    (9系列から10系列へ増強)
                  B稼動開始:平成13年3月


1999/12/13発表 

    インドネシア コンパウンド工場の生産能力増強について
 
アジア経済は回復基調にあり、インドネシアの日系家電・OAメーカー各社は増産計画を打出しております。我が社は、コンパウンド樹脂の安定供給要請に応えるため、インドネシアの合弁会社(PT.Idemitsu Compounding Indonesia社)の生産能力を増強することに致しましたので、下記の通りお知らせします。

                    記

1. PT. Idemitsu Compounding Indonesiaの概要
 (1)立 地:EJIP Industrial Park, Lemahabang, Bekashi, 17550, Indonesia
 (2)資本金:1.6 million US$
 (3)出資比率:出光石油化学(株)55%、ビマキミアチトラ社35%(現地資本)、
          住友商事(株)10%
 (4)営業運転開始:平成8年11月
 (5)主要取扱い品目
  ア.PS難燃コンパウンド
  イ.PS・PP一般着色コンパウンド
  ウ.PPフィラーコンパウンド
  エ.PS・PPドライブレント
  オ.カラーマスターバッチ
 (6)販売先:日系家電・OAメーカーが主体

2.生産能力増強の概要
 (1)能力増強:4,000トン/年(11,000トン/年から15,000トン/年へ増強)
 (2)増設装置:押出機、ミキサー等1系列分増強
 (3)スケジュール:着工 平成11年12月、完工 平成12年3月

3. 出光ポリスチレン及びコンパウンド事業のアジア展開

(1) 我が社は、いち早くPS事業の海外進出を果たし、現在マレーシアに130千t/年(Petrochemicals (Malaysia)社)、台湾に100千t/年(高福化学工業)、国内160千t/年と合わせて、計390千t/年はアジア有数の能力を有し、アジア全域に3極からIDEMITSU PSのブランド名で供給している。
(2) コンパウンド事業についても、PS難燃グレードを主体にマレーシアで18千t/年(Polystar-Compounds社)を有し、インドネシアの15千t/年と合わせ、計33千t/年の生産能力を保有することになる。PS難燃グレードについても、ニートポリマー同様ブランド統一を実施し、名実ともに同一品質、同一規格の材料をアジア全域に安定供給している。
(3) 更に、PC(商品名:タフロン)、SPS(商品名:ザレック)などの高機能性樹脂やPP(商品名:IDEMITSU PP)のコンパウンド品を含めて、タイ、中国でも製造委託を実施しており、積極的にグローバル化を推進している。

(日刊工業新聞 2002/4/9)

出光石化、中国に樹脂コンパウンドの第2拠点を新設

 出光石油化学(東京都墨田区、山本侑社長、03・3829・1046)は、中国で樹脂コンパウンド(混練)の第2拠点の新設を検討していることを明らかにした。出資形態など詳細は詰めており、約10億円を投じて建設する年産能力2万トン規模の設備を03―04年にも稼働させる見通し。世界規模で膨らむ需要増をにらみ、供給能力を05年に現在比1・5倍に増強する計画で、今回の新設もその一環。既存の委託先と合わせた供給体制で受注増を狙う。

 出光石油化学が中国第2拠点として検討を進めているコンパウンド新会社の形態は、単独か合弁にするかは未定ながら、自社で主導権を握る方向で調整中。立地は「華南」地域を第1候補としている。

 現在、同社はポリプロピレン(PP)コンパウンドを大日精化工業が出資した広東省東莞市の現地法人に委託している。


宇部興産 

   米国 アメリカン・テクノロジカル・コンポジックス
       設立 1985/12 
       宇部興産 60%、丸紅 40%
         *
三井化学へ売却(下記記事 経緯については別記事


(日刊工業新聞 2002/1/25)

     宇部興産、汎用樹脂加工の米合弁売却で三井化学と交渉

宇部興産が保有している米国合弁の樹脂コンパウンド(混練)会社株式のすべてを売却することで、三井化学と交渉を進めていることが24日、明らかになった。
同合弁は汎用樹脂のポリプロピレン(PP)のコンパウンドが主力で、3月末までに結論を出す見通し。
宇部興産は2001年にPP製造の関連会社株を共同出資先だった三井化学に売却している。残る米合弁からも手を引くことでPP事業からは完全撤退し、経営資源を精密化学などコア事業に集中させる方針だ。

宇部興産が売却を予定している米合弁は「アメリカン・テクノロジカル・コンポジックス」(ATC、テネシー州ナッシュビル)。

現地進出の自動車部品メーカー向けの供給を狙いに85年設立で資本金は410万ドル。宇部興産の全額子会社で米国持ち株会社が60%を、残り40%を丸紅とその米国法人が出資している。


三菱化学 
   

   
日本ポリケム、PP事業の海外展開強化

   米国  Mytex Polymer General Partnership
         設立 1987/2
        三菱化学 50%、エクソン 50%
        ポリプロピレン・コンパウンドの製造・販売
        工場 インディアナ州 (年産2万5000トン)
   
   シンガポール 
Mytex Polymer AsiaPacific
        設立 1999
        三菱化学 50%、エクソン 50%
        ポリプロピレン・コンパウンドの製造・販売

   欧州  DSMとの業務提携  →同社のSABICへの売却で見直し

   中国  北京聚菱燕塑料    能力倍増
        北京燕山石油化工集団有限公司、豊田通商とのJV


化学工業日報 2002/6/25

日本ポリケム、PP事業の海外展開強化

 日本ポリケムが、ポリプロピレン(PP)事業の海外展開を加速し始めた。トヨタをはじめとする自動車各社がアジアを含めた増産計画に着手していることに対応、主要市場での“域内供給”体制を整備する。すでに欧州では
蘭DSMに代わる新しい提携先との交渉を開始、ニート樹脂の確保について年内には安定した体制を整備する一方で、中国でも北京近郊のコンパウンド合弁会社の新鋭設備が本稼働に入った。中国では華南地区での新しい供給拠点についても早い段階での立ち上げを検討している。同社は国内での事業統合計画を進めるなかで、海外生産が拡大する自動車向けの供給体制を拡充、事業基盤の強化を急ぐ。    


(1999/4/12発表

        アジアにおけるポリプロピレン事業の展開について
                                            三菱化学株式会社
三菱化学株式会社(本社:東京都千代田区、社長:三浦 昭)は、エクソンケミカル社(本社:米国テキサス州ヒューストン、社長:D.S.Sanders)との間にて、シンガポールにおいてポリプロピレン(以下「PP」と記載)樹脂及び同コンパウンドをアジア、オセアニア地域に供給する合弁会社を設立する方向で基本的に合意し、今後、詳細につき検討することといたしました。

この合弁会社は、Mytex Polymers Asia Pacific(仮称)と称し、シンガポールにおいて今年後半にも、当社及びエクソンケミカル社の出資により設立されることを目標としております。
同社は、エクソン社がシンガポールにおいて2000年末より生産を開始する年産27万5千トンのPPのスケールメリットと、当社、日本ポリケム株式会社(本社:東京都千代田区、社長:牧野 新)及びエクソンケミカル社が提供する競争力ある技術、事業ノウハウを生かし、日本を除くアジア、オセアニア地域を対象に、自動車、家電分野向けのPP及び同コンパウンド事業を展開してまいります。

当社及び日本ポリケム社としては、現地調達志向がますます強まる日系ユーザーへの対応を図ることが求められており、併せて、競争力ある原料の調達先を確保することが急務となっており、今後も市場が拡大するアジアにおいて、今回の提携は、PP及び同コンパウンド事業の競争力強化に繋がるものであります。                     


当社は、既に、日本においては日本ポリケム社、北米ではエクソンケミカル社とのパートナーシップであるMytex Polymers社を通じて、
欧州では日本ポリケム社及びMytex Polymers社がオランダ・DSM社との業務提携の下、自動車用PPコンパウンド事業を展開しておりますが、今回の共同事業化により、アジア地域においても事業展開を図ることとなり、全世界的な供給体制を確立することになります。
さらにアジアにおいては、エクソンケミカル社との提携が、自動車向けニートポリマー及び家電分野まで広がることになり、より国際競争力のあるPP及び同コンパウンドの供給体制が確立いたします。


化学工業日報 2002/4/25

日本ポリケム、欧州でポリプロピレン提携交渉

 日本ポリケムは、欧州でのポリプロピレン(PP)の新たな提携について交渉を開始した。これまでニートレジンの供給で
提携してきた蘭DSMがポリマー事業をSABIC(サウジ基礎産業公社)に売却することで基本合意したのを受けて、新しいアライアンスを通じた供給拠点を確保する。同社は、戦略市場である北米で合弁事業を展開する一方、欧州、東南アジア、中国での基盤を拡充している。欧州での新たな提携を早い段階で確立して、世界4極市場での自動車向けを中心とした域内供給基盤の強化を急ぐ。同社は具体的な提携交渉について言及を避けているが、年内から来春にかけて具体化に持ち込む計画。 


(1998/10/8発表) 

   中国における自動車向けポリプロピレンコンパウンド合弁会社の設立について
                                         三菱化学株式会社

三菱化学株式会社(本社:東京都千代田区、社長:三浦 昭)は、このたび豊田通商株式会社(本社:愛知県名古屋市中村区、社長:武山 栄造)と共同で、中国石油化工集団公司(以下「SINOPEC」と記載)傘下の北京燕山石油化工集団有限公司(本店:中華人民共和国北京市房山区、総経理:曹湘洪)との間で、自動車向けポリプロピレン(以下「PP」と記載)コンパウンドの製造及び販売を行う合弁会社を北京に設立することといたしました。
この合弁会社は、本年末より、北京燕山石油化工集団有限公司から原料としてPPの供給を受け、日本ポリケム社の技術により自動車向けPPコンパウンド製品を製造し、主として中国北部地域において日系自動車メーカー等を対象として販売を開始いたします。

今回の合弁会社の設立は、現在モータリゼーションが進展しつつあり、21世紀初頭には自動車需要の拡大が期待される中国市場に、日本をはじめとする自動車メーカーが製造拠点を設けていることに対応して行われるものであります。

当社は、自動車向けのPPコンパウンド分野では、日本国内において日本ポリケム社を通し約30%と圧倒的なシェアーを有する一方、米国においてはエクソン化学社との間にてマイテックス社を設立、また欧州においてもオランダ・DSM社との技術提携を行う等、積極的な世界展開を行っておりますが、今回の中国の合弁会社における製造・販売により、同事業分野における一層のグローバルな展開が進むこととなります。


2003/7/25 三菱化学

三菱化学、中国のPPコンパウンド設備を倍増設
日系自動車メーカーの増産に対応して

 三菱化学が北京燕山石油化工などと合弁で中国に設立している「北京聚菱燕塑料有限公司」はこのほど、北京市房山区内のPP(ポリプロピレン)コンパウンド工場の設備を2倍の規模に拡充した。
 
 「北京聚菱燕塑料」は、三菱化学55%、燕山石油化工40%、豊田通商5%の共同出資によって1998年に設立された自動車向けPPコンパウンド専門の製造・販売会社。北京燕山石化から供給を受けるPPにタルクやゴムを混入してバンパーやインストルメントパネル、さらにはドアトリムなどの自動車部品用のコンパウンドに仕上げ、トヨタ天津など主として中国北部地域の日系自動車メーカーを対象に販売している。
 従来の設備能力は年産3,000tであった。今回は既存の1系列に合計2系列を追加して一挙に
合計6,000t能力に拡大したもの。
 中国では、トヨタ天津が昨年秋から操業を開始したこともあってバンパー向けを中心としたPPコンパウンドの需要が急増している。今後も、同地域における日系自動車メーカーがいずれも相次いで生産体制を拡充していく構えにあるので同コンパウンドの需要が引き続き拡大していくのは確実と見られている。現に北京聚菱燕に対しては、トヨタ以外の日系自動車メーカーからの引き合いもここにきて目だって活発化しているという。今回の倍増設はこうした同地域の需要の急速な拡大に対応してのものであり、短期間で高率操業に移行できる見通し。このため北京聚菱燕では、さほど遠くない時期に再増設することになりそう。
 
 三菱化学は、かねてから自動車向けPPコンパウンド事業の拡充に極めて意欲的で、日本国内では日本ポリケムを通して約30%のシェアを確保、一方、米国やシンガポールでもエクソンモービルとの合弁によって順調にシェアを広げている。うち、米国の設備能力は年間6万tにも達している。


三井住友ポリオレフィン 北米のPPコンパウンド事業統合へ  

三井化学  

米国   米国でのPPコンパウンド関係会社2社を統合 Advanced Composites, Inc.(ACI)

 COLOR & COMPOSITE TECHNOLOGIES, INC.
  設立 
1986/6  (三井東圧 65% 三井物産 30% 東洋インキ 5%出資)
  工場 オハイオ州シドニー
  事業内容:樹脂コンパウンド、着色剤の製造、販売。

 米国 アメリカン・テクノロジカル・コンポジックス 宇部から購入 

     
欧州   FM TECHNOLOGIES S.A.  → JV解消
 ベルギー
 アトフィナとのJV (アプリルのコンパウンド事業を統合)          
 事業内容:PPコンパウンドの製造、販売 
     
タイ   グランド・サイアム・コンポジット(GSC)
 グランドポリマーとサイアムグループなどとの合弁
     
上海   上海三井複合塑料有限公司(SMPC)
 三井グループとの合弁 
     
欧州   TPOコンパウンド計画

Chemnet Tokyo 2002/8/7

三井化学、欧州のPPコンパウンド事業を再構築
アトフィナとのJVを解消、三井ヨーロッパ社で引き継ぐ

 三井住友ポリオレフィン(SMPO)がこのほど明らかにしたところによると、三井化学とベルギー・アトフィナの両社は、両社の折半出資によるPPコンパウンド会社「FMテクノロジース(FMT=FM TECHNOLOGIES S.A)」を解散、7月からそれぞれ別個に同樹脂事業を再スタートさせた。
 
 両社は92年3月に資本金4,000万ベルギーフランで同合弁会社をベルギー・ブラッセルに設立、いらい生産を外部の専門企業に委託しながら年間平均2万tのPPコンパウンドを欧州の自動車メーカーに販売してきた。主な販売先は、日系の自動車メーカーであった。しかし、営業戦略を巡って双方の意見に食い違いが目立つようになってきたため、合弁関係を解消し、独自の道を歩むことにしたもの。
 
 これに伴い三井化学は、同社のドイツ法人「三井ケミカルヨーロッパ(MCIヨーロッパ)」に同コンパウンド事業を継続させている。当面の販売量は、これまでのFMTの実績のおよそ2分の1となりそう。
 
 同コンパウンド事業については、SMPOが同社の発足に合わせて、日・欧・米・アジアの4極全ての地域の生産・販売活動を統括していく体制にしている。これに伴いSMPOは、今年9月にタイの同コンパウンド設備を現在の年産1万6,000t能力から同2万2,000t能力に拡大することにしている。この結果、4極合計の生産能力は同36万tとなる。


化学工業日報 2002/7/2

三井住友ポリオレ、北米のPPコンパウンド事業統合へ

 三井住友ポリオレフィン(本社・東京、榊由之社長、SMPO)は、北米のポリプロピレン樹脂(PP)コンパウンド事業を統合する方針を固めた。同社は北米地域で2つの事業拠点を確保しており、中期的な戦略市場と位置付ける北米での事業戦略の一体化と生産の最適化を進めるのが狙い。北米でのPPコンパウンド事業はすでに年産12万トンに拡大、日本企業では最大規模に成長している。日系自動車大手を中心に増産体制が打ち出されているなかで、自動車部材向けの供給基盤の強化を急ぐことにした。


(2002/3/29 三井化学発表)

ATCの宇部興産持分株式譲り受けについて
 
 当社(社長:中西宏幸)は、宇部興産株式会社(社長:常見和正)より「米国ATC Inc.
(ATC )の宇部興産持分全株式(60%)を本年5 月1 日付けで譲り受ける」ことと致しました。
 株式譲り受けは両社の米国現地法人であるUBE Corporation (USA )とMitsui Chemicals America, Inc. (MCA )間で行われます。
 当社は、MCA を通じ、ATC とColor &Composite Technologies ,Inc.(CCT )を統括・運営することにより、一層のコスト競争力と製品開発力の強化を進めてまいります。
 本譲り受けは、自動車メーカーなどの主要顧客が世界同品質・同時供給のコンセプトでグローバル展開を加速させるなかで、当社の4 極供給体制を強化・拡大する戦略の一環であり、ATC とCCT を合わせた北米でのポリプロピレン・コンパウンド生産能力は年間12 万トンとなり、北米最大となります。

<ATC の概要>
・設  立 :1985 年12 月
・本  社 :米国テネシー州ナッシュビル
・資本金 :410 万ドル (譲り受け後MCA 60%、丸紅アメリカ24 %、丸紅16%)
・ 100%子会社 :ATC Mexicana S.A. de C.V.
 (1994 年2 月設立、メキシコ Aguascalientes 、資本金260 万ドル)
・事業内容 :ポリプロピレンコンパウンドの製造・販売
・能力 :5.5 万t/年 (ATC :4.4 万t 、ATC Mexicana :1.1 万t )
   
<CCT の概要>
・設  立 :1986 年6 月
・本  社 :米国オハイオ州シドニー
・資本金 :1 千万ドル (MCA 65%、三井物産 26%、Mitsui Plastics, Inc. 9%)
・事業内容 :ポリプロピレンコンパウンドの製造・販売
・能  力 :6.5 万t/年

 


(化学工業日報 2000/11/13)

PPコンパウンド 海外拠点を再編・強化 グランドポリマー
  来春に米2社合併 欧州合弁も統合推進

グランドポリマーは、欧米のポリプロピレン(PP)コンパウンド拠点を統合、再編する。来年4月1日付で、米国のコンパウンド拠点2社を統合、合併することで三井化学、宇部興産、丸紅、三井物産など共同出資会社と基本合意に達した。また欧州でもベルギー拠点に、仏ノルマンディーにあるアプリルのPPコンパウント会社を統合することで合意、来年6月をめどに決定する。同社は日米欧アジアでPPコンパウンド拠点を確立しているが、欧米拠点の拡大再編成を基盤に、さらに世界戦略を加速していく方針。 


来年4月1日付で事業統合する米国のPPコンパウンド拠点は、三井化学−三井物産ー東洋インキ製造の3社共同出資会社「
カラー&コンポジット・テクノロジー(CCT、オハイオ州ディトン市)と、宇部興産と丸紅の合弁会社である「アメリカン・テクノロジカル・コンポジックス」(ATC、テネシー州ナッシュビル市)の2社。CCTを存続会社にATCを統合、ATCの100%子会社であるATCメキシカーナ(アグマスカリエンテス市)も新会社に組み込む。
ATCは年産2万トン、CCTは同3万トンのコンパウンド製造能力を持っており、いずれも日系自動車メーカーを中心に供給してきた。
宇部興産、三井化学のPP事業を統合、グランドポリマーが発足したのを契機に海外事業拠点の統合を検討していたもので、このほど関係各社間で合意が得られ、統合が具体化することになった。統合新体制で米国市場の事業体制を強化、拡大していく計画。  


また三井化学と旧ペトロフィナとのPPコンパウンド合弁「
FMテクノロジーズ(FMT、ベルギー・ブランセル)に、エルフ・アキテーヌとBPのPP事業統合会社「アプリル」のPPコンパウンド拠点を統合する。
ペトロフィナが大合併でトタル・フィナ・エルフに再編、化学事業もアトフィナとして発足したのにともない、アプリルの事業分割に迫られ、仏ノルマンディーのコンパウンド拠点はアトフィナに移管されることになった。このためアトフィナでは、FMTとノルマンディーの2つのコンパウンド拠点を持つことになり、FMTに事業を統合・合併することになったもので、今後統合への具体的な検討に着手、半年後をめどに統合計画を決定していく予定。

グランドポリマーは欧米の拠点再編、アジアではタイの「グランド・サイアム・コンポジット」および上海拠点など世界市場でコンパウンド拠点を確立しており、今回の再編成でさらに基盤を強化、将来的には原料からコンパウンドまでの一貫によりグローバル戦略を拡大していく方針。


化学工業日報  2003/1/17

SMPO、タイのPPコンパウンドを増強

 三井住友ポリオレフィン(SMPO、榊由之社長)は、タイのポリプロピレン(PP)コンパウンド能力を増強する。同国の自動車関連部材向けを中心とした需要が伸長していることに対応するもので、今年後半にかけて新たな生産系列を増強、
年産能力を3万トン体制に拡大するのが骨子。SMPOはこのほど、北米でのPPコンパウンド関連会社を統合し、成長市場での効率的な供給基盤を整備しており、今回のタイでの能力増強もこうしたグローバルな事業戦略強化策の一環となる。


(化学工業日報 2002/3/13)

グランドポリマー、タイでPPコンパウンドを増強

 三井化学の全額出資子会社であるポリプロピレン(PP)大手、グランドポリマーがタイのコンパウンド能力を増強する。今年秋までに年産6000トン能力の新系列を立ち上げ、供給能力を同2万2000トンとする。日系自動車各社がタイでの生産体制の強化に動いていることに対応、コンパウンドの供給体制の拡充を急ぐことにした。
 またグランドポリマーは、北米で宇部興産が展開しているPPコンパウンド事業についても、近く宇部興産から株式を取得して供給拠点を拡充する予定で、グローバル展開を加速する。


(日刊工業新聞 2001/10/23) 

      三井化学、欧州にTPOのコンパウンド拠点

三井化学は高機能樹脂「サーモプラスチックオレフィン」(TPO)のコンパウンド(混練)事業で欧州に進出する。ドイツなどを候補地に立地を決め、2002―03年には稼働する方針で、年間処理能力は5000トン以上を見込んでいる。
同社が海外にTPOのコンパウンド拠点を設けるのは初めて。自動車部品用途で競争力ある供給を安定して続けるには、自動車メーカーが世界規模で求める調達にこたえることが必要と判断。03―04年には米国進出を検討している。
   
TPOは高速加硫エチレン・プロピレンゴム(EPT)などと並ぶ高分子材料のエラストマーのひとつ。


上海三井複合塑料有限公司(Shanghai Mitsui Plastic Compounds Ltd)

                                  http://www.shmpc.com.cn/

立 地  :上海市松江工業区兪塘路 511号 (郵政編碼 201600)
投資総額:1,500 万米ドル
資本金 : 840 万米ドル
設 立  :1994年12月23日 営業許可取得
出資社 :三井物産(株)   33.3%
     大日精化工業(株) 16.6%
     三井化学(株)   16.6%
     電気化学工業(株) 16.6%
     東レ(株)     16.6%
経営範囲:各種熱可塑性樹脂着色品並びにコンパウンド品の加工・製造・販売

取扱い樹脂:

PP、PE、TPO、POM、PBT、PC、PMMA、PS、AS、ABS、難燃(UL認定)、耐侯性、ガラス強化、ミネラル強化、ゴム変性、透明性、光沢性、メタリック、帯電防止、抗菌、高流動、高衝撃、他

スケジュール:1994年12月23日営業許可取得
       1996年 4月より  6,000 t /年(  500 t /月)
       2000年 1月より 16,800 t /年( 1,400 t /月)


日刊工業新聞 2002/3/27 

住化、PPコンパウンド事業で中国企業と委託契約へ

 住友化学工業は、ポリプロピレン(PP)樹脂のコンパウンド(混練)事業で中国の現地企業と委託契約を結ぶ方針を明らかにした。日系の専門企業を中心に候補を絞っており、自社技術を供与したうえで6月には稼働の体制を整える。同社にとって中国のコンパウンド拠点は初めて。まず年間1200トン規模の処理量で立ち上げる。中国でも日本と同品質の部材の供給を求めると同時に、生産能力の増強を図る日本車メーカーに対応するのが狙い。

 住友化学工業がPPコンパウンドの委託先として候補にしているのは、
三井物産が33・3%、三井化学や東レなど日系4社がそれぞれ16・7%を出資している「上海三井複合塑料」(上海市)。

 シンガポール合弁で自家製造しているPP樹脂を持ち込むほか、触媒やコンパウンドのプロセスなどについても独自ノウハウをもつ技術を供与。製品化の技術サポート体制も整える。

 


稲畑産業     

(化学工業日報  2002/1/24) 

稲畑産業、中国に樹脂着色コンパウンドの新拠点

 稲畑産業は、中国・大連に樹脂着色コンパウンドの生産設備を新設する。2月初旬に大連保税区に合弁会社「稲畑工貿有限公司」を設立し、今秋から稼働を開始する計画だ。同社はこれまでアジア諸国に樹脂着色コンパウンドの生産設備を設置し、現地に進出している日系メーカーを中心に製品の供給を行ってきたが、今後中国でさらなる需要増が見込まれることから、新たに生産拠点を設けることにした。新会社は、これまでのアジア拠点と異なり販売活動を行うことも可能なことから、中国市場での事業展開が従来以上に強化されることになる。


Chemnet Tokyo 2002/11/27

稲畑産業、大連でも着色コンパウンドの本格生産開始
  中国の総設備能力は年産3万tに拡大

 稲畑産業が今年春に中国に設置した着色コンパウンドの製造販売会社「稲畑工貿(大連保税区)有限公司」がこのほど大連で同コンパウンドの本格生産活動を開始した。
 
 稲畑工貿は、稲畑産業が中国に設立した2番目の同コンパウンド会社。設備能力は4ライン合計で年産6,000t。この結果、稲畑産業グループによる中国における同コンパウンドの製造設備能力は、先発の「
山陽化工」(とのJVの)東莞工場の14ライン合計同2万4,000tを合わせて3万tとなった。
 
 また、同社グループのアジア地域全体における総設備能力は、中国、タイ、シンガポール、フィリピン、マレーシア、インドネシア--の計6ヵ国合計で同13万3,800t(最大可能能力は同16万t)となった。*いずれも
山陽化工とのJV
 
 同社は、かねてからアジア地域全体におけるOA・家電メーカーの事業の拡大に合わせて着色コンパウンドの現地生産体制の強化に積極的に取り組み、日系ならびに現地資本のOA・家電メーカーとの間に強力な信頼関係を築いている。今後も、アジア地域におけるOA・家電製品の生産の拡大に合わせて各地で新増設を進めていく考えという。


2004/1/26 稲畑産業

稲畑産業、樹脂着色コンパウンド事業15万6千トン体制へ

 稲畑産業は26日、中国広東省に同国3番目の樹脂着色コンパウンド工場を設立、また昨年ベトナムに設立した樹脂着色コンパウンド工場が本格生産を開始した、と発表した。これにより稲畑産業の7カ国10ヵ所での樹脂着色コンパウンド事業は年間計156,400トンの生産体制となる。
 新工場の東莞山陽稲畑工程塑料有限公司は資本金300万ドル。稲畑産業の香港現地法人「Inabata Sangyo (H.K.) Ltd.」が80%、稲畑産業と山陽化工株式会社のコンパウンド事業合弁会社「Sanyo-IK Color(H.K.)Ltd.」が10%、残りを現地資本の東莞市石龍粤龍実業公司が出資して17日に設立された。
 稲畑産業はこれまで Sanyo-IK Color 東莞工場で再輸出を目的としたOA・AVメーカー向け樹脂着色コンパウンド事業を拡大してきた。同工場に隣接して設立された新工場は中国国内の需要開拓を目指し、中でも自動車関連に力を入れる。
 東莞山陽稲畑工程塑料は2004年中に年間6,000トン体制を整える予定で、Sanyo-IK Color東莞工場も4,000トン増産して年間28,000トン体制を見込んでいる。大連の稲畑工貿(大連保税区)有限公司が年産8,400トンあるため稲畑産業の中国での樹脂着色コンパウンド能力は年間計42,400トンとなる。
 一方、2003年3月ハノイ近郊のハイフォン野村工業団地内に設立、試験生産を続けていた現地法人「SIK Vietnam Co., Ltd.」が26日、年産7,200トン体制で本格生産を開始した。
 ベトナムには稲畑産業のシンガポール現地法人、Inabata Singapore (Pte.) Ltd.が1996年に設立した駐在員事務所がホーチミン市にあり、SIK Vietnamは稲畑産業の同国における主要拠点としては2番目。
 SIK VietnamはInabata Singaporeが90%、稲畑産業と山陽化工のタイでのコンパウンド事業合弁会社、SIK Thailandが10%出資しており、資本金は150万ドル。
 SIK Vietnamはベトナム国内の日系OA関連を中心に家電メーカーなどに出荷を本格化させる。


DIC   

   アジア展開

   館林工場


(化学工業日報  2001/9/28) 

DIC、樹脂着色コンパウンドのアジア展開加速

 大日本インキ化学工業(DIC)は、樹脂用着色剤やコンパウンド事業のアジア展開拡充に乗り出す。白、黒色ベースコンパウンドのマレーシア拠点への生産シフトが完了したほか、同国での導電性コンパウンド生産に続き、台湾でも導電性コンパウンドの現地生産を開始した。一方、中国・広東省の着色剤生産では次段階のコンパウンド生産に向けたFS(事業化調査)作業に入っており、近く結論を出す。DICでは館林工場(群馬県館林市)の樹脂着色剤プラントの本格稼働入りにともないアジアを主軸とした機能品比率アップ戦略を強固に推進し始めている。着色剤とコンパウンドの合計換算で年間約15万トン中、現在の機能品は約10%の1万5000トンだが、3年後には展開量に対し約3分の1を機能品へシフトする方針だ。


(2001/9/17 発表)

樹脂着色剤新プラントの本格稼働について

 当社はかねてより館林工場(群馬県館林市)に樹脂着色剤の新規専用プラントの建設を進めてきましたが、去る8月29日に竣工し、このほど本格稼働を開始しました。
 これは、当社の応顔事業の関東地区での主力拠点である蕨工場(埼玉県蕨市)の9月末閉鎖に伴う生産再配置計画の一環となるもの。約30億円の投資により建設されたプラントは、工程の多くを占めていた作業の自動化や、プロセスの配置・フローなどの改善を中心とする新たな設計を取り入れており、大幅な効率化と製品品質の安定化を実現しています。生産品目はポリオレフィン・ポリスチレン・塩ビ用などの樹脂着色剤事業の主要製品の1つである白・黒・色物の『熱物』樹脂着色剤(マスターバッチ)で、生産能力は同製品における当社国内生産量の約半分となる年間約10,000トンとなっています。
 当社は、樹脂着色剤および繊維・皮革用着色剤、コンパウンドなどの応顔事業においてはこれまで、国内では蕨工場、吹田工場(大阪府吹田市)、小牧工場(愛知県小牧市)の3拠点、海外では台湾、中国、タイ、マレーシア、インドネシア、米国の6カ国6拠点の計9拠点を有していました。しかし、国内においては近年、製品別・品目別の集中生産による合理化と蕨工場の老朽化対策として生産拠点の再配置を進めており、これまでに『液物』着色剤については吹田工場に、また機能性コンパウンドについては小牧工場にその生産を集約、また汎用コンパウンドについては新たに川越CPセンターを設置しています。
 このたびの館林工場の新プラント稼働により応顔事業の生産体制の整備が完了したことから、今後は製品別の集中生産による効率化のメリットを最大限に発揮することを目指しています。また、館林工場を樹脂着色剤のマザープラントと位置づけ、各国の生産拠点との連携により、グローバル展開の一層の促進を期しています。


旭化成  

    エンプラ・コンパウンド 売上1000億円目標

中国での事業展開

新日鐵化学の欧米コンパウンド樹脂生産子会社の譲受


(化学工業日報  2001/12/27) 

旭化成、エンプラ・コンパウンド売上高1千円億目指す

 旭化成は、機能樹脂・コンパウンド事業で2005年に連結売上高を1000億円に引き上げる。変性PPE(ポリフェニレンエーテル)、ナイロン66、POM(ポリアセタール)の3エンプラをコアに、自動車やOA機器、家電メーカーの域内調達ニーズに対応した最適生産体制を拡充する。欧米およびタイに加え、中国にコンパウンド生産拠点を確立したことで拡販を強化する。ポリマー重合でも、アライアンスによりPOM年2万トン以上のアジア生産拠点を設置する方向で引き続きFS(事業化調査)を行うなど、積極的な海外拡大戦略により事業規模を現状の520億円から倍増させる。


(2001/12/12 発表) 

中国における機能樹脂・コンパウンドの事業展開について
−中国、樹脂加工会社の経営権取得−

<要旨>
旭化成株式会社(本社:東京都千代田区、社長:山本一元、以下旭化成)は、ニチメン株式会社(本社:東京都港区、社長:半林亨、以下ニチメン)との間で、
ニチメンが保有する中国におけるコンパウンド樹脂生産に関わる子会社の持分の過半数(51%)を、2002年1月末に譲り受けることを、本日、基本合意しましたのでお知らせします。
併せて、上海市内の外高橋地区(保税区)に機能樹脂(エンジニアリング プラスチックス)並びにコンパウンド製品の供給、及び技術サポートを行う販売会社を設立することにしました(旭化成100%出資)。
当社は、グローバルに事業展開する自動車・家電OA分野等の顧客の要望に対して、現地密着型の事業体制の確立を目指し、既に欧米・アセアンで販売・供給拠点確立を進めてきました。今回、中国での事業体制確立により、欧、米、アセアン及び中国の世界四極での事業体制が整備されました。

注・・・コンパウンドとは、ナイロンなどの各種樹脂に、難燃剤、ガラス繊維などの添加物を加えることにより、高機能で高付加価値の機能樹脂を生産することをいう。

1.背景及び経緯
 旭化成は、一昨年4月に策定した中期経営計画「ISHIN2000」に基づき、「国際的に競い、勝てる経営」を目指し、化学分野における高機能商品として、機能樹脂・コンパウンド事業を競争優位事業と位置付け、顧客志向型組織への再編、変性PPE樹脂「ザイロン」のシンガポール工場新設など、種々の事業強化と拡大策を講じています。
一方、グローバルに事業展開する自動車・家電OA分野等の顧客から、欧、米、アセアン及び中国の四極での機能樹脂・コンパウンドの生産、ならびに技術サポート体制の整備を強く要請されていました。
 今回、既に事業活動を開始しているタイ・欧米の機能樹脂・コンパウンドの生産拠点に続き、中国においてコンパウンド樹脂生産子会社の経営権を取得することにより、世界の主要な需要地域における生産拠点が整備されることになります。
併せて、更なる需要拡大が見込まれる中国・上海地区に販売会社を設立し、現地コンパウンド会社を活用し、市場に密着したマーケティング活動を行います。
今後、機能樹脂・コンパウンド事業における技術優位性を活かしつつ、中国を含む世界四極の事業拠点をベースとして、グローバル展開を加速している自動車・家電OA分野等の顧客に対し、技術サポートを含めた技術開発、供給体制を構築し、きめ細かい対応を実施していきます。

<ご参考> 
機能樹脂コンパウンド事業拠点;
  
旭化成プラスチックタイランド(1999年4月事業開始)
  
旭サーモフィル(欧米)(2000年7月事業開始)

2.経営権を取得する会社の概要
  
呉縣浜崎複合塑料有限公司

(1)本社所在地 :中華人民共和国・江蘇省・蘇州市
(2)設立 :1996年2月
(3)資本金 :600万US$(720百万円・120円/US$換算)(ニチメン100%)
(4)生産能力
  (コンパウンド樹脂生産)
:18,000t/年
(5)従業員 :105名

3.今後の予定
  2002年1月末 持分(51%)取得、
  これに伴う社名変更「旭化成(蘇州)複合塑料有限公司」(仮称)

4.現地販売会社の概要
 「旭化成機能樹脂(上海)有限公司」(仮称)

(1) 資本金 :300百万円(旭化成100%出資)
(2) 業務内容 :機能樹脂及びコンパウンド製品の上海地区における販売
(3) 設立の時期 :2002年2月

 


*旭化成プラスチックタイランド

   1999/4 日本ピグメント(バンコク)を買収  旭化成100%


(2000/4/27 旭化成・新日鐵化学 発表) 

欧米コンパウンド樹脂生産子会社の譲受について
−欧米における機能樹脂・コンパウンド生産拠点の確保−

<要旨>
 旭化成工業株式会社(本社:東京千代田区、社長:山本一元、以下旭化成)は、新日鐵化学株式会社(本社:東京都品川区、社長:大和屋隆喜、以下新日鐵化学)との間で、新日鐵化学が保有する欧米におけるコンパウンド樹脂生産に関わる子会社の全株式を、6月末に約100億円で譲り受けることで、本日基本合意契約書に調印しましたのでお知らせいたします。
 旭化成は、機能樹脂・コンパウンド事業を競争優位事業と位置付け、強化・拡大を図ってきましたが、今回の譲受により、欧米に機能樹脂・コンパウンド生産の拠点を確保することとなり、今後グローバルに展開する自動車・家電OA分野の顧客に対し、欧米・アジア三極での技術サポートを含めた、きめ細かい対応を実施できる体制を整備してまいります。

注…コンパウンドとは、樹脂生産の最終加工工程を指し、ナイロンなどの各種樹脂に、難燃剤、ガラス繊維などの添加剤を加えることで、より高機能・高付加価値の機能樹脂を生産することをいう。

1.背景・経緯

 旭化成は、昨年4月に策定した中期経営計画「ISHIN2000」に基づき、「国際的に競い、勝てる経営」を目指し、化学分野における高機能商品として機能樹脂・コンパウンド事業を競争優位事業と位置付け、顧客志向型組織への再編、ナイロン66樹脂「レオナ」の能力増強など種々の強化・拡大策を講じております。一方、グローバルに展開する自動車・家電OA分野の顧客より、欧米における機能樹脂・コンパウンドの生産ならびに技術サポート体制の整備が求められておりました。
 今回新日鐵化学より欧米におけるコンパウンド樹脂生産子会社を譲り受けることで、海外では、タイの生産拠点である旭化成プラスティックス(タイランド)に加え、欧米にも機能樹脂・コンパウンド生産の拠点を持つことになります。今後旭化成は、この生産拠点をベースに、機能樹脂・コンパウンド事業における技術優位性を活かし、グローバルに事業展開する自動車・家電OA分野の顧客に対して、欧米・アジア三極での技術サポートを含めた技術開発・供給体制を構築し、きめ細かい対応を実施してまいります。

2.譲り受ける会社の概要

(1) NIPPON STEEL CHEMICAL CORPORATION OF AMERICA(NSCCAと略す)

  代 表 者 :樋口 裕
  本社所在地 :米国ミシガン州
  設立年月日 :1988年12月
  資 本 金 :13,585千米ドル(約14億円、連結、1999年12月期、資本準備金含む)
  事業内容等 :新日鐵化学全額出資の米国持株会社(傘下に以下の2社)
     ・THERMOFIL, INC. (TIと略す):NSCCAの全額出資子会社
      (コンパウンド樹脂の製造・販売、販売量約4万トン、ミシガン州に本社・工場)
     ・KELLEY & ASSOCIATES COMPANY, INC. (K&Aと略す):TIの全額出資子会社
      (プラスチック再生材料の製造・販売、ミシガン州に本社、ジョージア州に工場)
  売 上 高 :56,131千米ドル(約59億円、連結、1999年12月期)
  従業員数 :120名(子会社含む)

(2) NS&N(UK)LTD. (NS&Nと略す)

  代 表 者 :井上 淳
  本社所在地 :英国ハンプシャー州
  設立年月日 :1991年7月
  資 本 金 :11,100千英ポンド(約19億円、連結、1999年12月期)
  事業内容等 :新日鐵化学80%出資、ニチメン株式会社等20%出資の英国持株会社
 (傘下に以下の3子会社)
     ・Thermofil Polymers(UK)LTD. (TPLと略す):NS&Nの全額出資子会社
   (コンパウンド樹脂の製造・販売、販売量約2万トン、
   英国ハンプシャー州に本社・工場)
     ・Thermofil Polymeres(France)S.A. (TPSAと略す):NS&Nの全額出資子会社
   (コンパウンド樹脂の製造・販売、販売量約1万トン、
   仏国ボシュドローヌ県に本社・工場)
     ・Thermofil Polimeri(Italia)Srl (TPSrlと略す):TPSAの全額出資子会社
   (コンパウンド樹脂の販売、伊国ベルチェリ県に本社)
  売 上 高 :30,146千英ポンド(約51億円、連結、1999年12月期)
  従業員数 :170名(子会社含む)

   注…為替は105円/米ドル、1.6ドル/英ポンドで換算。

3.譲受金額  約100億円

4.今後の予定

 平成12年5月下旬 詳細契約締結(予定)
 平成12年6月30日 株式譲受実施(予定)


NSCC Compounds(Malaysia)Sdn.Bhd.   http://www.nscc.co.jp/busi_c.html

ASEAN地区に進出している日系の家電・OA機器等の関連企業に向けて、新日鐵化学の難燃ポリスチレンを供給することを目的として1990年に設立。クアラルンプール郊外にグリーンフィールドから建設された樹脂コンパウンド工場は、数次にわたる設備増強により、現在では3万5千トン/年の規模となっており、ポリスチレンやABSをはじめ、塩ビをのぞく各種樹脂コンパウンド事業を幅広く手掛けています。

新日鉄化学 100%出資

深セン美星塑料有限公司

1990年に、中国におけるコンパウンド事業の拠点として、急速な成長が見込まれていた深せん地区に、新日鐵化学と巴工業を中心とする日中合作会社として設立。当初からの主力事業であるPS、ABSコンパウンドに加え、日系のOA機器メーカーなどの進出により、需要が急伸している難燃PSも手がけています。香港のNSCC ASIA社との連携により、中国国内における積極的なマーケティング活動も展開しています。


川鉄

(化学工業日報 2001/12/21)
  川崎製鉄、GEにエンプラコンパウンド事業全面売却

 川崎製鉄は、全額出資子会社でエンジニアリングプラスチックコンパウンド事業を手掛けるカワサキ−LNP(K−LNP、本社・米ペンシルバニア州)の全株式を米ゼネラル・エレクトリック(GE)に売却する。このほど両社首脳が正式合意した。これによって川鉄は10年間にわたる樹脂コンパウンド事業から事実上撤退する。今回の両社の合意は、来年度にNKKとの事業統合を控え鉄鋼事業と密接な関連を持つ石炭化学事業へ特化する方針を固めた川鉄と、世界規模でエンプラ事業の拡大を目指すGEとの思惑が一致したもの。今後、具体的な審査および公的組織の認可を経て、来年3月に譲渡手続きが完了する見通し。

注 LNPは当初米国企業 オランダに子会社 LNP Plastics Nederlands を所有
     ↓
  ICIがLNPを購入
     ↓
  川鉄がICIからLNPを購入

      


(March 25, 2002 GE PLASTICS)

GE PLASTICS CREATES NEW GLOBAL COMPOUNDING BUSINESS BY COMPLETING LNP ACQUISITION

NEW BUSINESS TO RETAIN LNP ENGINEERING PLASTICS NAME; WILL OFFER CUSTOMERS GLOBAL CAPABILITY FOR COMPOUNDED MATERIALS

GE Plastics, a unit of General Electric Company (NYSE:GE) with headquarters here, announced today that it has completed the transaction to acquire LNP Engineering Plastics from Kawasaki Steel Corporation of Japan, creating a new global business that offers customers unparalleled excellence in compounded plastics.

"The creation of this new global entity has exciting implications for customers and for our business," said Yoshiaki Fujimori, President and Chief Executive Officer of GE Plastics. "The focus both companies have on customers, technology, manufacturing excellence and services brings greater value to our customers. LNP employees, with their energy and expertise, will greatly strengthen our ability to serve the marketplace."

The new business entity will retain the LNP Engineering Plastics name, and will be comprised of the acquired LNP assets and GE Plastics' Custom Engineered Products (CEP) business. LNP Engineering Plastics will operate as a separate business within GE Plastics, and will continue to have its headquarters at Exton, Pa. With the addition of CEP personnel and resources, the business unit will have about 1,100 employees at 12 locations in eight countries.

As part of the creation of the new business, Fujimori today announced that Bob Schulz, who previously led LNP as President and Chief Executive Officer, has been named Chairman of LNP. "Bob's leadership has been instrumental in the continuing success of LNP, and he will play an important part in the transition of the business to GE Plastics."

"LNP has great people and a long history of success in serving the needs of customers," says Schulz. "The ability of LNP to offer customers the resources and expertise of GE Plastics will only enhance that success."

LNP Engineering Plastics will continue to offer LNP and GE CEP product lines -- cost-effective, high-performance thermoplastic compounds -- and to help customers bring value to their products by refining the effects of base resins through electrical and thermal activity, lubricity, structural strength, dimensional stability, and color accuracy, among other attributes.

In conjunction with the appointment of Schulz, Fujimori also announced that Charles E. "Charlie" Crew has been named President and Chief Executive Officer of LNP Engineering Plastics. Previously, Crew served as President and Senior Managing Director of GE Plastics Europe.

"Charlie's passion for customer satisfaction and his broad experience in GE Plastics and the industry will be of great benefit to our new LNP customers and employees as we integrate the two businesses," says Fujimori.

Crew commented, "LNP has a great reputation for technology and customer focus. Coupled with the global resources of GE Plastics, the LNP of the future will be even better positioned to help customers grow and employees thrive. Our newly integrated business will open exciting new opportunities for growth."

During his nearly 25-year career at GE Plastics, Crew has served in a number of key commercial leadership positions including vice president and general manager of European commercial operations, and vice president and general manager of Americas commercial operations and global quality. He is a Vice President of General Electric, and a graduate of Villanova University, Pennsylvania, where he earned a degree in marketing.

GE Plastics is the world's leading producer of engineering thermoplastics, with major production facilities worldwide. GE Plastics materials, including LEXANR polycarbonate, are used in a wide variety of applications such as CDs, automobile parts, computer housings, cookware, outdoor signage, cell phones, bullet resistant shielding and building materials. The company is also a global distributor of resins through GE Polymerland, and of sheet, film, rod and tube products through GE Polymershapes and GE Structured Products.

 


2001/8/29 東レ発表

米国におけるエンプラ・コンパウンドの自製化について

 東レ(株)は、このたび、北米のエンプラ事業を強化するため、
日本ピグメント(株)の米国子会社ニッピサン・インデイアナ(Nippisun Indiana Corp.(NIC))のコンパウンド設備(生産能力2万トン/年)を買収し、米国子会社のトーレ・レジン(TREC)にて自社生産することを決定しました。

 この決定により、TREC社は、ナイロン、PBT等のエンプラ・コンパウンドの製造から販売までを行う一貫メーカーとして、ユーザーへのよりきめ細やかでスピーディーな対応と高品質化により、日系のみならずBIG3系ユーザーへの拡販に弾みをつけます。5年後の2006年には、現状の約3倍増の年間100億円の売上高を目指します。

 TREC社は、日系の自動車部品メーカー向けを中心に、NIC社へのコンパウンド外注生産によるエンプラ事業を既に展開しています。今後とも、米国内での自動車関連市場が拡大し、エンプラ需要が増加してゆく中、現地での供給体制を一層強化するためには、
外注先であるNIC社の設備を買収し、自製化することが最良であると判断しました。

 現在、自動車、電機・電子機器メーカーなどは、急速にグローバル化を進め、世界各地に事業拠点を設置しています。こうした動きに対し、ユーザーは、東レ等の素材メーカーに対し、同一品質の素材を世界各地でスピーディーに供給することを要望しています。

 東レは、樹脂事業において、ユーザーのグローバル化に対応し、重合・コンパウンド拠点を世界各地に設置するなど、グローバルな供給体制を構築してきました。エンプラ・コンパウンド事業につきましては、従来より日・米・欧・アジアでの4極供給体制を整えていましたが、今回の米国での自製化に加え、今後さらに積極的な事業拡大を図っていく所存です。

<ご参考>

トーレ・レジン社概要

社  名   Toray Resin Company
社  長   橘 真一
本  社   Troy, Michigan (トロイ市、ミシガン州)
資本金   245万ドル
事業内容   ナイロン、PBTなど樹脂製品の製造、輸入、販売

1999/7/26 東レ発表

北米地域における樹脂事業の展開について

 東レ(株)は、このたび、北米地域における従来の樹脂事業拠点を再編・統合し、当社樹脂製品を一元的に取り扱う事業会社
トーレ・レジン(Toray Resin Company)社を設立いたしました。今後、トーレ・レジン社は、東レグループが世界各地で生産する樹脂製品(ナイロン6、ナイロン66、PBT、ABS、ポリアセタール、液晶ポリマー等の樹脂及びコンパウンド)を、従来からの北米地域ユーザーに対して拡売していくとともに、新規ユーザー及び新規用途の開拓を積極的に行い事業拡大を図ってまいります。4年後の2002年度には30百万ドルの売上高を目指します。

 東レは、従来、ナイロン樹脂製品については米国のモンサント(Monsanto)社(現ソルーシア(Solutia)社)と1989年に折半出資で設立した
モントール(MonTor Performance Plastics)社にて、またPBT及びABS樹脂製品については全額出資の商事子会社トーレ・マーケティング・アンド・セールス(Toray Marketing&Sales (America))社にて、北米地域における樹脂事業を運営してまいりました。今回の再編・統合は、北米地域におけるこれら分散していた当社の樹脂事業運営を、1989年にモントール社の持株会社として全額出資で設立していたトーレ・レジン社に全て移管し、当該社を新たに当社樹脂製品の事業会社として再編し、さらにはポリアセタール、液晶ポリマー等の新規製品を含めて、日系ユーザーのみならず現地ユーザーに対しても拡売していくべく運営していくものです。なお、今回の再編に伴い、ソルーシア社との間において、モントール社の合弁を解消いたしました。

 ナイロン樹脂、PBT樹脂等のエンジニアリング・プラスチックや、ABS樹脂は、1970年代より世界中で自動車部品や電機製品等の素材としてその需要が拡大してまいりました。当社も、様々な樹脂製品の開発・製品化を進め、国内ユーザーに対する供給からはじまり、今では国内のみならずマレーシアでABSの重合・コンパウンド、タイでナイロン、PBTのコンパウンド、中国でABSのコンパウンド、韓国でポリアセタールの重合・コンパウンドを行うなど世界各地に製造拠点を有し、欧米も含めた全世界のユーザーへ販売を行っています。
 しかしながら、近年、自動車産業をはじめとする樹脂製品のユーザー業界では、ますます拍車がかかるボーダーレス化経済に対応すべく、世界各地域における事業拠点の再編・統合が行われるなど、グローバル化が進展しています。こうしたユーザー業界のグローバル化の進展に伴い、その基幹素材である樹脂製品のメーカーに対しても、グローバルな対応が強く求められてきています。

 今回の当社の北米地域における樹脂事業の再編・統合、そして一元的な本格的事業展開の開始は、こうしたユーザー業界のグローバル化に対応したものであります。今後、欧州、アジアにおける樹脂事業運営についても、最適な事業体制の検討を進め、早晩に実行に移し、当社樹脂事業のグローバル化をより一層進展させてまいります。また、欧州におけるコンパウンド拠点、さらには海外でのエンプラ重合拠点も視野に入れ、事業拡大に一層邁進してまいる所存です。 

<ご参考>

トーレ・レジン社概要
  社 名 : Toray Resin Company(トーレ・レジン)
  社 長 : 大志万 俊夫
  設 立 : 1989年12月
  所在地 : Troy,MI, U.S.A.
  資本金 : 2450千ドル(東レグループ100%出資)
     
東レグループ樹脂設備能力
  ナイロン樹脂 : 国内 52,440トン/年(名古屋事業場)
  ABS樹脂 : 国内 72,000トン/年(千葉工場)  マレーシア 170,000トン/年
  PBT樹脂 : 国内 22,000トン/年(愛媛工場)
  液晶ポリマー : 国内  1,000トン/年(愛媛工場)
  ポリアセタール樹脂 : 韓国 20,000トン/年(KOLONとの合弁)
  PPS樹脂 : 国内  5,700トン/年(東海工場)
東レグループ樹脂コンパウンド拠点
  (国内) 名古屋事業場 : ナイロン、PBT、PPS
    千葉工場 : ABS
    東洋プラスチック精工(株) : ナイロン、PBT、PPS、液晶ポリマー
  (アジア) タイ      TNT社  :ナイロン、PBT
    マレーシア TPM社  :ABS
    中国     LIBI社  :ABS他汎用樹脂
  (北米) 米国 Toray Resin社  :ナイロン、PBT
   (
外部へ委託加工)

 


化学工業日報 2002/5/8

東レ、自動車向け樹脂事業の世界4極体制を強化

 東レは、樹脂事業のグローバル展開を拡大する。北米のコンパウンド拠点でこのほど、米自動車ビッグスリーの自主品質認定規格QS9000を取得したことで拡販に乗り出す。中国では自動車部品メーカーの現地調達ニーズに対応し、深センおよび上海のコンパウンド拠点でナイロン樹脂およびPBT(ポリブチレンテレフタレート)樹脂のコンパウンド生産を年内に開始する。欧州の委託生産先でも今月から、これまでのPP(ポリプロピレン)コンパウンドのほか、エンプラコンパウンドの量産をスタートする。モジュール化が進む自動車部品では、複雑形状・軽量化が可能な樹脂を採用するケースが増えている。同社では自動車・自動車部品メーカーのグローバル生産拡大に合わせ、日欧米アジア世界4極の現地生産による競争力および安定供給体制を武器に、自動車用樹脂で世界シェア10%を狙う。

 


化学工業日報 2003/9/24

東レ、米国で樹脂コンパウンドを増強

 東レは、米国の樹脂コンパウンド設備を増強する。アラバマ州やメキシコなどにおける日系自動車メーカーの相次ぐ増産計画や、韓国自動車メーカーの米国進出準備にともない、自動車材料向けの需要拡大が見込まれることが背景。今年から2005年にかけて、現状の年産2万トン能力をボトルネック解消により40%増の2万8000トン体制に順次引き上げる。これにより米樹脂コンパウンド会社トーレ・レジン(TREC)の売上高50億円(2003年見込み)を、2005年には70億円・売上高営業利益率5%を目指す。


化学工業日報 2002/5/22

川崎三興化成、中国で樹脂コンパウンド4割増強

 川崎三興化成(本社・横浜市港北区、浅井雅夫社長)は、中国の樹脂コンパウンド能力を4割増強する。8月に
深センと北京の拠点に、2軸押出設備をそれぞれ1系列導入、合わせて月産能力を800トン拡張する。9月には同国3拠点目となる上海の工場(同800トン)が稼働する予定で、これにより中国でのコンパウンド能力は同1600トン増の5400トン体制に移行する。同社はエンジニアリングプラスチックを中心にした樹脂コンパウンド大手で、中国市場には1994年に進出した。今回、OA・家電関連などの現地需要増大に対応するかたちで大幅な能力増強に踏み切る。


化学工業日報 1994/1/25

深センで樹脂コンパウンド 
 川崎三興・ニチメン 7月から年産6千トン

 川崎三興化成(本社・横浜市港北区、浅井雅夫社長)はニチメンと共同で中国・広東省深セン市で樹脂コンパウンド事業に乗り出す。川崎三興化成51%、ニチメン側(ニチメンおよび日綿香港)49%の出資比率で「日本工程塑料(深セン)有限公司」を設立、現在工場を建設中であり、今年7月から操業を開始する予定。初期設備での生産能力は年間6千トンで、コンパウンドを行う樹脂はABS、ポリオレフィン、ポリスチレン、ナイロンなど塩ビ以外の全て。当面、中国の日系企業および現地企業への販売を行うが、将来は日本へのコンパウンドの逆輪入も検討している。
 「日本工程塑料(深セン)有限公司」の所在地は深セン市宝安区沙井鎮新二第二工業村。資本金は3億円。工場・宿舎は現在工事中で、用地面積は5千平方メートル。工場は鉄筋コンクリート3階建て、延べ床面積約4千平方メートル。
 初期総投資額は、約4億円。二軸押し出し機2台、短軸押し出し機3台の合計5台を設置、合計で生産能力は月500トン。このほか各種の品質評価設備を導入する。生産能力は1年後にさらに1台の増設により月産200トンの能力アップを計画している。
 年次生産計画は、出荷高ベースで初年度3千トン(売上高3億円)、2年度が4800トン(同4億9300万円)、3年度が6千トン(同6億1千万円)。
 コンパウンドは、塩ビ以外の汎用樹脂、エンプラ、スーパーエンプラなど全ての樹脂について行う。ニチメンは月数千トンの樹脂を香港の事務所から中国大陸に輸出しているとみられるが、同合弁会社は使用する樹脂の70−80%程度をニチメンから購入する。
 また、同合弁会社の総経理には、川崎三興化成の中国室長で中国女性の
狄小光氏が就任するなど、資本・技術は日本だが、経営は中国流で行うのも特徴。
 川崎三興化成は、海外進出に関して中国にターゲットを絞っており、96年には上海にも樹脂コンパウンド拠点を設ける計画をすでに立てている。さらに大連、北京にも引き続き同様の拠点を設けていく方針。


化学工業日報 1994/2/21

中国・深センの樹脂コンパウンド会社社長として赴任、故郷に錦を飾る 狄小光さん
“中国発展のため”夢叶う

 ある中国人女性が7年前、一言の日本語も話せないまま来日した。十分なお金もなく東京・大塚の三畳の狭いアパートで生活を切り詰めた暮らしが始まり、大学院で勉学に励む日々。卒業後、「縁あって」日本企業に就職し営業を担当。さらに2年後、同日本企業の中国生産拠点の社長として故郷に帰り、錦を飾るーというぢょっと小説のようなサクセスストーリー。

 この成功物語のヒロインは大手樹脂コンパウンドメメーカー、川崎三興化成の中国室長である秋小光(てき・しょうこう)さん。「本当は米国で勉強するつもりだったが、たまたま日本のビザが先に下りたので日本に来てしまった。だから最初、日本語は“ありがとう”も知らなかった」と笑う。
 狄さんは川崎三興化成がニチメンと共同で中国・深センに設立した樹脂コンパウンド会社の社長として近く現地に赴任する。今は7月から稼働予定の工場建設に立ち会ったり、中国のユーザー開拓などに日中間を往復する日々だ。「忙しい方が楽しい。土日だけが女性で平日は男」と微笑む。「もともと日本に来た時から、勉強していつかは中国の発展に貢献したいと思っていた。その夢が実現して本当にうれしい」。
 日本で苦労して勉強した後、成功したといっても、狄さんはもともと中国の北京大学化学科を主席で卒業した大変なインテリ。卒業後、中国では貿易会社などめ社長をつとめたこともある。来日してからは東京大学と中央大学の大学院で経営学を学んだ。
 大学院卒業後、川崎三興化成に就職したが、「浅井(雅夫)社長は、中国での事業には当初、あまり興味がなかったと思う。私が経済成長を続ける中国の魅力を幾度となく説いて、中国で事業を行うことを勧めてきた」。その結果が、今回の深センへの進出につながった。
 「もしかしたら良くないことかもしれないけれど、子供の頃から一番にならないと気がすまない性格。だから中国の生産拠点を担当するのにトップの立場で行けるのが何より嬉しい。やるからには自分のやり方で必ず成功させたい」。
 既婚で、同じ北京大学物理学科を卒業した夫と一人息子がいる、今回、狄さんは中国・深センの生産拠点へ赴任するが、夫君は中国・江西省におり、息子は4月から東京・巣鴨の中学校に通う。これまでもそうだったが、3人バラバラな生活は、相変わらず続く。
 「中国人は、日本人と異なり、故郷や住むところにこだわる気持ちはあまりない。所詮、その時その時の自分に与えられた条件の中で、自分で生きていくしかないから」という考えは、やはり華僑の伝統がある中国ならではだろう。
 江西省南昌市出身。趣味は、難しい経済書からマンションの買い方・売り方のノウハウ本まで、何でもの乱読。「もう不動産関係はちょっとしたプロ。例えば、ちょうど3月期決算の閉めの時期だから、マンションを買うなら今が安いね」。


化学工業日報 2000/10/17

ニチメン コンパウンド事業国際展開を加速 欧米中で相次ぎ増強
 日系樹脂と連携強化 出資比率も拡大

 ニチメンは、欧・米・アジアの世界三極で樹脂コンパウンド事業の強化・拡張を図る。自動車・家電業界のグローバリゼーション加速などに対応する動きで、その主な内容は
@英・仏を拠点とするコンパウンドメーカー「サーモフィル」への出資比率を現行20%から35%に引き上げ、旭化成工業とのパートナーシップにより設備を増強するA米州では「山陽プラスチック・コンパウンド・アメリカ」(SPC)を増資ベースで78%にシェアアップ、年産能力も2万4千トンまで拡大するB中国では北京の呉県浜崎複合塑料有限公司を70%出資の傘下会社とする一方、大連に年産1万トンの新生産拠点を確保するーなど。いずれも旭化成など日系樹脂メーカーとの関係強化を前提に、大幅増強あるいは設備新設を進めるなどが骨子となる。
 ニチメンは大手商社系では三井物産とともに海外コンパウンド網作りで先行しており、コア拡充の一環として一連の計画を打ち出したもの。そのうち欧州では、英ハンプシャー州と南仏サンマルタンを拠点とする自動車・家電向け主力の
サーモフィルの100%持株会社「AK&N」の株式20%を保有しているが、9月末に共同出資者となる旭化成から15%分の株譲渡を受けて旭化成65%、ニチメン35%の構成に変更。
 これを前提に、今後は主力のPPコンパウンドと併行してナイロン、変性PPE、ポリアセタールなどエンプラ系市場開拓も重視、2005年には欧州サーモフィル事業で年産4万5千トン(現行3万5千トン)、売上高5千万英ポンド(同3200万ポンド)を目指す。
 また米州では、97年に米国西海岸・メキシコ・ティファナ地区唯一の日系コンパウンドメーカーとして設立した
SPC山陽プラスチック・コンパウンド・アメリカ」(本社・サンディエゴ、工場・ティファナ)に対して、新たに4百万ドルの増資を実施。これにより増資前の山陽化工51%、ニチメン49%の出資がニチメン78%・山陽化工22%に逆転し、2002年までに現行1万トン能力を2万4千トンに引き上げることも決めた。
 さらに販売面では、これまでの西海岸・メキシコ地区の日系ユーザー主力型からの脱皮を図る方針なども打ち出しており、2003年度売上2千万ドル強(現行900万ドル)も見込む。また米国本土では今年7月、旭化成が100%ベースでサーモフィル・インク(本社・デトロイト)を買収しており、今後は相互補完型の
取り組みなども課題となりそうだ。

 一方、日超工程塑料(深セン)、呉建浜崎複合塑料、日超工程塑料(北京)と華南・華中・華北の3拠点を有する中国では、
呉県浜崎の株41%を共同出資者の浜崎産業から買い取り、ニチメン側シェアを70.1%に拡充。近く2百万ドルの増資も実施して、現行1万トン能力を2002年に2万4千トンまで引き上げる計画も決めた。
 とくに呉県浜崎が立地する華東地区の場合、日系家電・OA機器メーカーの進出計画も多く、さらに近郊の張家港では旭化成とダウ・ケミカル合弁のスタイロン・アジア(SAL)が2002年春にポリスチレン12万トンプラントの稼働を予定していることなどがその動きの背景となっており、2003年度ベースで1750万ドル(現行800万ドル)の売り上げも見込む。ほかに中国では、
川崎三興化成と組む日超工程(深セン)が現行2万6千トンを来春中にも3万2千トンに増強、さらに4番目の拠点として大連に1万トン級の新会社を設立することも決定している。なおこれら一連の計画実行により、ニチメンは世界三極に計6カ所約15万トン強のコンパウンド拠点を確保することとなり、樹脂ではコンパウンド生産機能をベースとした商社としての性格が一層強まることになる。


Chemical Week 2002/6/12

Plastics
By Robert Westervelt

Compounders are coming under attack on several fronts. Benefits from a recent recovery in demand are being washed away as they are unable to pass on higher raw material costs. Big Tier One customers, such as Delphi (Troy, MI), and Visteon (Dearborn, MI), are getting bigger by acquiring molders and parts makers, making them better able to resist price increases. There is also a slow creep by resin makers into the compounding business, notably GE Plastics
acquisition of LNP Engineering Plastics (Exton, PA) earlier this year, the largest U.S. independent compounder of engineering plastics (CW, Jan. 2, p. 10).

With more resin manufacturers moving toward compounding materials in-house, independent compounders will struggle to maintain revenues,says Vivek Tapuriah, analyst at Frost & Sullivan (San Antonio, TX). Resin producers want to strengthen ties to key customers and add higher-margin services by compounding materials themselves.Resin producers are expanding compounding capacity to do just that, Tapuriah says. Results for independent compounders could be dire, as large resin producers hurt their revenue potential,he says.

Tapuriah estimates North American compounding revenues at $10.1 billion last year, a 1% decline from 2000. He projects that revenues will grow a sluggish 1.5%-2% this year as recovery takes hold. Over the next five years revenue growth will average 4.4%/year, hitting $13.05 billion in 2007, he says.

PolyOne is the largest North American compounder with an estimated 13.3% market share, Tapuriah says. GE Plastics-- including LNP--is second, with a 7.9% share, and DuPont is third with 4.2%. Other significant players include Ampacet, Clariant, Ferro, RTP (Winona, MN), A. Schulman (Akron, OH), Shintech, Spartech (St. Louis), and Teknor Apex (Pawtucket, RI). The market remains highly fragmented despite recent consolidation, with more than 400 compounders operating in the U.S. alone, he says.

Engineering resin compounders face the greatest threat, because margins are highest and volumes, while generally smaller than commodity resins, are concentrated among a handful of large customers that are powerful automotive original equipment manufacturers (OEM). The largest engineering resin compounders include LNP, PolyOne, and RTP, analysts say.

This trend is not new--it happens at the bottom of every cycle,says Stephen Boden, commercial director at RTP. Resin manufacturers have underutilized resources, and theyre looking for a way to boost revenues in a difficult environment.One way to achieve that is to put compounding in-house and dedicate more resources to it, Boden says. Theyve stepped back from compounding as demand improved in previous cycles,he says. Who knows what will happen this time?

FEELING NERVOUS.
GE
s move to acquire LNP made independent compounders even more nervous, sources say. GEs move was unusual,one compounder says. GE doesnt enter a market unless it can establish a strong number-one or number-two position.Resin suppliers to LNP were also concerned that they would lose supply contracts.

GE acknowledges those concerns.
Thats why were leaving LNP as a stand-alone entity,says LNP president and CEO Charles Crew, who previously ran GE PlasticsEuropean operations. LNPs relationships with its suppliers have not been a problem yet as LNPs primary focus is in nylon and glass-reinforced polypropylene, resins that GE does not make.

That could change, however, as GE folds its own internal compounding operations into LNP, putting it in direct competition with some of GE
s compounding customers. Crew also acknowledges that one of the key growth engines for LNP will be expanding its position in areas such as polyphenylene oxide, and polycarbonate, where GE is the leading resin supplier. Customers and suppliers must be assured that there is a genuine split between GE and LNP operations,Crew says.

The LNP acquisition is not the only move that has unsettled independent compounders. One compounder says he ended a supply agreement with one
megaresin supplier when the company bulked up internal compounding capability in polyolefins.

Some compounders say resin makers are content to leave compounding to independents. Lance Mitchell, senior v.p. at PolyOne, says discussions with major resin producers indicate that they have no desire to make a major move into compounding.
Some of this is a bottom-of-the-cycle issue,Mitchell says. Compounding is brought back in-house by some resin makers, but there is no long-term desire to establish a major position.

But some resin makers, particularly in engineering plastics, are in the field to stay, Tapuriah says. They see that margins are higher in compounding and want to control more of the value chain,he says. Independent compounders can still prosper, but will have to specialize in specific resins or technologies, and target smaller-volume customers. The resin makers will key in on large volumes in compounding,he adds. They want a closer relationship with the major OEMs and Tier Ones.

Many industry analysts agree. Chemical companies see the advantages of entering downstream plasticsbusinesses, because assets can be picked up cheaply, and, if they dont pick them up, a competitor or someone with a lot of market power may do it,says Fred Peterson, analyst at Probe Economics (Millwood, NY). More power and profits are accruing to this downstream part of the resin product chain.

Compounders expect more consolidation, driven by a need for greater economies or scale. You need the scale to operate in- between the mega resin suppliers on one side, and ever-larger customers on the other end,Mitchell says. That trend was key in the formation of PolyOne in 2000, which was formed from the merger of Geon and M.A. Hanna. Smaller compounders need to consolidate and major compounders, including PolyOne, will play a part in this trend, he says. PolyOne is focusing on integrating the former Geon and Hanna assets, but when that ends its will look to making acquisitions again, he adds. I think you will see us look at deals, particularly in Europe and Asia.

The structural change in the industry is part of an effort to cope with poor margins and uncertain demand prospects. Most markets have gradually improved since February,Mitchell says. The one exception has been in telecommunications, which remains extremely depressed.Compounders are managing to raise prices to keep pace with resin price increases. Were pushing them through,he says. Were operating on extremely thin margins,he adds.

Growth hasnt been spectacular or dramatic, but there has been steady improvement,says Barry Rhodes, v.p./sales and marketing at A. Schulman. We expect that to continue over the rest of the year.There has been some success implementing increases, Rhodes says. The exception has been in automotive, which has long-term price protection in place that will expire in July and August. What happens in current discussions with automotive will be key in determining margins this year,he says.

Compounders and resin makers will each need to develop strategies to better meet the needs of the ever-larger end users, Peterson says.
They can join the consolidation and forward integration trend and get a piece of the action. Or they can position themselves as one-stop suppliers to the new, large processor companies,he says.  


Chemical Week 2002/6/12

Kuraray Readies TPE Plant

Septon America (Pasadena, TX), a subsidiary of Kuraray (Tokyo), will start trial runs at its 23,000-m.t./year styrene-based thermoplastic elastomer (TPE) plant at Pasadena this month. The company expects to begin full production in August. Kuraray announced plans to build the plant in September 2000. TPE is a synthetic rubber that can be processed like thermoplastic, and is used in automotive, construction, and packaging applications, Kuraray says. The material will target applications currently held by flexible polyvinyl chloride.


(クラレ ホームページ)
SEPTON Company of America

本社所在地 11414 Choate Road, Pasadena, Texas 77507, U.S.A.
設立年月日  2000年10月2日

熱可塑性エラストマー〈セプトン〉の米国での生産販売会社です。


化学工業日報 2002/7/2

帝人化成、中国で樹脂コンパウンドを生産

 帝人化成は、樹脂コンパウンド生産で中国に進出する。総額15億円を投資し、上海にPC(ポリカーボネート)/ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)の専用工場を建設する。近く着工、2003年夏には完成・稼働を開始する予定。第1期として年産2万トンのプラントを設置するが、需要拡大に合わせ第2期として倍増設し4万トン体制を構築する。PC/ABSはパソコンなどのハウジングに多く使われるが、パソコンの生産基地が台湾から中国へ移行しつつあることから今後、中国の需要拡大が見込まれている。コンパウンド1系列2万トンという規模を生かした競争力ある生産体制により、樹脂事業のグローバル展開拡大に弾みをつける。

 


日本経済新聞 2003/10/3

大日本インキ 中国の工場集約へ 江蘇省に新拠点計画

 大日本インキ化学工業は中国での生産を拡大する。江蘇省張家港市に今後の生産活動の中心となる一大拠点を整備、2004年7月から順次、高機能樹脂の成型前材料(コンパウンド)と樹脂改質剤などを生産する。今後はできる限り工場を集約して投資効率を高め、2010年度の中国事業の売上高を2002年度の2.5倍にあたる700億円にする計画だ。
 複合生産拠点の運営会社としてこのほど、資本金1570万米ドルで「
張家港迪愛生化工公司」を設立、約20万平方メートルの敷地を確保した。
 第一次計画として半導体の搬送容器やモーターに使うコンパウンドのプラントと樹脂改質剤などのプラントを整備。投資額は計25億円。コンパウンドは2004年7月、樹脂関連は2005年1月に生産を始める。