2004年5月13日 東レ・グループ

国内フィルム事業の事業再編について
http://www.toray.co.jp/news/film/nr040513.html

 東レグループは、このたび、フィルム加工事業の総合力強化・拡大を図るべく、国内フィルム事業の再編を行います。本年7月1日付で、東レが82.5%を出資する子会社の東洋メタライジング(株)と、東レ100%出資の子会社である東レ合成フィルム(株)の2社を統合すると共に、東レ(株)の包装用フィルム事業の販売業務を統合新会社に移管し、東洋メタライジング社を存続会社とする「東レフィルム加工株式会社」(英文名:Toray Advanced Film Co., Ltd.)を設立します。

 東レグループは今回の統合再編を機に、ベースフィルムから先端フィルム加工製品までの一貫営業・技術開発体制を構築し、東レ本体と新会社の緊密な連携を通じて、よりマーケットに密着した総合ソリューションビジネスへの転換を図ります。東レグループの先端フィルム加工製品の中核拠点となる新会社は、成長著しい情報通信分野を最重点領域とし、末端市場ニーズの情報把握力、新規テーマ・新規顧客開拓力及び新商流構築力の向上によって“先端材料の拡大”を推進し、フィルム加工製品事業の育成拡大を図ります。また、食文化の変化に伴い、技術革新が進み安定成長が見込まれる食品包装材料分野では、東レも含めたグループ3社の販売業務を統合することで、顧客窓口機能を強化し、且つ多様な品揃えによる総合力の強みを活かします。これにより新会社は、5年後(平成21年度)に、現在の約3倍の事業規模となる売上高1,000億円を目指します。

 東洋メタライジング社は、機能コーティング・蒸着・メッキなどの要素技術をベースに、光学・コンデンサー・回路材・包装用途など、多岐にわたる製品を展開してきました。他方、東レ合成フイルム社は、光学・包装用途向けの無延伸ポリオレフィン系(PP、PE)フィルムを主力製品としています。

  東レのフィルム事業は、世界最大の事業規模を誇るポリエステル(PET)フィルム事業を主力に業界をリードする一方、フィルム加工製品事業ではPET、PP、ナイロンなどの素材をベースとして東洋メタライジング社と東レ合成フィルム社の2社で、情報通信分野や包装用途を中心にニッチ戦略に特化した付加価値加工を展開しています。今回の国内事業再編では、より高度化・多様化する新たな市場ニーズに的確に対応するべく、先端フィルム素材の追求にとどまらず、それに高度な機能を付与する先端フィルム加工製品事業の育成拡大を図ります。このように、素材から加工までの一貫した総合力の結集を図ることで、日本・米国・フランス・韓国・中国・マレーシア・タイで展開するフィルム事業の事業基盤をさらに拡大し、連結収益の極大化を目指します。

 東レは、本年4月からスタートした中期経営課題“プロジェクトNT-II”(NT-II)における攻めの課題・改革の一環として、「世界ナンバーone事業の拡大・強化」と「先端材料事業の拡大」を推進しています。今回の国内フィルム事業における事業構造改革は、上記の主要課題に沿ったものです。


<ご参考>
I. 新会社概要

1. 社名 東レフィルム加工株式会社
(英文名:Toray Advanced Film Co., Ltd..)
2. 事業内容 (1)各種合成樹脂フィルム・シートの製造・加工・販売
(2)各種フィルム加工(コーティング、蒸着、メッキ等)製品の製造・販売
3. 設立 平成16年7月1日
4. 資本金 736百万円 (東レ(株)93%(予定))
5. 代表者 滝田祐二(予定 (東レ出身))
6. 本社 東京都中央区
7. 工場 三島工場 (静岡県三島市)、福島工場 (福島県岩瀬郡)、
高槻工場 (大阪府高槻市)、中津川工場 (岐阜県中津川市)
8. 従業員数 約580名(予定)
9. 売上高 平成16年度計画 350億円
(東洋メタライジング、東レ合成フィルム、および東レ包装用フィルム事業の合計)
平成21年度目標 1,000億円
     
II. 各社概要
1. 東洋メタライジング株式会社
(1) 事業内容 プラスチックフィルムをベースとした蒸着加工製品・コーディング加工製品の
製造・販売
(2) 設立 昭和33年8月
(3) 資本金 736百万円 (東レ(株)82.5%、日本トレーディング(株)11.8%、他5.7%)
(4) 代表者 代表取締役社長 井上 征四郎(東レ出身)
(5) 本社 東京都中央区
(6) 工場 三島工場 (静岡県三島市)、福島工場 (福島県岩瀬郡)
(7) 従業員数 360名
     
2. 東レ合成フィルム株式会社
(1) 事業内容 A. 無延伸ポリプロピレンフィルム、無延伸ナイロンフィルムの製造販売
    B. プロテクト用、包装用その他産業用ポリオレフィン系共押出フィルムの
製造販売
    C. 接着用特殊ナイロンフィルム、“トヨフロン”フィルム、その他特殊フィルム
の製造販売
(2) 設立 昭和38年7月
(3) 資本金 600百万円 (東レ(株)100%)
(4) 代表者 代表取締役社長 後藤 晴司(東レ出身)
(5) 本社 大阪府高槻市
(6) 工場 高槻工場 (大阪府高槻市)、中津川工場 (岐阜県中津川市)
(7) 従業員数 203名

 


2004年7月20日 東レ

土浦工場に極薄ポリプロピレンフィルム生産設備を増設
http://www.toray.co.jp/news/film/nr040720.html

 東レ(株)はこのたび、フィルムコンデンサの需要拡大に対応するべく、ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)“トレファンBO”の生産増強を決定しました。当社の土浦工場(茨城県土浦市)に極薄OPPフィルム専用の最新鋭生産設備を1系列増設します。設備投資額は約30億円で、2006年5月の稼動開始を目指します。新設備の生産能力は年産1,500トン(極薄品=3ミクロン換算)で、これにより当社のOPPフィルム年産能力は国内19,500トン、グループ合計で56,500トンに拡大します。

  OPPフィルムは電気特性をはじめ、耐薬品性、防湿性等に優れた特長を持つプラスチックフィルムで、包装材料から工業資材まで幅広く使用されています。その主力用途のひとつであるフィルムコンデンサは、ガソリンレスという環境意識の高まりを背景として急速に普及が進むハイブリッド自動車に採用されています。特に今後の業界標準と目される「ストロングタイプ」(
※1) では、当社が開発した極薄OPPフィルムの使用により電気モーターの出力を飛躍的に増大させることで燃費の大幅な向上が実現されました。

  今回の設備増強は、この分野で世界で初めて採用された当社の極薄OPPフィルムの供給能力を一挙に引き上げ今後の更なる需要拡大に対応すると同時に、一層の高性能化と薄膜化が要求されるコンデンサ用OPPフィルムの最適供給体制を確立するべく実施するものです。

  東レグループのOPPフィルム“トレファンBO”事業は、土浦工場と米国トーレ・プラスチックス・アメリカ社(TPA)の2拠点体制で年間55,000トンの生産規模を有し、コンデンサ用途では世界ナンバーワンのシェアを獲得しています。2003年には世界で初めてハイブリッド自動車のコンデンサ用に極薄OPPフィルムが採用されるなど、先端用途に積極的に投入しています。当社は引き続き、“トレファンBO”の高い品質信頼性と優れた特性を武器に、東レフィルム加工(株)(
※2)や中国・華南の東レ薄膜加工有限公司(TFZ)等、国内外フィルム加工拠点との連携を強化し、ベースフィルムから先端フィルム加工製品までの一体的な事業運営を強化することにより、OPPフィルム事業の拡大に取り組んでまいります。

  東レは本年4月から、経営改革プログラム“NT21”の主要課題をブラッシュアップした新中期経営課題「NT-II」をスタートし、従来の事業構造改革の推進に加え、新たに「先端材料の拡大」や「世界ナンバーOne事業の拡大」等、“攻めの経営”を推進しています。OPPフィルム“トレファンBO”事業においても、先端材料の拡大と高付加価値用途への事業構造転換により、事業の強化・拡大を図ってまいります。

1    ガソリンエンジンと電気モーターの両方を動力源とするハイブリッドシステム。電気モーターも直接駆動を行うことで燃費の大幅向上を実現した(ガソリンレス)。アイドリング停止時のみモーターが作動する「マイルドタイプ」と大別される。
       
2    東洋メタライジング(株)、東レ合成フィルム(株)および東レ(株)の包装用フィルム事業を本年7月1日付で統合し、新会社を設立。
       

2005年8月5日 東レ

アジアにおけるプラスチック射出成形・加工組立事業の再編について
http://www.toray.co.jp/news/pla/nr050805.html

 東レ(株)はこのたび、樹脂事業のグローバル競争力強化を図るべく、アジア地域における射出成形・加工組立事業を再編し、新体制によるオペレーションを開始しました。マレーシア・ペナンにおける三光合成(株)(本社:富山県南砺市)との合弁会社であるペンサンコー社(Pensanko Precision Sdn. Berhad、略称:PSP)を本年6月末に収束し、海外における射出成形・加工組立事業を中国の当社グループ拠点である麗光精密(中山)有限公司(中国広東省中山市、略称:RKZ)、および東波尓斯精密塑料有限公司(中国上海市、略称:STPS)の2社に集約しました。これにより、グループ射出成形・加工組立事業において、よりマーケットニーズに対応した最適地生産体制を実現します。

 今回の事業再編に伴い、旧PSP社の生産設備および商権の一部を中国のRKZ、STPS各社、ならびに合弁先である三光合成グループ等に移管しました。なお、旧PSP社の跡地については、隣接する当社グループ各社における今後の事業拡張に活用していく計画です。

  PSP社は1989年に、マレーシアをはじめアセアン地域に進出する日系の家電・OA機器メーカー向けプラスチック部品の射出成形・加工組立子会社として設立し、きめ細かい顧客対応を強みに事業展開をしてきました。しかし近年、日系メーカーの中国生産シフトや部品の内製化が加速していることを受けて、グループ樹脂事業の事業構造改革の一環として運営体制の見直しを図りました。当社は今後、国内は東洋プラスチック精工(株)(本社:東京都中央区)を、海外はRKZ、STPSの各社を中核拠点として、射出成形・加工組立事業の競争力強化を図ります。

 東レは樹脂事業において、マレーシアに技術開発拠点を設置したのをはじめ、中国華南地区における生販新会社の設立、中国、タイにおけるコンパウンド設備の増強、そして2006年のマレーシアにおけるPBT樹脂の重合生産開始など、成長拡大戦略を推進する一方で、今回の射出成形・加工組立事業における再編等、事業構造改革に取り組んでいます。東レは引き続き、ABS、ナイロン、PBT、PPSを中心とする高機能樹脂の生産・販売と射出成形・加工組立事業の両面からお客様のご要望に幅広く対応して参ります。

<参考>
1. ペンサンコー社(Pensanko Precision Sdn. Berhad 略称:PSP)
(1) 事業内容 : 樹脂成形および組立加工品の製造・販売
(2) 設 立 : 1989年6月
(3) 資本金 : 22.1百万RM (東レグループ:82.4%、三光合成(株):17.6%)
(4) 従業員 : 332人(内東レ出向者4名)(2004年12月現在)
(5) 売上高 : 69.3百万RM(約19.6億円、2004年実績)

2. 麗光精密(中山)有限公司(Toray Sanko Precision (Zhongshan) Ltd. 略称:RKZ)
(1) 事業内容 : 樹脂成形および組立加工品の製造・販売
(2) 設 立 : 1995年11月
(3) 資本金 : 22.1百万USドル (麗光精密(香港)有限公司*1:100%)
(4) 代表者 : (董事長) 佐藤 昭夫
(5) 従業員 : 707人(内東レ出向者4名)*2 (2005年3月現在)
(6) 売上高 : 10,553千HKドル*2 (2004年実績)

3. 東波尓斯精密塑料有限公司 (Shanghai TPS Precision Co.,Ltd. 略称:STPS)
(1) 事業内容 : 樹脂成形および組立加工品の製造・販売
(2) 設 立 : 2002年4月
(3) 資本金 : 300万USドル 
(東洋プラスチック精工(株)*3:80%、麗光精密(香港)有限公司:20%)
(4) 代表者 : (董事長) 橋本 與志

(5)
従業員 : 246人(内東洋プラスチック精工(株)出向者4名)(2005年3月現在)
(6) 売上高 : 48,235千RMB(2004年実績)

*1 麗光精密(香港)有限公司の出資比率:東レ(株) 78.6%、三光合成(株) 21.4%
*2 いずれも麗光精密(香港)有限公司との連結値 
*3 東洋プラスチック精工(株)の東レ出資比率:66.6%