2002/8/8 三菱ガス化学

高純度一酸化炭素(CO )製造プラント(MGC −MD プラント)竣工

 三菱ガス化学株式会社(本社:東京都千代田区 社長:小高英紀 以下MGC )は、鹿島工場において、ポリカーボネート製造用に、自社技術であるMD プロセスおよび自社開発のMD 触媒を用いた高純度CO 製造プラントを竣工しました。
 MD プロセスは、メタノールを原料に用いたユニークなCO 製造方法であり、反応温度が300 ℃と比較的低温であることから、起動・停止、負荷変動が容易に行えます。
 また、クリーンな原料であるメタノールを使用しているため、脱硫等の前処理を必要としないことも特長のひとつです。
 適切な精製装置と組み合わせることにより、種々の用途に用いることが考えられ、深冷離装置あるいはCOPSA と組み合わせれば、高純度CO 製造プラントとして、また、H
2 PSA を付加すれば高純度H2 も併産することが可能となります。
 また、膜分離装置あるいはH
2 PSA と組み合わせれば、任意のモル比のCO 、H2 混合ガスおよび高純度H2 が得られます。
 今回鹿島工場に設置したMD プラントにおいても、高純度C0 だけではなく、高純度H
2を併産しており、高純度H2 は過酸化水素製造用に使用しています。
 これまでの実績プラントは、CO 製造能力として700 〜4 ,000 Nm3/Hr と比較的大規模なものでしたが、COPSA との組み合わせにより、パッケージ化した小規模(10Nm3/Hr 〜)プラントの拡販も進めて行きたいと考えています。
 MGC では、これ迄メタノール水蒸気改質法高純度H
2 製造プラント(MGC −MH プラント)の販売を中心に行って来ましたが、今後は、高純度CO および高純度H2 が併産可能なMD プラントの販売も積極的に進める予定です。
 原料であるメタノールは、今後、大規模製造プラントの建設が世界的に多数計画されており、原料の供給安定性はこれまで以上に高まることが期待され、MD プラントは益々使い易くなるものと思われます。

 


2005年11月14日 大日本インキ化学工業/三菱ガス化学

新酸素化学株式会社の株式の譲渡について
http://www.dic.co.jp/release/20051114_01.pdf

 大日本インキ化学工業株式会社(本社:東京都中央区、社長:小江紘司)と三菱ガス化学株式会社(本社:東京都千代田区、社長:小高英紀)は、大日本インキ化学が保有する新酸素化学株式会社(本社:北海道苫小牧市、社長:小泉謙治)の全株式を三菱ガス化学に譲渡することで合意に至りました。
 新酸素化学は、北海道苫小牧市に本社および製造拠点を持つ
過酸化水素メーカー(生産能力:23,000 トン/年―100%換算)で、大日本インキ化学および三菱商事株式会社(本社:東京都千代田区、社長:小島順彦)がそれぞれ発行済株式の50%を保有しています。
 大日本インキ化学は、新酸素化学が他事業とのシナジーを有する中核的事業とは位置付けられないことから、これまで撤退を含めた検討を行ってきました。一方、三菱ガス化学は、コア事業である過酸化水素事業を強化拡大するため能力増強の検討を進めていたところ、今回、両社の思惑が一致し、合意に至ったものです。
 三菱ガス化学は、四日市および鹿島に製造拠点(合計生産能力:110,000 トン/年―100%換算)を保有していますが、今回の株式取得に伴い新酸素化学からの製品引取権を獲得することで実質的に生産能力を拡大し、一層の安定供給体制の確立と諸コストの低減を実現することにより、過酸化水素事業の一層の発展を目指します。
 なお、株式譲渡後の新酸素化学の運営につきましては、
三菱ガス化学と三菱商事は出資比率に応じた引取り権を保有し、個別に独立した販売活動を行うことで合意しております。
 本株式譲渡につきましては、公正取引委員会等の承認を得た上で実施する予定です。

(ご参考)新酸素化学の会社概要
 1.商 号  新酸素化学株式会社
 2.本店・工場所在地  北海道苫小牧市字勇払148‐58
 3.設立年月日  1987年6 月
 4.事業目的  過酸化水素の製造および販売
 5.資本金  2,500百万円
 6.株主構成  大日本インキ化学工業株式会社 50%
          三菱商事株式会社 50%