油公エラストマー

 

1988 台湾合成ゴム(TSRC)と台湾でのEPDMのJVを交渉した。
  しかし同社はJSR(及びエクソン?)とやることとしたとのことであった。

その後、油公が元 UniroyalのDr. Rimを副社長に招き、EPDM企業化を計画し当社に要請してきた。
当社の技術は Uniroyal技術である為、ライセンスには同社の同意が必要なことから、当社と油公でJVをつくり、当社とUniroyalが共同でライセンスする案を作成した。
本事業は企画部と共同で進めた。
 (当初広岡さん、のち後藤さん。後藤さんはその後石化部門に移ったが、引き続き担当した)

88/11/30 経営会議 韓国での油公社とのEPゴム協同事業化

説明:企画(広岡取締役)、樹脂ゴム事業部(小松原常務)  経営会議資料添付

議論
・ 採算が悪すぎる。本当にこんな事業をやるのか。油公のDr. Rimに確認せよ。
・ リスクが大きい。
  頭金の範囲内の出資はよいが、持ち出しは困る。
・ なぜ急ぐのか。
  最低限、年内にせねばならないものだけ、やってはどうか。

  当社の負担を技術料の範囲内とすることで了承を得た。

 

89/5/8 韓国で油公とのJV契約調印式
   森本副社長、小松原常務、後藤取締役、古市部長補佐が出席
   追って 5/12 に当方役員決定
    取締役:小松原常務、後藤取締役、 監査役:森監査役
    なお社長は油公の RIM 副社長

89/6/21 油公エラストマ− 打ち合せ(DR.RIM、小松原常務、後藤取締役他) 
   運営形態:製造は油公に委託、販売・TSなどは自前の組織
          必要に応じ役員会の下に両社からの委員会をもつ。
   当社からの派遣:TS1人、工場2人程、出向
   今後の展開:出来るだけ早くペレット
          TS組織を生かし、いろんなエラストマ−を。(今後協議)

89/7 阪本事業部長が韓国ユ−コン訪問 
   ユ−コン側では既に営業担当者を決めており、早急に当社に教育して欲しいと。
    全員 ゴムに関する基礎知識も全くない状況
    DR.RIMは別格。需要家での評判もよいと。

90/1/19 台湾合成ゴムがEPDM起業化決定
    JSRと合弁(台湾55%、JSR45%)、2万T/年

90/7/30 ユ−コン・エラストマ−社 起業着工稟議 決裁
   社長より「心配な起業だ」とのコメント。

当社は借入保証の義務がないことを説明、赤字のための増資引き受けは慎重にやる旨伝え、了承を得た。

90/12  YUKONG ELASTMERSの状況

建設費アップに伴い、自己資本比率維持のために大幅増資をしたいとの提案あり。  
社内オ−ソライズを得た限度を超える増資には応じ難く、年初にも来日を求め対応を協議する。
なお工場周辺の民家の立ち退きが遅れ地鎮祭を延ばしてきたが、解決を見たため2月後半に実施する。

91/1/17 ユ−コン・エラストマ−懸案事項打ち合せ(社内)

資金問題、予算、プレマ−ケティングの方法などで懸案事項が溜まっており、来週チ−ムを派遣するが、社内打ち合せを行なった。

1)資金

油公より建設費アップにより資本金を増加したいとの要請あり。
当初330億ウオンの建設費を前提に授権資本を80億ウオンとした。
昨年7月の着工承認では建設費を470億ウオンとして、120億ウオンまでの増資の承認を得ているが、その後の円高で建設費は485億ウオン程度になると見られており、資本金を150億ウオンとしたいとしている。
 (現状レ−トで建設費89億円、希望資本金27.5億円)

韓国政府より石化事業については自己資本比率を30.8%以上とするよう指導が出ていること、低い自己資本比率では借入が困難というのが理由。
JV設立時からの社内事情から120億ウオン以上の増資は難しく、油公と交渉するが場合によりそれ以上は権利放棄し出資比率を下げることも考える。

 2)債務保証契約

建設費については工場を担保にするまでの間(及び担保を超える部分)、油公に借入保証させ、その30%分を当社が油公に再保証することとなっているが、その契約書のなかにこれまで議論していなかった運転資金、赤字資金の借入については油公保証(当社再保証なし)とした条項を折り込み、提案する。 

 3)1991年予算 

JVの運営は油公に委託する形をとっているが、建設中でプレマ−ケティングの期間であるにかかわらず、多額の求償がされている。引下げを交渉するとともに今後実態ある会社にすることも検討する。

4)プレマ−ケティング

油公は安値での大量販売でのル−ト確保を希望。品不足のなかで対応困難なためやり方を打合せる。

91/3/4 油公エラストマ−地鎮祭
    後藤取締役(YEC取締役)、阪本事業部長出席

91/11/11 Dr. Rimより退職通知

92/1 住商野口取締役/台湾EPDM計画報告

台湾の李長栄がEPDMをやりたいということで来日(後藤取締役と会談の予定が都合で実現せず)
李長栄はEPDMの政府認可を得ているので将来起業化したい、その場合技術を出して欲しいというもの。但しエチレンの手当て出来ず、いつになるか分からなないと。

92/2/13 Yukong Elastomer 李社長、李課長来訪

増資問題を中心に議論。
YECからは建設費大幅アップのため、合意した枠を越えた増資の要請があり。
合意枠までの増資はOKだがそれ以上の増資は今後の損益予想なども踏まえ、両親会社で話し合う必要がある旨伝えた。
YECはこれを了承、当方作成の損益予想(大幅赤字)を早急に見直すと。
合わせて原料C2,C3 価格について輸出特価の適用などを油公と交渉するよう要請した。
建設は順調。4月末メカコン、8月から重合開始の予定。

92/7/20-22 油公エラストマ−運営方針打ち合わせ(後藤取締役、松居部長、於ソウル)
   大幅増資要請があり、難しい旨伝えた。

92/8  工場完成

93/1 から商業生産開始

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96/3  出資比率変更
         当初   変更後
     油公 70%     92.8% (子会社を含む)
     住化 30%      7.2%

    増資を住化が引き受けず、油公のみが増資。
    韓国の大会社による株式取得総額規制で油公所有株式を一部子会社に譲渡。


 

 


1988/11/30経営会議                          

韓国での油公社とのEPゴム協同事業化

1. 結論

(1)油公社と当社のJVに米国ユニロイヤル社と当社共同てEPDM技術の実施権を許諾すべく、ライセンス契約を締結する。
(2)同時に下記JV概要を前提とする株式購入契約を締結する。

2.ライセンス契約概要

(1)有効期間
   JV成立時に発効し、商業生産開始日より10年間

(2)ライセンス内容
   汎用グレードに関する韓国内独占権(製造、使用、販売)
   その他地域(日・米等を除く)での非独占使用・販売権

(3)対価

1)金額:
 (a)一時金:約340百万円
     〔内訳〕当社への支払額          約210百万円
          ユニロイヤル社への支払額  約130百万円
          実費差し引き後50:50の手取りとなる。
 (b)ランニングロイヤルティー:1.8%×純販売価格×販売量、期間10年間
    1989年価値換算で約320百万円。当社とユニロイヤル社で折半する。
2)支払方法:ウォン建ドル払い

(4)技術情報開示・技術援助

当社が主体となって進める。ベーシック・エンジニアリング・パッケージ等性能保証と絡む情報はすべてユニロイヤル社チェック後開示する。その他技術援助は当社がライセンサーを代表して行う。

(5)改良技術

当社・ユニロイヤル社は別々にライセンシーと別途合意する条件により改良技術の交換を行う。

(6)性能保証

保証値の未達理由がライセンサー側にある場合、500千ドル(60百万円)を越えない範囲で当社とユニロイヤル社が連帯して責任を負い、負担額は両社で折半する。

(7)守秘・目的外不使用義務

契約期間+5年間

(8)契約の解除

契約発効後5年以内にプラントの運転が開始されない場合、あるいは子会社の重大な過失により契約の履行が妨げられた場合、ライセンサーは共同で本契約を解除することか出来る。

3.JV概要

(1)設備計画  能力    約15千トン/年
   所要資金  約50億円
   完成時期  1991年

(2) 出 資   所要資金の25%程度を資本金とし、
          出資比率   70%油公
                   30%当社

(3)役員派遣  出資比率に応じて派遣

(4) 議決    重要事項は、全会一致

(5)販売    国内はJV
          輸出 日本向け:住化オプション
          その他 :住友との事前協議による

(6)その他  原料・Utility・土地の供給及びJV管理業務は油公社が行う。
         価格はコンビナート内最恵待遇。
         ENBは当社に納入権あり。

4.今後の予定

(1)12月上旬を目途に油公社が100%子会社を設立、その子会社と当社及びユニロイヤル社、3社間でLicense Agreementを締結し、年内に政府申請を行う。
(2)JV化の基本的合意事項を含んだ株式購入契約も年内に締結し、同時に政府申請を行う。但し、同子会社に資本参加するのは、来年以降となる。

5.Feasibility Study

(1)EPDM市場
    (a)能力   World 計約600千d/年
            内日本   120 〃  程度
    (b)アジア市場(1987年)
            韓国 : 12千トン
            台湾 :   8 〃
            中国 :   2.5 〃
            その他:  3 〃
            (計)   (25.5 〃)  オセアニア:2.5千トン
(2)韓国市場
   (a)国内需要
   

   1987年度サプライヤー → エクソン:6千トン,三石:1.7,
                    JSR:1.7, 住友:1.5, UR:0.5
   1988年 クモホ・EPゴム:能力13,000d/年スタート
        (錦湖石油化学50%,JSR35%,エクソン15%のJV)

  (b)JV販売予想

   

(3)FS前提
  (a) 能力:15,000T/Y
  (b) 設備費:50億円(技術料込み)