富士フイルム、米ゼロックスを提訴 買収破棄で損賠要求

2018年6月19日

ゼロックスコーポレーションに対する訴訟提起に関するお知らせ

当社は、ゼロックスコーポレーション(以下「ゼロックス」という。)との間で 2018年1月31日に締結した当社子会社の富士ゼロックス株式会社(以下「富士ゼロックス」という。)とゼロックスの経営統合に関わる契約について、ゼロックスが正当な理由なく当該契約を終了することは契約違反であるとして、米国時間 2018年6月18日、ゼロックスに対し損害賠償を求める訴訟を米国ニューヨーク州南部連邦地方裁判所に提起しましたので、お知らせいたします。

当該契約は、両社がそれぞれ外部の正当な評価に基づき適正なプロセスを経て締結されたものですが、米国時間 2018年4月27日、米国ニューヨーク州裁判所が本案件の差し止めを認める仮処分命令を下しました。当社はこの判決を不服とし、米国時間 2018年5月4日に上訴しており、2018年9月より審議が始まる予定です。

当該契約により実現する両社の経営統合は、ワールドワイドで一貫した経営戦略に基づくオペレーションを展開することにより、事業成長の更なる加速と顧客への新たな価値の提供を実現できることから、富士ゼロックス及びゼロックスの未来にとって最良の選択肢であると当社は考えております。

Xerox によると、現地時間 5月13日午後5時に富士フィルムに契約終了を通知した。理由としては、@富士ゼロックスの監査済決算を4月15日までに提出しなかったこと、A監査済の財務数字が契約締結前にもらっていた監査前の財務数字と著しく違っていること、Bその後の事態の変化で契約の実行が難しくなったことを勘案したとしている。

2018/5/14 Xerox、再び株主と和解、富士フイルムによる買収契約を破棄

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富士フイルムホールディングスは18日、同社による買収合意を破棄した米事務機器大手ゼロックスを相手取り、10億ドル超の損害賠償などを求める訴訟を米ニューヨーク州の連邦地裁に起こした。正当な理由のない合意破棄は契約違反だと主張している。

富士フイルムは訴状で、米ゼロックスが外部投資家らの不当な圧力に屈して買収合意を破棄したなどと指摘し、「言語道断の振る舞いだ」と非難した。買収の実現によって富士フイルムの株主が得られたはずの利益に懲罰的な賠償を上乗せし、計10億ドル超の支払いを求めた。違約金として1億8300万ドルを米ゼロックスから受け取る権利があるとも主張している。

富士フイルムは提訴後に出した声明で、「(今回の買収計画が)両社の株主にとって短期的にも長期的にも多大な利益をもたらす唯一の正しい道」だとし、引き続き買収実現をめざす姿勢を強調した。同社の古森重隆会長兼最高経営責任者(CEO)は今月7日の報道各社とのインタビューで「契約したことだから履行を迫る。まずは法廷闘争だ」と述べ、米ゼロックスに対する訴訟を起こす準備を急ぐ考えを示していた。

米ゼロックスも声明を出し、富士フイルム子会社の富士ゼロックスで起きた不正会計問題が未解決なことが合意破棄の主な理由だと主張。「契約上の明白な権利を正しく行使したという絶対の自信がある」と反論し、全面的に争う構えをみせた。

富士フイルムと米ゼロックスが1月に買収合意を発表した後、著名投資家カール・アイカーン氏ら米ゼロックスの大株主2人が買収に反対を表明。米ゼロックスの当時の経営陣は、富士フイルムと大株主の間で迷走を重ねた末、5月に買収合意を一方的に破棄した。大株主は米ゼロックスに新たな経営陣を送り込んでいる。

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Fujifilm sues Xerox over aborted merger, seeks more than $1 billion

Fujifilm sued Xerox on Monday for well over $1 billion plus punitive damages, accusing it of succumbing to pressure from activist investors Carl Icahn and Darwin Deason in abandoning a proposed $6.1 billion merger.

Fujifilm accused Xerox of engaging in "intentional and egregious conduct" in calling off the merger, after the photocopier company reached a settlement with Icahn and Deason that handed control to new management, according to the complaint filed with the U.S. District Court in Manhattan.

Fujifilm is also seeking a declaration that Xerox owes it a $183 million fee for terminating the merger.

Xerox did not immediately respond to requests for comment.

The companies had agreed in January to a complex transaction that would have merged Xerox into the companies' Asia joint venture Fuji Xerox, and given Fujifilm 50.1 percent of Xerox's common stock.

Icahn, the billionaire activist investor, and Deason, a major Xerox investor, had argued that the merger undervalued Xerox. Deason also accused Xerox's former chief executive, Jeff Jacobson, of arranging the merger to keep his job.

Jacobson stepped down as part of the settlement with Icahn and Deason.

Xerox shares were down 0.8 percent at $27.18 on the New York Stock Exchange in midday trading.

The case is Fujifilm v Xerox, U.S. District Court, Southern District of New York, No. 18-05458.