加藤厚生労働大臣は2月17日の記者会見で、新型コロナウイルスのPCR検査について、2月18日から1日あたり最大3830件が可能となったことを明らかにした。
国立感染症研究所で400件、全国の検疫所で580件、地方衛生研究所で1800件、以上で2,780件
さらに2月18日からは民間の検査所5か所で900件、大学で150件、あわせて最大で1日あたり3830件の検査が可能になった。
2/26の衆院予算委員会
2/18〜2/24の7日間平均で実績は900件のみ
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毎日新聞
PCRは「変人」で知られた科学者 Kary Mullisの発明である。1993年にノーベル賞を受賞したこの技術は、一言でいえば、わずかな量の標的DNAを大量に増やす方法だ。
Polymerase Chain Reaction(ポリメラーゼ連鎖反応)の頭文字をとってPCR。20世紀の生物学に革命をもたらした技術で、遺伝子を扱う世界中の研究室に小型のPCR装置が鎮座しているはずだ。
そのPCRが新型肺炎(COVID-19)でクローズアップされている。現時点で新型コロナウイルスを検出するにはこれを使うしかないからだ。
感染者から採取した検体を対象に、新型に特徴的な遺伝子配列を大量に増やす。検体に新型ウイルス遺伝子が含まれていれば検出できる、という仕組みだ。
問題は日本の処理能力が低いこと。国立感染症研究所に地方衛生研究所を加えても1日300件程度。だからクルーズ船に隔離された乗員乗客全員の検査をするのは難しい、と政府は言ってきた。
でも、考えてみれば中国では大量のPCR検査を日々、行ってきた。「武漢では1日3000例の感染を検出していたので、5000検体以上の処理能力はあったのだろう」。ウイルス学を専門とする東北大の押谷仁さんはみる。
どう処理しているのか全体像はわからないが、早い段階からスイスのロシュ社がPCRの検査キットを中国に提供していた。原理は日本の検査と同じだが、ドイツの会社が開発した試薬を使い、3時間半で結果が出るという。
国際支援のおかげ? そうだとしても、日本は日本でなんとかできるはず。実際、政府は今週になって、検査の実施機関を民間まで広げ1日1000件以上の検査能力を確保すると言い出した。
とすると、疑問に思うのは、なぜもっと先手を打って体制を整えなかったのかだ。
押谷さんによるとシンガポールではほぼすべての病院でPCR検査が可能で、1日に2000検体程度処理できる。重症急性呼吸器症候群(SARS)の流行のあとに構築した体制だという。
日本の体制の弱さを考えていたら、首都圏や和歌山で感染経路不明の患者が次々確認された。突然局面が変わったように見えるが、実は、押谷さんも以前から心配していたように、もっと前から市中感染は起きていて、検査しないから見えなかっただけだろう。
政府が定めた「湖北省つながり」を飛ばし、医療機関と自治体が独自の判断で検査するようになった結果、市中や院内の感染が「見える化」されたのだ。(専門編集委員)
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感染の有無を知るには、新型コロナウイルスの遺伝子を増幅させる必要がある。「PCR」という手法で、この検査に
タカラバイオの試薬が使われているという。
試薬製造の中国子会社、宝生物工程(大連市)は大連市から検査試薬の安定供給を1月20日ごろに非公式に打診され、2月4日に正式に要請を受けた。
タカラバイオはコロナウイルスの検査に用いる遺伝子関連試薬ではアジア最大手で、世界でもシェア10位以内に入る。主力の大連工場は特別許可を得て、春節期間中も工場の稼働を続けていた。担当者を100人体制に増員するとともに、操業時間を延ばし、生産量を50倍に増やした。
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メーカー 略称 |
製品コード | 製品名 | 容量 | 価格(税別) |
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TKR | R004A | Premix Taq™ (TaKaRa Taq™ Version 2.0) (500 μl×6本) | 120回(50 μl反応系) | ¥19,500 |
TKR | RR003A | Premix Taq™ (Ex Taq™ Version 2.0) (500 μl×6本) | 120回(50 μl反応系) | ¥21,500 |
TKR | RR004 | One Shot LA PCR™ Mix Ver. 2.0 | 25 μl×24本 | ¥14,000 |