金価格 最高値更新

 

9月11日にニューヨーク商業取引所(nymex)で取り引きされた金の価格は史上最高値を更新した。

COMEX(ニューヨーク商品取引所)は、NYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)の一部門である。金、銀、銅、アルミなどが上場されている先物市場で、特に金先物は世界の金価格の指標的な存在となっている。

9月   London  NY(COMEX)
8日   1000.75  996.70
9日   999.50   992.40
10日  990.75   996.40
11日  1008.25  1005.10

1トロイオンス(31.1035g)

国内金価格は1982年円以降は東京工業品取引所の期近価格。1982年以前は小売価格。
海外金価格は米国COMEXの先物価格。
(第一商品のHPから)

 

2009年9月8日

情報BOX:1970年代以降の米国の金価格の歩み

 米国の金先物価格は8日、6カ月ぶり高値となる1オンス=1000ドルに上昇し、スポット価格も6カ月ぶり高値を付けた。ドル安に加え、世界的な景気回復の持続力や将来的なインフレに対する懸念を背景に、金への投資意欲が高まっている。

 金現物は8日、6カ月ぶり高値となる997.20ドルをつけた。その直後、金先物12月限も6カ月ぶり高値の1000ドルをつけた。

 以下は、1970年代以降の米国での金価格の歩み。

 *1971年8月 ニクソン米大統領が金本位制を廃止

 *1972年8月 米政府が金1オンス=38ドルに米ドルを切り下げ

 *1973年3月 主要国が変動相場制を採用 

 *1999年8月 金価格が1オンス=251.70ドルに下落。各国中銀が金保有を減らしていることへの懸念と、鉱山会社が価格下落に備え先物市場で金を売却していることへの懸念が背景。

 *1999年10月 金価格が2年ぶり高値の338ドルに上昇。欧州15カ国の中銀が金売却の制限で合意したことを受け、金への投資意欲高まる。

 *2005年11月 金現物価格が1987年12月以来初めて500ドルを突破し、502.97ドルに。

 *2006年4月11日 金価格が80年12月以来の高値となる600ドルを超える。ドル安や原油価格の堅調な推移、地政学的懸念からファンドや投資家の資金が商品市場に向かう。

 *2006年5月12日 金価格が26年ぶり高値となる730ドルに上昇。ドル安や原油価格の堅調な推移、イランの核開発をめぐる緊迫した政治情勢が背景。

 *2006年6月14日 金価格が26%下落し、543ドルに。

 *2007年11月7日 金現物が28年ぶり高値となる845.40ドルに。

 *2008年1月2日 金現物が850ドルを突破。

 *2008年3月13日 金先物価格が米市場で初めて1000ドル超える。

 *2008年3月17日 金現物が過去最高値となる1030.80ドルに。金先物も過去最高の1033.90ドルに。

 *2008年9月17日 金現物が90ドル近く上昇し、1日の上げ幅が過去最高に。株式市場の混乱で、投資家が資金の安全な逃避先を求めたことが背景。

 *2009年2月20日 金先物が再び1000ドルを超え、1005.40ドルを記録。主要国経済のリセッション(景気後退)と株安を受け、投資家が安全資産買いに向かう。

 *2009年9月8日 金先物が2月以来初めて1000ドルに。

 データは、ロイター、GFMS、ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)、CRBの提供による。