再生医療実現拠点ネットワークプログラム    iPS Trend http://www.jst.go.jp/ips-trend/about/index.html

 

iPS細胞研究中核拠点

 ・標準化、安全性確保
 ・iPS細胞ストック
 

京大iPS細胞研究所

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安全性に関する情報

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iPS細胞の提供

疾患・組織別実用化研究拠点
拠点A
5年以内の臨床研究が見込まれる分野
 
拠点B
臨床応用に技術的ブレークスルーが必要な分野
   ↑供与  ↓評価のフィードバック
                技術開発個別課題

拠点A

iPS細胞由来神経前駆細胞を用いた脊髄損傷・脳梗塞の再生医療 慶應義塾大学
  岡野 栄之
パーキンソン病、脳血管障害に対するiPS細胞由来神経細胞移植による機能再生治療法の開発 京都大学
  高橋 淳
視機能再生のための複合組織形成技術開発および臨床応用推進拠点
         網膜色素変性症などの網膜難病
理化学研究所
  笹井 芳樹
iPS細胞を用いた心筋再生治療創成拠点
  重症心不全に対するiPS細胞由来心筋細胞シート治療法の確立
大阪大学
 澤 芳樹

拠点B

培養腸上皮幹細胞を用いた炎症性腸疾患に対する粘膜再生治療の開発拠点 東京医科歯科大学
  渡辺 守
iPS細胞を用いた代謝性臓器の創出技術開発拠点 横浜市立大学
  谷口 英樹
NKT細胞再生によるがん免疫治療技術開発拠点 理化学研究所
  古関 明彦
iPS細胞由来軟骨細胞を用いた軟骨疾患再生治療法の開発拠点 京都大学
  妻木 範行
iPS細胞を基盤とする次世代型膵島移植療法の開発拠点 東京大学
   宮島 篤

 

2013/8/26 Kick-off Symposium

1)京大 山中伸哉教授
  再生医療iPS細胞ストック拠点

拒絶反応対策
 細胞の血液型 HLA型(両親から1つずつの組み合わせ) 数万種類あり
  但し 両親から同じHLA型をもらった人(ホモドナー):どちらかが同じであればOK

    ホモドナー1人で  日本人の20%をカバー
    140人なら      90%をカバー

  過去の採血等のデータ(京大病院、赤十字、兵庫臍帯血バンク)を利用

 Phase 1 の5年で30〜50% 頻度の多いもの
 Phase 2 の5年で90%に  

 HLA型だけで問題ないかどうかを常にテストしてチェック

癌化リスク
  iPSは増殖力が高い(癌細胞と同じ)
  移植後も増殖し、固まって癌細胞になる恐れ
   
    完全に分化させる。(残ると増殖して癌に)
    群れの中から選択

  リスクは下がるがゼロではない。対策が必要(網膜は簡単、すぐ分かるし、レーザーで処理)

最大の課題は、目的細胞への分化技術

iPS細胞は80歳〜100歳でも可能、完全に若返り

iPS 細胞作製には現在では研究用でも数十万円、医用では数百万円で品質管理(1項目でテストに100万円も)入れると数千万円。

2) 慶応 岡野栄之教授

   iPS由来神経前駆細胞を用いた脊髄損傷、脳梗塞の再生医療

    中枢神経 

     急性
     亜急性  2〜4週間  修復か変性かのせめぎ合い この時点で 500〜1000万個の移植
     慢性

慢性の場合、損傷脊髄内でセマフォリン3Aなどの軸索再生阻害因子が充満している。
この場合、神経前駆細胞の移植だけでなく、神経の軸索の再生を誘導し、リハビリするなど併用療法が重要。

  大日本住友製薬との共同研究で判明
    
http://www.keio.ac.jp/ja/press_release/2006/kr7a43000000agtd-att/061110_2.pdf

慢性患者 20万人 併用療法で解決

3)京大 高橋淳教授

  パーキンソン病、脳血管障害

  パーキンソン病は脳のドパミン細胞が減少して発症
  
  従来は胎児細胞移植 → iPS細胞  ドパミン細胞のみのソーティング

   90%は孤発性だが、数%は遺伝性(家族性)で遺伝子異常
     この場合は自家移植は出来ず、他人のiPSで。

4)理研 笹井芳樹ディレクター

  視機能再生のための複合組織形成技術開発及び臨床応用推進拠点

   網膜色素上皮細胞  臨床は高橋政代プロジェクトリーダー
   神経網膜の分化誘導法

  マウスのES細胞から立体的な網膜組織を試験管内で作製する自己組織化培養を確立
       自己組織化 発生学の研究から
       培養液を胎児のものに似せる。騙されやすい。

    

5)阪大 澤芳樹教授(宮川教授)

   iPS細胞を用いた心筋再生治療創生拠点

   これまで、筋芽細胞シート移植
     それ自体伸縮せず、サイトカンを出して、これが機能

太腿の筋芽細胞を使用
  筋芽細胞は筋肉組織を修復する、大腿筋も心筋も同じ
    
http://www.knak.jp/FYI/okano.htm#kiseki

線維化の進んだ重症心不全に対しては限界あり。

線維化とは、組織が傷害を受けたときなどに、線維芽細胞がサイトカインの影響を受けて集合・増殖し、コラーゲン等を産生して欠損部分を埋めるもの。(その後正常な組織の再生とともにコラーゲンは分解される)

慢性の炎症が起こると、サイトカインの放出が増えるので、傷害されていない部位でも同じことが起こってしまう。

線維化が過剰になると、組織の伸び縮みができなくなる。

iPS 細胞から分化誘導された心筋細胞が有効

◎ 小児の場合、人口心臓なし
◎ 心臓移植  待機 960日

癌化リスク 0.1〜0.5%

海外ではシートでなく、細胞移植(針、カテーテルで) この場合、不整脈の原因となりうる。

  細胞溶液が心筋組織から流出したり、血流にのって全身に散布してしまう。

シート移植


http://www.jsao.org/image/custom/pdf/41_3PDF/41_215.pdf

 

6)パネルディスカッション参加
   東京医科歯科大 関谷一郎教授

   滑膜幹細胞による膝半月板再生

    変形性ひざ関節症
      軟骨摩耗 
      半月板ずれ