埼玉県比企郡三保谷村(川島町)生まれ。

生家没落のため、16歳で東京兜町の半田商店に雇われました。その後、市村商店、平沢商店を経て、大正7年(1918)に独立して川島屋商店を創設し、2年後に株式会社に改組しました。昭和13年(1938)には川島屋証券会社を創設し、同19年(1944)に川島屋商店を吸収合併し、さらに旧日興証券と合併し、日興証券(現在の株式会社日興コーディアルグループ)を設立し、社長に就任しました。昭和39年(1964)に会長を退くまでの間、日本証券業協会連合会会長、東京証券取引所理事会議長など業界の要職を歴任しました。

 地道な現物取引に徹し経済的な余裕ができると、昭和11年(1936)に郷里に豪邸を建築し、生家復興を果たします。この家屋は、同45年(1970)に遠山記念館となり、重要文化財の寸松庵色紙など貴重な美術品を所蔵し、一般に公開しています。なお、家屋は登録有形文化財に指定されています。

  元一は、昭和46年(1971)に川島町名誉町民になりました。

     日興證券株式会社は株式会社日興コーディアルグループに社名変更。