http://www.knak.jp/blog/2021-3-2.htm#moderna
韓国サムスン電子の李在鎔副会長(財閥)
サムスン電子の成長を指導(完全ワンマン)
朴槿恵・前大統領らへの贈賄罪で有罪、収監され、事業の停滞が懸念された。
2021/8/に仮釈放、11月
に訪米して、米国に最先端の半導体工場を新設すると発表
ホワイトハウスの高官らと会い、半導体供給網問題の解決策や連邦政府レベルでの半導体企業向けインセンティブなどについて
協議
MicrosoftのCEO、Amazon経営陣と
協議
中国 比亜迪(BYD)の王伝福
リチウム電池→電気自動車
社名はBuild Your Dream
から
信越化学 金川社長(Owner ではないが)
将来性がないとされ、米国企業が順次撤退するなかで、「塩ビは優れた樹脂」で、需要拡大を予想、Shintechを拡大
(残る大手は台湾のFormosa Plastics、Westlake)
当初、Dowと提携(値上がり分、値下がり分の折半負担の条件)、離脱後はエチレン建設
塩ビのほか、半導体シリコン(日米マレーシア)で世界一
塩ビをやめ、半導体に集中してはとの声に、「成長産業と もてはやされる分野への集中投資は危険」
バイオ、ライフサイエンスなどは副作用などのリスク多い、人体に入るものはやらない。
ニカラグアの塩ビJVの接収経験からカントリーリスクを重視、中国はやらない。(現在は中国でシリコーン事業)
強引な交渉
鹿島電解(塩素が欲しい際には出資比率以上の引取ったが、安いEDC輸入品が出ると、裁判もちらつかせ、出資比率引取に変更)
三菱油化と三菱化成の合併で、鹿島のエチレン問題
Dowが不信感をもったとの噂
投資側の例 ソフトバンクの孫正義
大学在籍中に発明した自動翻訳機をシャープに売り込み、1億円を手にし、その資金で「日本ソフトバンク」を設立。その後ソフトバンクグループ
1995年に、インターネットの検索サービスで急成長している米ヤフーに200万ドルを出資。電子広告事業も展開しており、将来性が見込めると判断。
2000年 アリババ(ネット通販)のジャック・マーとの10分の会談で、20億円投資。
売上ゼロの赤字会社でジャック・マーは「1億か2億円でいいです」と言ったが、「動物的に“匂い”を感じた」「目つきで決めた」。
これが一時は16兆円、大幅値下がりでも現在6兆円
日本の企業で、孫正義にそのように感じさせる経営者がいないのが問題。
日本企業でソフトバンクビジョンファンドの出資を受けているのは、アキュリアスファーマ1社のみ。(神経・精神疾患の新薬開発 2021年10月
68億円)
判断を誤ると大変 トップに進言できる補佐役が必要
シャープ 片山社長 有機ELが出てきていたが、その後の有機ELの急速発展を読めず、「液晶の次は液晶」で破綻。
東芝 2006年にWestinghouse買収
福島原発事故で状況が変わったが、Westinghouse の Danny
Roderick会長に白紙委任、「15年間で64基の原発を受注」の嘘を信じ、対策を打たなかった。
経営者失格、社外取締役も機能せず。
現在の東芝 高値で売り抜けるために投資した投資家集団が選んだ社外取締役が、株価上昇を目的とした分社化策を決定
社内取締役は社長と副社長のみで、他はすべて物言う株主が選んだ社外取締役という異常な状態
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三菱ケミカル Jean-Marc
Gilson社長の政策は成功するか? ---------
2023/12/22 社長に筑本学氏、Jean-Marc
Gilson社長は退任 (石油化学事業を分離する再編策は他社との交渉が難航→白紙化?)
これまでの同社 「大きいことはよいこと」と見境なしに吸収合併
田辺三菱製薬(100%化)、三菱樹脂、三菱レイヨン、大陽日酸、日本合成化学、日本化成等
このうち、三菱レイヨンのMMAと大陽日酸は利益に貢献している。
Gilson社長
3つの評価基準(市場の魅力度、グループの強み、カーボンニュートラル)に基づき注力事業を選別
最重要戦略市場
@エレクトロニクス
EV:軽量化材料、車載電池材料、Wide Band Gap半導体
デジタル:半導体材料、高速通信関係
Aライフサイエンス
ヘルスケア
食品:機能性食品材料、ニュートリション、長期保存材料
強みを有する市場
@強固な機能性素材事業群
ケミカル:MMA、機能性モノマー * MMAは石油化学だが、現在儲かっているから?
ポリマー:バイオプラスチック、EVOH、機能性樹脂
フィルム:光学フィルム、バリアフィルム、工業フィルム
モールディングマテリアル:炭素繊維・複合材料、スーパーエンプラ
A産業ガス
残る石油化学事業及び炭素事業は、分離・再編し、独立化を進める
問題点
評論家としては100点満点の答えだが、実際の日本の企業の経営としては?
「市場の魅力度」で分野を選んでいるが、グローバルに競争が激化するなかで、やっていけるか?
魅力のある市場には、多くの企業が進出する。車載電池材料では自動車メーカーの自製の動きあり。
技術変化が激しい。シャープの失敗(液晶から一気に有機ELに)、リチウム電池の場合、空気電池、全固体電池が既に開発されている。
ヘルスケアの場合、他社は5兆円程度の買収で強化している。
しかもそれで成功するかどうかは不明。 三菱ケミカルにそんな投資ができるか?
Gilson社長は事業分野を仕分けし、最重要戦略市場、強みを有する市場と、分離・再編する事業を決めたが、各分野での具体的な計画はどうするのだろうか?
トップダウンか、従来通りの日本式決定だろうか? 石化の処分は自分がやるとしている。
石油化学は、原油価格の変動で損益も大きく変動するが、一定の利益は期待できる。「脱炭素」の理念での切り捨てはどうか?
同社の石化も合併で拡大
日本ポリエチレン:三菱(鹿島、水島)、日石化学→JX(川崎)、昭電(大分) *東燃化学(川崎)は停止
日本ポリプロ:三菱(鹿島、水島)、チッソ(千葉、四日市) *東燃化学(川崎)は停止
JVを解散し、国内需要に見合った設備にすれば一定の利益は期待できる。(輸入品は脅威でなく、日本の需要は日本で供給)
参考 住友化学
バルク製品はサウジで展開し、シンガポールを高付加価値製品の供給拠点とする。
千葉工場はマザー工場として、生産技術・製品・ノウハウの発信拠点としても活用していく。
「モノ」の販売ではなく、「機能」の供給
参考 前回説明したICIの件(石化事業売却で、最後にAkzoに買収され、消滅)は下記参照
http://www.knak.jp/blog/2007-08-2.htm#akzo-ici
図でMMAはLuciteが買収とあるが、三菱レイヨンがLucite
を買収、これが現在の三菱ケミカルの大きな収益源となっている。
三菱ケミカル Gilson社長の解任
東洋経済 2023/12/28
三菱ケミカルグループ、突然の社長交代劇の背景
社外出身外国人から社内出身日本人へ逆戻り
唐突感のある社長交代劇になった。
総合化学大手の三菱ケミカルグループは2023年12月22日、ジョンマーク・ギルソン社長が退任し、副社長の筑本学氏が新社長に昇格する2024年4月1日付人事を発表した。
同社では、社長を含む執行役の任期は1年間。指名委員会が10月頃から成果や事業状況を議論して、翌年度(4月1日以降)の体制を決める。
指名委委員長で社外取締役の橋本孝之氏は、「この先数年間の業界の変化や当社の変革を考えたときに、新たなリーダーが必要であるという結論になった」と説明。ギルソン氏には12月18日に伝えたといい、「(ギルソン氏が)落胆の色を見せなかったと言えばウソになる」と様子も語った。
社長交代の発表会見にもかかわらず、ギルソン氏の姿はなかった。
大胆な改革を期待し社外から外国人を起用
ベルギー出身でフランスの化学メーカーCEO職にあったギルソン氏が、三菱ケミカルGの社長に就くことが発表されたのは2020年10月のこと。外国人経営者ならではの大胆な改革を期待しての起用だった。
2021年4月の就任後は、高付加価値事業に集中する筋肉質な企業への脱皮を目指してきた。2021年12月には、石油化学(以下、石化)事業などの切り離しの方針を発表。2023年度(2024年3月期)から3年間の中期経営計画内で改革を実行している最中でもあった。
だが、石化事業の分離は思うように進んでいなかったようだ。