ホンダ /日産自動車
ホンダと日産自動車が経営統合に向け協議を進める中、日産の買収に関心があったと伝えられる台湾の電子機器製造大手・鴻海の幹部が、フランスで日産の筆頭株主のルノーと交渉していると台湾メディアが伝えました。
台湾メディア2024/12/19日、業界関係者の話として、鴻海でEV(電気自動車)部門の最高戦略責任者の関潤氏が、現在フランスで日産の筆頭株主であるルノーと日産株の売却について交渉していると伝えました。
またこの業界関係者は、鴻海はかねて日産の一部株式取得を計画していたものの、日産側から同意が得られなかったとしています。
鴻海の関氏は、日産のナンバー3である副COO(副最高執行責任者)を務めた経歴があり、2023年2月に鴻海に移籍していました。
鴻海は信託会社保有分の取得を模索しているとみられる。
ルノーが保有する日産株の売却先については日産が「優先的な地位」を持つ契約だ。
ルノー所有の日産自動車株式 一つはルノーの直接保有分で、24年9月時点で約16%ある。保有比率は多少増減するが、議決権の行使は15%までに制限されている。 残りの約23%(24年9月時点)は原則として議決権を行使しない株式で、信託会社が管理している。ルノー側はこの信託分を段階的に減らしており、売却にあたっては、日産が「筆頭候補で優先的な地位」を得る契約となっている。ただ、日産の公表資料によると、ルノーが「日産と協調的で秩序あるプロセスにおいて自由に売却できる」との記載もある。 鴻海は、この信託分の取得を模索しているとされる。
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ルノーグループは現在所有する日産の株式のうち、今後も所有する15%以外の28.4%をフランスの信託会社に信託する。
日産自動車は2023年12月12日、1200億円規模の自社株買いを実施すると発表した。
ルノー保有分のうち、フランスの信託会社に移していた28.4%の一部(5%に当たる2億1100万株)を取得する。取得した自己株式は株主還元や資本効率向上のためとして15日に全株消却する。