2015年8月2日 三菱商事 

インドネシア Donggi Senoro LNGからLNG初出荷
 

三菱商事が最大株主であるドンギ・スノロLNG社(DSLNG社、当社約45%出資)は、本日インドネシア国営石油・ガス会社のプルタミナ社のArun LNG基地向けに、第一船を出荷いたしましたので、お知らせいたします。
 
本プロジェクトは、総事業費約29億USドル、インドネシア共和国の中部スラウェシ州において、年間約200万トンの生産能力を有する液化プラントを操業しております。当社は2011年1月に最終投資決定を行い、約4年半の開発期間を経て、6月24日より液化天然ガス(以下LNG)の生産を開始しており、今般初出荷に至りました。生産されるLNGは、年間約100万トンを中部電力、約30万トンを九州電力、約70万トンを韓国ガス公社とそれぞれ締結している長期販売契約に基づいて出荷して参ります。
 
本プロジェクトは国際オイルメジャーが主導的役割を担っていた従来のLNGプロジェクトとは異なり、本邦企業がプロジェクトの開発・運営を主導したLNGプロジェクトの第一号案件となります。当社は最大株主としてDSLNG社に対する支援を継続すると共に、本プロジェクトでの経験を活かし、新たなLNGプロジェクトを開発して参ります。
 
また、本プロジェクトはLNGの世界最大需要家の一社である韓国ガス公社との初の協業案件です。今後も韓国ガス公社との良好な関係を活かし、供給源の多様化を進め、東アジアのエネルギー安定供給にも貢献して参ります。
 
DSLNG社は、開発段階から雇用創出、インフラ整備、職業訓練、教育支援など地域社会に対する支援を継続しています。今後も引き続き地域社会との共生だけでなく安全・環境面にも十分に配慮しながらプラントの安定操業を目指します。
 
 
1:生産設備
    3つのガス田(陸上)から生産される天然ガスを陸上パイプラインでLNGプラントに輸送。液化系列は1基であり年間約200万トンのLNGが生産される予定。
 
2:生産スケジュール
    2015年6月初旬にLNG生産用の原料ガスを受入開始。同月末にLNGを生産開始しタンクへのLNG貯液を開始。8月頭に第1船出荷に至る。第2船の出荷は8月半ば頃を予定。
 
3:プロジェクトパートナー、及び権益比率
   同プロジェクトは原料ガスを生産・供給する上流事業(下表2鉱区)と、原料ガスを液化しLNGを販売する中流事業(DSLNG社)に分かれており、共に当社・韓国ガス公社・プルタミナ社・メドコ社の4社が下記比率にて権益保有・出資している。

 
 
Project/ Company
shareholder
ratio
UPSTREAM
Matindok PSC
Pertamina E&P (Pertamina subsidiary)
100%
Senoro-Toili PSC
Pertamina Hulu Energi Tomori Sulawesi
(Pertamina subsidiary)
50%
Medco E&P Tomori Sulawesi
(Medco subsidiary)
30%
Tomori E&P Limited
(MC 51%、KOGAS 49%)
20%
MIDSTREAM
PT Donggi Senoro LNG (DSLNG)
Sulawesi LNG Development Limited
(MC 75%、KOGAS 25%)
59.9%
Pertamina Hulu Energi
(Pertamina subsidiary)
29%
Medco LNG Indonesia (Medco subsidiary)
11.1%