2009/5/12 三井化学 事業構造改革 P 25-26が「出光興産との生産最適化」
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2009年5月11日 出光興産/三井化学
出光興産・三井化学の強みを活かした「千葉地区における生産最適化」の検討開始について
出光興産株式会社(以下、「出光」。本社:東京都千代田区、社長:天坊昭彦)及び三井化学株式会 社(以下、「三井」。本社:東京都港区、社長:藤吉建二)は、両社の強みを活かした「千葉地区における生産最適化」について、下記の通り両社で検討を開始 することに本日(5月11日)合意しましたので、お知らせいたします。
米国金融不安に起因する世界同時不況による需要の大幅な減少と、中東・中国を中心とした 大型石化設備の新設稼動が現実化する中で、日本の石化事業は抜本的な国際競争力強化が必須の状況にあります。
出光・三井の両社は、2004年2月の包括提携スタート以来、ポリオレフィン事業の統合(プライ ムポリマー設立)、ライトナフサリフォーマー(LNR)再稼動、石油コンビナート高度統合運営技術研究組合(RING)事業への参画等を通じて、競争力の 充実強化を図ってまいりました。
両社のこれまでの提携から更に一歩進めて、この度、日本でも相対的に強い競争力を持つ出光・三井のコンビナートの更なる強化を目的として、次のとおり、両社の強みを活かした「千葉地区における生産最適化」の検討を開始することに合意いたしました。
上記した検討に関し、現状において期待される効果として、以下を想定しております。
今後については、半年から1年程度の期間で詳細検討を進め、両社が合意した段階において、LLP設立等により、最適体制を発足させることを予定しております。
また、本検討に止まらず、両社技術の融合による非汎用化学製品の開発加速といった、石化 以外の分野における協調・提携も更に進めてまいります。
【ご参考:LLP制度の概要】
LLP制度は、企業間の連携や共同事業促進を目的として、我が国に2005年に導入された。
通常の株式会社と比較した、主な特徴は以下のとおり。
株式会社 | LLP | |
---|---|---|
@法人格 | あり | なし |
A出資者責任 | 有限責任 | 有限責任 |
B課税 | 当該会社に課税 | 出資者に課税(パススルー課税) |
C出資比率と 損益配分 |
出資比率に応じた損益配分が原則 | 出資比率と異なる損益配分が可能 |
D会社運営 | 株主総会・取締役会等の機関が必要 | 自由(当事者自治) |
E設立費用 | 登録免許税は資本金の0.7% | 登録免許税は6万円のみ |
当社千葉製油所と千葉工場の統合について
従業員数 1,100名(2016年4月1日現在)
主要設備の生産能力
(1) 石油精製 | 常圧蒸留装置 | 20万バレル/日 |
潤滑油水素化精製装置 | 11,600バレル/日 | |
潤滑油水素化脱蝋装置 | 1,800バレル/日 | |
(2) 石油化学 | エチレン製造装置 | 374千t/年 |
ベンゼン製造装置 | 330千t/年 | |
パラキシレン製造装置 | 265千t/年 |
出光興産と三井化学は2010年4月1日、「千葉地区における生産最適化」の第1ステップとして両社のエチレンの運営統合を発表した。
4月1日付けで両社折半出資で「千葉ケミカル製造有限責任事業組合」(LLP)を設立した。
両社は、2010年10月1日に出光及び三井からエチレン装置を譲渡し、LLPの運営を開始することとなったと発表した。2010/4/3 出光興産と三井化学、千葉のエチレン統合