2007/4/29 日本経済新聞
サウジと原油備蓄 首相が提案 沖縄の設備提供 緊急時に融通
構想では、日本が沖縄東岸の平安座島にある国家備蓄タンクを国営石油会社サウジアラムコに無償提供する。平時には同社がここに流通在庫を保管。原油輸入が途絶した場合などに、日本が優先的に買える契約を結ぶ。
2007/4/30 毎日新聞
首相が提案した国家石油傭蓄基地の活用は、沖縄県の平安座島(へんざじま)などにあるタンク群(計525万キロリットル、10日分の備蓄)の一部を空け、国営石油会社サウジアラムコの商業用備蓄に貸し出し、緊急時に日本が購入できるようにするもの。
沖縄石油基地(OCC)
http://stowaway.exblog.jp/2906418
平安座島とその北東にある宮城島の間の埋立地にある沖縄石油備蓄基地(OCC)は国家の石油備蓄政策にもとづく民間最大の石油備蓄基地である。
もともとCTSと呼ばれていた石油備蓄・精製施設の建設は埋め立てと企業誘致による離島振興策として計画され、ガルフ社の石油精製を主体とした工業地域がイメージされていた。
計画は1972年に始まり、迷惑施設誘致の際の常套手段として勝連半島から平安座島、宮城島、伊計島を結ぶ海中道路が建設された。
CTS建設にあたっては反対運動が起こり、賛成派と反対派の対立が起き、漁業権をめぐる問題も起きた。反対運動が拡大した背景には公害反対と自然保護という時代の流れがあり、石油基地構想が沖縄と本土の関係の象徴としてとらえられていたという側面もある。
反対運動はその後の裁判敗訴を経て下火になり、現在では企業側と住民とのあいだに一定の良好な関係があるようだ。
参考 堺屋太一 小説 「活断層」 (小説では豊那味村)
http://www.meti.go.jp/committee/materials/downloadfiles/g51111a11j.pdf