化学工業日報 2001/2/28

協和発酵、リニアアルキルベンゼン事業から撤退

 協和発酵は27日、洗剤原料のリニアアルキルベンゼン(LAB)事業から撤退すると発表した。 2002年5月に予定している協和油化千葉工場の定修時に合わせて、生産・販売を中止する。協和発酵は三菱化学と事業統合会社「
ジェイプラス」を設立、可塑剤事業を分離するなど化学品事業の構造改革を進めており、洗剤原料からの撤退もこの一環。協和発酵のLABは1988年に日産化学から事業買収、協和発酵が販売を継続していた事業で、生産は95年に「ナルケン」のビスタ・ケミカルの出資分を取得、100%子会社にしたうえで、97年から協和油化千葉工場が担当していた。現在、千葉工場で年産4万5000トンの能力を持っており、2000年3月期の売上高は約33億円。


2002/7/9 新日本石油化学

BAB(Branched Alkyl Benzene; 分岐型アルキルベンゼン)事業撤退について

 新日本石油化学(旧 日本石油化学)は、このたび、BABの事業から撤退することを決定いたしました。

 当社は、昭和37年の装置稼動開始以来BAB事業を営んでまいりました。しかしながら、ここ数年間は低稼働を余儀なくされたため、日々懸命にコスト削減に努めてまいりましたが、今後、BAB市場が縮小し、需要が減少していくことが明らかであると予想されるため、同事業のこれ以上の継続は困難であり、BAB装置と併せてプロピレンポリマー装置を停止し、事業撤退せざるを得ないと判断いたしました。

 今後のスケジュールですが、平成15年8月実施予定の工場定期修理に合わせてBABおよびプロピレンポリマー装置を永久停止とし、販売についても同時期に中止する予定を組んでおります。その他詳細につきましては、下記の通りとなっております。

<BAB(分岐型アルキルベンゼン)事業撤退の概要>
1.生産・販売を中止する品目

・ BAB(分岐型アルキルベンゼン)

アルケン56N、アルケン60NH、アルケン50P、アルケン100P、アルケン20T、アルケン68、TAB、TBB、ハイゾールP、ハイゾールF

・ プロピレンポリマー
   粗ノネン、ドデセン、56Nポリマー、テトラマー56N、ハイマスポリマー

2.撤退スケジュール
   平成15年8月の工場定期修理に合わせて、生産および販売を中止する予定。

3.BABおよびプロピレンポリマーの生産能力
     BAB装置         : 5.0万トン/年
     プロピレンポリマー装置 : 3.5万トン/年

4.BABおよびプロピレンポリマーの生産工場
   新日本石油化学株式会社 川崎事業所 川崎工場


平成17年12月26日 三菱化学

四日市事業所ソフトアルキルベンゼン(SAB)プラント停止の件
http://www.m-kagaku.co.jp/newsreleases/2005/20051226-2.html

三菱化学株式会社(本社:東京都港区、社長:冨澤 龍一)は、2006年3月末を目途に四日市事業所(三重県四日市市)で稼動中のソフトアルキルベンゼン(以下「SAB」という。)製造設備(生産能力45千トン/年)を停止し、同事業から撤退することを決定いたしました。

SABは、洗剤の原料である界面活性剤として使用されるのがその主な用途ですが、界面活性剤を取り巻く事業環境につきましては、東欧やアジアの一部地域において需要の堅調な伸びがあるものの、世界的には供給過剰の状態にあります。特に欧米においてはSABなど陰イオン系の洗剤原料から、非イオン系の洗剤原料への転換が進展しており、SAB需要が減少傾向にあります。日本においても同様の傾向が見られることから、今後の国内需要の回復は期待できない状況にあります。

こうした環境下、昨今の原油高騰に伴う原料コスト上昇分の価格修正も、国内の供給過剰感から進捗せず、収益的に厳しい状況が続いています。これまでもコスト削減、合理化努力等に取り組んで参りましたが、石化事業の選択と集中を進めるなか、これ以上の事業継続は困難であると判断し、今般、SAB製造設備を停止し、同事業から撤退することを決定いたしました。