2002/10/10 デュポン ダウ エラストマー/昭和電工
クロロプレンゴム事業の合弁解消について
米国のデュポン ダウ
エラストマー社(デラウェア州・T.G.クラッペルズ社長:以下デュポン
ダウ)と昭和電工株式会社(東京都港区・大橋光夫社長:以下SDK)は、日本におけるクロロプレンゴム(商品名:ネオプレン)事業の合弁解消に合意いたしましたのでお知らせいたします。
現在両社は、合成ゴム「ネオプレン」の製造会社である昭和ディー・ディー・イー製造株式会社(神奈川県川崎市・追川滋社長:以下SDEM、出資比率
デュポン ダウ 50%、SDK50%)と、「ネオプレン」をはじめとするエラストマー(常温付近でゴム弾性を示す高分子物質)製品の販売会社であるディー ディー イー ジャパン株式会社(東京都品川区・中井千春社長:以下ディー
ディー イー ジャパン、出資比率 デュポン ダウ
69.9%、SDK
30.1%)に各々出資し、合弁事業を運営しております。
両社の合弁事業は、1960年(昭和35年)のSDKと米国のデュポン社(当時)との折半出資による昭和ネオプレン(株)の設立に始まり、以来40年にわたり「ネオプレン」をはじめとするエラストマー事業を展開してまいりました。
今後はそれぞれ独自の経営方針に基づきエラストマー事業の運営を行うことで両社の考えが一致し、円満裏に合弁解消の合意に至りました。これにより、SDEMはSDKの100%子会社に、ディー
ディー イー ジャパンはデュポン ダウの100%子会社となります。
合弁解消後、ディー ディー イー
ジャパンはエラストマー製品の販売会社として存続します。また、デュポン
ダウは今後とも、世界的にネオプレン事業を継続します。
SDKは単独でクロロプレンゴム事業を継承し、「ショウプレン」という新たな商品名で国内外で営業を行い、エラストマー事業の拡充を図ってまいります。SDEMは「昭和電工エラストマー株式会社」と社名変更し、「ショウプレン」の生産を継続します。
なお、合弁解消および新体制の発足日は2002年11月1日です。
エラストマー事業の積極展開について
昭和電工株式会社(大橋光夫社長)は、本年11月1日にクロロプレンゴム事業「商品名:ショウプレン」を継承することを機に、当社のエラスレンをはじめとする機能性高分子事業とショウプレン事業を集約し、成長戦略事業としてエラストマー(常温付近でゴム弾性を示す高分子物質)事業の拡大・強化を図ります。
当社の機能性高分子事業は、ナイロン樹脂事業をスイスのEMS
CHEM IE社との合弁で進めている他、独自事業として塩素化ポリエチレン(エラスレン)、ゲルポリマー、機能性微粉マスターバッチ等の事業を展開してまいりました。
今後は、当社グループが保有する有機、無機技術との融合による材料開発技術あるいは表面改質技術を活用し、マーケットニーズにマッチした個性的なエラストマー事業として総合的な展開を図り、3年後に年間100億円の売上高を目指してまいります。
1.ショウプレン事業について | |
従来の工業材料向け販売を強化しつつ、ラテックス分野等にも注力いたします。R&D体制の強化を図り、顧客との共同開発を含め、新規用途開発やグレード開発に注力いたします。 | |
2.エラスレン事業について | |
硬質塩ビ樹脂の改質、難燃性ABSの改質等の汎用用途以外に、優れた電気絶縁性、高いフィラーローディング性等の特質を生かし、高機能材料用途への開発を積極的に進めてまいります。 | |
3.機能性コンパウンド事業について | |
当社グループが持つ、無機材料技術・無機フィラー、有機材料技術・有機表面処理技術等を複合し、光触媒マスターバッチ、紫外線吸収マスターバッチ、導電性マスターバッチ、電波シールドコンパウンド等機能性コンパウンド事業も進めてまいります。 | |
4.新規開発製品について | |
昨年上市した微ハロゲン難燃エラストマー「エコフレイマー」は、着実に実績を伸ばしております。耐候性および色相に優れる新塩素系ゴムの本格販売も年内には開始する予定であります。さらに現在開発中の、環境にやさしい無可塑エラストマーあるいはフッ素系ゴム等の上市を目指しております。 |
子会社との合併に関するお知らせ
本日開催の当社取締役会において、当社は平成16年1月1日を期して、下記のとおり当社の全額出資の連結子会社である昭和電工エラストマー株式会社と合併することを決議しましたのでお知らせいたします。
なお、本合併は「簡易合併」の手続きにより行ないます。
1. 合併の趣旨
当社グループは、本年度を初年度とする3ヵ年連結経営計画「プロジェクト・スプラウト」のもと、成長戦略事業としてエラストマー事業の拡大・強化を推進しております。
エラストマー事業のうち、クロロプレンゴム事業については、昨年11月に外資との合弁を解消し、製造会社を昭和電工エラストマー株式会社として100%子会社化するとともに、当社が事業を継承し新商品名を「ショウプレン」として国内外の幅広い用途に販売してまいりました。「ショウプレン」の販売は、中国、東南アジアの旺盛な需要を背景に、当社が保有する材料開発技術と顧客サポート体制により、順調に拡大しております。
今般、国内外の顧客ニーズに素早く対応できる新規用途開発やグレード開発を目指して、当社はショウプレン事業の製造、販売及び製品開発を一元化するために、昭和電工エラストマー株式会社を合併することといたしました。また、合併により効率的運営を推進し、「ショウプレン」のコスト競争力をより一層強化してまいります。
本合併を機に、当社はショウプレン事業と他のエラストマー製品である塩素化ポリエチレン「エラスレン」、低ハロゲン難燃エラストマー「エコフレイマー」やフッ素系ゴムとのシナジーを追求し、当社のエラストマー事業を拡充してまいります。
2. 合併の要旨
(1)合併の日程
合併契約書承認取締役会 | 平成15年8月12日 | ||
合併契約書締結 | 平成15年8月12日 | ||
合併契約書承認株主総会 | |||
昭和電工エラストマー株式会社 | 平成15年9月30日(予定) | ||
昭和電工株式会社 | 商法第413条ノ3第1項により開催いたしません。 | ||
合 併 期 日 | 平成16年1月1日(予定) | ||
合 併 登 記 | 平成16年1月6日(予定) |
(2)合併方式
昭和電工株式会社を存続会社とし、昭和電工エラストマー株式会社は解散いたします。
昭和電工株式会社は、その所有する昭和電工エラストマー株式会社の株式全株を無償消却し、新株は発行いたしません。
(3)合併交付金
合併交付金の支払いはありません。
3.
合併当事会社の概要 (平成14年12月31日現在)
商号 | 昭和電工株式会社(合併会社) | 昭和電工エラストマー株式会社 (被合併会社) |
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事業内容 | 石油化学製品、ガス製品、特殊化学品、 電子・情報関連製品、無機化学品、 アルミニウム製品等の製造及び販売 |
合成ゴムの製造および販売 | |||||||
設立年月日 | 昭和14年6月 | 昭和35年12月 | |||||||
本店所在地 | 東京都港区芝大門一丁目13番9号 | 川崎市川崎区大川町6番1号 | |||||||
代表者 | 取締役社長 大橋 光夫 | 取締役社長 追川 滋 | |||||||
資本金 | 110,451百万円 | 480百万円 | |||||||
従業員数 | 4,769名 | 102名 | |||||||
大株主 | 略 | 昭和電工株式会社 100.00% | |||||||
当事会社の関係 |
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4. 合併後の状況
(1) 商号 | 昭和電工株式会社 | |
(2) 事業内容 | 石油化学製品、ガス製品、特殊化学品、電子・情報関連製品、 無機化学品、アルミニウム製品等の製造及び販売 |
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(3) 本店所在地 | 東京都港区芝大門一丁目13番9号 | |
(4) 代表者 | 取締役社長 大橋 光夫 | |
(5) 資本金 | 110,451百万円 | |
(合併による増加はありません。) | ||
(6) 総 資 産 | 7,637億円 (15億円) (注) ( )内は合併による増加見込み分です。 |
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(7) 決 算 期 | 12月31日 | |
(8) 業績に与える影響 連結、単独業績に与える影響は極めて軽微です。 |