防弾素材 ソフトタイプ  http://ns-ct.com/EQ/jouhoukann/goshin/goshin.bulletproof

1、バラ系全芳香族ポリアミド(ケブラー、トワロン)

 一般にアラミド繊維と呼ばれる化学繊維で、防弾素材としては最も知られたベーシックな素材。同じ重量の鋼鉄の5倍、ナイロン、ポリエステルの2倍の引っ張り強度を持ち、有機溶剤への耐性、マイナス160℃から200℃までの安定した性質維持などが特性として挙げられます。しかしその反面、水、塩水、油や酸に弱く、紫外線による性質の劣化などの欠点が見られます。これは軍用防弾ベスト等に使用した場合に、特に海軍系の部隊での使用において大きな弱点になってしまいます。民間ではコンクリート建材の補強材、光ファイバーの外皮補強材として、また身近な所ではバイク用ヘルメット等に使われています。
  ケブラーとトワロンは科学的に同一の物質ですが、特許上の関係により名称が違っています。同一時期に米、デュポン社とオランダ、アグゾノーベル社傘下のアコーディス社が開発に成功し、その後特許裁判を経て、別名称で販売されていました。 その後、大手繊維メーカーの帝人がアコーディス社を買収し、帝人トワロン社としてデュポン社と双璧をなすアラミド繊維メーカーとして現在に至っております。   

2、高強度ポリエチレン(スペクトラ、ダイニーマ  

 ケブラーが繊維なのに対し、ポリエチレンのシートで形成される防弾素材。高強度で低比重(比重1以下で水に浮く)、耐薬品性や耐光性、衝撃吸収性が高い、吸水による劣化がないなどが特徴ですが、熱に弱く(融点役160℃)、防弾素材として使用した場合にアラミド繊維に比べて後方へのへこみが大きいという欠点があることが知られています。熱に関する弱点を考慮する必要があまりない為、魚網やヨットロープ、釣りのラインなどによく使われています。    
 スペクトラ
 Spectra® fiberと ダイニーマ Dyneema® は同一の物質です。前者はアライドシグナル社(現在は米ハネウェル社と合併)にて、後者はオランダDSM社、東洋紡DSM(合弁)などで生産されています。またテクロミンという商標名で三井石油化工からも販売されております。  

3、高分子高強度材P.B.O(ザイロン  

 市販されている防弾素材の中では最新の素材。アラミド繊維と高強度ポリエチレンの長所を併せ持ち、高強度(アラミド繊維の2倍)耐熱、耐燃性で酸とアルカリに強く、低吸湿性で低比重という特性があります。アラミド繊維と同様にコンクリート建材の補強材やロープ、ケーブルの高緊張材、タイヤ、ホースなどゴム製品の補強材として使用されています。

ZYLON®はPBO(ポリ-p-フェニレンベンゾビスオキサゾール)繊維の商品名(東洋紡)。

※なお,日本語では同じザイロンになるものに旭化成のXYRON®があり,こちらはポリフェニレンエーテル(PPE)をポリスチレン(PS)で変性したもの。


Chemnet Tokyo 2002/8/12 

東洋紡、PBO繊維の設備を倍増 米国向けなどの輸出好調

 東洋紡のPBO(ポリパラフェニレン・ベンゾビス・オキサゾール)繊維が海外向けを中心に急速に伸びている。PBOはジアミノレゾルシールとテレフタル酸の共重合体で同社ではこれを紡糸した高強度・高弾性繊維をザイロンの商品名で出荷している。
 
 同社ではこの繊維を福井県敦賀市のつるが工場で1999年から生産、このほど設備能力を年産200トンから300トンに引き上げた。さらに2004年までに400トンに増強する方針。
 
 繊維の引っ張り強度は鉄のほぼ10倍、炭素繊維の2倍と高く、耐熱性も650℃(炭化温度)と現存する繊維では最高。防犯、消防などの防護服や航空宇宙分野での調査探査機の補強材、ロープなどに使われ、米国などの輸出用が約7割を占めている。
 
 東洋紡ではこれまでも高機能繊維を手がけてきたが、今後はより高度な技術を要する製品にシフトして高機能、高付加価値化をめざす方針である。


Journal of Aerospace and Defense Industry News   Sept. 3rd, 1999

Shareowners Of AlliedSignal And Honeywell approve proposed merger
  Regulatory approvals only conditions remaining to complete merger

 AlliedSignal Inc. and Honeywell Inc. said Sept. 1 that their respective shareowners have overwhelmingly approved the companies' proposed merger, bringing the transaction one step closer to its anticipated completion in the fall of this year.
 At AlliedSignal's special meeting of shareowners held today at its headquarters in Morristown, New Jersey, shareowners approved the proposed merger and the related issuance of shares of common stock, with approximately 98 percent of the votes cast in favor of the proposal. AlliedSignal's shareowners also approved amending the company's certificate of incorporation to increase the number of authorized shares of AlliedSignal common and preferred stock.
 At the Honeywell special meeting of shareowners held today in Minneapolis, Minnesota, approximately 76% of Honeywell's outstanding shares were voted in favor of the merger. The shares voted in favor represent approximately 98 percent of the votes cast on the proposal.
 "Shareowners of both companies have voiced their resounding approval of this historic merger," said Lawrence A. Bossidy, AlliedSignal's chairman and chief executive officer. "The strong shareowner support of this transaction demonstrates their confidence in our exciting plans for the new Honeywell and in the $25-billion technology leader's future ability to achieve consistent earnings performance and growth."
 Bossidy added that regulatory approvals from the U.S. Department of Justice and the European Commission are the only remaining conditions to complete the merger. "We recognize there are limited areas of overlap in our respective avionics businesses," Bossidy said. "We remain convinced, however, that none of these is insurmountable and that we can address them in time to complete the merger this fall."
 Michael R. Bonsignore, Honeywell's chairman and chief executive officer, said, "Today's overwhelmingly positive shareholder votes bring us closer to seizing the tremendous value-creation potential of the new company. The integration planning process is moving swiftly forward and positions us to maximize the merger's cost savings while implementing world-class quality and strategic practices throughout the company."


2002/8/19 DSM
  (本リリースは、8月15日付でワシントン/オランダにて発表されたプレスリリースの抄訳です)

DSMの化学技術者が、世界最大の化学学会ACSの「化学の英雄」賞を受賞
  〜「この世界を防衛し、安全を保障する技術」として、
       
超高強力ポリエチレン繊維「Dyneemaの功績を称えられる〜

オランダの特殊化学メーカーであるDSM(本社:オランダ、ヘールレン、会長:ピーター・エルバーディン)の化学技術者3名が、同社の超高強力ポリエチレン繊維「Dyneema(ダイニーマ)」の功績を称えられ、世界最大の化学学会であるアメリカ化学会の「化学の英雄」賞を受賞しました。

長年にわたり、装甲車や防弾チョッキなどの防護用途に採用されてきたDyneemaは、このほど、Dyneemaを使用した
防弾コックピットドアが米連邦航空局(FAA)が定める基準をクリアした初の認定製品に指定されるなど、新たな防護用途を開拓することに成功いたしました。今回の受賞は、こうしたDyneemaの新たな防護用途開発とその簡便な製造工程の功績を称えられたもので、同社のKoos Mencke氏、René Steeman 氏、Jean Beugels氏の3名が、8月18日、ボストンで開催されたアメリカ化学会(ACS)第224回全国会議で「化学の英雄」賞を授与されました。

ACSのエリー・ピアース(Eli Pearce)会長は「これらの化学分野のイノベーター達は、我々の健康と安全に対する脅威を探知し、防止し、軽減し、あるいは取り除く商業技術でもって、我々の世界を守り、安全性を高めることに貢献しています。彼ら研究者の献身によって化学技術が進歩し、化学者と化学技術者は人類の発展と向上に貴重な役割を果たしていることが改めて証明されます。ACSは誇りを持って彼らをHeroes of Chemistry(化学の英雄)として称えます」と語りました。

「化学の英雄」賞は1996年に創設され、人々の生活の質を向上させ、商業的に成功を収めた製品を創造した産業界の化学者と化学技術者の功績を称えて贈られます。賞のテーマは毎年変わり、今年はこの世界を防衛し、安全を保障する技術がテーマとなっています。

DSMのJan Zuidam副会長は「当社の超高強度繊維であるDyneemaの製造チームが化学の英雄に選ばれたことは大変な名誉です。化学は人類の発展に大きな役割を果たし、健康、栄養、住居、輸送、通信などの各分野に貢献しています。防弾用の超高強度繊維の生産に大きな進歩をもたらしたことは、化学工学の新たな貢献の1例となるでしょう」と語りました。

Dyneemaは、糸状にした超高分子量のポリエチレンを超延伸と呼ばれる手法で引っ張り、分子鎖を伸びきらせて得た高強度繊維で、この高強度繊維を同一方向に置きながらレイヤーを作り、互い違いに重ねあわせたレイヤーを樹脂で接着させた超高強度繊維です。1980年代末、DSMでは、Dyneemaの優れた防弾性に着目し、防護用途開発を積極化しました。あくまで軽量でありながら、防弾性も備えたDyneemaは、車両の装甲板や防弾チョッキなどの個人向け防護用途に求められている条件を満たしていたからです。

Dyneemaを使用して製造される防護用具(防弾コックピットドア、軽量の車両用装甲パネル、防弾チョッキ、軍用ヘルメットなど)は、高速の弾丸が発散するエネルギーを止め、変質させ、拡散します。 Dyneemaは、磨耗、湿気、紫外線放射、各種化学物質にも優れた耐性を有しているほか、同じ重量の鉄鋼と比較して15倍もの強度が実証されているなど、世界最強の繊維としてその認知を得ています。

DSMによれば、軽量防護用素材の中でもDyneemaは、テロリストが好んで使用する東欧製のカラシュニコフ軍用ライフル銃の弾丸をほぼ完璧に防護するとしています。例えば、フランス陸軍はボスニアで国連平和維持軍に参加した際、Dyneema製のヘルメットを採用しました。このほかにも、Dyneemaの用途は多岐にわたっており、ヘルメット、安全手袋、医療用品、係留と曳航用ロープ、釣り糸、帆、ヨットロープ、凧糸、カヌー、フェンシング用スーツなどがあります。


受賞者について
Jean Beugels:
 役職: DSMハイパフォーマンス・ファイバーズ事業部、車両装甲アプリケーション・エンジニア
 1981年、オランダのZLSシッタルドにて分析化学で学士号を取得
 1988年、オランダ・ヘールレンのHTSヘールレンにて化学技術で学士号を取得

Koos Mencke:
 役職: DSMハイパフォーマンス・ファイバーズ事業部、テクノロジー・マネジャー
 1985年、オランダのグロニンゲン大学にて、化学工学で修士号を取得

René Steeman
 役職: DSMハイパフォーマンス・ファイバーズ事業部、プラント・デベロップメント・マネジャー
 1980年、オランダ・ヘールレンのHTSヘールレンにて、化学工学で学士号を取得
 1989年、オランダのトウェンテ技術大学にて、プロセス工学で修士号を取得

DSMについて
DSMはオランダのヘールレンを本拠地とする、ライフサイエンス製品、高性能材料、工業用化学薬品の総合化学メーカーです。年間売上高は約60億ユーロ、世界40ヵ国200ヵ所に事業所ならびに生産施設を持ち、総従業員数は約2万人です。DSMは2005年までに、売上高100億ドル企業への成長を目指しています。特にバイオテクノロジーや高度化学製品、高性能素材などの特殊製品に注力し、売上全体の8割とする計画です。DSMは「ビジョン2005」のもと、大きな価値付加、高度成長、安定した業績を維持しつつ、世界トップへの躍進を目指しています。

DSM ハイパフォーマンス・ファイバー事業部について
「DSMハイパフォーマンス・ファイバー」事業部は、世界で最も強靭な繊維「Dyneema」を生産しています。この超高強力ポリエチレン繊維は、DSMが特許を持つゲル・スピニング工程によって製造され、ロープ、コード、網、防護服、防弾用途(装甲車など)に採用されています。Dyneemaはまた、世界各国の警察官や兵士が着用している防弾チョッキにも使用されています。

アメリカ化学会について(American Chemical Society: ACS)
16万3,000人もの化学者、科学技術者が会員となっている非営利組織で、科学雑誌の発行やデータベースの構築、研究会議の開催、化学分野の啓蒙や教育活動を行なっています。ワシントンDCとオハイオ州コロンバスに事務局があります。


Chemnet Tokyo 2002/8/7

DSMの超高強度ポリエチレン繊維、防弾コックピットドアに

 オランダのDSM社は7日、超強力ポリエチレン繊維「ダイニーマ」を使用した防弾コックピットドアが、米連邦航空局の基準をクリアし、初めて民間航空機に採用されることになったと発表した。
 
 防弾コックピットドアは、機内インテリアの最大手メーカーであるC&Dエアロスペース(カリフォルニア州)が設計した。当面ボーイング737型機、757型機、ボンバルディア社およびエンブラエル社製航空機、マクドネル・ダグラス社製の機種に搭載される予定。
 
 昨年9月の同時多発テロ事件以来、コックピットの防護は各国航空当局にとって最優先の課題となっていた。「ダイニーマ」は長年にわたり装甲車や防弾チョッキなどに採用されてきた。軽量なだけでなく、同じ重量の鉄鋼よりも15倍の強度があるという。


2002/9/20 DSM

DSM、超高強力ポリエチレン繊維「Dyneema」の生産体制を強化
  多岐にわたる産業がDyneemaの特性に注目、需要が拡大

オランダのスペシャリティ・ケミカル・カンパニーであるDSM(本社:オランダ、ヘーレン市、会長:ピーター・エルバーディン)は、同社の超高強力ポリエチレン繊維「Dyneema(ダイニーマ)」の生産能力を40%以上増強する計画を明らかにしました。

第一に、米国 ノースカロライナ州グリーンビルに生産ラインを新たに2本建設します。この新しいラインの生産能力は、合計で年間1,300トン〜1,600トンとなります(生産等級の混成状況による)。

また、これとは別に、Dyneema UD(UD: UniDirectional、一方向性の弾性シート材料)の生産ラインを2本建設します。うち1本は、すでに2001年から稼動しているグリーンビルのDyneema UDラインの隣に増設し、もう1本はオランダのヘーレンに増設します。すでにヘーレンにはDyneema糸の生産ラインが5本とDyneema UDの生産ラインが1本稼動しており、これにもう1本増設することになります。

新たに増設する計4本の生産ラインの建設費用は、約1億ユーロと見積もっています。

グリーンビルに新設されるDyneema糸の生産ラインは、1本目は2004年初頭に、2本目は2004年第2四半期に、それぞれ操業を開始する予定です。また、Dyneema UDの生産ラインも、Dyneema糸の生産ラインに平行して増設されます。

これにより、DSM全体におけるDyneemaの生産能力は少なくとも40%増の年産4,500トンとなり、Dyneema UDの総生産能力においては100%増の年産2,000トンとなります。さらに、Dyneemaの生産にあたる従業員数も、現行の250名から350名に増員されます。


米国: もうひとつの自国市場に
DSMのハイパフォーマンス・ファイバー部門のディレクターであるクリストフ・ダーデルは、「世界各国でDyneemaへの需要が増大していますが、特に米国におけるニーズの高まりが顕著です。これに対応するために米国での増産を決定しました。米国は今後、DSMにとって第2のホームマーケットになるものと期待しています」と、語りました。

Dyneemaの優れた防弾特性を生かし、軽量の防弾チョッキ、ヘルメット、車両の装甲、そして最近では航空機の防弾コックピットドアなど、その用途は多岐にわたります。さらに、安全手袋や各種スポーツ用品の需要増加を受けて、Dyneemaの需要も大きく伸びています。最大の供給先は、高機能のロープ、ケーブル、コード、魚網、釣り糸向けで、これらの製品を用いる業界においては、軽くて強靭なDyneema製ロープの優れた性能と効率性が高く認知されるようになりました。

クリストフ・ダーデルはさらに、「DSMが保有するDyneemaおよびDyneema UDの全生産ラインは現在フル操業を続けています。Dyneemaを用いた製品が好評で種類も増えているため、引き続き需要が高まっています。オランダで5本目となるDyneemaの生産ラインの稼動準備を進めていますが、これらの生産体制強化によって、米国およびその他地域における今後のDyneemaの需要増に適切に対応できるものと考えています」と、述べました。

DSMは2001年、グリーンビルにDyneema UDの生産ラインを初めて建設し、オランダで製造したDyneema繊維を使用して、米国の防弾用製品メーカーにDyneema UDの供給を開始しました。

この発表を受け、米国の元大統領補佐官(国家安全保障問題担当)であるブレント・スコウクロフト氏は、「今年8月、Dyneemaの研究者3名が、我々の生活を守る保安要員向けの防弾製品開発に貢献したことを称えられ、アメリカ化学会(ACS)より今年度の「化学の英雄 (Heros of Chemistry)」賞を受賞した場に、私も同席しました。それからわずか1ヵ月後に、DSMが米国にDyneemaの生産ラインを2本増設することを聞き、大変喜ばしく思っています。特に、多くの人々が不安や危機感を抱いている今日、このような強力な素材を国内で生産することは、弾丸の脅威から人命を守る上で大きな意義があります」と、語りました。


ビジョン2005: フォーカス アンド バリュー
DSMのジャン・ズイダム副会長は、「こうした投資によって、Dyneema事業の成長は一段と加速すると予測しています。Dyneemaのような高機能性素材への投資は、当社の戦略「ビジョン2005」に沿ったものです。先頃、Dyneemaの3名の研究者が、アメリカ化学会より「化学の英雄」賞を受賞しましたが、これは人命を守ることへの貢献を称えて、DSMに贈られたものであり、化学が人類の発展に貴重な貢献をすることを改めて証明するものです。ライフサイエンスと高機能性材料事業を推し進める当社の存在意義もここにあります」と、語りました。

DyneemaとDyneema UD
DyneemaはDSMが開発した超高強力ポリエチレン繊維です。DSMが考案し、世界各国で特許を取得している「ゲル紡糸法」と呼ばれる製法で、世界最強の繊維を製造しています。同じ重量で比べた場合、鋼鉄よりも15倍強靭で、アラミド繊維よりも40%強靭です。Dyneemaはまた、比重が軽く(水に浮く)、磨耗、湿気、紫外線、化学物質に強い耐性があります。Dyneemaは大きなエネルギー吸収力を持つため、防弾用の各種製品に適しています。さらに、Dyneemaを一方向性の弾性シート材料であるDyneema UDにして使用すると、軽量で、より優れた防弾性を発揮します。Dyneema UDはDSMハイパフォーマンス・ファイバーがオランダのヘールレンと米国グリーンビルで生産しています。

DSMハイパフォーマンス・ファイバー
DSMハイパフォーマンス・ファイバー(所在地:オランダ、ヘーレン市)は、DSMのVenturing & Business Developmentグループに属する事業部門です。ヘーレン初のDyneema生産ラインは1990年に操業を開始しました。DSMハイパフォーマンス・ファイバーは1996年と1997年に生産ラインを1本ずつ増設し、Dyneemaの総生産能力を年産1,500トンに増強しました。その時点で、繊維の生産ラインが5本、Dyneema UDの生産ラインがヘールレンと米グリーンビルに各1本となりました。DSMハイパフォーマンス・ファイバーは、日本の東洋紡との合弁会社 日本ダイニーマ株式会社(本社:大阪)を設立して、主として日本市場向けにDyneema繊維を製造しています。

DSMについて
DSMはオランダのヘーレン市を本拠地とし、ライフサイエンス製品、高機能材料製品、プラスチック・化学工業製品を製造・開発しているスペシャリティ・ケミカル・カンパニーです。2001年の売上高は約80億ユーロ、世界各国に2万人以上の従業員を擁しています。DSMは2005年までに、売上高100億ユーロ企業への成長を目指しています。特にバイオテクノロジーやライフサイエンス産業向けの高度化学製品、高機能素材などのスペシャリティ・ケミカル製品に注力し、売上全体の8割とする計画です。DSMは「ビジョン2005」のもと、大きな価値付加、高度成長、安定した業績を維持しつつ、世界トップへの躍進を目指しています。


2006/9/12 DSM

DSM announces additional production capacity for Dyneema(R) - the worlds strongest fiber -

Royal DSM N.V., the largest manufacturer of high performance polyethylene (HPPE) products in the world, today announces its decision to again invest in new production capacity for Dyneema fiber. The new unit will be built at DSMs facility in Greenville, North Carolina (USA).

The investment will amount to several tens of millions of USD, and will bring the total number of fiber lines for the company to ten. The expansion of DyneemaR fiber capacity is a response to the continued strong demand in all its application areas. The new unit is expected to come on stream early 2008. Construction is planned to start by the end of this year.

Investing in Dyneema contributes to our strategy Vision 2010 - Building on Strengths,says Nico Gerardu, member of DSMs Managing Board. Despite the already aggressive growth of the business, demand for Dyneema products has been larger than capacity to supply for several years in a row. Dyneema is and remains a clear example of our ambitions in the area of market-driven growth and innovation.

This next expansion will help us to better serve our faithful customers,adds Christophe Dardel, President of DSM Dyneema. DSM will continue to further expand its global capacity for Dyneema to maintain its global market leadership position. To our customers this will provide another example of our commitment to be the worlds most reliable quality supplier of HPPE products.

DSM Dyneema
DSM Dyneema is the inventor and manufacturer of Dyneema, the worlds strongest fiber. Dyneema is a superstrong polyethylene fiber that offers maximum strength combined with minimum weight. It is up to 15 times stronger than quality steel and up to 40% stronger than aramid fibers, both on weight for weight basis. Dyneema floats on water and is extremely durable and resistant to moisture, UV light and chemicals. The applications are therefore more or less unlimited. DyneemaR is an important component in ropes, cables and nets in the fishing, shipping and offshore industries. Dyneema is also used in safety gloves for the metalworking industry and in fine yarns for applications in sporting goods and the medical sector. In addition, DyneemaR is also used in bullet resistant armor and clothing for police and military personnel.

Dyneema is produced in Heerlen (The Netherlands) and in Greenville, North Carolina (USA). DSM Dyneema is also a partner in a high modulus polyethylene (HMPE) manufacturing joint venture in Japan.

ダイニーマ(R)は日本では日本ダイニーマ株式会社[本社大阪市]で製造されています。
日本ダイニーマは、
DSM ダイニーマ[本社オランダ]と東洋紡との合弁会社です。
http://www.toyobo.co.jp/seihin/dn/dyneema/main.htm