化学工業日報 2003/2/13
産総研、新しいPC樹脂原料を開発
産業技術総合研究所・東北センターの超臨界流体研究センターは12日、2酸化炭素(CO2)を用いポリカーボネート(PC)樹脂の原料を極めて効率良く生産できる新製法を開発したと発表した。独自に考案した超臨界CO2とイオン性流体という新規化合物を用いることで、反応温度100度Cの下、反応時間5分で収率100%を実現した。毒性の強いホスゲンを使用せず、地球温暖化の原因物質CO2そのものを原料とするため環境性に優れるほか、塩酸なども副生しないため中和などの工程も必要ないという。環境性、経済性に優れたPC樹脂製造につながる画期的な製法として注目を集めそうだ。