裏金疑惑
2007年10月30日の朝鮮日報の報道で、サムスングループの法務チーム長を三年前に退職したキム・ヨンチョル弁護士が「自分が知らない間に開設された銀行口座に50億ウォン(約6億3200万円)を超える現金や株式が預けられていた」と証言し、同グループが役員や従業員名義の借名口座を使って裏金をプールしている疑惑が浮上した。キム弁護士はさらにサムスングループが1兆ウォン(約1263億5932万円)もの裏金をプールし、その中から2002年の大統領選の資金を提供したり政治家や判事・検事などに特別手当を支給するといったロビー工作を行っていたとも証言している。
これを受けてハンナラ党は同年11月15日、捜査対象を盧武鉉大統領の選挙資金や当選祝賀金にまで広げた、「サムスングループの裏金疑惑に関する特別検事任命法案」を国会に提出し、23日に韓国国会で大多数の賛成で可決成立された。盧武鉉大統領は27日の記者会見で同法案を受け入れるとの方針を明らかにし、特別検事による捜査が2008年初めから開始されることとなった。
この韓国政府をも巻き込んだ裏金疑惑に対し、アメリカ・ニューズウィーク誌12月10日号は、「キム・ヨンチョル弁護士の暴露に端を発するサムスングループのスキャンダルが、“サムスン共和国”の解体だけにとどまらず、“大韓民国株式会社”の姿までもを変えようとしている」と報じた。
中央日報 2008/4/22
<三星会長辞任>会長退陣と今後のサムスン
1987年に就任した三星(サムスン)グループの李健煕(イ・ゴンヒ)会長が退陣するとともに息子である李在鎔(イ・ジェヨン)三星電子専務は顧客総括責任者(CCO)の席を退き、海外現場経験を積む方向で白衣従軍(一兵卒に格下げ後、功を積んで元の地位を目指す)する。しかし李会長から李専務につながる経営権の相続、承継構図の根幹には変化がないものと財界と三星周辺ではみている。
戦略企画室(室長イ・ハクス副会長)は、解体し、李会長の4兆5千億ウォン規模の借名口座(財産)は実名に転換した後、個人利益ではなく社会などの有益な事業に使う案を模索することにした。戦略企画室解体に合わせ、李鶴洙(イ・ハクス)副会長と戦略企画室傘下戦略支援チーム長を務める金仁宙(キム・インジュ)社長は、残務処理を終えた後、辞任して経営一線から退く。
李健煕会長と李鶴洙副会長らグループ首脳部は22日午前、太平路三星本館で行われた記者会見でこのような内容を含む10項目の経営刷新案を発表した。三星はまた、銀行業への進出をしないことにし、代わりに非銀行金融業種育成に力を注ぐことにした。
三星はしかし持ち株会社転換は今すぐ20兆ウォンが必要で、グループ全体の経営権を脅かされる問題があるという理由から時間を置いて検討することにした一方、循環出資(財閥グループが系列会社に対して行う変則的な出資方法)の解消問題は、循環出資事項のうちのひとつである三星カード保有エバーランド株(25.64%)を4〜5年以内に売却するなど、検討を続けていくことにした。
また三星は、李健煕会長の夫人洪羅喜(ホン・ラヒ)さんもリウム美術館館長と文化財団理事から退くと発表した。三星は李会長の退任後、三星を対外的に代表する人物として三星生命李洙彬(イ・スビン)会長を指名し、今後、系列社間の業務協議と調整を担う社長団会議(社長団協議会)を実務支援し、対外的に三星グループの窓口とスポークスマンの役割ができるよう、行政サービスを担当する業務支援室を役員2−3人程度にし、社長団協議会傘下に設置することにした。
三星はこれら刷新の中で、戦略企画室解体と辞任など可能な部門は6月末まで法的手続きと実務準備を通じて完了させ、7月1日から支障なく施行できるようにすると発表した。
李健煕三星会長、対国民謝罪及び退陣声明
私は本日をもちまして三星(サムスン)会長職を退くことにいたしました。まだ進む道は果てしなく、すべきことも多く残されており残念な限りですが、過去の咎はすべて私が引き受けることにいたしました。これまで、私から始まった特検問題で国民の皆様に多大なる心配をおかけいたしました。心よりお詫び申し上げ、これによる法的道義的責任を果たしたいと思います。
三星の家族の皆様、20年前、私は三星が超一流企業と認められる日、すべての栄光と結実は皆様の物だと約束してまいりました。その約束を守ることができなくなってしまい、本当に申し訳なく思っております。国民の皆様に心から申し上げます。今日の三星がありますのは、何よりも国民の皆様と社会の支援のおかげです。今後ともどうぞご協力をいただき、三星を世界一流企業に育てていただければと存じます。
東亜日報 APRIL 18, 2008
三星グループの李会長、3つの容疑で在宅起訴
三星(サムソン)グループの裏資金疑惑を捜査してきた趙俊雄(チョ・ジュンウン)特別検察官(特検)チームは17日、李健熙(イ・ゴンヒ)三星グループ会長(66)を背任と脱税など3つの容疑で起訴するなど、前・現職の三星幹部10人を書類送検した。
起訴の対象は、李会長を含め、李鶴洙(イ・ハクス)戦略企画室長(61)、金仁宙(キム・インジュ)戦略企画室社長(49)、崔匡海(チェ・グァンヘ)戦略企画室副社長(52)、朴ジュウォン(54)三星SDS米法人社長、柳錫烈(ユ・ソクリョル)三星カード代表(57)、玄明官(ヒョン・ミョングァン)前会長秘書室長(66)、金ホンギ前三星SDS代表(61)、黄泰善(ファン・テソン)三星火災代表(60)、金承彦(キム・スンオン)三星火災専務(50)ら10人だ。
趙特検は同日午後2時、ソウル龍山区漢南洞(ヨンサンク・ハンナムドン)にある特検の建物6階の記者室で記者会見を開き、このような三星裏資金疑惑関連の捜査結果を発表した。特検は1月10日に発足し、99日間の捜査で事実上終了した。
不法経営権継承疑惑と関連して、李会長と戦略企画室の核心幹部である李鶴洙、金仁宙、玄明官、柳錫烈氏に対しては、エバーランドの転換社債(CB)を低額発行した後、李在鎔(イ・ジェヨン)専務に渡るようにし、エバーランド側に少なくとも969億ウォンの損害を与えた容疑(特定経済犯罪加重処罰法上背任)が適用された。
三星エバーランド:ソウル南方の京畿道龍仁市にある遊園地。韓国のテーマパークで入場者数が一番多い。
李会長と李鶴洙、金仁宙、崔匡海氏などは、裏資金疑惑と関連して、三星生命の2兆3000億ウォンを含め、4兆5000億ウォンの資金を隠し、1199の借名口座を利用して、系列会社の株を売買して得た差益5643億ウォンに対する譲渡所得税1128億ウォンを脱税した容疑(特定犯罪加重処罰法上脱税)で起訴された。
李会長の場合、株所有の変動状況を証券監督当局に報告しなかった容疑(証券取引法違反)も追加された。
柳錫烈、金紅旗・朴ジュウォン氏に特定経済犯罪加重処罰法上背任の容疑が、黄泰善氏に特定犯罪加重処罰法上横領の容疑が、金承彦氏に特検法違反(証拠隠滅)容疑がそれぞれ適用された。
特検法上、捜査の範囲内にある事案を、特検チームは検察に送らずにすべて終結させた。
政官界および法曹界を対象にした不法ロビー疑惑については、金勇K(キム・ヨンチョル)弁護士の供述に信憑性がないか、または嫌疑が発見できなかったなどの理由で、内部捜査を終結させた。また、三星の債券が02年の大統領選挙資金や最高権力層に提供されたという疑惑を立証する証拠も発見できず、三星重工業などの系列会社の粉飾会計疑惑も嫌疑をつかめずに終結させた。
趙特検は同日、「今日起訴した犯罪事実は、背任・利得の額や脱税額がいずれも天文学的に巨額であり、法定刑の重い罪だ」としながらも、「同事件は、財閥グループの経営および支配構造を維持する過程で長期間内在していた不法行為を、現時点で厳格な法規定で裁断し、犯罪として処断するものであり、典型的な背任および脱税犯罪とは異なる面がある」として、書類送検の背景を説明した。
いっぽう、三星側は報道資料を発表し、李会長の脱税容疑について、「今回、問題になった部分は、基本的に経営権の保護と防御のための持分分散の必要性から起ったことであり、一般的な脱税事件の動機や過程、内容とは異なる」と釈明した。
東亜日報 APRIL 18, 2008
企業の所有・経営、財界が「法と現実間の乖離」を指摘
三星(サムスン)裏資金疑惑を捜査している特別検察官(特検)チームは17日、捜査結果を発表し、李健煕(イ・ゴンヒ)会長など関係者10人全員を在宅起訴した。
特検チームが、李会長など疑惑がもたれていた三星の主要役員たちの容疑を認めながらも、身柄拘束ではなく在宅起訴を決めたことについて、国民経済全般に与える影響とともに法の理念と企業活動の現実との間によこたわる乖離現象が反映されたものだ、との分析が多い。
実際、趙俊雄(チョ・ジュンウン)特検は、捜査結果の発表のなかで、今回の事件の性格について「財閥の企業経営や支配構造を維持管理する過程で、長期間にわたって黙認されていた不法行為を、現時点において厳格な法基準を適用させて刑事犯罪として処罰するものであり、その組織員の個人的な貪欲がもたらした典型的な背任、租税逃れの犯罪とは異なる側面がある」と述べた。
趙特検は、「こうしたケースの犯罪は、企業、とくに財閥企業の所有と経営を取り巻く現実的な環境と法的、制度的装置との間に横たわる乖離状況または不調和によって引き起こされているところがあるのも事実だ」と加えた。
李会長など、今回、問題になった三星の重役社員たちの行為が現行法に違反していることは間違いないようだ。ただ、今日までの財界を巡る風潮からして、三星側を一方的に非難するのも難しい側面がある。
実際、財界には「1987年に李健煕会長が三星グループ会長に就任した当時は、社会全般に大企業に対する否定的な見方が多かったうえ、とくに大株主の持分に対する規制が継続して強化されていた状況だった」との認識があり、「李会長が脆弱な持分構造のもとで、経営権保護や防御のために借名ででも持分を確保することが切実な状況であったという事情もあった」とする見方が少なくない。
三星側も、特検が起訴した租税逃れの容疑に関連して、「このような慣行は明らかに間違っている」と認めながらも、「今回問題になった部分は、基本的に経営権保護と防御にために持分を分散させる必要から始まった」と釈明した。
また、最初から脱税の意図があったというよりは、長期間にわたって借名で株を保有・運営する過程で、名義を貸した重役社員たちの死亡や退職で、街頭口座の株を処分する過程でやむを得ず譲渡差益が発生したというのが三星側の説明だ。
財界では、今回の事件を契機に「経営権問題」に対する企業側の現実的な苦慮を理解し、「便法的な経営権の継承」を強制した関連法令の見直しを求める声が強まっている。とくに、現在の相続税体系では企業の経営権の継承が事実上困難であるとして、制度の改善を促している。
これに関連して、孫京植(ソン・ギョンシク)大韓商工会議所会頭など主要経済団体の首脳たちは、「相続税を納めるためには相続を受けた株や不動産を売却しなければならない場合が多く、経営権の維持さえも脅かされている」として、相続税を資本利得税(譲渡所得税)に転換させることを求める声もある。
財界のある関係者は、「現行の法令を厳格に適用しようとすれば、相当数の企業家が刑事処罰を免れかねないのが現実だ。三星の不法行為を庇うつもりはないが、韓国経済のためにも企業がおかれている現実と法との乖離状況を埋めていく必要がある」と強調した。
全国経済人連合会のファン・インハク経済本部長は、「今回の三星の事件に関しては、司法的な判断を見守り、これ以上、過去の疑惑だけで企業活動の足を引っ張るようなことはなくなってほしい」と話した。
中央日報 2008.04.17
<三星疑惑捜査発表>三星・李健煕会長を3容疑で在宅起訴
三星(サムスン)グループの裏金疑惑を捜査してきた趙俊雄(チョ・ジュヌン)特別検察官チームは17日、同グループ・李健煕(イ・コンヒ、66)会長を、背任や脱税など3つの容疑で在宅起訴するなど、一連の疑惑の関係者10人を在宅のまま起訴した。
3大疑惑のうち経営権継承疑惑の場合、李健煕会長と李鶴洙(イ・ハクス)副会長(戦略企画室長)、金仁宙(キム・インジュ)戦略企画室社長、崔匡海(チェ・グァンヘ)戦略企画室副社長の4人に、特定経済犯罪加重処罰法上の脱税容疑がそれぞれ適用された。
李健熙会長が長男に経営権を継承する過程で、転換社債を不当に安い価格で発行し、系列会社が共謀して李会長の長男の李在鎔(イ・ジェヨン)氏がこれを安く買い取ることができるようにしたというもの
政官界や法曹界に対する違法ロビー疑惑では、最初に諸疑惑を告発した金勇K(キム・ヨンチョル)弁護士の供述を基に、ロビー対象者らを内偵捜査したが、信ぴょう性に欠けたり、疑わしい点を発見できなかったなどの理由で捜査を終結した。
起訴対象は、李健煕会長と玄明官(ヒョン・ミョングァン、66)元秘書室長、李鶴洙戦略企画室長、柳錫烈(ユ・ソクリョル、57)三星カード代表、金仁宙戦略企画室社長、金弘基(キム・ホンギ、61)元三星SDS代表、朴柱元(パク・ジュウォン、54)三星SDS米国法人長、崔匡海(52)戦略企画室副社長、黄泰善(ファン・テソン、60)三星火災代表、金承彦(キム・スンオン、50)三星火災専務の10人。
李会長と李鶴洙、金仁宙、崔匡海氏らには、特定経済犯罪加重処罰法上の背任と同・脱税容疑が、柳錫烈、金弘基、朴柱元氏らには同・背任容疑が、黄泰善氏に同・横領容疑が、金承彦氏には特別検察法違反(証拠いん滅)容疑が、それぞれ適用された。
99日間…召喚調査200人、口座追跡4000件
三星(サムスン)特検が17日、捜査結果を発表して幕を下ろした。捜査が始まってから99日目。捜査期間では「李容湖(イ・ヨンホ)ゲート」特検(105日)に次いで2番目に長い。三星特検は規模面では‘過去最大’といわれるだけの記録を残した。
李健煕(イ・コンヒ)三星グループ会長をはじめ、李鶴洙(イ・ハクス)副会長、金仁宙(キム・インジュ)社長ら召喚調査を受けた三星の元・現職役員だけで100人を超える。参考人まで合わせると、特検に召喚された人は200人以上になる。
家宅捜索も広範囲で行われた。特検チームは三星グループ本館はもちろん、李健煕会長の自宅と個人執務室「承志園(スンジウォン)」で捜索を行った。美術品購入疑惑と関連し、京畿道竜仁(キョンギド・ヨンイン)の三星文化財団美術品倉庫で1万点余の美術品を押収したりもした。三星生命・三星火災・三星証券など三星グループの主要金融系列社も家宅捜索した。
特検チームは借名が疑われる口座4000件余を追跡した。その結果、元・現職役職員名義の借名口座1199件を見つけた。三星生命株の16%が李会長の所有であることも明らかになった。口座追跡数や確認された借名口座の金額は、93年に‘金融実名制’が導入されて以来最大規模。
特検チームの規模も歴代特検のうち最大水準だった。
趙俊雄(チョ・ジュンウン)特検(司試12期、1970年合格)は1月4日、尹晶石(ユン・ジョンソク、司試22期)、゙大煥(チョ・デファン、司試23期)、諸葛福成(チェガル・ボクソン、司試28期)弁護士を特検補に任命し、検察からは姜燦佑(カン・チャンウ)部長検事(司試28期)、イ・ワンゴン(司試34期)、イ・ジュヒョン(司試40期)検事の派遣を受け、陣容を整えた。捜査の中間には盧永録(ノ・ヨンロク、司試24期)、金鎮泰(キム・ジンテ、司試36期)弁護士が特別捜査官として投入された。特検チームに派遣された公務員は40人、特別捜査官は30人にのぼる。
2008/4/18
三星、刷新案を来週発表
三星(サムスン)秘密資金疑惑を捜査していた趙俊雄(チョ・ジュンウン)特別検事は17日李健煕(イ・コンヒ)三星会長を背任・租税脱税などの疑いで在宅起訴した。前・現職三星グループの高位幹部9人も在宅起訴した。
趙特検はこの日、記者会見を行い、99日間、約90人にも及ぶ特検チーム員が繰り広げてきた捜査の結果を発表した。起訴の対象者として李鶴洙(イ・ハクス)副会長、金仁宙(キム・インジュ)戦略企画室社長、崔匡海(チェ・グァンヘ)戦略企画室副社長、玄明官(ヒョン・ミョングァン前秘書室長、柳錫烈(ユ・ソクリョル)三星カード代表、金弘基(キム・ホンギ)前三星SDS代表、朴柱元(パク・チュウォン)三星SDS米国法人長、黄泰善(ファン・テソン)三星火災代表、金承彦(キム・スンオン)三星火災専務を認定した。
特検チームはこの会長が1996年三星エバーランドの転換社債(CB)発行時に、秘書室(現戦略企画室)を通じ、この件に関する報告を聞き、これを承認したと判断した。そして李会長と李鶴洙副会長、金仁宙社長らに背任の背任容疑を適用した。エバーランドの転換社債の発行は当時、エバーランドの経営陣が李会長の長男である李在鎔(イ・ジェヨン)三星電子専務に転換社債の97%を配分し、株主らに損害を与えた事件だ。検察の捜査では李会長と秘書室が介入したという証拠がないということで事件の幕が下ろされた。
特検チームは「李会長が2兆ウォン台の個人財産を1199の借名口座で管理し、三星系列会社の株式を購入した後に転売し、5643億ウォンのマージンを得た事実を確認した」と明らかにした。そして株式取引に伴う譲渡所得税1128億ウォンを脱税した疑いを控訴事実として認定した。また株式所有の変動状況を証券監督当局に報告しなかった容疑(証券取引法違反)も追加した。
趙特検は「李会長をはじめとする容疑者を逮捕した場合、企業の経営に多大な空白と支障をきたし、国家の経済に及ぼすマイナスの影響が大きいと考えられる。彼らの身分を考慮した際、裁判の過程での逃走する心配もないと判断し、在宅起訴処理した」と話した。趙特検は特に「(今回の事件は)企業の所有と経営をめぐる現実的な環境と法的・制度的な装置の間の乖離、または不調和からはじまった可能性がある」と強調した。
特検チームはキム・ヨンチョル弁護士とカトリック正義の具現全国司祭団が提起した三星の政・関係の不法ロビー疑惑について「広範囲な捜索と口座追跡をしたが、組織的なロビー活動の事実は発見できなかった」と明らかにした。また金氏が主張した三星系列会社の粉飾会計を通じた密資金工作の疑いと高価な美術品を購入した疑いに関する捜査でも容疑の糸口は見つからなかったと説明した。
特検の起訴で1審の裁判を務めるソウル中央地裁はこの日、この事件を刑事合意23部(部長判事閔丙勲)に割り当てた。三星特検法には1審判決は起訴日から3カ月以内に、控訴審と最高裁判所の宣告も前審の判決から2カ月以内に終わるように規定されている。しかしこれは訓示規定なので裁判状況により、結審の日程が遅れることも予想される。
李淳東(イ・スンドン)三星グループ戦略企画室社長は「長い間、国民の皆様に心配をおかけして申し訳ない。特検の捜査をきっかけに、社会のすべての人々の意見を取り入れた刷新案を作成している」とし「来週中にこの刷新案を発表する」と明らかにした。
「金勇K弁護士の陳述、信憑性に欠ける」
今回の特検捜査で金勇K(キム・ヨンチョル)弁護士が暴露したいわゆる「検事への餅代受け渡し」疑惑は取調べが終結した。その理由は、具体的な証拠がなく、金弁護士の陳述にも食い違いがあるからだ。
金弁護士は三星(サムスン)グループが検察の主要幹部数十人に毎年、韓国固有の節句と夏期休暇の際に数百万〜数千万ウォン(数十万〜数百万円)のわいろを定期的に提供していたという疑惑を提起した。金弁護士は自分の主張が正しいことを証明するために次々とロビーの対象になった検察の幹部5人の実名を公開した。林采珍(イム・チェジン)検察総長と李貴男(イ・クィナム)大邱(テグ)高等検察庁長、また李鐘伯(イ・ジョンバク)前国家清廉委員長は林総長の人事聴聞会の前日である昨年11月12日、李鍾燦(イ・ジョンチャン)民政首席と金成浩(キム・ソンホ)国情院長(当時候補)は3月5日の記者会見の際に言及した。金弁護士は国税庁・金融監督院・公正取引委などには「0」がもう1けた多くつく巨額のロビーを定期的に提供していたという発言もした。
特検は実名が公開された5人のほかに金弁護士が非公開で言及した検察の幹部、約10人についても捜査を行った。ロビー担当者として指名された三星の役員、30人あまりを召喚調査し、彼らの口座追跡も並行して行った。実際にロビーがあったのかを糾明するために、関係者らの飛行機の搭乗記録、ゴルフ場の出入記録まで細かくチェックした。
特検はしかし、組織的なロビーの痕跡は発見できなかったと明らかにした。特検は捜査結果の発表文を通じて「疑惑はあるが、ロビー疑惑の関係者が全面的に否認している上、広範囲な捜索と口座追跡でも糸口を見つけ出せなかった」と取調べの終結理由を説明した。
金成浩国情院長について金弁護士は「1999年の春ごろ昌原(チャンウォン)地検の次長に在職していた際に500万ウォン(約51万円)の古小切手を直接手渡しした」と主張した。特検は金弁護士の飛行機搭乗記録まで確認した。しかし金弁護士は本人の陳述とは違い99年1月金海(キムヘ)空港に一度行ったことがあるだけだった。特検は金弁護士の陳述には信憑性が薄いと結論を下した。
金容疑者は「李鍾燦民政首席が2000年の夏、三星本館28階の李鶴洙(イ・ハクス)室長の事務室を訪れ、金を受け取った」と主張した。これについて特検は「三星(サムスン)職員の朴某氏が金の入った封筒を持って行くのを自分が見たというのは金弁護士の陳述しかない」と一蹴した。また特検は当時、金弁護士の席からは事務室の間にあるエレベーターで職員の朴氏の事務室や28階に通じる階段が見えず、信憑性に欠けると判断した。
林采珍検察総長についての陳述も時期が食い違うこともあり、信頼できる情報ではないと判断した。
特検は金弁護士が言及した三星の管理対象検事の数も少ないときは数十人、多いときは50人あまりも、陳述の場所や時期によって変わったと指摘した。ロビーの金額も多くは1000万ウォン(約102万円)といったが後日、2000万ウォン(約205万円)に増額して陳述したという。餅代受け渡し疑惑を提起した目的についても話の内容を変えたという。公訴の時効が過ぎ、処罰が不可能なことはわかっているが、三星秘密資金と経営権の不法継承事件の捜査を促すためだと陳述していたが、突然、拘束捜査を要求する場面もあったとのことだ。
特検は「検察で捜査をした際には、特検の調査を要求し、特検の調査のときには検察捜査を要求するなど金弁護士の陳述と態度がコロコロと変わった」と強調した。
金弁護士自らも「証拠不足、公訴時効の満了などで処罰が不可能だという結論が下される可能性が高いので、これ以上陳述に応じない」という立場を明らかにしたと言及した。
「会社を潰す背任とは違うので在宅起訴した」
趙俊雄(チョ・ジュンウン)特検は17日「国民的な関心事で、捜査の量もぼう大だったが、捜査を無事に終えることができた」と話した。趙特検はこの日、捜査結果の発表後に設けられた取材陣とのインタビューで「自分のために会社を完全に潰す背任とは性質が違う上に、大企業の会長と中心役員を全て逮捕起訴した場合、経済に及ぼす打撃があまりにも大きい」と述べ、李健煕(イ・コンヒ)会長を在宅起訴した背景を説明した。
次は趙特検とのインタビュー。
−−法と現実の乖離があり、在宅起訴したというのはどのようなことなのか。
「借名口座を運営することが韓国の経済事情と取引慣行上、ごく少数の人々だけが使う手段として見なすことができないということだ。また大株主が株式を一定以上保有することができないように規定されている。そのため経営権を守るためには、借名口座をつくるほかない状況が生じる。これらのさまざまな点を総合し、乖離があると表現した」
−−李会長がエバーランドの転換社債(CB)の発行を本人が指示したと認めたのか。
「本人は‘指示した’とは認めなかった。しかし関係者らの陳述と普段の業務の処理方法を総合した結果、李会長による暗黙の指示があったと判断した。CBの引き取りの結果報告を受け何も言わなかったすれば、これは承認したのと同じことだ」
−−三星エバーランドの系列会社株主らはなぜ、起訴されなかったのか。
「系列会社の代表理事らはエバーランドのCBを破棄し自分の会社に損害を及ぼしたという理由で告発された。しかしCBの発行に共謀したという疑いがない上に公訴時効(10年)も経過し起訴の対象ではない」
−−1998年に実名に転換した場合、税金の優遇措置が与えられる期間があったのに何故、継続的に借名行為をしていたのか。
「李会長がその時、実名への転換を検討してみろと秘書室に指示したという。ところが公開された財産より借名財産があまりにも多く、社会的な拒否反応が生じることを心配した。まかり間違えば相続税の問題にまで発展する可能性も否定できず、検討を重ねているうちに、時間が過ぎてしまったと陳述した」
−−ロビー対象者として指定された人々の口座追跡や家宅捜索をしたのか。
「金勇K(キム・ヨンチョル)弁護士にロビー対象者についての陳述をしてくれと頼んだが、協力を得られなかった。検察は具体的な糸口がなければ捜査できない。金弁護士は“それならしらみ潰しに調査すればいい”と話した。口座を全て追跡すれば、いつか糸口がつかめるということだ。ところがある人物が金を多く持っている。悪いことして儲けたはずだ。だから調査しようという方法では捜査を展開できない」
−−捜査結果に満足しているか。特検無用論が出ている。
「個人的にこのような方法の特検制度は望ましくないと考えている。特に個人的な問題について国会が特検を指定して捜査し、処罰しろということ自体に問題がある。ある程度(捜査対象を)制限したり、基準を用意したりして、特検を展開する法的な手続きを取る方が望ましい」
「汚名そそげてよかった」
いわゆる「餅代受け取り」疑惑について趙俊雄(チョ・ジュンウン)特検が調査を終結すると、これまで三星(サムスン)のロビー対象者として名前が挙がっていた5人の前・現職検察高位幹部らは「万事は必ず正しきに帰する」と口を揃えた。
彼らは「金勇K(キム・ヨンチョル)弁護士の根拠のない暴露で心労が絶えなかったが、今やっと汚名をそそぐことができた」と述べ安堵の表情を浮かべた。
林采珍(イム・チェジン)検察総長はこの日、特検の捜査結果の発表が出るとすぐに呉世寅(オ・セイン)スポークスマンを通じて心境を明らかにした。茶山丁若縺iタサン、チョン・ヤクヨン、朝鮮時代の学者)が編纂した『灌頂之水必流足底』に出てくる言葉を引用した。「潅頂之水必流足底」がそれだ。「頭の上に注いだ水は必ず足の下に流れる」という意味。呉スポークスマンは「すべてのことは道理に従って進むことになっているという意味」だと説明した。事必帰正(万事は必ず正しきに帰する)と同じ意味という。
林総長に対する金弁護士の主張は「2001年、林采珍(イム・チェジン)検察総長を三星の管理対象に選定し、三星の役職員である李某氏が管理者になった」という内容だった。金弁護士はしかし特検では「2004年に李氏が管理者であることを知った」と陳述を変えた。結局、特検は金弁護士の陳述が信憑性に欠けるという結論を下した。林総長は金弁護士に対して法的な措置を行うかについては「時間をおいて考える」と話したと呉スポークスマンは伝えた。
呉スポークスマンは今回の捜査結果について検察の公式的な立場はどうなっているのかという質問に「特検の捜査結果が尊重されるべきだ」と話した。「検察が追加で捜査する部分があるか」という質問には「特検の捜査ですべてが終わったと考えている」という見解を示した。追加捜査の必要性がないという点を強調したのだ。
検察の関係者は「林総長が内定者だった状態で人事聴聞会を直前に控えた昨年11月中旬、金弁護士が林総長と李貴男(イ・クィナム)当時の最高検察庁中央捜査部長(現・大邱高検長)の実名を公開した」とし「これまで約5カ月間、外部活動を自粛してきた。しかしこれからは業務に取り組める」と喜んだ。
李鍾燦(イ・ジョンチャン)青瓦台(チョンワデ、大統領府)民政首席は「真理は非道理に勝つ。今後どのように対処するかについては弁護士と相談し決定する」と明らかにした。李首席は「金弁護士の主張に矛盾が多く、このような結論が出たと理解している」と付け加えた。
金成浩(キム・ソンホ)国情院長は関係者に「当然の結果なので特に言うことはない」と述べたことが明らかになった。国情院の関係者は「金院長が金弁護士と全く面識がないわけではない。内心では話したいことが多いだろうが、特に反応を見せなかったと理解している」と伝えた。李鐘伯(イ・ジョンベク)前国家清廉委員長は金弁護士が実名を取り上げたとき「全くの事実無根」だと強力に反発した。李前委員長はやはり、この日の捜査結果に対して「当然」だという反応を見せた。
「中央日報偽装分離主張は事実無根」
中央日報は昨年11月27日付1面で、
金勇K(キム・ヨンチョル)弁護士の偽装系列分離主張が全く事実と違うと反論しました。
趙俊雄(チョ・ジュンウン)特別検事は17日、
金勇K弁護士の“三星(サムスン)の中央日報偽装系列分離”主張に対し「金氏の陳述のほかに証拠がない」という結論を下しました。
金氏は昨年11月26日、記者会見で「三星が中央日報を偽装系列分離した」と主張しました。これによって特検は金氏の主張が事実なのかについても捜査に乗り出しました。
特検の捜査結果、中央日報の系列分離過程は適法だったと確認されました。1996年10月26日、取締役会で転換社債30億ウォンを発行すると決議した後、同年11月26日、
洪錫R(ホン・ソクヒョン)現中央日報会長が失権分を23億ウォンで買収し、最大株主(21.5%)となりました。1998年12月21日、李健煕(イ・ゴンヒ)三星会長が中央日報株式52万8855株のうち51万9855株をユミン文化財団に贈与し、その年12月24日、洪会長が李会長らの持分39万9440株を141億ウォンで買い取り、系列分離が完了しました。1999年4月、公正取引委員会がこれを承認したものと明らかにされました。
李会長と李鶴洙副会長、金仁宙社長は特検で「1998年、政府関係者から“中央日報を分離せよ”と強く助言されて系列分離を断行したものであり、中央日報持分を名義信託したことはない」と明らかにしました。特に金仁宙社長は「金弁護士が言う名義信託覚書きの素案を見せてくれとか作成してくれと要請したことは全くない」と述べたと特検は発表しました。洪会長も「中央日報の持分引受代金は、家族の資金で充てた上、名義信託を受けたとかそのような趣旨の覚書きを書いた事実はない」と明らかにしました。
特検はこのような捜査結果をもとに「金弁護士の陳述だけで李会長が洪会長に中央日報の経営権や持分を名義信託したとみるには不足だ」と結論付け、捜査は終結しました。
中央日報は特検捜査の結果、金氏の主張が虚偽だと明らかにされたため、金氏には民・刑事上の責任を問うことにしています。
NEWSWEEK Dec 10, 2007 Issue
Dark Days
For The Empire
A corruption scandal is threatening to take down the Republic of
Samsung, and reshape Korea Inc.
One of Asia's pre-eminent family empires is under assault. Samsung (often called the Republic of Samsung, thanks to its dominant role in the South Korean economy) is at the vortex of a swirling corruption scandal set in motion last month by the group's former chief attorney. Kim Young Chul, 49, claims that from 1997 to 2004, Samsung bribed scores of senior politicians, journalists, bureaucrats and court officials (among them the country's sitting chief prosecutor) to win favors for the business. The allegations gained new import last week when South Korean President Roh Moo Hyun announced that he would appoint a special investigator to probe the nation's largest conglomerate. Hours later, several senior Samsung execs, among them the group's 65-year-old chairman, Lee Kun Hee, were reportedly barred from leaving the country.
Neither Samsung's alleged conduct nor Kim's motives for blowing the whistle just weeks before a tight presidential election are fully understood at this juncture. Yet in spite of the fog, it's clear that Samsung's ruling family is caught in an existential struggle over control of an empire worth up to $300 billion. The centerpiece, of course, is Samsung Electronics, Asia's flat-screen TV, cell-phone and microchip giant - the biggest of 17 listed group companies, worth a combined $90 billion. There's also unlisted Samsung Life, Korea's largest insurance provider, as well as some 40 additional affiliates. Kim's central allegation is that chairman Lee masterminded a massive bribery network and paid out millions to smooth the illegal transfer of a controlling stake in the family's business to his son, thus avoiding inheritance tax that, if paid in full, would have cost the family its hold on the group. The scandal will affect "not just [Samsung's] corporate governance, but also its ownership structure," forecasts shareholder-rights activist Jang Ha Sung, dean of the business school at Korea University. One possibility, he says, is "Samsung's breakup into separate financial and industrial groups."
That outcome would re-contour Korea Inc. Last year Samsung's sales topped $160 billion, some 15 percent of South Korean GDP. The group currently generates a fifth of the country's exports, employs 250,000 people globally and ranks 21st on Interbrand's list of top brands, with a "brand value" of $17 billion. Samsung is also the sole top-tier Korean chaebol that avoided breakup after the Asian financial crisis 10 years ago; reformers have argued ever since that it, too, must undergo that process in the interest of better corporate governance. Samsung has always held that it reformed itself from within by taking in billions in foreign investment and making management more transparent. Yet old attitudes die hard. "Samsung believes it can move the entire country through lobbying and bribery," says one former executive, who asked not to be quoted by name for fear that his current business might be affected.
Kim's claims support that opinion. In a series of press conferences staged over the past month, the whistle-blower has alleged the existence of a $220 million slush fund secretly bankrolled by the group's trading arm, used to buy favors for the company and managed through phony bank accounts opened in the name of senior Samsung executives. Kim claims four such accounts worth a total of $5.5 million were opened in his name without his knowledge. On Nov. 23, Korea's legislature passed a bipartisan bill calling on President Roh to investigate Kim's claims and the murky 1996 share purchase that handed group control to chairman Lee's only son, Lee Jae Yong.
It's early to tell whether Kim's allegations will catalyze lasting change. His motives are opaque, and his claim to be acting "to clean up society" rings somewhat hollow given that he has remained silent since leaving the company three years ago. As other witnesses emerge to corroborate aspects of Kim's story (they include a former aide to President Roh who claims Samsung offered the aide a $5,500 cash gift in early 2004), Samsung has vociferously denied all allegations, casting itself as victim of a "vengeful expos?" by an ex-employee with a grudge.
Still, it's not the first time the company has had legal problems. In 2005, a Seoul court convicted two Samsung executives for breach of trust for allowing the younger Lee to buy a controlling stake in Samsung's holding company for less than 10 percent of its market value. In response to that ruling (which is under appeal), chairman Lee agreed to donate $880 million to fund a charity for needy students and make amends "for wrong customs in the past," as he put it. Analysts say Samsung's aim was to acknowledge ethical but not legal lapses, in the hope of paving the way for a smooth father-son succession. Kim's allegations of bribery committed as recently as Korea's last presidential election have seemingly dashed that plan.
But the Lees' biggest problem isn't legal - it's financial. Forbes estimates their net worth at $4.3 billion - a sum far too meager to comfortably control 15 percent of the South Korean economy. Like other family conglomerates in Asia, Samsung is held together thru a multitude of cross-shareholdings in what John Ward, a family-enterprise expert at the Kellogg School of Management in Chicago, calls a "pyramid structure."
Poor transparency within Korea Inc. has historically meant that shares in Seoul traded at lower multiples - a phenomenon known as the "Korea discount." Even today, the average Korean share has a price-earnings ratio of just 12, compared with 16 in Tokyo and around 16 in New York. The discount is a legacy of the old chaebol structure that all groups but Samsung have abandoned. "In the short term, the Samsung scandal will adversely affect the Korean economy [because] investors are disappointed by slow progress in Korea's corporate reform," says Kim Seung Hyun, an economist at Woori Investment Securities. "But in the long run, this can be an opportunity for [Samsung's manufacturing and financial sides] to be reborn as clean and transparent companies."
Whether that split actually transpires remains to be seen. Much hinges on how aggressively the prosecutor President Roh must appoint by late December seeks to confirm Kim's allegations. Still more could rest on the outcome of the presidential race. Front-runner Lee Myung Bank, a conservative former Hyundai executive, is seen as less likely to push for radical corporate reform than his left-of-center rivals.
Samsung insists Kim's claims represent "nothing more than the repetition of false, distorted and exaggerated claims," as it said in a statement issued last week. Investors fear otherwise. Shares in listed Samsung affiliates plunged more than 3 percent the day the investigation was announced, shaving more than $5 billion off the group's net worth. "We are unfazed," Samsung Electronics' head of investor relations, Chu Woo-sik, said during a forum for analysts the next day. "Truth will prevail." The question is whether Samsung or the whistleblower will stand on the right side of it.