日本経済新聞 2003/11/21
Jーオイル 4事業会社を吸収合併 ホーネンや味の素製油 経営効率を高める
食用油大手のJーオイルミルズは、来年9月末までに傘下の事業会社であるホーネンコーポレーション、味の素製油、吉原製油、日本大豆製油(神戸市)の4社を吸収合併する。原料調達、生産、物流、開発、販売などの各面で効率を高め経営体質を強化する狙い。
21日午前に開く取締役会で決議し、同日午後発表する。存続会杜はJ−オイルミルズ。資本金は100億円のままで、嶋雅二社長をはじめとする役員8人は留任する。
Jーオイルミルズは業界2位のホーネンと3位の味の素製油が2002年に設立した持ち株会社「豊年味の素製油」に5位の吉原製油が合流し、今年4月に社名変更して発足。業務用と家庭用を合わせた食用油の国内販売量は年間約70万トン、販売シェアは推定で33%。それまで業界首位だった日清製油など3社が統合して昨秋に発足した日清オイリオグループ(シェア30%超)を抜いて国内トップとなった。
ただ、デフレで加工食品業界からの値下げ圧力が強まっているほか、天候により大豆などの原料調達価格も高騰、採算悪化の要因が増えている。吉原製油合流後も業務の大半を事業会社ごとに手がけてきたが、今後は間接部門や商品開発、販売などの業務を統合、効率的な経営体制に改める。ホーネン、味の素、吉原の三つの商品ブランドは当面維持し、販売元はJ−オイルミルズに一本化する。
ホーネンコーポレーションと味の素製油との経営統合に関する覚書締結のお知らせ
http://www.honen.co.jp/corp/news01.8.16.html
平成13年8月16日開催の株式会社ホーネンコーポレーション、味の素製油株式会社および味の素株式会社の取締役会において、株式会社ホーネンコーポレーションと味の素製油株式会社が、平成14年4月1日を期して、共同持株会社を設立することにより対等の精神で経営統合を行う旨を承認し、両社で覚書を締結いたしましたので下記のとおりお知らせいたします。
1 経営統合の趣旨と目的
(1)経営統合の趣旨
製油業界における現在の最大の課題は、油脂関税の削減に対処するための国際競争力の強化と市場の成熟化に対処するための植物油脂の新しい価値の提供であります。
油脂関税は1996年から36%削減され、更なる低下も予想されております。そのため今後増大すると見込まれる海外からの輸入油脂製品に対抗できるコスト競争力の強化・商品力の強化が重要な課題となってきております。
また、顧客満足と言う観点から一般消費者およびユーザーの皆様に評価して頂ける商品の開発および提案力の強化も製油メーカーの責務と認識しております。
この度、株式会社ホーネンコーポレーションと味の素製油株式会社は経営統合を行うことにより、お互いの英知を結集し、以上の大きな課題を解決しようとするものであります。
(2)経営統合の目的
製油業界における長い歴史を持つ両社がそれぞれの強みを活かしまた弱みを補い合うことによって、海外も視野に入れた屈指の製油メーカーを目指して、経営統合を行うことといたしました。
具体的には、商品開発力の強化、生産・物流・原料調達などの合理化・効率化を図り、さらにお互いのこれまで培ってきたブランドを活かした販売面での協力関係の確立により、一般消費者およびユーザーの皆様が本当に求めておられる油脂製品を提供していくことが経営統合の第一義的目的と考えております。
2 経営統合の効果
経営統合の効果が実現するよう、その戦略、具体的な方針について今後統合委員会において詳細な検討を重ねてまいります。
現段階では以下の項目が実現すべき統合の効果として考えております。
(1)コスト競争力強化
@ 最適な生産・出荷基地の整備
A
共同配送、スワップなどによる物流の合理化
B 共同購入による原料調達コストの低減
C 重複する間接業務の合理化
D 情報システムの効率を意図した開発
(2)商品開発
@ 常に消費者ニーズを捉えた商品開発
A 業務用における高付加価値商品の開発
(3)社会的信用の向上
統合効果により社会的信用を一層向上し、人・物・金などの経営資源の拡大を図ることにより、企業基盤がより強固なものとなる。
3 経営統合の概要
(1)経営統合のスキーム:「株式移転を利用した共同持株会社設立による経営統合」
平成14年4月1日を目途として、株式移転により株式会社ホーネンコーポレーションおよび味の素製油株式会社を100%子会社とする共同持株会社を設立する。
(2)共同持株会社設立の手続き
平成13年 8月16日 共同持株会社設立覚書調印
平成13年10月上旬(予定) 株式移転決議取締役会
平成13年12月中旬・下旬(予定) 株式移転承認株主総会
平成14年 3月31日(予定) 株式移転期日(共同持株会社の上場日)
平成14年 4月 1日(予定) 株式移転の日、新会社設立登記日
(3)経営統合にあたっての基本事項
共同持株会社の商号、本店所在地等の基本事項については、今後協議の上決定いたします。
株式会社ホーネンコーポレーションおよび味の素製油株式会社の発行する株式1株に対して割り当てられる共同持株会社の株式数(株式移転比率)については、今後、外部機関の評価結果を踏まえて決定いたします。
なお、新たに設立する共同持株会社は、設立後速やかに証券取引所に新規上場を行うことを予定しています。
上場日は、証券取引所の規則等に基づき決定されますが、株式移転期日である平成14年3月31日を予定しています。株式移転に伴い、現在、株式会社ホーネンコーポレーションが証券取引所に上場している普通株式は、平成14年3月26日をもって上場廃止となります。
(4)経営統合の推進体制
両社の事業統合業務を円滑・迅速に推進するために、株式会社ホーネンコーポレーション代表取締役会長兼CEO嶋雅二と味の素製油株式会社代表取締役社長佐々木晨二を共同委員長とする統合委員会を組織し、その下部機関として機能別部会を設置することにより準備を開始いたします。
【参考資料1】株式移転の当事会社の概要(平成13年4月1日現在)
(1)商号 | 株式会社 ホーネンコーポレーション |
味の素製油株式会社 |
(2)事業内容 | 食品・油脂・コーンスターチの 製造・加工・販売 |
油脂の研究・開発・生産・販売 |
(3)設立年月 | 大正11年4月 | 昭和43年2月 |
(4)本店所在地 | 東京都千代田区 | 東京都中央区 |
(5)代表者 | 代表取締役会長兼CEO 嶋 雅二 代表取締役社長兼COO 野村 悦夫 |
代表取締役会長 宮本 貞和 代表取締役社長 佐々木 晨二 |
(6)資本金 | 10,038百万円 | 12,240百万円 |
(7)発行済株式総数 (額面金額) |
90,268千株(額面50円) | 1,968千株(額面5,000円) |
(8)株主資本 | 30,638百万円 | 16,185百万円 |
(9)総資産 | 65,322百万円 | 31,197百万円 |
(10)決算期 | 3月 | 3月 |
(11)従業員数 | 547名 | 350名 |
(12)主要な取引先 | (仕入先)三井物産梶A全農 (販売先) 全農、三井物産 |
(仕入先) 伊藤忠商亊梶A全農 (販売先) 味の素 |
(13)大株主及び 持株比率 |
三井物産 6.7% 東京海上火災保険梶@5.1% 兜x士銀行 4.6% 日商岩井梶@ 3.1% 住友海上火災保険梶@ 2.7% 農林中央金庫 2.6% |
味の素 100.0% |
(14)主要取引銀行 | 兜x士銀行、農林中央金庫、 鞄結梹O菱銀行 |
鞄結梹O菱銀行 椛謌鼕ゥ業銀行 |
【参考資料2】最近3決算期間の業績
略
【参考資料3】新会社(共同持株会社)の概要
(1)商 号 | 今後両社間で協議し決定する。 | |
(2)事業内容 | 油脂・食品・コーンスターチ等の開発・製造・加工・ 販売を主として行う子会社の株式を所有することに より当該子会社の事業活動を支配・管理すること。 | |
(3)本店所在地 | 東京都千代田区(予定) | |
(4)代 表 者 | 代表取締役社長 嶋 雅二 (現ホーネンコーポレーション代表取締役会長兼CEO) 代表取締役副社長 佐々木 晨二 (現味の素製油代表取締役社長) が就任する予定。 |
|
(5)資 本 金 | 今後両社間で協議し決定する。 | |
(6)発行予定株式数 | 今後両社間で協議し決定する。 | |
(7)決 算 期 | 3月 | |
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ホーネンコーポレーションと味の素製油との株式移転契約書締結のお知らせ
http://www.honen.co.jp/corp/news01.11.5.html
株式会社ホーネンコーポレーション、味の素製油株式会社および味の素株式会社は、平成13年11月5日開催の取締役会において、世界に通用する製油グループの形成という理念の下に平成13年8月16日に締結した経営統合に関する覚書に基づき、共同持株会社設立に関する主要事項について下記の通り合意し、株式移転契約の締結を承認しましたことをお知らせいたします。
2 新会社の概要
(1)商号 | 株式会社
豊年味の素製油 (英文社名 Honen Ajinomoto Oil Mills, Inc.) |
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(2)事業内容 | 油脂・食品・コーンスターチ等の開発・製造・加工・ 販売を主として行う子会社の株式を所有することに より当該子会社の事業活動を支配・統括管理すること。 | |
(3)本店所在地 | 東京都千代田区 | |
(4)取締役および 監査役候補者 |
略 | |
(5)資本金 | 100億円 | |
(6)発行予定株式数 | 普通株式135,538,239株 | |
(7)決算期 | 年1回 3月31日 | |
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(株)豊年味の素製油と吉原製油(株)との経営統合に関するお知らせ
http://www.honen.co.jp/corp/news02.2.19.html
(株)ホーネンコーポレーションと味の素製油(株)(以下「統合2社」)は、2002年4月1日に共同持株会社「(株)豊年味の素製油」の設立をもって、経営統合することを既に決定し、両社の株主総会で承認決議されております。今般、統合2社に加え、吉原製油(株)が2003年4月1日を目処に、「(株)豊年味の素製油」との株式交換により、本経営統合に参画することが各社の本日開催の取締役会において決議の上、経営統合に関する覚書を締結いたしましたので、その概要を以下の通りお知らせいたします。
1.吉原製油(株)参画の趣旨と目的
製油業界における現在の最大の課題は、国際競争力の強化と市場の成熟化に対処するための植物油の新しい価値の創造でありますことは、昨年の経営統合を発表させていただきました時、既に申しあげたことであります。この二つの大きな命題を実現いたしますためには、統合2社と従来から業務の一部を共同で行っておりましたパ−トナ−であります吉原製油(株)の参画を得、より強固な企業グル−プを形成することが、戦略上重要であることに統合各社が賛同するところとなり、今回の決定に至りました。
吉原製油(株)と(株)ホーネンコーポレーションとは、1966年以来共同で大豆搾油企業である日本大豆製油(株)(出資比率50%:50%)を運営しており、また吉原製油(株)と味の素製油(株)は1996年より搾油の受委託を行っております。
統合2社と吉原製油(株)とのこのような企業関係の歴史が今回の背景の一つであります。
吉原製油(株)と統合2社は本年4月より生産を中心に戦略的提携を図り、2003年4月1日を目処に(株)豊年味の素製油と吉原製油(株)は株式交換により、完全な経営統合を行います。(社名は未定)
吉原製油(株)と統合2社は共同で生産基地や物流拠点を相互利用し、共通業務の統合化等によって徹底したロ-コストオペレ-ションを実現し、国際競争力の構築を図ります。
今次の経営統合により新生統合会社は、株主・お客様・地域社会・社員等すべての関係者を尊重し、社会的役割を果たしていきたいと考えております。
2.経営統合までのスケジュ−ル
2002年2月19日 統合2社と吉原製油(株)間での覚書締結
2002年4月1日 (株)豊年味の素製油設立。東証・大証上場
2002年4月1日 (株)豊年味の素製油と吉原製油(株)との戦略的業務提携開始
2002年11月(予定) 〃
と吉原製油(株)間での株式交換契約締結
2002年12月(予定) 〃
および吉原製油(株)臨時株主総会開催、
株式交換契約締結の承認
2003年4月1日(予定) 株式交換日
(吉原製油(株)は新たな共同持株会社の完全子会社となる。)
3.経営統合にあたっての基本事項
吉原製油(株)の加わる新たな共同持株会社の商号、また(株)豊年味の素製油の発行する株式
1株に対して、交換される吉原製油(株)の株式数(株式交換比率)については、今後協議の
上決定いたします。
尚、株式交換比率は外部機関の企業評価結果を参考にいたします。
新たな共同持株会社は、引き続き東証・大証に上場されますが、現在吉原製油(株)が証券取
引所に上場している普通株式は、2003年3月26日をもって上場廃止となる予定です。
4.新たな共同持株会社の取締役
(株)豊年味の素製油の取締役は昨年末の統合2社の臨時株主総会で決定しておりますが、それに加え、新たに吉原製油(株)より、2名の取締役が入り、内1名は代表取締役に就任する予定です。
(図―1)統合の概念図
【参考資料1】株式移転の当事会社の概要(2001年9月30日現在) 略
【参考資料2】最近3決算期間の業績 略
【参考資料3】新会社(新たな共同持株会社)の概要
(1)商 号 | 株式交換契約締結後3社間で協議し決定する。 | |
(2)事業内容 | 油脂・食品・コーンスターチ等の開発・製造・加工・ 販売を主として行う子会社の株式を所有することに より当該子会社の事業活動を支配・管理すること。 | |
(3)本店所在地 | 東京都千代田区 | |
(4)代 表 者 | 代表取締役社長 嶋 雅二 (現ホーネンコーポレーション代表取締役会長兼CEO) 代表取締役副社長 佐々木 晨二 (現味の素製油代表取締役社長) 吉原製油(株)から1名就任予定 |
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(5)資 本 金 | 現在決定している100億円に追加する額は今後3社間で協議し決定する。 | |
(6)発行予定株式数 | (株)豊年味の素製油の予定している135百万株に、株式交換比率により決定される増加株式数が加わる。 | |
(7)決 算 期 | 3月 | |
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【参考資料4】
(株)豊年味の素製油の概要 略
竃L年味の素製油と吉原製油鰍ニの株式交換契約締結および竃L年味の素製油の商号変更のお知らせ
http://www.honen.co.jp/corp/news02.11.15-1.pdf
竃L年味の素製油と吉原製油鰍ニは、本年2月19日に潟zーネンコーポレーション、味の素製油鰍ィよび吉原製油鰍ニの間で締結した経営統合に関する覚書に基づき、本日開催の取締役会において承認のうえ、株式交換契約を締結いたしましたのでお知らせいたします。
1 株式交換の条件等
(1 )株式交換の日程
平成14 年11 月 15 日
株式交換契約書承認取締役会
平成14 年11 月 15 日 株式交換契約書締結
平成14 年12 月 20 日
株式交換契約書承認株主総会
平成15 年4 月 1 日 株式交換の日
(2 )株式交換比率
豊年味の素製油および吉原製油鰍ヘ両社間の株式交換比率に関し、慎重に協議いたしました結果、下記の通りとすることに合意いたしました。
竃L年味の素製油 吉原製油 株式交換比率 1 1 .26
(注 | 1) | 株式交換の日前日の最終の株主名簿記載の吉原製油滑博蛯ノ対し、吉原製油兜£ハ株式 1 株につき、竃L年味の素製油普通株式1 .26 株を割当て交付します。 |
(注 | 2) | 両社は野村證券鰍ノ株式交換比率の算定を依頼し、その算定結果を参考にして、当事者間において比率を上記の通り合意しました。 野村證券鰍ヘ市場株価平均法、DCF 法および時価純資産法による分析結果を総合的に 勘案することにより株式交換比率を算定しております。 |
(注 | 3) | なお、上記の株式交換比率は、算定の前提となる諸条件に重大な変動が生じた場合、両 社協議のうえ、これを変更することがあります。 |
(注 | 4) | 株式交換により竃L年味の素製油が発行する新株式数は、普通株式32,004,000
株であ ります。 |
2
株式交換に伴う竃L年味の素製油の変更事項
(1)商号の変更
株式交換により吉原製油鰍ニ経営統合を行うことに伴い、平成14
年12 月20 日開催予定の臨時株主総会において承認されることを条件として、平成15
年4 月1 日をもって、竃L年味の素製油の商号を下記のとおりといたします。
「株式会社J −オイルミルズ」
(英文表記 J −OIL MILLS
,INC .)
(2)役員の異動(平成14 年12 月20
日付)
新任 代表取締役副社長 北 浦 系 三 (現
吉原製油椛纒\取締役社長)
新任 取 締 役 河 端 和 雄 (現
吉原製油鰹務取締役)
新任 常勤監査役 水 谷武 (現
吉原製油鰹勤監査役)
(3)資本金
株式交換に伴う資本金の増加はありません。
株式交換の日に吉原製油鰍ノ現存する純資産額は、全額資本準備金に計上の予定です。