2001/12/26 キリンビール/武田薬品

キリンビールと武田薬品が食品事業提携で基本合意

キリンビール株式会社(社長:荒蒔康一郎、本社:東京都中央区)と武田薬品工業株式会社(社長:武田國男、本社:大阪市中央区)は、2002年4月からの営業開始を目標に調味料事業を中心とした食品事業会社「武田キリン食品株式会社」を合弁で設立することで基本合意しました。新会社は、キリン社の機能食品カンパニーの酵母エキス事業などの新規事業と武田薬品のフード・ビタミンカンパニーの食品事業で構成されます。新会社には
キリン社が51%、武田薬品が49%を出資し、将来的には、キリン社が新会社の全株式を取得し、キリングループの機能食品事業の重要な構成会社と位置付けていきます。

 キリン社は、ビール製造技術として培ってきた酵母関連技術をベースに、機能食品カンパニーにおいて調味料事業、健康食品事業、水産飼料事業を展開してきました。一方、武田薬品は、フード・ビタミンカンパニーにおいて、食品加工用・業務用調味料のほか品質改良剤などを製造・販売してきました。
 新会社は、両社のこれらの事業を結集させ、キリン社が保有する豊富なビール酵母と武田薬品の製品開発力、製造技術力、販売力を有効に活かした事業を展開することにより、業界でトップグループを構成する総合調味料会社を目指します。設立後、当面は加工用と業務用の市場を中心に事業を展開し、将来的には家庭用調味料事業への進出も視野に入れていきます。また、新規の機能性食品の開発にも積極的に取り組んでいきます。

 食品添加物の加工用・業務用市場は、調味料・甘味料・品質改良剤などを中心に、市場規模は約8,000億円に達しています。今後も加工食品や外食産業などによる安定した成長が期待されると同時に、お客様の健康志向の高まりの中で、酵母エキスなどの天然系調味料に加え、機能性食品素材の市場拡大が予想されます。新会社は、この市場のニーズにお応えする事業展開を目指しており、キリン社と武田薬品がそれぞれ構築してきた事業基盤を活かして、お客様の食生活への新たな提案となる商品を提供していきます。
 キリン社は、2001年から2003年までの中期経営計画(KG21アクション・プラン)に基づいて、収益性を重視した多角化事業を推進しています。今回の新会社設立により、今後の事業展開に向けての基盤構築が大きく進展します。
 武田薬品は、今回の事業提携により、フード・ビタミンカンパニーの食品事業が新体制の中で活かされ、両社の経営資源が相乗効果を発揮することによって、食品事業が拡大することを期待しています。

   新合弁会社の概要(予定)

1.会社名  武田キリン食品株式会社
2.本社所在地  東京都
3.初年度売上高見込み  約300億円
4.営業開始時期  2002年4月
5.社長   未定(キリン社より就任の予定)
6.従業員数   約200名
7.事業内容  調味料、その他の食品添加物および機能性食品素材の
 製造・販売

(ご参考)
●キリンビール株式会社 概要

1.社名  キリンビール株式会社
2.本社所在地  東京都中央区新川2−10−1
3.社長  荒蒔康一郎
4.売上高  15,808億円(2000年度連結ベース)
5.従業員数  21,867名(2000年12月末連結ベース)
6.事業内容  酒類、飲料、食品、医薬品、花卉種苗、機能食品などの製造・販売

●武田薬品工業株式会社 概要

1.社名  武田薬品工業株式会社
2.本社所在地  大阪市中央区道修町4−1−1
3.社長  武田國男
4.売上高  9,634億円(2000年度連結ベース)
5.従業員数   15,900名(2001年3月末連結ベース)
6.事業内容  医薬品・食品・化学製品、農薬、生活環境製品などの製造・販売

 


2000/7/28 武田薬品

ビタミンバルク事業における武田薬品とBASF社との事業提携について

武田薬品工業株式会社(社長:武田國男、本社:大阪市中央区)とBASFアクチェンゲゼルシャフト(社長:ユルゲン・シュトルーベ、本社:ドイツ・ルートヴィッヒスハーフェン、グループ会社を含めて以下「BASF社」)は、
ビタミンバルク事業について武田薬品の一部資産譲渡を伴う事業提携に合意し、このほど契約書に調印いたしました。
本件は、各国独占禁止法関係当局による審査を受けることになりますが、審査終了後、統合される両社事業の概要は次のとおりになります。

○ 世界のビタミンバルク市場で約30%のシェアを目指します。
○ 医薬・食品、飼料分野に幅広いビタミン製品を提供します。
○ 効率の高い営業ならびに販売組織を確立します。
○ 技術面及びコスト面における世界的なリーダーシップを発揮します。

武田薬品のビタミンバルク事業は、フード・ビタミンカンパニーにおいて、日本・米国・ドイツ等内外に拠点を築き、ビタミンC、B1、B2、B6、葉酸などの水溶性ビタミンの世界市場で、医薬・食品分野を中心に事業展開しており、主要メーカーのうちの一社であります。1999年度のビタミンバルク事業の売上高は255億円です。
また、世界的な化学メーカーであるBASF社は、ビタミンバルク事業においても世界第二位のメーカーであり、主力は、ビタミンA,ビタミンEなどの脂溶性ビタミンにおかれています。ビタミンバルク事業は、BASF社の健康・栄養関連部門ファインケミカル事業部の中核事業です。1999年のファインケミカル事業部の売上高は14億ユーロで、そのうち医薬・食品、及び飼料分野向けビタミンの売上高は5億ユーロです。

[事業提携の内容]

@ 日本において、両社によるビタミンバルク事業の合弁会社(出資比率:武田薬品34%、BASF社66%)を新設し、日本市場における両社のビタミンバルクの販売を担当する。合弁会社の体制等の詳細は、今後両社協議のうえ決定する。
A
武田薬品フード・ビタミンカンパニーの海外子会社(当社全額出資)の全株式を、BASF社へ譲渡する。海外市場ではBASF社が統合されるビタミンバルク事業の全販売権を持つ。
 <対象となる海外子会社>

タケダ・フード・ビタミン米国株式会社(米国ノースカロライナ州ウィルミントン)  及びその子会社であるタケダ・カナダ・フード・ビタミン株式会社(カナダ・トロント)
○タケダ・ヨーロッパ有限会社(ドイツ・ハンブルグ)
○ タケダ・フード・ビタミン・アジア有限会社(シンガポール)
なお、タケダ・フード・ビタミン米国(株)およびタケダ・フード・ビタミン・アジア(有)の食品事業については譲渡対象外とし、武田薬品フード・ビタミンカンパニーが事業を継続する。

B 武田薬品フード・ビタミンカンパニーが保有するビタミンC、B1、B2、B6、葉酸等のビタミンバルク製造技術・特許をBASF社に譲渡する。
C 武田薬品フード・ビタミンカンパニーは、光工場(山口県光市)においてビタミンバルクの生産を一定期間継続し、その全量をBASF社へ供給する。

[ビタミンバルク市場の概要]
ビタミンバルク市場は、世界規模の製造設備と先端技術によって、過去10年間量的に高い成長を遂げてきました。主な用途としては、飼料分野で市場の60%、医薬・食品分野で40%を占めていますが、今後、世界のビタミンバルク市場は量ベースで少なくとも年4%の着実な伸びが予想されます。

[両社コメント]

武田薬品:コーポレート・オフィサー 内山博フード・ビタミンカンパニープレジデント
「世界的化学メーカーでありビタミンバルク事業の分野でも力のあるBASF社と、このようにグローバルに事業提携できたことは、大変有意義なことであります。両社のビタミンバルク事業が統合されることで、取扱品目の拡大等、広範囲な展開も期待でき、お取引先も含めたさらなる事業発展につながっていくものと確信しています。」
 
BASF社:クリスチャン・ドゥーデック ファインケミカル事業部プレジデント
「我々は、ビタミンバルク事業分野で、品揃え・販売網とも相互補完できる武田薬品という理想的なパートナーを得ました。武田薬品が得意とする医薬・食品業界向け水溶性ビタミン事業と、我々の強みである脂溶性ビタミン事業が相乗効果を発揮するものと期待しています。」    

<ご参考>
 ○武田薬品の概要

社   名   武田薬品工業株式会社
所 在 地   大阪市中央区道修町四丁目1番1号
代 表 者   代表取締役社長 武田國男
創   業   1781年 (設立:1925年)
事業内容   医薬品、食品、化学製品、農薬、生活環境製品等の製造・販売
従業員数   16,254名(2000年3月末)
売 上 高     9,231億円(1999年度連結)

 ○ BASF社の概要

社   名   BASF Aktiengesellschaft
本社所在地   67056 Ludwigshafen Germany
代 表 者   代表取締役社長 Dr. Jurgen Strube
設   立   1865年
事業内容   化学品、プラスチック・繊維、染顔料・加工仕上剤、健康・栄養関連、
石油・ガス等の製造・販売
従業員数   104,628名(1999年12月末)
売 上 高     295億ユーロ(1999年連結3兆4,043億円 1ユーロ=115円)

 ○タケダ・フード・ビタミン米国株式会社の概要

社   名    Takeda Vitamin & Food USA. Inc.
所 在 地   米国ノースカロライナ州ウイルミントン
101 Takeda Drive. Wilmington. NC 28401. U.S.A.
設   立    1981年
資 本 金   171百万USドル(2000年3月末)
代 表 者   社長 竹田 禎久
事業内容   ビタミンバルクの製造・販売及び食品の販売
従業員数   141名(2000年3月末)
売 上 高   104百万USドル(116億円 1ドル=112円)(1999年度)

(タケダ・アメリカ株式会社(Takeda America,Inc.:米国ニューヨーク州ニューヨーク)を通して間接保有)

 ○タケダ・カナダ・フード・ビタミン株式会社
   (タケダ・フード・ビタミン米国(株)の100%子会社でカナダの販売担当)

社   名   Takeda Canada Vitamin & Food Inc.
所 在 地   カナダ・トロント
設   立   1993年4月20日
資 本 金   500千カナダドル(2000年3月末)
代 表 者   社長 竹田 禎久
事業内容   ビタミンバルク、食品の販売
従業員数   5名(2000年3月末)
売 上 高   13,142千カナダドル(10億円 1カナダドル=76円)

 ○タケダ・ヨーロッパ有限会社の概要

社   名   Takeda Europe GmbH
所 在 地   ドイツ・ハンブルグ
Domstrasse 17. D-20095 Hamburg. Germany.
設   立   1964年
資 本 金   0.9百万ユーロ(2000年3月末)
代 表 者   社長 岡 信哉
事業内容   ビタミンバルクの販売
従業員数   15名(2000年3月末)
売 上 高   38百万ユーロ(44億円 1ユーロ=115円)(1999年度)

 ○タケダ・フード・ビタミン・アジア有限会社の概要

社   名   Takeda Vitamin & Food Asia Pte. Ltd.
所 在 地   シンガポール
100 Beach Road 28-05/08 Shaw Towers. Singapore 189702
設   立   1991年
資 本 金   1.7百万シンガポールドル(2000年3月末)
代 表 者   社長 平井 勝雄
事業内容   ビタミンバルク、食品の販売
従業員数   10名(2000年3月末)
売 上 高   36百万シンガポールドル(24億円 1シンガポールドル=66円)(1999年度)

2001/6/26

タケダ・アメリカ(株)、タケダ・ファイナンス米国(株)と武田アメリカ・ホールディングス(株)の合併について

 当社では、本年7月1日、当社100%出資子会社のタケダ・アメリカ株式会社と、その全額出資子会社であるタケダ・ファイナンス米国株式会社、ならびに当社100%出資子会社である武田アメリカ・ホールディングス株式会社の3社を合併することになりました。新会社名は、武田アメリカ・ホールディングス株式会社を継承いたします。

                   
1.合併の理由
ビタミンバルク事業の再構築に伴い、本年1月4日に
タケダ・フード・ビタミン米国株式会社の株式をBASFグループへ譲渡したことにより、同事業の米国持株会社であるタケダ・アメリカ株式会社の役割がほぼ終了し、また、タケダ・アメリカ株式会社の子会社で米国ビタミンバルク事業への資金供給機能を担うタケダ・ファイナンス米国株式会社も存在意義がなくなったため、これらと医薬品事業の米国持株会社である武田アメリカ・ホールディングス株式会社の3社を合併することにより、整理統合を図る。

2.合併の手続き
タケダ・アメリカ株式会社を存続会社とし、タケダ・ファイナンス株式会社、武田アメリカ・ホールディングス株式会社を吸収合併する。その後、武田アメリカ・ホールディングス株式会社に改称する。

3.タケダ・アメリカ株式会社の概要

(1) 商号   Takeda America, Inc.
(2) 代表者   社長 荒木 敏幸
(3) 所在地   555 Madison Avenue, New York, NY, USA
(4) 設立   1993年3月
(5) 事業の内容   米国でのビタミンバルク事業における持株管理ならびに配当等を原資とした現金資産の運用・管理等
(6) 決算期   3月31日
(7) 資本金   108,812,000 US$

4.タケダ・ファイナンス株式会社の概要

(1) 商号   Takeda Finance USA, Inc.
(2) 代表者    社長  荒木 敏幸
(3) 所在地    32 Loockerman Square, Suite L-100, Kent County, Dover, DE, USA
(4) 設立   1987年8月
(5) 事業の内容   米国でのビタミンバルク事業への資金調達活動等
(6) 決算期   3月31日
(7) 資本金   3,243,000 US$

5.武田アメリカ・ホールディングス株式会社の概要

(1) 商号   Takeda America Holdings, Inc.
(2) 代表者   社長  神田 高志
(3) 所在地   555 Madison Avenue, New York, NY, USA
(4) 設立   1997年12月
(5) 事業の内容   米国での医薬品事業における持株管理ならびに配当等を原資とした現金
資産の運用・管理等
(6) 決算期   12月31日
(7) 資本金   118,445,000 US$

6.新会社の概要

(1) 商号    Takeda America Holdings, Inc.
(武田アメリカ・ホールディングス株式会社)
(2) 代表者   社長  杉江 康晴
(3) 所在地   555 Madison Avenue, New York, NY, USA
(4) 設立   2001年7月1日
(5) 事業の内容   米国での医薬品事業における持株管理ならびに配当等を原資とした現金
資産の運用・管理等
(6) 決算期   12月31日
(7) 資本金   227,256,000 US$

   


1998/5/25 武田薬品

米国での医薬品販売会社設立およびイーライ・リリー社との販売提携について

 当社ではこのたび、米国において、新規の医薬品販売会社「武田ファーマシューティカルズ・アメリカ(株)(英文社名:Takeda Pharmaceuticals America, Inc.)」を、当社全額出資の持株会社「武田アメリカ・ホールディングス株式会社(英文社名:Takeda America Holdings,Inc.)」が100%出資する形態で設立することとしました。
 米国は、世界最大の医薬品市場であるとともに、様々な面において世界医薬品産業の主導的な地位にあります。米国での事業拡大は、21世紀において当社が「研究開発型国際企業」として生き残るための必須条件です。
 当社はこれまで米国において、1985年5月設立の、米国アボット・ラボラトリーズ社との合弁会社
TAPファーマシューティカルズ株式会社(折半出資、現TAPホールディングス株式会社)を通じて、TAP-144SR(日本での製品名:リュープリン)、AG-1749(同:タケプロン)を販売し、大きな成果をあげてきました。さらに今回、独自の販売拠点を設立することで、米国市場におけるより柔軟な事業戦略の構築を目指すとともに強固な事業基盤の確立を図っていきます。

この新会社が最初に販売を予定しているのは、当社期待の大型国際戦略製品である糖尿病治療薬「アクトス(一般名:ピオグリタゾン、英文名:ACTOS)」です。
 当社は、「アクトス」の米国における用量設定試験の結果が、有効性・安全性ともに他社競合品と優位に対抗しうる臨床成績であると確信することができましたので、今般の新会社の設立を決断しました。
さらに「アクトス」については、21世紀初頭までの上市を目指し、米国イーライ・リリー社と米国において共同して医薬情報活動(コ・プロモーション)を行う旨の覚書をかわしました。
 糖尿病領域で長年の販売経験を有するイーライ・リリー社と協力し、アクトスの早期市場定着・育成に努力していきます。なお併せて、イーライ・リリー社のインスリン製剤についても、米国においてコ・プロモーションします。
 この戦略的提携により、将来、飛躍的な拡大が望める米国糖尿病薬市場での躍進のみならず、米国市場における当社プレゼンスを一層高められるものと確信しております。

 新会社の概要は次の通りです。
                   
1.社   名  : Takeda Pharmaceuticals America, Inc.
             (和文社名:武田ファーマシューティカルズ・アメリカ株式会社)
2.設立予定日  : 1998年5月中
3.資 本 金  : 1億米ドル(本年度出資金)
4.社   長   : 濱中 三郎(当社・医薬国際本部地域統括部長)
5.取扱予定品目 : アクトス(糖尿病治療薬)、インスリン製剤


1998/3/6 武田薬品

米国でのビタミンバルク製販一貫事業会社の設立について

 当社のフード・ビタミンカンパニーでは、4月1日、北米におけるビタミンバルク(ビタミンCおよびビタミンB1)の生産子会社である「タケダ・ケミカル・プロダクツ米国株式会社(ノースカロライナ州)」と、ビタミンバルクおよび食品素材の販売子会社である「米国武田株式会社(ニューヨーク州)」を合併し、製販一貫の事業体制を強化した新会社「タケダ・フード・ビタミン米国株式会社」を設立いたします。

 当社にとって、ビタミンバルクは世界60数カ国に輸出している国際商品です。フード・ビタミンカンパニーでは、世界最大の市場である北米での製造拠点として「タケダ・ケミカル・プロダクツ米国(株)」を有し、ビタミンCおよびビタミンB1バルクについては、光工場(山口県光市)とあわせ、日米2元生産体制を確立しています。また、北米の販売拠点である「米国武田(株)」では、地域に密着したビタミンバルク、食品素材の販売活動を展開してまいりました。
 現在、世界市場でのビタミンバルクの競争は熾烈を極めるものとなっています。当社フード・ビタミンカンパニーとしましては、最重要市場の一つである北米における発展を目指していくためには、より効果的で競争力のある運営体制の確立が必要と考え、今回、製販一貫の事業体制を強化して市場への積極的な展開を図るべく両社を合併し、新会社を設立することにいたしました。

 なお新会社の概要は下記の通りです。

<タケダ・フード・ビタミン米国株式会社の概要>

@社名   Takeda Vitamin & Food USA, Inc.
       (日本名:タケダ・フード・ビタミン米国株式会社)
A所在地    ノースカロライナ州ウィルミントン
B設立年月日   1998年4月1日
C資本金   170.6百万ドル(約210億円)
D社長   竹田 禎久
E従業員数    159名
F業務内容   ビタミンCおよびビタミンB1の製造、販売、その他ビタミンバルクおよび
食品素材の販売

化学工業日報 2000/5/16

住友製薬 原薬事業を一部移管
 住化ファインケムに 食品添加物も対象

 住友製薬は15日、6月1日付で医薬バルクの一部と中間物および食品添加物関連事業を住友化学グループの住化ファインケム(本社・大阪市、田中正之社長)に移管すると発表した。事業規模はほぼ25億円(98年度実績)。同社は医療用医薬品事業での基盤強化に取り組む一方で、原薬など特薬部門の再構築に着手しており、研究から製造、販売・マーケティングでの一貫体制を確立して製品ラインアップの拡充を急いでいる住化ファインケムとの話し合いを進めていた。
 事業移管するのは、特薬事業の原薬部門の一部。抗生物質メロペンや共同開発品などのバルクを除く原薬、中間物、安息香酸ナトリウムなど食品添加物が対象となる。原薬部門全体ではほぼ年間50億円を売り上げているが、移管されるのはその半分。住友製薬は特薬関連の原薬バルクなどのほとんどをアウトソーシングしており、独自の研究、製造部門を持たない。しかし、バルクや中間物事業はコスト競争力に加えて、グローバルなマーケティング展開が不可欠な状況になっており、同社にとって再構築の大きな課題となっていた。
 一方、住化ファインケムは医薬品から広範なファインケミカル製品にいたるまで、研究開発−製造、販売の一貫体制を確立、海外市場での展開も強化している。年間売り上げ193億円に対して、輸出は73億円と伸びている。事業移管にともなう条件は明らかではないが(住友製薬の担当者6名は出向)、住友製薬にとっては特薬事業の再編を一段と加速することになる。
 なお、住友製薬は特薬事業の再編策の第一弾として動物薬事業を住友化学工業にすでに移管しているが、残された診断薬や医療材料事業の今後の再編を急ぐ考えだ。


日本経済新聞 2002/10/18

三共、仏医薬販社を買収 37億円 欧州の営業網拡充

 三共は17日、欧州子会社が仏医薬販売会社ラボラトワール・フォルネ(パリ)を3千万ユーロ(約37億円)で買収すると発表した。これにより三共は仏に初めて営業拠点を確保し、独、伊、英などの既存拠点と合わせて欧州の販売網が整う。主力製品の血圧降下剤「オルメサルタン」などの販売に力を入れる。
 仏フォルネは約87人の医薬情報担当者(MR)を抱えており、11月から三共の拠点として営業活動を始める。三共はオルメサルタンを10月に独で発売するのを皮切りに、他の欧州諸国でも承認が得られ次第、販売を開始する。欧州子会社である三共ファルマ(ミュンヘン)の2003年売上高は2億3千万ユーロ、仏フォルネの売上高は2600万ユーロを見込んでいる。三共の欧州拠点は全部で11となる。


2002/10/17 三共

三共ファルマGmbHのフランスにおける営業拠点設立について

 三共株式会社(東京都中央区 社長 高藤鉄雄)の欧州子会社である三共ファルマGmbH (ドイツ・ミュンヘン、支配人 半田修二)は、2002年10月16日付にて、シダー・サンテ社(Cider Sante S.A. フランス・パリ)の100%子会社であるラボラトワール・フォルネ社(Laboratoires Pharmaceutiques Fornet S.A.S. フランス・パリ郊外)及びその関係会社の全株式を取得する契約を締結いたしましたのでお知らせいたします。

 本買収により、かねてから欧州事業での課題であったフランスに営業拠点を有することとなり、欧州5大主要市場であるドイツ、フランス、イタリア、スペイン、英国での販売拠点が整いました。また、次期主力品でありますアンジオテンシンII受容体拮抗剤のオルメサルタン(欧州販売名オルメテック)は、ドイツでの販売を10月1日より開始致しましたが、フランスにおいても承認取得次第、本新会社を通じ販売を開始する予定です。


<ラボラトワール・フォルネ社概要>

代表支配人 :未定
資本金 :10万ユーロ(1200万円)
従業員数 :105名(内、MR87名)
総売上高 :29.4百万ユーロ(約35億円、2001年実績)

2002年8月27日 三共

三共ファルマGmbHと三共ヨーロッパGmbHの統合の件

 三共株式会社(東京都中央区 社長 高藤鉄雄)は、欧州における医薬品の開発・営業・生産機能を一体化し、統一的な経営判断と開発・営業の協力体制の緊密化を図るため、いずれも100%子会社で、欧州開発拠点の三共ヨーロッパGmbH(ドイツ・デュッセルドルフ)と、欧州営業・生産拠点の三共ファルマGmbH(ドイツ・ミュンヘン)とを、
2002年2月1日に遡って統合することを決定しましたのでお知らせいたします。
 なお、統合後の存続会社の名称は「三共ファルマGmbH(下記参照)」とし、両社事務所の立地は当面現状のままといたします。
 今後欧州における医薬品開発業務は、米国の開発部門である三共ファルマディベロップメントとも密接に提携し、グローバル開発の一層の効率化を目指してまいります。

 新会社概要

会社名 :三共ファルマGmbH(三共ヨーロッパGmbHを吸収)
本 社 :ドイツ・ミュンヘン
代表支配人 :半田修二
資本金 :16百万ユーロ
従業員数 :696名(内、MR165名)
URL :http://www.sankyo-pharma.com

 統合前会社概要

会社名 :三共ファルマGmbH
本社 :ドイツ・ミュンヘン
代表支配人 :半田修二
従業員数 :667名(内、MR165名)


会社名 :三共ヨーロッパGmbH
本社 :ドイツ・デュッセルドルフ
代表支配人 :半田修二
従業員数 :29名



2001年11月28日  三共

上海三共製薬有限公司本社・工場竣工について

 三共株式会社(東京都中央区 社長 高藤鉄雄)の中国における現地法人である上海三共製薬有限公司(上海市 董事長 松田等/以下、上海三共)の本社社屋ならびに製剤包装仕上げ工場が、本日竣工しましたのでお知らせいたします。

 上海三共は弊社が初めて中国で設立した医薬品製造販売会社であり、中国国内向けに、「メバロチン錠(高脂血症治療剤)」、「ロキソニン錠(鎮痛・抗炎症・解熱剤)」、更には現在、グローバルにおいて開発中の「血圧降下剤CS-866(オルメサルタン)」など、医療用医薬品の錠剤・カプセル剤の製造および販売を行います。今後、中国においてGMP(医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準)の認証、品目別製造承認の取得を経て、2003年に製品の出荷を予定しております。

 弊社は、「医薬品を通じ、人々の健康と福祉に貢献する」という経営理念を基に、研究開発型グローバル企業を目指しております。その実現のために、欧米での事業展開に引き続き、医薬品市場の伸長が目覚しい中国市場においても、積極的に展開すべく、上海三共を通じ活動を強化してまいります。

                                
<上海三共製薬有限公司の概要>

本社所在地 :中国上海市浦東新区張江高科技園区居里路500号
設立 :1999年11月18日
資本金 :5,300万ドル(三共(株)出資5,175万ドル)
董事長 :松田等(現三共株式会社 企画部長 )
総経理 :安部三雄
従業員 :66名(2001年11月現在)
事業内容 :医薬品の研究、開発、生産及び販売
当初製造品目 : メバロチン錠(高脂血症治療剤)、ロキソニン錠(鎮痛・抗炎症・解熱剤)、
 バナン錠(経口セフェム系抗生物質製剤)、アスメトンカプセル(鎮咳去たん剤)、
 オルメサルタン(血圧降下剤)
初度生産能力 :約5億錠(年間)


<工場設立の概要>

総工費     :約25億円
敷地面積 :約50,000平方メートル
延床面積 :約8,500平方メートル
従業員 :約220名(稼動時)