再生医療研究施設の設置について
当社は、研究開発センター京都研究所(京都府綾部市)内に「再生医療研究施設」を開設致しますのでお知らせします。
これにより、生体吸収性材料開発を中心とした再生医療分野における研究開発を促進致します。
1.経緯と目的
当社は、コラーゲンマトリックスを用いた人工真皮を開発し商標「ペルナック」として上市しております。また、皮膚刺激性試験の代替を目的としたヒト皮膚モデル「Vitrolife
」も開発・上市しており、これらの製品は近年研究が盛んに行われている再生医療技術の先駈けとなるものであります。さらに、当社の技術を応用した生体吸収性材料と細胞培養を組み合わせた再生医療に関する基礎研究も進めてまいりました。
今回の再生医療研究施設の開設は、当社のコア技術である生体吸収性材料を用いた再生医療に用いられる基材の作製を中心とした再生医療分野における将来の事業化を視野に入れ、社内における研究体制の整備・充実を図るものであります。
2.研究施設について | |
(1 ) | 京都研究所3階部分を改装し「再生医療研究施設」を新設(延床面積250u) |
(2 ) | 設備内容:培養装置一式および滅菌器 |
(3 ) | 設備の稼動:2003年3月稼動予定 |
(4 ) | 設備投資額:約1.5億円 |
3.再生医療分野における当社の特長(優位性) | |
(1 ) | 安全性の確認された生体吸収性医療材料を製造するメーカーである |
(2 ) | 再生医療用基材の作製において必要とされる繊維加工技術、高分子成形加工技術および金型作製技術を保有している |
(3 ) | 国内の医学・工学研究者と基礎研究を進めてきている |
(参考資料)
グンゼ(株)メディカル材料センターの事業概要
メディカル材料センターは、1982年に当時の京都大学医用高分子研究センター教授・筏義人先生の指導を受けてポリグリコール酸縫合糸の開発に着手しました。その後、『生体吸収性材料を用いた医療材料の製品化』を事業コンセプトに研究開発を進め、順次製品化を行ってまいりました。 人工真皮「ペルナック」は、筏義人先生および現在の京都大学大学院医学研究科教授・鈴木茂彦先生のご指導を受けて1988年に製品化に着手、その後1996年に発売を開始しております。 現在も、生体吸収性材料の特質を活かした患者にやさしい医療材料の製品化に向けた研究開発を進めるとともに、未来の医療として注目されている再生医療分野についても弊社の生体吸収性材料が必須の技術との認識のもと、これを基材とした研究開発を進めております。 |
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1 .メディカル材料センターの沿革 | ||
・ | 1982年 生体吸収性縫合糸の研究開発を開始 | |
・ | 1986年 ポリグリコール酸(PGA )縫合糸を上市 | |
・ | 1988年 開発事業部メディカル材料センター発足 | |
・ | 1992年 縫合補強材「ネオベール」の発売を開始 | |
・ | 1995年 ポリ乳酸(PLLA )骨接合材の発売を開始 | |
・ | 1996年 人工皮膚「ペルナック」の発売を開始 | |
2 .現在販売中の主な商品 | ||
・ | ポリグリコール酸縫合糸・ポリグリコール酸縫合補強材・ポリ乳酸骨接合材 | |
・ | 人工皮膚(人工真皮) | |
3 .現在研究開発中の主な製品 | ||
・ | 人工硬膜 | |
4 .2002
年度売上見込: 約10 億円 5 .所在地: 京都府綾部市青野町棗ヶ市(あおのちょう なつめがいち)46 TEL 0773 −42 −8035 |