Bristol-Myers Squibb Companyが保有するアジアにおけるOTC医薬品の商標権等及びPT Bristol-Myers Squibb Indonesia Tbk株式の取得に関するお知らせ
大正製薬株式会社は、Bristol-Myers Squibb Company (本社:米国ニューヨーク州、以下「BMS社」)との間で、アジア地域においてBMS社が保有するOTC医薬品の商標権等のブランド資産、及びPT Bristol-Myers Squibb Indonesia Tbk(本社:インドネシア国ジャカルタ)の株式97.97%を当社が取得することについて、2009年9月15日(米国時間)合意しましたので、下記の通りお知らせいたします。
記
1.本件取引の概要
(1) 本件取引の対象となる株式 | BMSI社の株式: 優先株式764,250株、 普通株式9,268,000株 (BMSI社の発行済株式の97.97%) |
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(2) 本件取引の対象となる資産 | ||
アジア8か国における資産: | 「Tempra」(解熱鎮痛薬)、「Counterpain」(外用消炎鎮痛薬)その他製品の商標権、製品登録及びURL | |
アジア太平洋21か国における資産: | 「Tempra」(解熱鎮痛薬)、「Counterpain」(外用消炎鎮痛薬)その他製品の商標権及びURL | |
8カ国:インドネシア、フィリピン、タイ、マレーシア、シンガポール、香港、台湾及びマカオ
21カ国:
アフガニスタン、オーストラリア、バングラデシュ、ブータン、ブルネイ、カンボジア、フィジー、インド、ラオス、モルディブ、マーシャル諸島、ミクロネシア、ネパール、ニュージーランド、パキスタン、パプア・ニューギニア、ソロモン諸島、韓国、スリランカ、東ティモール及びベトナム
(3) 本件ブランド資産及びBMSI社株式の取得価格
本件ブランド資産: 160百万米ドル(約145.6億円)
BMSI社株式: 150百万米ドル(約136.5億円)
◇BMSI社の概要
@商号 PT Bristol-Myers Squibb Indonesia Tbk
A事業内容 OTC医薬品及び医療用医薬品の製造及び販売
B設立年月日 1970年7月8日
C本店所在地 インドネシア国ジャカルタ
D売上高(2008年) 358,938百万インドネシアルピア(約33.0億円)
E純利益(2008年) 94,271百万インドネシアルピア(約8.6億円)
本件取引の目的
当社は1912年(大正元年)の創業以来、「健康と美を願う生活者が納得する、優れた医薬品・健康関連商品、情報及びサービスを、社会から支持される方法で創造・提供することにより、社会へ貢献する」ことを使命とし、この使命を全うすべく、国際的な競争の中でも着実に成長・発展し続けられるように、一層強固な経営基盤を構築することを目指しております。
主力事業であるセルフメディケーション事業においては、生活者のニーズをとらえた商品開発に注力し、生活者の皆さまから評価され、ご愛用いただけるブランドの育成、強化に努めております。
これらの方針の下、当社の研究開発、マーケティング、販売体制などとのシナジー効果が発揮できるアライアンスにも取り組んでおります。
主な実績として、1997年(平成9年)のP&Gグループからの便秘治療薬「コーラック」の事業承継、2002年(平成14年)のP&Gからのドロップタイプののど薬「ヴイックス
メディケイテッド ドロップ」及び塗る風邪薬「ヴイックス
ヴェポラッブ」事業承継を実施し、2008年(平成20年)には活性乳酸菌製剤「ビオフェルミン」の製造会社であるビオフェルミン製薬株式会社の過半数株式の取得を行うなど、当社ポートフォリオとの補完関係が期待できるブランドや事業を積極的に獲得してまいりました。
当社は1962年(昭和37年)に日本で初めてとなるドリンク剤「リポビタンD」を発売し、翌1963年(昭和38年)には海外進出を開始しました。以来、香港、台湾、マレーシア、フィリピン、インドネシア、タイ、ベトナム、中国に現地法人を設立し、「エナジードリンク」という新しい市場を形成し、ドリンク剤市場の国際的リーダーとしての地位を確立いたしました。
今後は成長が見込まれるアジア地域でのセルフメディケーション事業の戦略的強化、ブランドの構築に取り組んでまいります。
本件ブランド資産の代表的ブランドには、解熱鎮痛薬「Tempra」や外用消炎鎮痛薬「Counterpain」があります。Tempraは、インドネシア、フィリピンの解熱鎮痛薬市場において、また、Counterpainは、インドネシア、タイの外用消炎鎮痛薬市場において、トップクラスのシェアを誇っております。
また、1970年(昭和45年)に設立されたBMSI社は、インドネシアを拠点に、主としてOTC医薬品の製造及び販売を行っており、ジャカルタの郊外に25,440uの敷地を持つ工場を有していることから、将来的な当社アジア事業の拡大戦略の中での生産拠点としての役割を果たすことが期待できます。
今回の買収により、当社では以下の効果を見込んでおります。
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アジア地域で高いブランド力を有する製品群を取得することによるアジア地域OTC医薬品事業への本格的参入が可能となります。
A 今後、当社が世界有数のOTC医薬品メーカーとして培ってきた医薬品の知識・技術及び販売ノウハウと、BMSI社がアジア地域において築いてきた知名度や強力な販売網を融合させることにより、BMSI社の製品ブランドのみならず当社の既存製品についても売り上げの拡大を図ることが可能となり、アジア地域における当社の事業をさらに発展・拡大することが期待できます。
B BMSI社の生産設備を、将来のアジアにおける当社生産拠点として活用することが可能となります。
当社では、今回の買収を契機に、アジア事業全体を統括する会社をシンガポール、クアラルンプール等を候補として新設し、成長市場であるアジア地域における事業拡大を更に進めることを目指します。なお、当社は、BMSI社役職員を今後のアジア事業展開の重要な戦力として考えており、彼らの現行の雇用及び処遇を維持する予定です。