2012 年3 月14 日 日鉱日石エネルギー

Xstrata CoalとJX日鉱日石エネルギーのカナダにおける原料炭合弁事業の開始について

Xstrata Coal(チーフエグゼクティブ:ピーター・フライバーグ、)とJX日鉱日石エネルギー(社長:木村康)は、カナダ西部のピースリバー炭田において原料炭合弁事業を開始しましたので、お知らせいたします。
JXエネルギーの子会社であるJXニッポン・オイル・アンド・エナジー(オーストラリア)は、エクストラータより下記の隣接する原料炭権益の100%を保有しているエクストラータ・コール・ブリティシュ・コロンビア・グループ(以下「XCBC」)の持分25%を435 百万米ドルで取得しました。

・First Coal Corporation:2011 年8 月エクストラータが取得、10 万ヘクタール以上の鉱区を保有
・旧ロッサン石炭権益(Lossan tenements): 2011 年10 月、エクストラータが取得
・スクンカ石炭権益(Sukunka hard coking coal deposit ):2012 年3 月13 日にエクストラータが買収完了

 エクストラータはXCBC の持分の75%を保有し、本合弁事業が保有する鉱区の開発、操業および運営を行います。また、JXエネルギーは、JXオーストラリアを通じXCBC の持分25%を保有し、ファースト・コール所有鉱区およびスクンカ鉱区から産出される原料炭の日本向け総販売代理店を務めます。
XCBC のプロジェクトのうち、調査が先行しているスクンカ鉱区およびススカ石炭プロジェクト(以下「ススカ鉱区」、旧ロッサン石炭権益と近接するファースト・コール所有鉱区の一部を統合し、より大規模な露天掘りプロジェクトと発展させたもの)は、あわせて950 万トン/年の生産が可能との技術調査結果が出ております。産出される石炭の大部分は強粘結炭が占め、一部はPCI 炭(高炉製鋼において微粉炭吹込に用いられる石炭)となる見込みです。
スクンカ鉱区は、NI 43-101(カナダにおける鉱物資源プロジェクト情報開示基準)に基づいた確定および推定資源量が2.36 億トンに上ります。同鉱区では、資源調査会社のノルウエスト社が、ロングウォール坑内掘りによる強粘結炭生産のプレFS(事前事業化調査)を実施済みです。また、エクストラータの技術調査では、更なる資産価値向上の可能性が示されています。
ファースト・コール所有鉱区(ススカ鉱区に統合した鉱区を除く)は、2012 年に認可を取得した後に予定されている本格的な探査開始に向けた準備が順調に進められています。過去の探査結果、最近実施された調査のいずれにおいても、大規模な輸出向け品位の原料炭賦存の可能性が示されています。

JX日鉱日石エネルギー 社長 木村康のコメント
「当社とエクストラータは、豪州のオークブリッジ社における合弁事業を通じ、パートナーとして長年に亘り強い信頼関係を築き上げてきました。今般の機会は、当社が初めて強粘結炭事業に進出するという点で、大きな意義があります。
我々の今回の共同事業は、従来の電力会社向けを中心とした一般炭事業に加えて、鉄鋼生産に不可欠とされる製鉄会社向け原料炭事業へも本格的にその領域を拡大するものです。
エクストラータは石炭プロジェクトの開発やその価値の最大化において非常にすぐれた実績を誇っており、強粘結炭の長期安定供給に貢献する今回の新規事業においても、その能力がいかんなく発揮されるものと考えております。」

エクストラータ・コールピーター・フライバーグ チーフエグゼクティブのコメント
「JXエネルギーと当社は、オーストラリアで共同出資を行っているオークブリッジ社を通じて長年に亘り強固で素晴らしい協力関係を築き上げてきました。今回、この西カナダにおける大規模原料炭事業を立ち上げるにあたり、再び長期に亘るパートナーとして共同事業を営めることを嬉しく思います。
2011 年8 月から行ってきたファースト・コール、ロッサン及びスクンカの統合を通じて、当社は原料炭事業への取り組みを強化して参ります。また、これらプロジェクト間のシナジー効果により生まれる、大規模かつ効率的な炭鉱の一体開発により、株主価値の多大なる向上に寄与すると考えています。」

両社はXCBC についての合弁事業契約を既に締結し、エクストラータによるスクンカ鉱区の取得完了と同時に、JXオーストラリアによるXCBCへの出資も完了しております。

参考
エクストラータplc 社(エクストラータ・コールの親会社)について
主要鉱物資源の大手生産者。 銅、一般炭・原料炭、フェロクロム、亜鉛およびニッケルの生産に関しては世界で五指に入ります。 銀、鉛、プラチナ、金、コバルトおよびバナジウムも生産。 これらの鉱物資源は、ビルの建設、送電、ジェットエンジンから携帯電話の開発に至るあらゆる物に使用されています。
2002 年設立、本拠地はスイス。世界20 カ国に亘り事業を展開し、100 以上の事業及びプロジェクトにおける従業員数は7 万人以上。起業家精神および大胆な手法に基づき、責任ある持続可能な事業を追求しています。詳細は、www.xstrata.com をご参照願います。

    2012/2/9  スイスの資源会社Glencore InternationalとXstrataが合併  

エクストラータ・コールについて
発電に用いられる高熱量一般炭の世界最大の輸出者であり、鉄鋼生産に用いられる石炭の生産についても大手の一社。豪州シドニーに本拠地を置き、豪州、南アフリカおよびコロンビアに30 以上の炭鉱の権益を有し、カナダにも開発段階のプロジェクトを保有。2011 年度のダウ・ジョーンズ社発表株式指標DJSI において鉱業部門5 年連続1 位。詳細はwww.xstratacoal.com をご参照願います。

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JX日鉱日石エネルギー

当社石炭事業の拡大について

当社子会社であるJXニッポン・オイル・アンド・エナジー(オーストラリア 「JXA」)は、本日付けのニュースリリース「エクストラータ・コールとJX日鉱日石エネルギーのカナダにおける原料炭合弁事業の開始について」にて発表しましたとおり、エクストラータ・コールのカナダにおける原料炭※1開発鉱区の25%の権益および日本向け販売権を取得しました。当社は、このたびの強粘結炭と呼ばれる高品位原料炭の開発・生産・販売事業への進出により、さらなる石炭事業の拡大を進めてまいります。
当社はこれまでも、JXAとエクストラータ・コールによる共同出資会社であるオークブリッジ社を通じて、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州のバルガ炭鉱に13.3%の権益を保有しており、ここで生産される一般炭※2を日本の電力会社などに販売しております。また、2011 年6 月にはインドネシア・西パプア州に炭鉱を保有するホルナ・インティ・マンディリ社の株式の5%を取得し、生産される石炭の日本向け販売権も獲得しております。
今回の権益取得は、従来の電力会社向けを中心とした一般炭事業に加えて、鉄鋼生産に必要な製鉄会社向け原料炭事業も手がけることによって、本格的な当社石炭事業の領域拡大につながるものです。
上流部門(炭鉱事業)において、これまでの一般炭事業での経験を活かすとともに、下流部門(国内販売事業)においても、多くの原料炭ユーザーとは既に石油・一般炭等の取引を有しており、信頼関係にもとづく効果的なマーケティングが可能と考えております。
特に、強粘結炭は、既存の産炭地がオーストラリア・クィーンズランド州等の一部地域に集中しているため、局所的な天候不順により世界的な需給・市場環境が多大な影響を受ける資源です。そのため、今回のプロジェクトによる供給ソースの多様化は、ユーザーの強いニーズに適うものと考えております。また、カナダはカントリーリスクが低く、アジア市場へのアクセスに優れるとともに整備されたインフラを有しており、ユーザーへの安定供給に貢献できる最も有力なソースの一つと評価されています。
当社は、「エネルギー・資源・素材における創造と革新を通じて、持続可能な経済・社会の発展に貢献します」とのグループ理念のもと、グループ成長戦略の一環として石炭事業の一層の強化を図っております。上流権益獲得の推進はその重要な柱であり、今回の権益獲得を大きなステップとして、今後とも石炭事業投資を推進し、資源・エネルギーの安定供給に努めてまいります。

※1:原料炭 :製鉄におけるコークス(鉄鉱石から銑鉄を取り出すのに使用)の原料となる石炭。特に、強粘結炭は、粘結性や強度が高く、コークス生成の主原料として用いられる。
※2:一般炭 :発電などのボイラー用の燃料となる石炭。


(参考)当社の主な石炭事業



1.Bulga Coal
(一般炭中心、オークブリッジ社※3 を通じて13.3%の権益保有)
場 所 : オーストラリア・ニューサウスウェールズ州
埋蔵量 : 可採埋蔵量3 億トン以上、可採年数20 年以上
生産能力: 約1,100 万トン/年程度(拡張計画等により増強の可能性あり)
販売先 : 日本の電力会社、鉄鋼会社、製紙・化学メーカー等
(うち当社の国内需要家向け納入実績 750 万トン 2010 年度)
  ※3: 当社が15.2%の株式を保有する豪州の炭鉱会社

バルガ炭鉱に関しては、当社は1990年に同炭鉱の権益を持つオークブリッジ社に資本参加し、以後オペレーターのエクストラータ社と共に、バルガ炭の安定生産・安定供給に努めています。豪州有数の大規模炭鉱であるバルガ炭鉱は、露天掘と坑内掘の2つの炭鉱および選炭工場を持つ年産約1,000万トンの大規模な炭鉱で、高い生産性を誇ります。2010年生産開始のブレイクフィールド坑内掘鉱区では、豪州最大の最新式掘削設備を使用して生産を行っています。
Bulga Coal Pty is a joint venture between Oakbridge Pty Ltd and Nippon Oil Australia
Oakbridge Pty Ltd is currently majority owned by global mining giant Xstrata Coal , with a 78% stake hold, with the other stakeholders being Toyota Tsusho Corporation, JFE SHOJI Trade Corporation, putting the total stake hold of Xstrata Coal in Bulga Coal Pty Ltd at 68.25% [8]

2.ホルナ炭鉱(一般炭中心、2011 年6 月6 日にホルナ・インティ・マンディリ社の5%の株式取得)
場 所 : インドネシア・西パプア州
資源量 : 資源量1 億トン程度
生産開始: 2012 年度中を予定
生産能力: 生産量は約200 万トン/年程度を予定
販売先 : 日本およびアジア諸国

2011年6月 7日

インドネシア石炭会社の株式取得および石炭の日本向け販売権の獲得について

当社の子会社であるJXニッポン・オイル・アンド・エナジー(オーストラリア)社は、6月6日付で、インドネシア西パプア州に炭鉱を保有するホルナ・インティ・マンディリ社(本社:ジャカルタ、以下、「ホルナ社」という)の株式を取得しました。同時に、当社は、ホルナ社の保有する炭鉱から産出する石炭の日本向け販売権を獲得しましたのでお知らせいたします。

 ホルナ社の保有する炭鉱は、インドネシアのパプア地域で最初に開発される炭鉱で、高カロリー(熱量7,500kcal/kg)かつ低灰分(含有量3〜4%)の極めて高品位な石炭の産出が見込まれます。また、インドネシアの他の既存炭鉱と比べて、日本への海上輸送距離が最も短く、輸送面でも優位性の高い炭鉱です。

 当社グループでは、従来、豪州における炭鉱事業および日本向けの石炭販売に取り組んでおり、今後ともインドネシア・豪州等の炭鉱事業投資を推進し、エネルギーの安定供給に努めてまいります。

1.株式取得の概要
(1)取得会社名         : ホルナ・インティ・マンディリ社(PT.Horna Inti Mandiri)
(2)取得日            : 2011年6月6日
(3)取得比率        : 5%

2.ホルナ社保有炭鉱の概要
(1)所在地          : インドネシア西パプア州
(2)炭鉱面積        : 約6,300ha(資源量1億トン程度の見込み)
(3)石炭出荷開始時期  : 2012年(当初は年100万トン程度で生産開始予定)


3.スクンカ・ススカ鉱区(原料炭、2012 年3 月13 日に鉱区保有会社株式の25%を取得)
場 所 : カナダ・ブリティッシュコロンビア州
資源量 : スクンカ鉱区2.4 億トン程度、ススカ鉱区2.4 億トン程度※4、※5
 ※4:その他、今回出資するプロジェクト会社のひとつであるファーストコール社が周辺に多大な権益を保有。今後詳細な探査を実施し開発計画を策定する。
 ※5:ススカ鉱区の埋蔵量はロッサン地区のみのもの。隣接するファーストコール社の鉱区の一部と一体開発による埋蔵量は増加する見込み
生産能力: 生産数量約950 万トン/年程度を予定
販売先 : 日本およびアジア諸国の鉄鋼会社


First Coal Corporation is a private Canadian company exploring and developing metallurgical coal properties in north-eastern British Columbia, Canada. First Coal has approximately 94,000 hectares under tenure licence or under application for licence in the Peace River Coalfield. First Coal is positioned to be the first company in the world to mine coal from narrow, steeply dipping seams using a method that combines the development of trenches and coal extraction using the ADDCAR Any Dip Highwall Mining System. The Company continues testing of the ADDCAR System and with its bulk sample programme using this technique in preparation for full production in 2014.

 

2012/3/8

Xstrata Coal to Acquire Sukunka Hard Coking Coal Deposit

Xstrata Coal has agreed to acquire the Sukunka hard coking coal deposit (“Sukunka”) from Talisman Energy Inc for US$500 million in cash, subject to customary conditions.

Sukunka is located in the Peace River Coalfield of northern British Columbia, contiguous with First Coal Corporation and Lossan tenements acquired by Xstrata Coal in August and October 2011 respectively.

8 August 2011

Xstrata Coal  today confirms First Coal Corporation, a privately-owned Canadian company,  is now a wholly owned subsidiary of Xstrata Coal Canada, following successful completion of the plan of arrangement on 4 August.

The purchase of First Coal, for an all-cash consideration of CDN$147million (USD153million), provides Xstrata Coal with access to coking coal exploration leases in British Columbia, Canada.

Sydney, 28 July 2011

Xstrata Coal has made an all-cash proposal to acquire 100% of First Coal Corporation shares, options and warrants for CDN$1.75 per share.

Sydney, 7 October 2011

Xstrata Coal has agreed to acquire 100% of the Lossan metallurgical coal deposit from Cline Mining Corporation for CDN$40 million, subject to customary conditions. The acquisition is expected to complete on 12 October 2011.

Lossan is located in the Peace River Coalfield of north eastern British Columbia, Canada, and is surrounded by a group of licences recently acquired by Xstrata Coal through the acquisition of First Coal Corporation in early August 2011. Lossan has an NI 43-101 compliant resource of 240 million tonnes, with 186 million tonnes being in the Measured and Indicated categories. Lossan covers an area of approximately 3,800 hectares, which lifts Xstrata Coal’s total tenure in the Peace River Coalfield to almost 100,000 hectares.



Sukunka has an NI 43-101 compliant coal resource of 236 million tonnes in the Measured and Indicated categories. Norwest Corporation has completed a pre-feasibility study for a longwall mine producing hard coking coal. Xstrata Coal’s technical studies indicate the potential to realise further value from the resource.

Xstrata Coal Chief Executive, Peter Freyberg, said:

“Based on our due diligence and technical analysis, Sukunka has the potential to be a high quality metallurgical coal mine. Once developed, Sukunka would meaningfully increase our exposure to hard coking coal, while unlocking synergies with our neighbouring assets in the Peace River coalfield and providing additional regional scale.”