ローマ時代のコンクリート(ローマン・コンクリート)が現代のものよりも長寿命である理由

  埼玉県八潮市の県道交差点で道路が陥没しトラックが転落した事故で、コンクリート製の下水道管の寿命は50年とされている。

   それに対し、ローマ時代のコンクリートは1500年経っても大丈夫。

   理由をChatGPTに聞いた。

 

ChatGPTの回答は以下の通り。    日本の業界は検討しているのだろうか?

 

ローマ時代のコンクリート(ローマン・コンクリート)が現代のものよりも長寿命である理由は、近年の研究で解明されつつあります。ローマ人が使用したコンクリートの製法には、以下のような特徴があります。

1. 火山灰の使用

  • 現代のポルトランドセメントとは異なり、ローマン・コンクリートには火山灰が主成分として含まれています。
  • とくに、イタリアのプッツォーリ火山(ナポリ近郊)のプッツォラナと呼ばれる火山灰が重要な材料でした。
  • 火山灰は石灰(CaO)と混ぜることでポゾラン反応を起こし、化学的に強固な結合を形成しました。

ポゾラン反応とは、 コンクリート内でガラス質の微粉末とセメントの水和反応が進行する際に起こる反応です。この反応によってコンクリートの組織が緻密化し、強度や耐久性が向上

プッツォラナ(pozzolana)と呼ばれる火山灰は、主に以下の成分から構成される。

  1. ケイ酸 (SiO₂)  主にガラス質の火山灰として含まれ、セメントの水和反応を助ける役割を果たす。
  2. アルミナ (Al₂O₃) シリカとともに化学反応を促進し、硬化プロセスに貢献
  3. 酸化鉄 (Fe₂O₃) 色を赤褐色にする要因であり、化学反応にも影響を与える
  4. 酸化カルシウム (CaO)  石灰と反応し、セメントのような性質を持つ結合材を形成する。
  5. 酸化マグネシウム (MgO) 硬化プロセスを助けるが、多すぎると膨張の原因となる。

2. ライム(消石灰)の使用

  • ローマ人は消石灰(Ca(OH)₂)を水と混ぜ、火山灰や砕石とともに使用しました。
  • 近年の研究では、「ホットミキシング(Hot Mixing)」という手法が使われた可能性が示唆されています。
    • つまり、石灰を水和させる前に乾いた状態で混ぜることで、自己修復機能を持つ構造が形成されたと考えられています。

3. 自己修復機能

  • ローマン・コンクリートには、小さな石灰の塊(ライム・クランプ)が含まれていました。
  • ひび割れが発生すると、雨水などがこの石灰の塊と反応し、新たに炭酸カルシウムが形成されて自動的に補修する現象が起こったとされています。
  • これにより、ローマの建造物は何世紀にもわたって劣化を抑えられました。

4. 海水との化学反応

  • ローマの港湾施設に使われたコンクリート(海洋コンクリート)は、海水と長期間反応することでより強固になりました。
  • これはアルミノケイ酸塩と塩化物が反応し、結晶化することで、強い結合が形成されるためです。

5. 石材の選定

  • ローマ人は、使用する骨材(石や砂)の種類にもこだわっていました。
  • 軽石などの火山性の骨材が用いられ、ひび割れの進行を抑える効果がありました。


現代への応用

最近の研究では、このローマン・コンクリートの製法を現代の建築材料に応用しようとする試みが進んでいます。
特に
自己修復コンクリートや、環境負荷の少ないポゾラン系セメントの開発が注目されています。
もしこれが実用化されれば、現代のコンクリートの耐久性を飛躍的に向上させる可能性があります。


結論

ローマ時代のコンクリートが1500年以上も残る理由は、火山灰の使用、ホットミキシング、自己修復機能、海水との化学反応などにありました。


今後の技術革新によって、ローマン・コンクリートの優れた特性が再び現代建築に活かされるかもしれません。