コロニアル
92/6 コロニアル社来訪に備え、P社とのJV検討メンバ−も入れ、対応策を打ち合わせた。
コンパウンドの将来計画についてはP社との今後の協議が必要なため、当面は現行の商売の延長分を対象とすることとした。(但し将来の取り引きのためのテストは実施しうるようにする)
NCM(9000t/y) を新規に導入し、設備については住化資産とし、操業をC社に委託する(能力に余裕がある場合はC社での利用を認める)方向で交渉することとした。92/6下旬にコロニアルが来訪。
先方は住化との長期的なつきあいを希望したが、住化はP社との関係もあるため、コミットはせず。 先方は単なる受託は面白くないとしたが、住化との今後のつきあいを期待し当方提案(NCM導入、設備は住化資産、運営委託)を基本的に受け入れる方向。
P社
92/6下旬にP社との Design conferenceを千葉で実施した。
92/9 P社の第1次 Due Diligenceを実施。92/9/21-10/9の間、 Clear Lake Office (Plastics管理部門事務所)、Huston ChemicalComplex(工場)、Bartlesville P社研究所(R&D,PTC)その他でDue Diligence 及び環境監査を行った。
DDは住化、SCAIにLawyer(Sidley & Austin)、CPA(Ernst & Young)が参加、環境監査は専門家のERMと Sidley & Austinが行った。
10/8に住化からP社に対しpreliminary reportを行った。
これに加え下記を実施した。
・ 触媒問題技術会議
・ 開発会議(ブロック、フィルムに関する住化の考え方の説明)
・ 住化からの人の派遺の打ち合わせ(人事部参加)
・ ATC(American Thermoplastics:P社 100%のHDPEコンパウンド会社)訪問
・ Catalyst Resources Inc.(P社100%の触媒製造会社)訪問--------------------
DD概要 詳細別紙
1)調査内容販売方法、販売予想・生産計画、価格設定、主要需要家概要、今後の方針など
販売、出荷、輸送、代金回収の手続き
経理制度
原価計算、損益計算の仕組み
固定資産会計(資産引継ぎの関係)
契約、特許問題(JVに影響を与える可能性のチェック)
工場全般(設備、操業、人事、メンテ体制その他)
R&D
PTC
その他2)P社対応
非常に真面目に対応し、当方が要求する大量の、また詳細な資料(重要資料を含む)を全て提供してくれた。この結果P社現状の理解ができ、問題点も把握できた。問題点については10/8にPreliminary reportを行ったが、P社は非常に熱心で前向きに取り組む姿勢を示した。Plasticsの経理は部長以下がレイオフされ新人ばかりで事情に詳しくなく、逆に当方の質問への対応で事惰が理解でき、またいくつもの誤りが判明し訂正できたと感謝された。
3)制度の変更
92/2にSBU(Strategic Business Unit)制度が導入された。PPも一つのSBUとなり、Mr.Hubbyは PPのMarketingのみでなく製造(組織上はHCC Managerに帰属)と市場開発(同じく Business Development Managerに帰属)も含めて管理することとなった。
SBU導入に伴い、損益をシビアに把握することとなった。これまでのPP損益にはPlastics事業部共通費やCorporate R&D, Corporate Engineering, Plastics Technical Centerの共通費が配賦されておらず、今後はこれらが配賦されることとなった。PPとしての負担増は年間 3,500千$に及ぶ。JVとなった場合にはサービスの受け方も変わるため負担について今後交渉が必要。4)販売
1990,1991の2年間修理のため減産となり販売を縮小したが、今後これをどのように回復するか、DX−Vへの触媒切替えをスムースにやれるかどうかが問題。Core customerについては減産時も優先的に供給してきたし、Phillips Fiberへの増量はかなり融通が効く模様。DX−V品については既に異なる製法のclosure maker 2社でテストに合格しており fiber、 filmについてはDX−V−Bに期待。現在はホモ中心のため非常に効率的に販売を行っているが、今後は増員が必要。
5)製造
製造面では他はよく整備されているが、造粒は問題。整備不十分で汚く、品質面、安全面で問題。このためオフスペック、クレイムも多く、メンテも非常に多い。(千葉工務部長によると「preventive mainte-nanceを始め、spare partsも十分もちながら緊急メンテが多いのは不思議、設備・環境があまりにひどいため設傭に愛着が詩てないのが原因だろう」)
爆発後ベテランがやめてしまい、経験の浅い人だけで運転、補修をしている状況。本年に入ってもトラブルが続出、オフスペック率も高い。(オフスペックはトランジションによるものは殆どなく、大半がミスオペ。MIの振れ、添加剤の過大・過少、ペレットの形状・色。他にクレイムでは異物混入)
P社でも問題点は認議しており、改善に取り組んだばかりという段階。膨大なマニュアルもできつつあるが、実際にこれを運用していけるかどうかが問題。6)原価、損益
1990,91は20年振りの大修理による休止* で大幅減産、減収、補修費アップとなり大赤字となっている。今後収益事業に戻るかどうかが最も重要な点である。現在は過渡期であり、なお赤字となっているが、問題点は把握できているため、今後の諸改善案の実施、来年のRefit起業(50百万$)完成とDX−Vへの切替えに期待
* P社には定期修理という制度はなかった。シンガポールの経験から導入の検討を始めたところであった。
7)環境監査
報告受領は11月になるが、今のところ問題になる事事はない。
8)触媒問題技術会議
用途により2種類のDX-Vを使い分けることとした。
9)開発会議住化からブロック、フィルム分野の市場分析の説明を行い、開発方針案を説明した。P社は初めのうちはtoo aggressiveと懐疑的であったが、SPM(Sumitomo press molding)の説明(videoも映写)とフォードその他の反応を聞き、非常に関心をもち、見直した棲様。パタコン(折畳式コンテナー)にも関心。今後市場調査を実施する。
10)ATC,Catalyst Resources
いずれもかなり立派な設備。将未利用の可能性あり。--------------------
92/12/1付けで石川、太田両氏と千葉工場の青井、日下部氏の計4人についてSPAC向け出向辞令が出た。
93/1/25 P社バンバスカ−ク副社長が来訪、以下の話があった。・Clean Air Act の関係で1984/10 までにガス法プラントを着工しておくことが望ましく、そのために一刻も早く業者を決めたい。
・製造固定費については環境対策や安全対策の強化により昔のベ−スに戻すのは無理で、配賦方法については協議に応じる。
・ OSHA 規制の強化で米国の全企業が今後負担せざるを得ない費用を事前にP社で負担している (15-20 百万$) ことを評価して欲しい。(住化側が損益ベ−スが変わったとして事業価値の評価を下げる提案をすることを牽制しているもの)93/3下旬にPSPC関係技術交流会を開催した(石川副社長同行)。
なおP社が子会社の Phillips Fiber(PFC)の売却を検討中で Morgan Stanleyに売却相手の検討を依頼していることを公表した。P社はさきに事業売却で5億$を得ることを計画し、当初はPFCは対象外となっていたがPPS事業の売却失敗などで急に取り上げられたもの。先般のアレン社長来日時に香西専務、広岡常務から、JV初期にPFC向けに売れるということがJV推進の大きな柱になっていたとして売却方針に不満の意を表明したが、サイラス会長の指示で進めることとなったもの。P社としては売却前にPFCとの間で長期供給契約を締結することで解決を図る考え。(案として期間5年間、最低数量16千トン/年)
93/4時点でのプロジェクトチームのまとめ。
・3/22-26 P社チ−ム来訪、技術交流会(石川副社長同行)
・ガス法プラント設計
相変わらずケロッグの扱いで意見が異なり、調整中。
・市場調査
住化第二次調査チ−ムが訪米中。4/23にP社と意見交換。
・既存設備の住化触媒への切り替え(8月から切り替え)
4/19-4/23 P社チ−ム来訪、プレ重合のトレ−ニング
触媒の輸送方法決定。
なお報道機関の要請に応じ、93/4/5 に Hubby社長、石川副社長がN.Y.で記者会見を行ったが、この結果が Journal of Commerce(4/6), Chemical Week(4/14)に載った。要旨以下の通り。「現在F/S中で3Qには親会社の承認を得て94/1/1 に実体会社となり、P社既存事業を移すとともに、住化法プラントの建設に着工する。」
93/4に第二次市場調査(ブロック中心)を行なったが、仮報告があった。
主なポイント:
・ 全般にブロックに対する認識が薄く、普及により需要が増える可能性が強い。
・ 訪問したブロック使用の需要家はそれぞれかなりの数量を使用しており、効率的販売が可能。
・ high-glow, anti-scratching品の要望が多く、ABSからの代替が期待できる。
・ 米国で基準となるハイモント品(実際の品質はカタログ値より低いというのが一般の認識、当社分析でも同様)に対し、住化の品質は優れているとの評価。
・ 品質本位の高級ブロックを製造しているのはハイモントとエクソン、アリステック程度。
・住化のSPMを利用した拡販が期待できる。
・ 売価は一般ホモが値下がりし25-6 c/lb となっているのに対し、一般ブロックで45-55 c/lb、自動車分野の高剛性品は高く 60-70 c/lb となっており、ホモに対し非常に有利となっている。93/5 時点でのプロジェクトチームのまとめ。
ガス法建設費設計にからむ問題がほぼ解決。当社の主張を入れ、P社でもケロッグに対し強く当たり、ケロッグでも切られる可能性も考え真剣な対応を取り出した。
触媒供給:第一回分の注文 1.3t について 6/6出港で送付する。
市場調査:住化の昨年及び本年4月の調査の報告がほぼ完成し英訳中。月末送付。
プラント関係:依然としてトラブル多く、オフスペックも減っていない。
新触媒:開発中のフィルム、ファイバ−用新触媒のテスト結果は今のところ順調。93/6 工場・研究チームの出張報告があった。
・ガス法建設:94/1発注、94/9建設着工で、95/8にメカコン
・既存プラント改造(触媒変更):工事は順調。7月末にプレ重合、3系列を順次切り替え、11/25 からDX-Vに全面転換。
・ 操業上の問題点、改善点:千葉の SDM時に見学したいとの希望93/6 コンパウンド計画・資金手当の件で稟議。
コロニアル社に当社設備を設置する計画(予算 4.5百万$)は順調に進んでいるが、このための資金は全額 Sumika Polymers America(SPAC)の増資で賄うこととし、SPACの親会社のSCAIに 5百万$の増資枠を設定し、まず500 千$の払い込みを行う。P社とのJVでの必要資金もSPAC が払い込むこととなるが、総額の40% 程度は自己資本とすることが必要であり、今回はその内数として増資を行う。
93/7時点でのプロジェクトチームのまとめ。
・ガス法プラント:8/20に見積り完成の予定。石川副社長の努力でケロッグとの間に競争原理を導入し建設費引き下げの圧力をかけたが、それでもかなり高い数字が出る可能性があり予断を許さない。
・市場調査:住化、クラインのブロック市場調査レポ−ト完成。
これをもとにPSPCでまとめる。
・コンパウンド:PSPCの事業範囲に含めるかどうかはガス法稼働までにP社で決めることになっているが、バンバスカ−ク副社長からF/Sにコンパウンドも含めるよう指示があった。現在のコロニアルでの委託の範囲で現地でまとめる。
・PFC(ファイバ−) バンバスカ−ク氏より8月中には売却先を決めるとの報告があった。候補にはPPメ−カ−も1社入っている。PFC/PSPCで長期契約(5年)を締結し、同社需要のうち15千tから総需要の半分までの範囲で供給することとした。
・応研組織:PSPCの応研組織が未定だが住化案を作成。近く両社で打ち合わせる。P社組織のままで業務委託をする場合どうしてもPE優先となることからPSPC組織とし、当面住化からブロック、フィルム開発に3名を派遣するという案。93/9 時点でのプロジェクトチームのまとめ。
・第一系列のDX-V触媒への切り替えは順調、品質も好評。
・起業予算はケロッグから提出されたが若干高いがマアマアという数字。現在細部の調整中で、これに見積もりに入っていない内部費用、start-up費用等を加え提案される。
・ブロックの市場調査(当社&クライン)をもとにPSPCで販売計画案を完成。P社としては満足な数字とのこと。
・P社はファイバ−子会社のPFCの売却を検討していたが,アモコ・ファイバ−への売却が決定。今後も一定数量のレジン販売は継続。
・原料C3 の購入契約の交渉が進展。C3 余剰を背景にP社が下りてきている。
・契約交渉などが遅れているが、11/11 の香西社長のP社訪問時までには基本合意に達することを目標に鋭意詰める。93/11/11 香西社長がP社本社を表敬訪問した。
なおP社ではPPのコスト削減問題が残っているため、Phase 2への移行についての取締役会への提案が遅れている。P社としては当初トップに否決されたシンガポールPPSCのHDPE増設計画の改正案(住化20%、シンガポール政府30% 出資に経営形態を変えた上で増設を実施する案)を先に承認を得る意向。
93/11 時点でのプロジェクトチームのまとめ。
・既存プラントでの DX-V への切り替え:
順調に進んでおり、12月上旬に3基とも切り替え完了する。
・ガス法FS:
建設費予算は当初予想の線でまとまった。
建設費は 109 MM$[TPC2期は 116 MM$]
・販売計画:ほぼ完了。
ブロックは1996 start時で 47 千t,2000年で 122千t。
・第二次 due diligence: 12 月に経理、法務で実施。94/3 時点でのプロジェクトチームのまとめ。
・触媒切り替え:
昨年末に3系列全体の切り替えを完了、初期トラブルが続出したが最近は操業が安定しており2月には能力の480 百万 lbsベ−スの生産を行った。(これまではこれをはるかに下回る実績)
プラントも不要となった部分を取り除きすっきりしている。品質も良好で需要家の評判は極めてよく他社との競合でも優位となっている。この結果P社における住化及び住化技術の評価が高まった。
・ガス法計画:
EPAの手続き上から94/10 に杭打ちを行う必要があり間もなく発注を行う。
・Phase-2 への移行:
P社では早急に経営会議に上げたいとしているが当社側が固定費引き下げ計画が不十分として止めている状況。P社でもコンサルタントを入れ固定費の35% カットを目標に改善を行っている。現在の時点で計画の半分までは目途が立った。
・諸契約の細目が残っており鋭意詰めている段階。94/3 P社バンバスカ−ク副社長が来訪。
・遅れの原因となっていたP社固定費削減については住化からの問題提起をもとにコンサルタントの意見も入れ詰めており、既に大幅カットの目途が立ったとしており、これをもとに3月中にガス法起業のFSを完成する。
・既存プラント(22 万t)を30万tに拡大する案も作成し、EPAに対し認可を申請済み。
・ 住化触媒による製品は需要家に好評で、他社品からの切り替えが進んでいる。94/4 三井石化の知的財産部長が住化特許部に来訪、PSPC計画での住化触媒使用に関し三石の提携先のハイモントが sensitiveになっているとして話し合いの要請があった。当社からは十分調査した上で自信ありとしたが話し合いには応じると返事した。
94/6PSPC石川副社長と打ち合わせ。・スケデュ−ル:
94/8/1 Phase-U
96/4 ガス法プラント メカコン
96/9 触媒投入
・既存プラント操業触媒切り替え直後は若干混乱したが、その後は非常に順調。稼働率アップ、オフスペックも大幅に減少している。8月に一旦休止し、最後の手直しを行う。
・生産能力の推定(公称 220千t):
現状設備で定修なしで 240-250千t,定修年で 220-230千tは可能。これまでは定修がなかったが今後は3年に1回実施する予定。なお設備改造等により 260千t程度の生産も可能か。
・事業計画
コンパウンド事業の移管はガス法スタ−トまでにP社が決断することになっているが、PSPCでは早期移管が得策と考えており近くP社で上に諮る。
エクセレンについてはPSPCのフィルム事業(現在試作中で来年上市)の一環とすべく販売業務をSCAIから移管する。(PSPCを住化の distributorとする)
両者についてPSPCで体制が出来次第引継ぎを行う(来年央までに完了目途)・要員計画(住化からの出向)
現在石川副社長以下、太田・青井・日下部の4名が出向しているが、Phase-U移行後、開発2名、プロセスエンジニア1名を追加する。
・住化受け皿
これまでのJV設立の体制から事業バックアップ体制に切り替える。総合窓口を石化業務室に1名置く。工場・研究窓口は千葉技術に置く。
94/6/27 P社経営会議で Phase−Uへの移行を承認(7/11に役員会で承認)、
6/30 住化経営会議で承認した。(役員会は 7/28)
これを受け 94/7/12に社長が記者会見を行ない、PSPCについてフェ−スUへの移行を近く決定すると発表した。
フェ−スU移行に伴い、これまでSCAIで扱っていたエクセレン、Cap-M * の取引を 94/10/1 からPSPCに移すこととした(但しPSPCは住化の dealer として機能)。* SCAIの1994年販売計画は以下の通り。
コンパウンド 9.3百万$ M-Tec, Ford
エクセレン 3.5百万$ Mobilほか94/8/1 フェ−スUに移行、JVがP社既存事業を継承した。ガス法プラントの建設資金は住化がSPAC経由で順次出資する。
1987/9にP社訪問を受けJV構想を提案してから7年が経過していた。