2023 年 7 月 31 日
潟Oラノプト新工場竣工のお知らせ
住友金属鉱山と三菱ガス化学の合弁会社である潟Oラノプト(GRANOPT 本社:秋田県能代市)は、光通信市場向け光アイソレータ等に使用されるファラデーローテータ(「FR」)の需要の増加に対応するため、このたび秋田県能代市にある能代工業団地内に新工場を竣工しましたのでお知らせいたします。
設立 2005年4月1日
- 出資比率 住友金属鉱山51%:三菱ガス化学49%
グラノプトのファラデーローテータは、液相エピタキシャル(LPE)法で成長させたBi-substituted rare-earth Iron Garnet single crystals(RIG)であり、大きなファラデー回転係数と優れた光学特性を兼ね備えております。
■ファラデーローテータ(FR)について
FR とは、液相エピタキシャル成長法(Liquid Phase Epitaxy、LPE 法)で製造されるビスマス(Bi)置換希土類鉄ガーネットからなる厚さ
0.100〜0.500mm の単結晶膜です。磁界を印加すると光の偏光方向を回転させる特性(磁気光学効果=Faraday
効果)を有するため、高性能な光通信システムおよび高感度な光センシングにおける光源の安定化や光増幅器の発振を防止するためのキーデバイスとして、主に光アイソレータ(光を一方向のみ透過させる光部品)や光サーキュレータ(光の出力ポートを可変させる光部品)等に利用されています。
Bi置換希土類鉄ガーネットからなる厚さ0.100〜0.500mmの単結晶膜で、液相エピタキシャル成長法(Liquid Phase Epitaxy;LPE法)で製造されています。Faraday回転子は、磁界を印加すると光の偏光方向を回転させる特性(磁気光学効果=Faraday効果)を有し、光アイソレータ(光を一方向のみ透過させる光部品)や光サーキュレータ(光の出力ポートを可変させる光部品)等に利用され、近未来にかけての光通信社会に不可欠な材料として認知され、利用が益々拡大しています。
グラノプトは FR で世界トップシェアを誇り、2020 年には経済産業省の「新グローバルニッチトップ企業100 選」に選定されました。
建設の背景
光通信市場では、世界的な携帯電話 5G
サービスの需要拡大を受けて、基幹インフラである携帯電話基地局への設備投資が増加しています。また、データセンター数の増加に伴うセンター間を結ぶコネクション(インターコネクト)需要も継続して増加傾向にあります。これらがけん引役となり、FR
の需要も将来的に大きな伸びが期待されることから、将来拡張余地の高い新工場建設の判断に至りました。
■新工場について
新工場は、現在 FR
を製造している工場の北隣(能代工業団地内)に立地し、事業継続や将来のカーボンニュートラル製品の供給等にも適合可能な設計としています。また、本件は、秋田県による「あきた企業立地促進助成事業補助金」、ならびに秋田県能代市による「雇用奨励金」の対象に指定されました。本補助金を今後の市場の成長に合わせた生産設備の増強等に適切に活用し、引き続き
FR の安定供給に努めることにより、更なる光通信市場の発展に貢献していきます。
■新工場の概要
住 所: 秋田県能代市扇田字扇渕4番地12
敷地面積: 11,586 u
建屋面積: 6,706 u(延床面積)
建屋概要: 鉄筋構造地上 2 階
生産品目: ファラデーローテータ