2019年6月14日 三菱ケミカル
記録メディア事業の売却について
三菱ケミカルは、連結子会社である三菱ケミカルメディア傘下のバーベイタムグループがグローバルに実施する光ディスク、USBフラッシュメモリー等の記録メディア事業及びその他事業、並びに三菱ケミカルメディアが保有するこれら事業に関する資産を、台湾CMC Magnetics Corporation(中環股份有限公司、本社:台北市、社長:Ming-Sen Wong)に売却することで合意しましたので、お知らせします。
三菱ケミカルは6月14日、「Verbatim」ブランドで世界展開している光ディスクなどの記録メディア事業を、台湾のCMCマグネティクスに売却すると発表した。売却額は35億円程度のもよう。
三菱ケミカルは記録メディア事業から撤退し、高機能の樹脂やフィルムなどの重点事業に注力する。同社は1996〜2005年に三菱ケミカルHD会長の小林喜光氏が社長を務めた。赤字続きだった記録メディア事業を立て直し、手腕が注目された経緯がある。
CMCは光ディスク製造の世界大手。三菱ケミカルメディアの光ディスクなどのOEM(相手先ブランドによる生産)を手がけている。事業買収後もバーベイタムのブランドは維持する方針だ。
According to CMC, the transaction includes 100% equity, trademarks, patents, technology, and channels of the four subsidiaries of the United States, Europe, Australia and Hong Kong.
Verbatim Group
Verbatim America (米国 Head Office)
Verbatim Europe (ドイツ Head Office)
Verbatim Australia (オーストラリア)
Verbatim Singapore (シンガポール)
Verbatim Hong Kong (香港)
CMC社は、1978年の創業から記録メディア事業を手掛け、現在、光ディスクにおける世界最大手であります。当社とは長期にわたって光ディスク等の技術供与、製造受委託等を通じて、強固なパートナーシップを構築し現在に至っております。
当社が三菱ケミカルホールディングスグループの中期経営計画「APTSIS 20」に基づき、ポートフォリオマネジメントの強化に取り組む一方、CMC社は自社が保有する製造技術に加え、当社グループが培ったグローバルな販売ネットワーク、技術等を引き継ぐことにより記録メディア事業の強化が期待できる事から、今回の両社合意に至りました。
【三菱ケミカルメディアの概要】
本社 東京都千代田区神田小川町3-20 第2龍名館ビル8階
設立 1994年2月23日
資本金 40億9300万円
連結売上高 392億9000万円(2018年3月期)
従業員数 215人(グループ会社含む)
事業内容
・CD-R、CD-RW、DVD、BD等の開発及び販売
・USBフラッシュメモリー、SDカード、コンピュータテープ等の販売
・外付けハードディスク等のコンピュータ周辺機器の販売
・光ディスク用の記録膜材料及びスタンパーの販売等
歴史:
1969 | アメリカ・カリフォルニア州でReid Andersonが創業(Verbatim社)、ミニデータカセットの製造販売を開始 | |
---|---|---|
1974 |
8インチフロッピーディスクを製造 |
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1981 |
フロッピーディスクの月産百万枚を達成 |
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1982 | 三菱化成(現三菱化学)と合弁で、化成バーベイタム(三菱化学メディアの前身)を設立 | |
1990 | 三菱化成がVerbatim社を買収 | |
1991 |
世界初 3.5型(90mm)MOディスクを発売 |
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1993 | CD-Rを発売 | |
1994 |
CD-R生産を独自技術のAZO系有機色素で開始(世界で最初に銀反射膜を採用) |
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1997 | 世界初 CD-RWを発売 | |
1999 | DVD-RWを発売 | |
2001 | DVD+RWを発売 フラッシュメモリー製品の販売をスタート |
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2002 | 世界初 DVD+Rを発売 | |
2004 | 世界初 片面2層DVD+R
DL(8.5GB)を発売 青色レーザー対応大容量ディスクUDO(30GB)を発売 |
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2005 |
世界初 片面2層DVD-R for DL(8.5GB)を発売 |
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2006 | 世界初 片面2層8cm
DVD+R DLを発売 世界初 HD DVD-Rを発売 BD-R/REを発売 世界初 片面2層HD DVD-R DL(30GB)を発売 世界初 片面2層8cm DVD-R DL(2.6GB)を発売 |
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2007 |
米国SmartDisk社のポータブルハードディスクドライブ事業資産を買収 外付ハードディスク事業に本格参入 世界初 8cmBD-R/REを発売 |
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2008 |
世界初 有機色素記録膜を採用したBD-R LTH TYPEを発売 Verbatimブランド製品を日本で発売開始 |
半導体封止材・電子材料向け特殊エポキシ樹脂の生産能力増強について
三菱ケミカルは、このたび、福岡事業所に半導体封止材・電子材料向け特殊エポキシ樹脂の新たな生産拠点を設けることを決定いたしました。
エポキシ樹脂は塗料や接着剤、半導体封止材など幅広い用途で使用されている材料です。特に、当社の特殊エポキシ樹脂は、高耐熱・低溶融粘度・低吸水などの特性に優れ、半導体封止材用途のデファクトスタンダードとして世界中で採用されており、半導体市場は今後も著しい成長が見込まれています。
当社は現在、三重事業所(三重県四日市市)においてエポキシ樹脂を生産していますが、旺盛な需要に対応するとともに、サプライチェーン強化を図るため、下記の通り新系列を設置することといたしました。
なお、グループ会社の株式会社新菱が生産を請け負います。
今回の増強により、当社の半導体封止材・電子材料向け特殊エポキシ樹脂としては現行比で約
3
割の能力増強となります。引き続き、エポキシ事業強化のための更なる生産能力増強も検討してまいります。
1.
立
地
三菱ケミカル株式会社
福岡事業所(株式会社新菱にて生産)
2.
商業生産開始
2023
年
4
月(予定)
3.
製
品
半導体封止材・電子材料向け特殊エポキシ樹脂