2009/7/17 DESERTEC プロジェクト スタート
太陽熱利用 - 導入事例
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2009/12/29 日本経済新聞
太陽熱発電 相次ぎ参入
三菱重工・旭硝子など設備開発 成長市場を開拓
三菱重工業や旭硝子など大手企業が太陽エネルギーを鏡で集めて発電する太陽熱発電向けの設備に相次ぎ参入する。太陽熱発電は二酸化炭素(CO2)を発生しない自然エネルギーとして欧米で開発計画が広がっており、タービンや集熱装置など関連設の世界市場は2015年に最大で1兆円近くに拡大する見通し。日本のメーカー各社は普及が進んでいる太陽光発電や風力発電向けと併せて新市場を開拓する。
太陽光より発電効率高く ▼太陽熱発電と太陽光発電 太陽熱発電は太陽光を鏡で集め、セ氏380〜600度程度の高熱で水を沸騰させる。その水蒸気でタービンを回して発電する仕組み。太陽光発電は光が当たると電気が生じる薄い半導体(太陽電池)の表面に、太陽光を当てて発電する。
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三菱重工は太陽熱発電所向けの高効率タービンを開発した。排熱を再利用する仕組みを設け発電効率を上げた。大型工場の電力需要をまかなえる出力5万キロワット程度のタービンで、販売価格は十数億円の見込み。太陽熱発電所の建設計画が多いスペインや米国で販売活動を始めた。
旭硝子は太陽熱を集める高性能の反射鏡の販売を始めた。鏡の厚さを1ミリまで薄くし、反射率を95.1%に高めた。ベルギーの工場で生産体制を整備、米国やタイでも生産可能で2〜3年後に約100億円の売り上げを目指す。コニカミノルタも鏡の表面に数百層の反射膜を付け、反射率を95%以上に高める技術を実用化する。
三井造船は反射鏡の向きを太陽の動きに合わせて追尾する装置を開発。1つの追尾装置に複数の鏡を搭載し太陽の向きに合わせそれぞれ動かせる仕組みを実用化する。15年に関連機器で300億円程度の売り上げを狙う。
日揮は装置メーカーと連携し、中東などで太陽熱発電のプラント建設の請負を目指す。
太陽熱発電所は1年を通して強い日差しと広大な土地が多い地域で有効な発電方法として注目されている。日本では石油危機を機に導入機運が高まったが、適する立地が少なく企業の取り組みも遅れていた。
スペインは太陽熱発電による電気を割高に買い取る制度を導入。2カ所で稼働し、20カ所を超える計画が進む。米国でも10カ所超の新設計画がある。
太陽熱発電に参入する主な企業 | ||||||||||||||||||||
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