2012年11月 6日  JX日鉱日石  

太陽電池用シリコンウエハー事業からの撤退について

 当社は、連結子会社であるスペースエナジーが展開する太陽電池用シリコンウエハー事業からの撤退を決定しましたので、お知らせいたします。

 太陽電池市場は、欧州債務危機の深刻化等により需要が伸び悩む一方、中国メーカー等の設備増強により大幅な供給過剰状態にあります。これに伴い、太陽電池における主要な部材であるシリコンウエハーについても世界的な供給過剰解消の目途が立たない状態にあります。

 このような厳しい経営環境下、スペースエナジーの採算は著しく悪化しており、これまで合理化努力を続けるとともに生き残りに向けてあらゆる可能性を検討してきましたが、今般、同事業の継続は困難であると判断いたしました。今後は、2012年12月(予定)をもってシリコンウエハーの製造を終了するとともに、撤退に関する具体的なスキームを検討してまいります。

 当社では、今後とも太陽光発電事業については、家庭用燃料電池「エネファーム」の製造・販売事業と並ぶ新エネルギー事業の重点分野と位置付け、当社独自のマンション向け戸別太陽光発電システムを含む住宅向けのシステム販売や、メガソーラー事業を含む公共・産業用システムの提供を中心に取り組んでまいります。

【スペースエナジーの概要】
 (1)社 名       スペースエナジー株式会社
 (2)代表者      代表取締役社長 田中 亨
 (3)設 立      1995年4月
 (4)本社所在地   東京都台東区
 (5)資本金       38億1,958万円
 (6)出資比率     JX日鉱日石エネルギー株式会社85.1%、その他14.9%
 (7)事業内容     太陽電池用シリコンウエハー等の製造および販売

2008年3月 新日本石油株式会社と資本提携 (新日本石油株式会社の出資比率15.5%)
2010年3月 新日本石油株式会社の連結子会社となる (新日本石油株式会社の出資比率60.8%)
2010年6月 新日本石油株式会社の追加出資を受ける (新日本石油株式会社の出資比率85.1%)

2012/11/8 旭硝子 

米国ソーラー用カバーガラス生産工場の閉鎖を決定

AGC(旭硝子)は、ソーラー用カバーガラスの収益性改善を図るため、AGC Flatglass North America キングスポート工場(米国テネシー州)の閉鎖を決定しました。この閉鎖により、当社グループにおけるソーラー用カバーガラスの生産能力を3割以上削減します。
 世界のソーラー用カバーガラス市場は、市場成長の鈍化や中国ガラスメーカーの台頭による競争激化に伴い、供給過多の状況が続いています。当社グループは、アジアや欧米の4拠点で同製品の生産を行っていますが、現在の市場環境に併せた生産体制の見直しが急務となっていました。
 米国のキングスポート工場は、ソーラー用カバーガラスのガラス素板(もといた)生産および加工を行う専用工場であり、今般の決定を受け11月に閉鎖する予定です。なお、米国スプリングヒル工場(カンザス州)では、薄膜太陽電池用ガラス基板や太陽熱発電用ミラーのガラス素板を生産しており、これらのソーラー関連製品の米国内での生産は今後も継続します。
 AGCは、今回の工場閉鎖によりコスト競争力を強化するとともに、強みであるコーティング技術を活かし、中長期的に成長の見込まれるソーラー関連市場での販売強化に取り組みます。
今後も需要に見合った生産設備の最適稼働を行いながら、米国を含む各地の需要に対し、引き続きアジアや欧州の生産拠点により柔軟に対応していきます。

<ご参考>
1.AGCガラス・ノースアメリカの概要
(1)社 名 AGCフラットガラス・ノースアメリカ株式会社
(2)本 社 アメリカ ジョージア州
(3)資 本 金 810.3 百万US ドル
(4)出資比率 AGC 100%
(5)設 立 1978年
(6)事業内容 建築用/自動車用/ソーラー用ガラス製造販売
(7)従業員数 約3300 人(2012年9 月30 日現在)

2.キングスポート工場の概要
(1)所在地: 1400 Lincoln Street Kingsport.TN 37660.U.S.A.
(2)代表者: 工場長 ブルース・フラハティー
(3)操業開始: 1927年(AGC 購入は1978 年)
(4)従業員数: 約90名
(5)生産品目: ソーラー用カバーガラス
(6)製造設備: ガラス素板生産窯、ガラス加工ライン(強化・コーティング)