2004/12/22 東京電力

カナダ「シガーレイク・ウラン鉱山プロジェクト」の建設開始の決定について
〜世界でも有数の資源量をほこるウラン鉱山プロジェクトが進展〜
http://www.tepco.co.jp/cc/press/04122201-j.html

 当社は、100%子会社であるテプコ・リソーシズ社(TEPCO Resources Inc.)を通じて、カナダ・サスカチュワン州で開発が進められている「シガーレイク・ウラン鉱山プロジェクト」の権益5%を保有しておりますが、このたび、同社、カナダ・カメコ社、仏・コジェマ社ならびに出光興産株式会社のカナダ子会社の4社で構成されるシガーレイク・ジョイントベンチャーは、2005年1月からのウラン鉱山設備の建設開始を決定いたしました。

 本プロジェクトでは、これまで、許認可取得、詳細設計の実施など建設に向けた準備を進めてまいりましたが、このたび、シガーレイク・ジョイントベンチャーの運営委員会を開催(日本時間12月21日)し、ウラン鉱山設備の建設開始を正式決定いたしました。なお、同日付でカナダ原子力安全委員会より、シガーレイク鉱山設備の建設許可を取得いたしております。
 今後は、2005年1月より本格的な鉱山設備の建設に着工し、2007年の商業生産開始から2021年までの15年間にわたり、平年ベースで毎年約9,000ショート・トンU3O8[注1](約6,900トンU)のウランを生産する計画です。

 シガーレイク鉱山は、カナダ・サスカチュワン州の北部、北緯58度に位置する世界でも有数の大規模高品位[注2]ウラン鉱山で、地下約450メートルに存在するウラン鉱体から、ジェット・ボーリング法[注3]という最新の技術を利用してウラン鉱石を採掘いたします。同鉱山の資源量は、全体で176,000ショート・トンU3O8(136,000トンU)ですが、このたび採掘が決定したのは、第一段階にあたる116,000ショート・トンU3O8(89,000トンU)分となります。

 当社は、自らウラン鉱山開発プロジェクトに参画することで、より安定的なウラン調達を行うことを目的として、1997年4月、現地子会社テプコ・リソーシズ社を設立し、同年7月に本プロジェクトの権益の5%を取得しております。当社は、2007年の商業生産開始以降、本プロジェクトで生産されるウランの5%<当社の年間ウラン需要の約1割に相当する約450ショート・トンU3O8(350トンU)>を毎年引取り、当社原子力発電所の燃料として活用してまいります。

[注1]ショート・トンU3O8
  ウラン精鉱(U3O8)の重さを表す単位。1ショート・トンは約0.91トンにあたる。なお、1ショート・トンU3O8は0.77トンU(ウランそのものの重さを表す単位)に相当する。

[注2]品位
  ウラン鉱石の中に含まれるウランの重量比率。一般的に、品位が高いほど、同じ量のウランを得るために採掘する鉱石量は少なくなる。

[注3]ジェット・ボーリング法
  鉱体に高圧水を噴射することで鉱石を回収する方法。回収された鉱石は、スラリーの状態(破砕鉱石と水が混合した状態)でポンプによって地上へと運ばれる。

(別紙)
1.シガーレイク・ウラン鉱山の概要

 シガーレイク鉱山は、カナダ・サスカチュワン州の北部、北緯58度に位置する世界でも有数の大規模高品位ウラン鉱山。地下約450メートルに存在するウラン鉱体から、ジェット・ボーリング法という最新の技術を利用してウラン鉱石を採掘。同鉱山の資源量は、176,000ショート・トンU3O8であり、品位が異なる2つの部位に分かれてウラン鉱石が埋蔵されている。今回は、第一段階として埋蔵量の多い部位を採掘。

・資源量     176,000ショート・トンU3O8(136,000トンU)
・採掘量     第一段階(2007〜2021) 116,000ショート・トンU3O8(89,000トンU)
           平均品位 19.0%
          *第二段階 60,000ショート・トンU3O8(46,000トンU)の資源量が確認されているが
            採掘計画は未定
・年間生産量  約9,000ショート・トンU3O8(6,900トンU、第一段階、平年べ一ス)
・採掘方法    ジェット・ボーリング法〈高圧水で鉱石を回収する方法〉
           作業員の被爆を最小限に抑えるため、作業はすべて遠隔操作で実施   

・権益比率    カメコ社(カナダ、オペレーター) : : 50.025%
    コジェマ社(カナダ子会社*)     37.100%
    出光興産(カナダ子会社*)     7.875%
    東京電力(カナダ子会社*)    5.000%              
         
    *コジェマ社のカナダ子会社は COGEMA Resources Inc.
  出光興産のカナダ子会社は Idemitsu Uranium Exploration Canada Ltd.
  東京電力のカナダ子会社は TEPCO Resources Inc.
         

      各パートナーは、上記権益比率に応じて鉱山の建設費・操業費等の費用を
      負担するとともに、生産物(ウラン精鉱)を現物で引き取る。

2.テプコ・リソーシズ社の概要
 ・会社名 TEPCO Resources Inc.
 ・事業内容 ウラン精鉱の生産及び販売
         (シガーレイク鉱山のウラン生産量の5%を引取り、これを当社に販売)
 ・所在地 カナダ サスカチュワン州サスカトゥーン市
 ・社長 鮫島 薫
 ・資本金 4,750万カナダドル
 ・設立 1997年4月


毎日新聞 2006/2/28

温暖化が難点 石炭火力撤回 東芝・オリックス 山口で計画 環境省強硬に反対

 東芝は27日、オリックスと共同で山口県宇部市に建設を計画していた大型の石炭火力発電所(出力100万キロワット)について、地球環境問題への関心が高まってきたことなどを理由に、環境影響評価の手続きを取り下げたと発表した。発電所計画をめぐっては、環境省が「温室効果ガスの二酸化炭素(CO2)の排出量が多い」として地球温暖化対策から難色を示しており、同社は計画を自主的に取りやめることにした。
 火力発電所は、東芝が66.8%、オリックスが33.2%を出資して03年4月に設立した「
シグマパワー山口」が計画。09年に着工し、50万キロワットの発電所2基を12年から運転する予定だった。


京都議定書圧力強く


 環境省が特に問題視したのは今回の発電所が、
電力業界のCO2削減の自主行動計画に縛られない、特定規模電気事業者(PPS)によるものだったことだ。
 同省によると、PPSによる石炭火力計画は、他にも小名浜火力発電所(福島県いわき市、出力40万キロワット)が控えており、環境影響評価の手続き中。LNG(液化天然ガス)では計画中が3基あるが、
石炭はLNGに比べ、同じ発電量を得るのに2倍以上のCO2を排出する。安い石炭火力発電を無条件に認めてしまえば、CO2増大に歯止めがかからなくなる懸念があった。
 


2003/4/15 東芝/オリックス

東芝とオリックスが発電事業を検討する企画会社を設立
http://www.toshiba.co.jp/about/press/2003_04/pr_j1501.htm


新会社の概要

会社名 株式会社シグマパワー山口
社長 茂澄 孝(株式会社東芝)
所在地 東京都港区
資本金 1.75億円(設立当初)
出資比率 東芝:66.8% オリックス:33.2%
設立時期  平成15年4月1日
検討概要 ・発電事業の事業採算性
・発電所建設に関する技術的企画検討
・発電所建設に関する環境影響評価

検討する発電事業の概要

発電方法 石炭火力発電
発電規模 50万kW〜100万kW
燃料 石炭
設置場所 山口県宇部市西沖の山地区(宇部興産株式会社殿所有地)
事業開始 2008年度運転開始目標

両社のエネルギー供給事業への取組み
<東芝>
 東芝は、国内外に多くの納入実績を持つ、エネルギー機器における世界のトップメーカーの一つです。また、重電事業を安定事業領域と位置づけるとともに、新規事業の開拓を目指しており、昨年6月には定款を変更して営業目的に電力供給業を追加し、従来のハードウェア事業だけでなく、フロービジネスであるエネルギー供給事業へも積極的に取り組んでいます。現在、2004年春の運転開始を目指して、エネルギー機器の主力工場である京浜事業所内に出力5,750kWのガスエンジン発電設備2台を建設中であり、そのうち5,400kWを特定規模電気事業者へ卸販売する予定です。

<オリックス>
 多角的な金融サービスを展開しているオリックスは、日本における電力自由化の進展も新しいビジネスチャンスと捉え、幅広く収益機会をうかがっています。これまでも、他社との共同出資や業務提携により、省エネルギー対策支援のESCO事業や自家発電事業、風力発電事業などに参画、電力関連設備に対するファイナンスのアレンジメントといった、主に金融面における役割を担っています。