トヨタとBMWは2012年から協業関係にあり、燃料電池車の分野では水素タンクやモーターなどの基本システムの共同開発を進めてきた。
関係者によると、両社は協業の範囲を拡大し、トヨタが水素タンクや燃料電池などの基幹部品をBMWに供給する方針。駆動システムなどEV技術を活用できる領域はBMWが主体となって手がける。
BMWは開発中の燃料電池車の実証実験を日本を含む各国で行っており、今後、トヨタからの部品供給を受けて量産車の市場投入を目指す。
両社は協業の強化に向けて基本合意書を交わし、来月はじめにも発表する見通し。
燃料電池車は、水素で発電して走行する際に二酸化炭素を排出しないことからクルマの脱炭素化に向けて、EVなどと並んで、自動車メーカーが開発に力を入れている。
ガソリン車に劣らない航続距離や水素の充てんにかかる時間が短いことが強みの一方、車両価格の高さが課題で、両社が協業関係を強化する背景には、生産コストを下げて燃料電池車の普及をはかるねらいがあるものとみられる。