2024/11/5 米国大統領選挙
米国大統領選挙は4年ごとに、11月の最初の月曜の次の火曜日(本年は11月5日)に行われる。
同時に上院議員の1/3、下院議員全員の選挙が行われる。
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大統領選挙は選挙人を選ぶ。通常、選挙人はその党の大統領候補に投票する。したがって、大統領候補の選挙である。
選挙人は上院(50州x2=100) と下院(435)の議員数にコロンビア特別区の3人を合わせ総数は538人で、当選に必要な人数は270人。
メインは4人のうち、上院分 2人は全体勝者とし、下院分 2人は2選挙区の勝者
ネブラスカは5人のうち、2人は全体勝者、3人は3選挙区の勝者
他の州は、勝者が全数を確保
米国では国勢調査が10年に1度行われ、そこで確定した州別の人口数に基づき、全435の下院議席数が各州に配分される。
商務省センサス局は2021年4月26日、2020年の国勢調査(センサス)に基づき、一部の州で連邦下院議席数が変更になることを、大統領に報告。2022年11月に実施の中間選挙から適用された。
人口の増えた州の選挙人が増え、減った州の選挙人は減少する。今回、Mid-Atlantic、The Mid-West が減り、The South、Rocky Mountainsが増えた。
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複数の激戦州で勝敗を左右
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上院
定員100名 50州 x 2
任期 6年 2年ごとに約1/3ずつ 改選(本年は33名 が改選)
共和党の非改選 -1、改選 +1 は特別選挙
Nebraskaの議員が2023/1に辞任、知事は後任を指名したが、任期を今回選挙までとした。このため、今回、非改選期の議員が1名選ばれる。
共和党 民主党 民主系
無所属合計 2024年改選前 49 47 4 100 非改選 A 39-1 28 67-1 (66) 改選 10+1 19 4 33+1(34) 同改選後 B 33+1 (34) 改選後合計 A + B 100 民主系無所属は所属はSanders議員、 King 議員、Sinema議員、Joe Manchin 議員(2024/5 無所属に)
下院
定員 435名
任期 2年 全員改選
共和党 民主党 合計 欠員 2024年改選前
220 212 432 3 改選後
435
8/23 「第3の候補」Robert Kennedy Jr. が 大統領選からの撤退を表明、トランプ前大統領支持を打ち出す。Kennedy が取っていた票が Trumpに移る可能性がある。
Robert Kennedy
Jr.は司法長官を務めた故Robert Kennedyの長男で、故John F. Kennedy大統領の甥。
「民主党が戦争と検閲と汚職と大手製薬会社と大手IT企業と大手金融の政党になってしまった
」と批判。
「トランプ大統領を支持するしか なかった」と説明。
今日、民主党が高学歴で金持ちのエリートたちが支持する政党で、共和党が労働者や農村部に暮らす人々が支持する政党になっていることは、さまざまな指標が示しており、広く知られている。
・共和党副大統領候補 Vance 上院議員 の自伝「Hillbilly Elegy」:輸入品に負けて工場が潰れ失業、移民に職を奪われる白人の嘆き →「輸入品に高関税 」、「移民禁止」のトランプ支持
・2020年にバイデンが勝利した520郡はGDPの71%を占め、トランプが勝った2564郡はGDPの29%しか占めていない。
バイデンに多くの票が入る地域はいかに繁栄し豊かな人々が住み、トランプに票が入る地域はいかにさびれて停滞しているか
が示されている。
・長らく共和党を支持してきた米国の製薬業界は、民主党が政権を握った場合に備え(薬価引き下げの脅威から逃れるため)、政治献金の半分近くを民主党の大統領候補に提供している。
・巨大IT企業が民主党との関係強化を進めているのは、政権獲得後にさまざまな事業慣行に対する連邦や州からの調査攻勢にさらされた場合に、発言力を得る態勢を築こうとする狙いがうかがえる。