発表内容は下記の通り。

 ・ シェールガス井戸の周辺の住宅所有者、土地所有者、コミュニティにシェールガス収入の6%を支払う。
 ・ 推定では、新しいシェールガス事業から25億英ポンド以上を払うこととなる。

 ・ Ineos のシェールガス地域(100km2) の住民は掘削期間中、毎年375百万英ポンドを受け取る。
 ・ このうち、井戸の真上の住宅・土地所有者は、収入の4%を受け取る。(毎年250百万英ポンド)
 ・ 井戸の周辺のコミュニティは、収入の2%を受け取る。(毎年125百万英ポンド)
    ・ 井戸は約200あるため、1つの井戸ごとで、住宅・土地所有者は毎年 130万英ポンド、コミュニティは60万英ポンドを受け取る。

掘削期間は6〜7年と見ている。
(250+125) x 6.66 =2,500 百万英ポンド(総額)

  (1.3 + 0.6) x 200≒375百万英ポンド(毎年)
  

同社では、シェールガスの利益をシェアするというのは米国で一般的であり、コミュニティを事業の当事者とし、コミュニティがシェールガス生産を支持するのに役立つと信じるとしている。

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Ineosの今回の発表は業界に激震を与えた。

英国のシェールガス開発の業界団体UK Onshore Oil & Gas (UKOOG) 加盟の各社は、掘削地域コミュニティに対し、開発段階ではサイトごとに10万英ポンド、生産時には収入の1%を払う約束をしている。

これに対し、Ineosの発表は6%である。

Ineosは UKOOGのメンバーではあるが、差を付けるのが目的ではないとし、他社とは立場が違うとしている。

シェールガスのユーザーとしての参入であり、米国のやり方(コミュニティに大きな利益を与える)をよく知っている。
英国のシェールガス開発は行き詰っており、現在は否定的な影響のみが伝わっているが、大衆に利益を説明する新しいアプローチが必要である。

業界では、Ineos提案は生産が始まってからの、今から数年先のことで机上の計算であり、まずシェールガス井戸を掘削し、生産することだとしている。