漢方薬めぐる知的財産権の保護戦略を制定
http://j.peopledaily.com.cn/2004/05/24/jp20040524_39694.html
23日に開催された「2004年国際医薬衛生産業発展大会」によると、中国は近く漢方薬をめぐる知的財産権保護の戦略を策定し、漢方薬に関する特許の保護を制約する要素への対策研究を強化する。
近年、世界的に有名な一部の製薬会社が、漢方薬の研究と関連する知的財産権の取得を強化したため、中国の知的財産権の流失が深刻になった。知的財産権保護に不利に働く一連の制度もあり、中国が掌握する基本特許はまだ数が少ない。
関連部門は今後、適切で実行可能な対策の研究を進め、中国医薬関係者の知的財産権意識を強化し、漢方薬に関する特許の取得を制度の面から促進し、保護を強化していく。
同時に、漢方薬ハイテク技術プロジェクト研究・開発のために、専門の国際特許申請基金を設け、資金面でのバックアップも行う方針だ。
2002/9/17 Asia Patent Mode Vol.2
−現代漢方薬ビジネスの特許事情
第1回 − 侵害認定の難しさ
http://abc.wiaps.waseda.ac.jp/special/02091704.html
中国漢方薬はそのものは千年以上の歴史を有するものの、資本市場での医薬産業としての確立とこれに伴う法的保護は1980年代から始まったばかりだ。世界的にも、古くからその有効性が知られているばかりに、漢方薬は、無断で製造、流通される可能性が高い。新薬として発売するには、材料の選択から、試験、試用、製造など開発コストがかかっており、特許としての法的保護が整備されていない段階では、製造者は多大な損害を受ける。現在、中国では、伝統産業の近代化と資本市場への本格参入に向け、漢方薬特許の法的整備を強化しはじめた。
本シリーズでは、今回から数回にわたり、中国漢方薬ビジネスの特許事情についてレポートする。
■多様化する漢方薬
■漢方の有効成分
■侵害認定の困難さ
以上のように、漢方薬の製造過程では過去の製造技術が応用し、有効成分を複数、組み合わせることで、多種多様な漢方を作ることが可能となる。単一物質ではなく、複数の漢方物質を混合して製造するというプロセスは、確率からすると無数の漢方薬が生成することができるともいえるのである。
■漢方の有効部分
第2回-漢方薬の行政保護
http://abc.wiaps.waseda.ac.jp/special/02101502.html
前回、説明したように、漢方薬の特別な精製過程における有効成分については、鑑定の難しさから、その侵害認定は非常に困難だった。こうした鑑定の難しさは、漢方薬の特許申請においても、同様だ。漢方薬が有する新規性など、発明の特許性について精密な審査を行なうことは、技術やコストの面で障害があるからだ。
加速する中国の法整備だが、現在の特許法は、この点を克服するほど完成されたものではなく、これを補完する行政側の施策もまた業界や消費者のニーズに適応しているものとはいえない。
■中国での特許申請
■漢方薬における特許法改正の意義
1985年中国特許法では、薬品については製造方法、または医薬機械だけを保護しているが、薬品を構成する物質に対しては対象としていなかった。
しかし、1993年の特許法改正とともに薬品物質についても保護対象とされ、それ以後、申請件数も急増している。
■行政による漢方薬保護
■条例規定による保護期間延長
■漢方薬の保護申請手続
■保護条例の運用
■米国モデルの管線保護(Pipeling Protection)政策
■保護申請の条件
最終回
商標法および不正競争防止法による保護
http://abc.wiaps.waseda.ac.jp/special/02111802.html
■商標保護の不徹底
■商標法利用における混乱
■不正競争防止法による営業秘密の保護
■法的整備の強化