Chemnet Tokyo (2002/1/30)                               

昭和電工が新中期計画、石油化学事業は「提携・売却」視野に再構築

 昭和電工は2003年〜2005年を目標とした新中期経営計画「プロジェクト・スプラウト」を策定した。これまで事業シナジーが希薄なまま展開してきた「総合化学」から、「無機・アルミと有機の融合」中心の「個性派化学」への転換を急ぐ。また生産中心から「市場中心」へ180度発想を転換していくとしている。
 
 事業ポートフォリオによると、石油化学事業部門ではビニルエステル、アリルエステルなどの特殊高分子事業が“基盤事業”に位置付けられているものの、オレフィン、有機化学、合成樹脂、樹脂加工などは、いづれも“再構築事業”として、アライアンスの対象にあげている。

 “再構築”の対象となった石油化学、汎用アルミ材料、HD・MD各事業は今後「提携・売却」も視野に入れ、最適経営環境を追求していくとしている。


2002/1/29 昭和電工発表

新中期経営計画「プロジェクト・スプラウト」の策定について
   “市場からの発想よる成長戦略事業の強化“

 

基盤、再構築事業
(1) 基盤事業:成長性は高くないが、「成長戦略事業」を支える事業群
  ・安定的利益・キャッシュフローを確保
    基礎化学品、農薬・防疫薬
  ・成長戦略事業育成のベースとなるコア技術を保有
    人造黒鉛電極 ⇒ ファインカーボン
  ・マテリアルフロー上、成長戦略事業と密接な関連
    基礎化学品⇒ 特殊化学品
(2) 再構築事業:現状収益力に拘らず、マーケット構造、成長戦略事業との技術
      シナジーの不足から再構築が必要な事業群
  ・再構築事業は最適経営環境を追求し、
提携・売却も視野
    (例)
石油化学事業、汎用アルミ材料事業、HD・MD事業