2002/12/25 アラビア石油
クウェイトとの新契約の調印について
現行利権協定終了後の分割地帯沖合操業に係るクウェイトとの新契約につきましては、きたる12月29日(日)にクウェイトにて調印の運びとなりましたので、お知らせいたします。
当社といたしましては、新契約の下で、分割地帯沖合での共同操業に引き続き実質的に参画しつつ適正な収益を確保し、我が国への石油エネルギーの安定供給という使命を果たしてまいる所存であります。
2002/3/27 アラビア石油
クウェイトとの新契約に関わる合意成立について
当社は、昨年来、クウェイト政府と現行利権協定の期限である平成15年1月以降の分割地帯沖合操業に係る新契約について、交渉を重ねてまいりました。
この度、当該交渉が終結し、今後クウェイト政府の承認手続きを経て、以下の五つの契約を締結することについて合意に達しました。
(1)現行利権協定終了に関する契約 | ||
契約当事者 | : 当社およびクウェイト石油省。 | |
契約の概要 | : 現行協定終了に伴い当社が果たすべき所要措置に関する取り決め。 | |
(2)操業移管に関する契約 | ||
契約当事者 | : 当社、クウェイト石油省およびKGOC 社(脚注ご参照)。 | |
契約の概要 | :
新契約の下で操業者となるKGOC
社への操業移管についての 現行協定終了時迄の過渡的手続きに関する取り決め。 |
|
(3)技術サービス契約 | ||
契約当事者 | : 当社およびKGOC 社。 | |
契約期間 | : 2003 年1 月5
日から5
年間。なお、双方の合意により、さらに同期間の更新を 重ねることが可能。 |
|
契約の概要 | :
当社からKGOC
社への人員派遣による技術、操業管理業務の提供、技術移転、 KGOC 社員の教育訓練等の諸サービスに関する取り決め。 |
|
(4)原油売買契約 | ||
契約当事者 | : 当社およびクウェイト石油公社。 | |
契約期間 | : 2003 年1 月5 日から20 年間。 | |
契約の概要 | : 最低10
万バーレル/日(但し、双方の合意により、さらに7
万バーレル/日 までの増量が可能)のカフジ原油・フート原油あるいはクウェイト原油の売買に 関する取り決め。 |
|
(5)融資契約 | ||
契約当事者 | :
当社およびKGOC 社。 |
|
契約の概要 | :
当社からKGOC
社への分割地帯沖合操業の所要投資資金の融資に関する 取り決め。 |
(注)KGOC 社
Kuwait Gulf Oil Company 。2003 年1
月以降当社から操業責任を継承するために、本年2
月にクウェイト石油公社の100%子会社として設立されたクウェイト法人。
2002/1/30 アラビア石油/富士石油 決定
アラビア石油および富士石油の経営統合について
アラビア石油株式会社(本社:東京都中央区明石町8番1号、社長:小長啓一、以下「アラビア石油」)および富士石油株式会社(本社:東京都中央区日本橋室町四丁目3番18
号、社長:佐久間通雄、以下「富士石油」)は、2003
年1 月を目処に、共同持株会社の下での両社の経営の統合に向け正式協議を開始することにつき基本合意に達しました。
本合意の背景および内容につき下記の通りお知らせいたします。
T.統合の趣旨
: | アラビア石油は、2003年1月のクウェイト国との石油利権協定の終了と、現在交渉の最終段階にある同国との技術サービス・原油売買等の新たな契約の締結に伴い、創業以来の大きな転換点を迎えようとしております。 一方、富士石油は、国内石油市場における競争の激化・需要の低迷など、当面する事業環境の激変への対応を迫られております。このような状況の下、両社は、より一層の経営効率化・合理化を推し進めるとともに、積極的に成長戦略を展開して業容の拡充・強化を図ることが喫緊の課題と認識しております。 この基本認識に沿って、アラビア石油および富士石油は、共同持株会社の下に両社の経営を統合することが最善の選択であるとの判断に至りました。本統合により、石油の上流事業と下流事業を有機的に結合したバリューチェーンを構築し、企業価値の源泉をバリューチェーン全体に拡大するとともに、上流事業と下流事業のシナジー効果創出を目指す所存であります。 共同持株会社は、バリューチェーンを構成する個々の事業の自立性を尊重しつつ、グループ全体最適の視点から各事業間の調整と連携を促進すると同時に、グループ全体としての競争力・収益力強化のための戦略の策定と、ガバナンスの強化により、株主価値の最大化を目指してまいります。 |
U.統合の概要
:: | 1 .統合のスケジュールおよび形態 | |
2003 年1月を目処に、株主総会の承認決議等所要の手続きを経た上で、共同持株会社の下に両社の経営を統合いたします。石油上流事業を担うアラビア石油、石油下流事業を担う富士石油等は、共同持株会社の子会社として位置づけられることとなります。 【統合の形態のイメージ図】 |
||
2 .統合の実施スキーム | ||
共同持株会社の下に両社の経営を統合するにあたり、株式交換、株式移転等の諸制度のなかから最適なスキームを選択して実施する予定であります。 | ||
3 .共同持株会社の概要 | ||
共同持株会社の商号、代表者等につきましては、今後両社協議の上、決定いたします。 | ||
4 .株式の割当比率 | ||
: | 共同持株会社の下に両社の経営を統合する際に発行される株式の割当比率については、外部機関の評価等を踏まえ、両社協議の上、決定いたします。 | |
5 .統合の推進体制 | ||
両社社長を共同委員長とする統合推進委員会を組織し、統合を円滑・迅速に推進するための準備を開始いたします。 |
V.統合の効果
: | 1 .事業面での効果 | ||
: | 両社の経営統合により、バリューチェーン全体におけるシナジー効果がもたらす利益の追求が可能となります。例えば、アラビア石油が培ってきたアジア市場への販売チャネル・信用力と、富士石油の製品供給力との有機的な結合による、市場ニーズに適合した両社の原油・製品販売の多様化と、富士石油の原油・製品調達の最適化、といった効果が想定されます。 | ||
2 .経営面での効果 | |||
1)経営資源の最適配分 | |||
両社の経営統合によって、グループ内の経営資源の最適配分が可能となり、以下の効果が見込まれます。 | |||
・ | 統合情報システム構築による全体情報の把握、ベストプラクティスの共有化、販売・生産・在庫管理の最適化等、効率的な事業運営の実現 | ||
・ | 財務管理の一元化による為替リスクの軽減、資金調達力の向上および運用の効率化等、財務体質の改善 | ||
・ | キャリアパスの多様化による人材の育成、モチベーションの向上 | ||
2)ガバナンスの強化 | |||
両社の経営統合により、以下の面でのガバナンスが強化され、株主価値の最大化が図られます。 | |||
・ | 事業の業績管理 | ||
・ | リスク管理(コンプライアンス、内部牽制) | ||
・ | ディスクロージャー(アカウンタビリティの向上) |
W.当事会社の概要
(1)商号 | アラビア石油株式会社 (2000 年12 月末現在・連結) |
富士石油株式会社 (2001 年3 月末現在・連結) |
(2)主要な事業内容 | 石油・天然ガスの探鉱、開発、生産、 販売 |
石油の精製、貯蔵、売買、輸出入 |
(3)設立年月日 | 1958 年(昭和33 年)2 月10 日 | 1964 年(昭和39 年)4 月17 日 |
(4)本店所在地 | 東京都中央区明石町8 番1 号 | 東京都中央区日本橋室町四丁目 3 番18 号 |
(5)代表者 | 代表取締役社長 小 長 啓 一 | 代表取締役会長 小
野 実 代表取締役社長 佐久間 通 雄 |
(6)資本金 | 30,774 百万円 | 10,225 百万円 |
(7)発行済株式総数 | 53,137,377 株 | 20,450,000 株 |
(8)株主資本 | 37,548 百万円 | 50,811 百万円 |
(9)総資産 | 90,082 百万円 | 256,866 百万円 |
(10)決算期 | 12 月31 日 | 3 月31 日 |
(11)従業員数 | 673 名 | 599 名 |
(12)主要取引先 | 日石三菱、出光興産、コスモ石油、 昭和シェル石油 |
ジャパンエナジー、東京電力、 住友化学工業 |
(13)大株主および 持株比率 (2001年12月31日現在) |
クウェイト石油公社(10.9
%) サウジアラビア王国政府(10.9 %) 東京電力(6.8 %) 関西電力(3.6 %) 日本生命(2.6 %) |
アラビア石油(19.5
%) ジャパンエナジー(19.4 %) 東京電力(15.7 %) 住友化学工業(14.1 %) |
(14)主要取引銀行 | 日本興業、富士、東京三菱、UFJ
、 三井住友、第一勧業 |
日本興業、富士、東京三菱、 三井住友、UFJ |
2002/12/25 アラビア石油/富士石油
共同持株会社設立に関する両社臨時株主総会の承認について
アラビア石油株式会社および富士石油株式会社は、商法第364条に定める株式移転により完全親会社たるAOC ホールディングス株式会社を平成15 年1月31日に設立することにつき、本日開催された両社の臨時株主総会において承認を得ましたので、お知らせいたします。
AOC
ホールディングス株式会社は、個別事業から独立したヘッドクォーターとして、グループ全体最適の戦略を策定するとともに、グループ内個別事業の業績管理およびリスク管理を徹底して、グループ価値の最大化を図ることをミッションとし、効率的な組織体制の下、執行役員制度を導入して経営の意思決定と業務執行の迅速化を目指してまいります。
AOC
ホールディングス株式会社の概要は添付のとおりであります。
AOC ホールディングスの概要
1 .商号 | AOC
ホールディングス株式会社 英文名称:AOC Holdings,Inc. |
|
2 .事業内容 | 石油、天然ガス、その他の鉱物資源および石油代替エネルギー等の探鉱、開発、生産、精製、売買等に関連する事業を営む会社の株式所有による経営管理ならびに当該事業の遂行。 | |
3 .本店所在地 | 東京都中央区明石町8 番1号 | |
4 .代表取締役 | 代表取締役社長
小長
啓一(現アラビア石油 代表取締役社長) 代表取締役副社長 佐久間通雄(現富士石油 代表取締役社長) |
|
5 .資本金 | 200 億円 | |
6 .株式移転に際して発行する株式数 | ||
普通株式73,587,377 株 | ||
7 .1 単元の株式数 | 100 株 | |
8 .決算期 | 毎年3月31日 | |
9 .上場証券取引所 | 東京証券取引所、大阪証券取引所 | |
10 .名義書換代理人 | みずほ信託銀行株式会社 | |
: |
精製事業の共同化について
株式会社ジャパンエナジー(本社:東京都港区虎ノ門二丁目、会長兼社長:野見山昭彦、以下「Jエナジー」)と昭和シェル石油株式会社(本社:東京都港区台場二丁目、会長兼社長:新美春之、以下「昭和シェル」)は、両社の石油精製事業のコスト競争力強化を図るため、精製事業における共同化について検討を進めてまいりましたが、今般、最適化操業のための相互融通取引の拡大、両社グループ製油所設備の精製能力の適正化、合弁新会社の設立等に関して基本的合意が得られましたので、下記のとおりお知らせいたします。
精製事業共同化の目的
両社は、相互に協力し、効率的な石油製品の生産供給体制を構築し、各々の石油精製事業の競争力強化を図る。
精製事業共同化の概要
(1) | 両社精製設備の最適化操業のための相互融通取引の拡大 | |
両社精製設備の装置構成、立地などの特性を最大限に有効利用し、両社精製設備の最適化操業を行うため、石油製品の相互融通取引を拡大する。 | ||
(2) | 精製能力の適正化 | |
各社はグループ製油所の稼働率向上を図り、更に精製コスト削減を実現すべく、それぞれ以下のとおり精製能力の適正化を実施する。 | ||
I : | Jエナジーは、2001年6月を目途として、同社知多製油所の100千B/Dの常圧蒸留装置およびこれに付帯する精製設備の一部を休止する。
※なお、上記措置後も、知多製油所においては、芳香族製造装置、溶剤製造装置、油槽設備および出荷設備等の稼動を継続し、油槽設備および出荷設備については共同利用に取り組む。 |
|
II | 昭和シェルは、2001年3月を目途として、昭和四日市石油株式会社四日市製油所の50千B/D相当分の原油処理能力を削減する。 | |
(3) | 合弁新会社の設立 | |
上記の精製事業共同化を円滑に推進し、両社精製設備の最適化操業を実現するため、具体的な相互融通取引に関する提案を両社に対して行う合弁新会社を両社折半出資により設立する。なお、同新会社は、両社による更なる共同化に向けた取り組みを積極的に支援するため、必要に応じ、次の事項についても検討・提案を行う。 | ||
I
原油の共同購買および共同配船 II 資材等の共同購入 III エンジニアリング・保全業務効率化 |
||
(4) | 精製事業共同化の効果額 | |
両社合計で年間約150億円程度と試算している。
※ これら精製事業共同化の発効のためには、公正取引委員会等の関係当局および関係法令に係る所要の手続きが必要となる。 |
なお、物流事業共同化については、既に設立した「株式会社ジェイ・エル・エス」において、2000年11月から北海道地区においてタンクローリーによる石油製品の共同配送を開始し、2001年4月以降、全国展開をしていく予定である。共同配送に際しては、各社のローリーに共同事業を行っていることをお客様にアピールするために、例えば「JOMO-Shell共同配送車」を表示する予定であるが、将来的にはジェイ・エル・エスの独自ブランドでの新たな統一マークを付ける予定である。
精製事業における合弁会社の設立について
株式会社ジャパンエナジー(本社:東京都港区虎ノ門二丁目,会長兼社長:野見山昭彦)と昭和シェル石油株式会社(本社:東京都港区台場二丁目,会長兼社長:新美春之)は,昨年9月27日に発表したとおり,精製事業共同化を円滑に推進するための合弁会社を設立することとしておりましたが,このたび,新会社の概要が下記のとおり決まりましたのでお知らせいたします。
1.社名 | :有限会社ジェイ・エス・イニシャティブ (英文社名:JS Initiative Ltd.) |
2.本社 | :東京都港区虎ノ門二丁目10番1号 |
3.代表者 | :
代表取締役社長 高 萩 光 紀 代表取締役 香 藤 繁 常 |
4.資本金 | :300万円 (ジャパンエナジー:50%,昭和シェル石油:50%) |
5.設立時期 | :2001年3月上旬予定 |
6.事業内容 | :
「両社石油精製の最適生産計画」並びに「両社間の相互融通取引の最適取引量」 に関するガイドラインの策定及び両社への提案 ※将来的には,原油の共同購入・共同配船,資材の共同購入等も行う方向で検討中。 |
2002/2/7 日石三菱/日石三菱精製/興亜石油/東北石油
日石三菱グループの石油精製会社の合併について(お知らせ)
日石三菱株式会社の完全子会社である日石三菱精製株式会社、興亜石油株式会社および東北石油株式会社は、平成14年2月7日開催の取締役会において、平成14年4月1日付で3社が合併することを決定し、合併契約書を締結いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。
1.精製会社合併の理由
わが国石油産業におきましては、景気低迷の影響を受けて石油製品の需要が減少傾向を辿る中、販売競争が一段と激化しており、また、石油会社グループ間で互いに合理化・効率化に鎬を削り合うなど、厳しい局面を迎えております。
このような環境下、日石三菱グループは、精製部門の競争力強化を喫緊の課題と位置づけ、原油調達・需給関連業務の一元化、本社管理費の削減等を通じて一層のコストダウンを図ることに加え、需要動向に即応した最適生産体制を確立するため、昨年10月1日付で、株式交換の方法により、興亜石油および東北石油を日石三菱の完全子会社とするとともに、本年4月1日をもって日石三菱精製、興亜石油および東北石油の経営を統合するべく、具体的な検討を開始いたしました。
その結果、統合によるメリットを最大限発揮させるためには、合併が最善の手段であるとの判断に至り、本日、合併契約書を締結し、本年4月1日をもって精製3社が合併することとしたものであります。
合併新会社は、117万バーレル/日の原油処理能力を有するアジアで最大規模の精製会社としてスタートを切ることとなり、日石三菱グループにおきましては、精製部門の合理化・効率化をさらに推し進め、国際的水準でのコスト競争力を確立してまいりたいと存じます。
2.合併の要旨
(1)合併の日程
ア.合併契約書承認取締役会の開催日
平成14年2月7日
イ.合併契約書の締結日
同 上
ウ.合併契約書承認株主総会の開催日
平成14年2月22日
エ.合併期日
平成14年4月1日
オ.合併登記
同 上
(2)合併の方法
日石三菱精製が存続会社となり、興亜石油および東北石油が解散会社となる。
(3)合併比率
日石三菱精製 興亜石油 東北石油 合併比率 1 35/726
(約0.048)0.2
(注) 株式の割当比率
日石三菱精製は、合併に際して発行する株式を次のとおり割り当てます。
興亜石油の株式1株に対して、日石三菱精製の株式35/726株
(興亜石油の発行済株式総数1億4,520万株に対して、日石三菱精製の株式700万株)
東北石油の株式1株に対して、日石三菱精製の株式0.2株
(東北石油の発行済株式総数1,500万株に対して、日石三菱精製の株式300万株)
合併比率の算定根拠および算定方法日石三菱精製、興亜石油および東北石油は、合併比率の算定方法について協議した結果、簿価純資産額をベースに算出することとし、上記のとおり合併比率を決定いたしました。
合併により発行する新株式
普通株式 10,000,000株
(4)合併交付金
合併交付金の支払いは行わない。
(5)従業員の処遇
合併期日現在の3社の従業員全員を、新会社の従業員として引き継ぐ。
3.連結業績に与える影響
日石三菱につきましては、本件合併が平成14年3月期の連結業績に与える影響はありません。
なお、合併による統合を通じて、グループの主力精製会社3社が1社に統合されることに伴い、約70億円の合理化メリットを見込んでおりますが、日石三菱グループにおきましては、精製部門におけるさらなる合理化・効率化を進めてまいります。
4.合併後の状況
(1)商 号 新日本石油精製株式会社
以下 略
1999/10/12 発表
日石三菱とコスモ石油の販売を除く提携
内容
・提携項目は仕入れ、精製、物流、潤滑油の4部門。
・仕入れでは原油調達や製品輸入の共同化、タンカーの共同配船、備蓄基地の相互利用
・石油精製では互いの製油所に原油を持ち込む受委託精製や製油所の統廃合の検討など
・物流面では油槽所の共同利用や統廃合などを検討
効果は両社合わせ年間150億円。
一部は早ければ11月にも開始し、更に精製面等に於いては近い将来共同子会社設立などの可能性も含めて検討
日石三菱−コスモ石油、来年度150億円の提携効果
日石三菱とコスモ石油は今年から業務提携の内容を一段と拡大する。販売部門を除く仕入れ、精製、物流、潤滑油の4部門で合理化・効率化を進めるが、仕入れ部門では昨年11月に外航タンカーの配船・用船会社をスタートさせ年間5億円のコスト削減を目指すとともに、精製部門では原油の受委託精製をさらに広げていく。
物流部門は製品の相互融通(バーター取引)を2000年度は前年度より50万キロリットル増の300万キロリットルにまで拡大、タンクローリーの共同運行も本格的に開始、潤滑油部門についてはベースオイルの融通を図る。
提携3年目の来年度は150億円の提携効果を見込む。
日石三菱とコスモ石油は99年11月に4事業分野で業務提携した。提携期間は2004年までの5年間。提携開始から3年以内に両社合計で150億円、また中長期的にはさらに倍増する合理化を目標としている。
日石三菱−コスモ石油、外航タンカー業務を統合
日石三菱とコスモ石油は、99年11月以来進めてきた仕入れ・精製・物流・潤滑油の包括提携に基づいて、2000年11月に両社の外航タンカー子会社機能を統合、「日本グローバルタンカー」としてスタートした。石油会社の用船契約は行政指導によって、荷主の石油会社本体ではなくタンカー会社が締結することが通例となっているため、タンカーの用船・配船会社が必要となる。
今回の統合は日石菱油タンカーとコスモタンカーの機能を集約化したもので、日石三菱が保有する日石菱油タンカーの株式35%をコスモ石油が取得するかたちで行われた。年間5億円のコスト削減を見込んでいる。石油会社間ではスポットマーケットで余剰のVLCC(載荷重量20万トン以上のタンカー)を、船腹や原油備蓄の不足の際に「売船」、いわゆる賃貸し合うことが時々行われている。
合併に関するお知らせ
当社は、本日開催の取締役会において、下記のとおり平成13年7月1日を合併期日として当社の全額出資子会社であるキグナス石油精製株式会社と合併することを決議し、本日付をもって両社間で合併契約書を締結しましたので、お知らせいたします。
1. 合併の趣旨
キグナス石油精製株式会社は、昭和33年11月に当社(当時:東亜燃料工業株式会社、後に東燃株式会社)ニチモウ株式会社(当時:日本漁網船具株式会社)の共同出資により、日網石油精製株式会社として設立され、その製品を全量キグナス石油株式会社に販売しております。その後、平成元年に社名をキグナス石油精製株式会社に改称し、平成7年にニチモウ株式会社の全保有株を当社(当時:東燃株式会社)が買い取ることで100%出資の子会社となり、現在に至っております。
当社は従来より、キグナス石油精製株式会社とは川崎工場において、設備の共同利用やタンカーの共同配船などの業務上の協力関係にありましたが、一層の効率化を目的として、平成11年1月からは全面的な業務統合を行なうとともに、同社全従業員が当社に転籍致しました。
当社は石油業界をとりまく厳しい経営環境に対処するために、あらゆる部門で効率の改善、競争力の強化に取組んでおり、本合併もこの方向にそったものであり、両社が名実とも一体化することにより、さらなる業務組織の簡素化と効率の向上が図られることになります。
なお、本合併により、現在のキグナス石油精製株式会社の操業、および取引関係に変更を来すものではありません。
2. 合併の要旨
1) 合併の日程
合併契約書承認取締役会 平成13年 2月28日 合併契約書調印 平成13年 2月28日 合併契約書承認株主総会 平成13年 3月29日 合併期日 平成13年 7月1日 合併登記 平成13年 7月1日
2) 合併方式
東燃ゼネラル石油株式会社を存続会社とする吸収合併方式となります。
3)
合併に際しての新株の発行及び資本金の増加の有無
ありません。
4) 合併交付金
ありません。
3. 合併会社の概要 略
化学工業日報 2003/1/27
ジャパンエナジー、知多の遊休設備を芳香族原料備蓄に活用へ
ジャパンエナジーは知多製油所のタンク、バースなどの燃料油設備の有効利用について、芳香族化学原料の備蓄基地として活用する検討に入った。同社は2001年に知多製油所の原油処理を止めており、同製油所内の設備に余裕が生まれている。ベンゼンなどのハブ基地として活用することを、同社子会社の日鉱石油化学が検討に入っており、商社と提携して受け入れ・払い出し拠点としたい考えだ。
日本経済新聞 2003/2/24
コスモ石油 精製能カを削減 3−7% 坂出で設備一部停止
コスモ石油は2003年度中に石油の精製能力を3−7%削減する。現在の精製能力は日量59万5千バレル。生産効率向上のため同2万−4万バレル減らす方針で、坂出製油所(香川県坂出市)の設備を一部停止する。石油業界では出光興産が2004年春までに兵庫、沖縄の2製油所を閉鎖することを決めており、精製能力削減の動きが本格化してきた。
能力削減は策定中の2003年度から2005年度までの経営計画に盛り込む。
コスモ石油の製油所は坂出、千葉(干葉県市原市)、四日市(三重県四日市市)、堺(大阪府堺市)の4カ所にあり、現在は全体の稼働率がほぼ100%に達している。
ただ、これは東京電力が原子力発電所の稼働を停止している影響により火力発電用燃料のC重油の需要が急増しているためで、同社は「電力向け需要が通常の状態に戻れぱ、稼働率は7ー8割に低下する」と分析している。このため早めに精製能力の削減に着手し、フル稼働の維持を目指す。
一方、新しい経営計画には昨年9月末時点で5559億円ある連結ベースの有利子負債を、今後3年間で4千億円以下にすることも盛り込む。生産効率の向上で収益力を強化するとともに、不要になった油槽所などの遊休不動産の売却を加速する方針だ。
日本経済新聞 2003/7/3
Jエナジー、保有の富士石油株
富士石油に購入要請 経営統合の比率に不満
新日鉱ホールディングス傘下のジャパンエナジーが、25%出資する石油精製專業の富士石油の全株式について富士石油に買い取りを求めていることが2日までに明らかになった。富士石油は今年1月、アラビア石油と共同持ち株会社を設立し経営統合したが、ジャパンエナジーは株式移転比率に不満があるとしている。製品取引は継続する。
持ち株会社AOCホールディングスヘの株式移転比率は、富士石油もアラビア石油も1対1。アラビア石油はサウジアラビアでの油田権益を失う一方、富士石油は千葉県袖ケ浦市に日量19万2千バレルの製油所を所有し安定した生産を続けており、ジャバンエナジーでは富士石油の株式の評価が低すぎると判断した。
ジャパンエナジーは昨年末、移転比率の見直しをアラ石・富士石油側に求めたが受け入れられなかった。株式を買い取る場合、富士石油側は最低20億円の資金が必要になる見通し。
ジャパンエナジーは販売する石油製品の2割相当を富士石油からの調達に依存。富士石油側も精製する石油製品の65%をジャパンエナジーに出荷している。両社の2002年度の取引は170万キロリットルだった。
2005/2/10
AOCホールディングス
子会社に対する株式買取請求に関する和解のお知らせ
http://www.aochd.co.jp/news/pdf/050210.pdf
当社子会社の富士石油株式会社に対する株式会社ジャパンエナジイおよび株式会社丸運から受けておりました株式買取請求につきましては、今般、和解が成立いたしましたので、下記の通りお知らせいたします。
1.和解に至った経緯
当社はアラビア石油株式会社と富士石油により、平成15年1月31日、株式移転による共同持株会社として設立されましたが、これに先立って富士石油の株主であったジャパンエナジーおよび丸運は同社の臨時株主総会においてこれに反対し、株式買取の請求を行いました。
買取価格を巡る双方の協議が不調に終わったため、平成15年3月、ジャパンエナジーおよび丸運は東京地方裁判所に対し買取価格の決定を申請し、その後、東京地方裁判所において審理が行われ、昨年7月以降、東京地方裁判所選任の鑑定人による鑑定評価作業が行われてきました。
本年1月、東京地方裁判所より上記の鑑定評価結果を踏まえた和解を勧められ、今般、これに従い本件を和解により解決することにつき双方が合意したものであります。
2.和解の内容
株式買取につき以下の通り合意しました。
(1)買取株式数
ジャパンエナジー 5,112,500株
丸運 321,970株
合計 5,434,470株
(2)買取価格
1株あたり1,618円(東京地裁選任の鑑定人による鑑定評価額)
総額 8,792,972,460円
(3)買取期日
平成17年2月28日
3.当社グループへの影響
当社の連結決算においては、富士石油が買取る株式は自己株式の取得となるため、影響は生じません。なお、富士石油においては、買取価格と買取時の時価との差額は、当期に処理し、業績に反映させることとしております。
買取資金については、富士石油の保有する有価証券の売却により賄い、売却益は本日別途公表した平成17年3月期連結業績見通しに織り込んでおります。
また、本件が富士石油とジャパンエナジーの取引関係に影響を及ぼさないことについては、当初から双方で確認しており、今般の解決に際しても従前通りの良好な関係を今後とも継続していくことで双方の認識が一致しております。
日本経済新聞 2005/9/17
AOC、185億円増資 昭シェルと提携 石油を安定供給へ
アラビア石油と富士石油の共同持ち株会社、AOCホールディングスは16日、昭和シェル石油などを引き受け先とする総額約185億円の第三者割当増資と自己株売り出しを10月7日に実施すると発表した。石油開発資金などに充てるほか、昭シェルと新たに資本関係を持つことで石油製品の安定供給につなげる。昭シェルのAOCへの出資比率は発行済み株式総数の6.58%となり、第4位となる。
AOCは2月、ジャパンエナジーを傘下に持つ新日鉱ホールディングスとの資本提携を解消。2006年3月末ジャパンエナジーへの供給契約が終わり、取引量が減るため、傘下の富士石油が持つ千葉県の製油所からの新たな安定供給先を探していた。昭シェル側は関東では神奈川県に製油所があるだけで、国内外の需要増に対応できる設備を必要としていた。
AOCは185億円のうち89億円は新株を発行、95億円強は自己株式を割り当てる。昭シェルは新株全額と自己株式の一部を合わせた計100億円を引き受ける。このほか住友化学が約40億円、日本郵船が約30億円、商船三井が約15億円引き受ける。
AOCは昭シェルと安定供給関係を構築するだけでなく、原油調達などでも協力していく予定で、石油関連全般で業務提携を結ぶ。詳細は今後詰め、06年初めには決める。昭シェルによると「供給を受ける石油製品は富士石油の年間生産量の約6割の450万キロリットル程度になりそう」(佐竹正价副社長)。輸入や市場購入を富士石油からの仕入れに切り替えることで、数十億円規模のコスト削減も見込めるという。
2005/9/16 AOCホールディングス
業務提携に伴う第三者割当による新株式発行及び自己株式の処分並びに主要株主の異動に関するお知らせ
http://www.aochd.co.jp/news/pdf/050916_gyoumu.pdf
T.基本方針
当社は、平成15年の経営統合以来、グループ全体の事業基盤の強化と収益力の向上を目指してまいりましたが、事業環境の好転もあり、その成果が徐々に現れつつあります。さらなる財務体質の安定、強化と事業の持続的発展を目指し、今般、資本の増強並びに新たな石油製品取引先との関係構築をはじめとした業務提携の形成、強化を行うことといたしました。
この基本方針に従い、当社は、昭和シェル石油株式会社との新たな業務提携の形成、また、住友化学株式会社、日本郵船株式会社及び株式会社商船三井夫々との業務提携の強化を行うこと、並びに業務提携に伴い当該4社を引受先として、第三者割当による新株式発行、自己株式の処分を行うことといたしました。
U.各社との業務提携の趣旨及び内容
1.新たな業務提携
(1)昭和シェル石油
当社グループは、今後予想される成長著しいアジア市場等への製品輸出の増加を睨み、石油下流部門における中長期的な成長を図るためには、市場の開拓、精製・物流部門の効率化が重要な課題であるとの認識の下、当社グループの下流部門の中核事業会社である富士石油株式会社が製造する石油製品を長期的かつ安定的に供給するとともに、原油・原料油の共同調達及び精製・物流部門における諸設備の共同利用、相互融通による施設の効率的運用並びに石油製品輸出入に関する同社グループとの協調等の業務提携の検討につき、今般、合意いたしました。
2.業務提携の強化
(1)住友化学
富士石油の袖ヶ浦製油所に隣接する地域に石油化学施設を有する同社に対し、富士石油が製造する石油化学原料を供給しておりますが、今後、長期に亘り安定供給を図るとともに、相互補完による技術面、設備面での効率化を図るため、業務提携を強化することにつき、今般、合意いたしました。
(2)日本郵船
富士石油の処理用原油輸送に関する長年に亘る業務提携を維持し、今後、さらに提携関係を強化することにつき、今般、合意いたしました。
(3)商船三井
当社子会社と同社との原油タンカーの共同保有・運行業務に関する業務提携を維持し、今後、さらに当社グループとの関係を強化することにつき、今般、合意いたしました。
第三者割当による新株式発行 | ||
発行新株式数 | 普通株式 4,596,300株 | |
発行価額の総額 | 8,935,207,200円 | |
割当先 | 昭和シェル石油 | |
自己株式の処分 | ||
処分する株式数 | 普通株式 4,920.100株 | |
処分価額の総額 | 9,564,674,400円 | |
株式の処分先 | ||
昭和シェル石油 | 547,700株 | |
住友化学 | 2,057,600株 | |
日本郵船 | 1,543,200株 | |
商船三井 | 771,600株 |
AOCホールディングス株式会社への資本参加および長期安定的な石油製品取引を骨子とする基本合意について
http://www.showa-shell.co.jp/press_release/pr2005/0916-2.pdf
昭和シェル石油株式会社(代表取締役会長:新美春之、以下「当社」)は、AOCホールディングス株式会社(代表取締役社長:坂本吉弘、以下「AOCHD」)に対し資本参加を行い、同時にAOCHDの子会社である富士石油株式会社(代表取締役社長:関屋文雄)との間において、長期的かつ安定的な石油製品取引を行うことについて基本合意致しましたので、お知らせします。
出資の方法は、AOCHDの実施する第三者割当増資によって発行される新株の引き受けおよび、AOCHDが保有する自己株式の買い受けによるものとし、これにより当社の出資比率は6.58%(議決権比率6.84%)となる見通しです。
資本参加の時期については、2005年10月7日を予定しています。
また、石油製品取引に関連して、原油調達や効率的な施設運用等において提携の可能性も検討することを合意しております。
<参考:AOCホールディングス株式会社概要>
設立年月日:2003年1月31日
本社所在地:東京都品川区東品川2−5−8
事業内容:石油、天然ガス、その他の鉱物資源および石油代替エネルギー等の探鉱、開発、生産、精製、売買等に関連する事業を営む 会社の株式所有による経営管理ならびに当該事業の遂行。
資本金:200億円(2005年3月末現在)
大株主および持株比率(議決権比率):(2005年3月末現在)
東京電力 | 9.29% | (10.42%) | ||
クウェイト石油公社 | 7.89% | ( 8.85%) | ||
サウジアラビア王国政府 | 7.89% | ( 8.85%) | ||
住友化学 | 4.06% | ( 4.56%) | ||
関西電力 | 2.58% | ( 2.89%) |