2002/7/11 住友化学

ベンレート®事業の開始について

 住友化学は、このたびデュポン社との間で、日本および韓国における農業用殺菌剤ベンレート®事業(ベンレート®原体およびベンレート®製品)を譲り受けることで最終的に合意いたしました。
 ベンレート
®製品は、優れた殺菌効果を持ち、水稲、果樹、野菜などで広範な用途に使用できることから、長年広く農家の方々に親しまれてきました。昨年12 月末をもって、デュポン社は事業再構築の一環としてベンレート®製品の供給を停止しましたが、継続して使用したいとの多くの農家の皆様のご要望にお応えすべく、住友化学はデュポン社と協議した結果、今般合意に至り、デュポン社に替わってベンレート®製品の供給をすることとなりました。
 住友化学としては、昨年10 月のアグロス社統合後、現場重視の諸施策を展開しており、ベンレート
®製品の更なる技術普及に尽力し、日本農業に少しでも貢献できればと考えております。
 なお、ベンレート
®水和剤については、住友化学の製品営業部でも今秋頃より販売を開始する予定です。


2002/6/19 住友化学

農業スーパー事業会社への出資について

 住友化学はこのたび、農業資材を専門に扱う農業スーパー事業会社に出資することにいたしました。伊藤忠商事(株)の子会社であるファーテック(株)(東京都中央区 望月政勝社長)と、同社と共同で農業スーパー「農家の店しんしん」事業を展開している新進(株)(茨城県土浦市 玉造和男社長)とが7 月21 日に合併することになりましたが、合併後の新会社の第三者割当て増資を住友化学が引き受けることにしたものです。
 新会社の名称は「アイアグリ株式会社(i-agri corporation )」で、社長には新進(株)社長の玉造和男氏が就任の予定です。住友化学出資後の同社資本金は97 百万円、持株比率は伊藤忠45.0 %、玉造氏17.6 %、住友化学15.0 %になる予定です。
 「農家の店しんしん」は、兼業農家をターゲットとし、肥料・農薬・ビニールハウス関連商品等の農業資材を専門に扱う、日本初の農業スーパーとして、1987 年に新進(株)が茨城県に第一号店をオープンしました。作付け面積の減少、農家の高齢化等により、農業資材流通マーケットは年々縮小の傾向にありますが、農村密集地帯を狙って出店するユニークなビジネスモデルにより、この事業の業績は順調に伸びており、グループの昨年度の売上高は85 億円、店舗数も商系で最大規模の29 店舗(直営店11 店・FC 店18 店)となっています。
 合併後の新会社は、管理体制の集中化および仕入れ力の強化を行い、フランチャイズ店へのサポート・新規出店を強化していく予定であり、ここ数年控えていた、新規フランチャイズ加盟店の募集も再開させる予定です。2005 年までに50 〜100 店舗体制の確立を目指しており、プライベートブランド商品の開発にも積極的に取り組んでいく予定です。
 住友化学としては、今回の出資を機に、肥料を中心とした農業関連商品の拡販を図るとともに、販売代理店のフランチャイズ化も随時検討していく予定です。

 


2002/5/9 住友化学

イサグロイタリア社の株式取得について

 住友化学は、イタリアにおける農薬販路の確立・拡大を目的として、このたび、イタリアのイサグログループ傘下の農薬販売会社であるイサグロイタリア社の株式の50 %を取得することで同社と合意しました。
 住友化学は、農薬事業に関し、従来より海外の主要市場に販売・開発会社を設立し、事業の国際展開を図ってまいりました。重要市場の一つである欧州においても、直販ルートの確立を進めており、フランスおよびスペインについては、既に直販会社を設立しておりますが、両国に並ぶ欧州の主要市場であるイタリアについても販売拠点の確立を検討してまいりました。
 イサグロイタリア社は、イタリアの商系ルートにおける農薬販売会社であり、また同社は、系統ルートへの販売を独占的に行うシアパ社を傘下に持ち、両社を合わせると、その市場シェアはイタリアの農薬市場の15 %以上を占めております。住友化学は、イタリアにおいて商系、系統ルート双方に強い基盤を持つイサグロイタリア社と提携することは、イタリアにおける農薬販売拠点の確保を目指すうえで意義が大きいと考え、このたび、同社への資本参加を決定したものです。
 今回の株式取得により、EU の主要市場3 国を網羅する直販網が完成することになり、住友化学および関係会社の既存農薬の拡販はもとより、新製品の開発・導入および販売戦略を一段と強化することが可能になります。
 今後、住友化学はイサグログループとの関係を強化することにより、イサグログループ製品のイタリア国外での販売も検討していく考えです。


【ご参考】

《イサグロイタリア社概要》
1 .本社 : イタリアミラノ
2 .設立 : 1993 年(1995 年現商号に変更)
3 .売上高 : 約127 億円
4 .主な事業内容 : イタリアにおける農薬の販売
5 .従業員 : 約130 名

 


2002/3/4 住友化学

農業化学部門インドでの生産拠点拡張について

 住友化学は、インド国内および周辺アジア諸国への農業化学品の供給拠点として、2000年春、当社90%出資の現地生産会社エスシー・エンバイロ・アグロインディア社(SCEAI社)を設立しました。また、これと併行し、販売面を担う当社100%出資の住友化学インド社も設立いたしました。
 SCEAI 社は、既存の製造設備を改造し、2001 年3 月より家庭・防疫用殺虫剤原体の生産を開始いたしました。生産は順調に推移し、初年度は約10 億円の生産実績をあげることができました。
 インド市場は人口の増加と生活水準の向上により、農業用、家庭・防疫用分野ともに殺虫剤需要が大きく伸びることが期待される巨大市場であります。
 このことから、当社としては新たな家庭・防疫用殺虫剤ならびに農業用殺虫剤原体のインドでの生産拠点の確立を計画、このほど現地での増強工事が完成し、2002 年2 月より操業を開始いたしました。
これにより、インドでの生産品目は4 品目となり、2002 年度の生産評価額は約30 億円に達する見通しです。
 今後とも、現地市場に対応した生産品目の追加を検討し、2 年後には生産評価額として50 億円を上回るものと期待しております。

(SCEAI の概要)
  SC Enviro Agro India Private Limited
  インド国タラプール市(ムンバイ北部約120km )
  住友化学90%
  ニューケミインダストリーズ10%

(住友化学インド社の概要)
  社名 Sumitomo Chemical India Private Limited
  インド国ムンバイ市
  住友化学100%


2000/4/28 住友化学

住友化学インド社の設立について

 住友化学は、 インドを中心とした南アジア地域での農業化学品をはじめとする化学品事業のより一層の販売強化・拡大を図るため、 このたび、インド国ムンバイ市に住友化学100%出資の販売会社、住友化学インド社を設立しました。
 住友化学インド社は、当面、第一ステップとして、住友化学がインドのニュー・ ケミー・インダストリーズ・ グループの殺虫剤原体製造部門であるハウスホールド・レメディーズ社の株式を買収して設立した
エス・シー・エンバイロ・アグロ・インディア社で製造される製品を、インド国内外へ販売することを中心業務としていきますが、同時に 同国内への製品の輸入・販売等も行います。その後、第二ステップとして、農業用農薬の販売やインド国内での安価な原料の調達も手がけていく予定です。 さらに将来は、市場環境・競争状況の変化に迅速に対応すべく、開発・登録から販売・普及までを一貫して行うよう、業容を拡大・充実していく考えです。
 住友化学インド社の事業規模につきましては、当初は年間十数億円程度ですが、2 〜3 年後にはその機能の拡充により数十億円規模に増大させていきます。住友化学としては、同社を南アジア地域での拠点に育てていく計画です。

< 住友化学インド社の概要>

@社名   Sumitomo Chemical India Private Limited
A所在地   インド国ムンバイ市
B役員   住友化学社員3 名(社長は住友化学から派遣予定)
C設立   2000年4月5日
D営業開始   2000年5月(予定)
E資本金   8,669 万インドルピー(約2億円)
F従業員   当初5名(予定)
G事業内容   当初は、住友化学の農薬、家庭・防疫薬の販売・普及、開発・登録等
    将来は事業規模拡大の予定

2000/4/28 住友化学

エス・シー・エンバイロ・アグロ・インディア社の設立について

 住友化学は、 インド国内及び周辺アジア諸国への農業化学品の供給拠点を持つべく、 インドのニュー・ ケミー・インダストリーズ・ グループの殺虫剤原体製造部門である
ハウスホールド・レメディーズ社の株式の過半数を取得しました。 5月に同社をエス・シー・エンバイロ・アグロ・インディア社へと社名を変更、5 月末までには株式を追加取得し、住友化学の持ち株比率を当初予定通りの90 %とする予定です。
 今後、エス・シー・エンバイロ・アグロ・インディア社は既存の製造設備を一部改造し、本年秋までを目途に、家庭・防疫薬殺虫剤原体の生産を開始します。その後、農業用農薬の生産も手がける予定です。当社としましては、販売面を担う住友化学インド社の設立(2000 年4 月5 日)と合わせ、人口の増加と生活水準の向上により殺虫剤需要の大きな伸びが期待される巨大市場インドで、このような橋頭堡を構築した意義は大きいと考えます。

<エス・シー・エンバイロ・アグロ・インディア社の概要>

@社名   SC Enviro Agro India Limited
A所在地   インド国タラプール市
B役員   住友化学3名、 New Chemi Industries社2名(社長は住友化学から派遣予定)
C社名変更   2000年5月(予定)
D事業内容   農薬中間体、 家庭・防疫薬、及び農薬の製造等

1999/12/1 住友化学

インド企業グループの農薬製造部門の買収について

 住友化学は、 農業化学事業のより一層のグローバル化と競争力強化、ならびに販売拡大を図るため、このたび、インドのニュー・ケミー・インダストリーズ・グループの殺虫剤原体製造部門の株式の90 %を買収することで合意いたしました。
 住友化学は、農業化学事業に関し、これまで、日本からの輸出販売に加え、海外の主要市場に精力的に販売・開発会社を設立するなど、事業の国際的な拡大を図ってまいりました。また、研究開発活動につきましても、アメリカやフランスの現地法人で試験圃場を、また、マレーシアでは家庭用殺虫剤の研究所を設置するなど、グローバル化対応を着実に進めてまいりました。
 加えて、今後より一層競争力ある事業を展開し、また、為替変動の影響を最小限にするため、 製造面につきましても、海外における拠点設立を鋭意検討してまいりました。
 インドは、今後も、人口の伸び、 生活水準の向上により、農業用分野・家庭用分野ともに殺虫剤需要の大きな伸びが期待される巨大市場であり、住友化学としても最重要市場の一つに位置付けています。しかしながら、インド国内では、最近、ジェネリック品(特許切れ後発品)の工業化が活発になる一方、化学品に対する現在の輸入関税率が約40%と高く、昨今の円高状況の下では、日本からの輸出を続けるよりも、現地生産に切り替える経済効果が極めて大きい状況になっています。また、 周辺近隣アジア諸国市場の成長率も高く、これら諸国への輸出も含めて、インドに製造拠点を持つことは戦略的意義が大きいと考え、このたび、ニュー・ケミー・インダストリーズ・グループの農薬部門を買収することとしたものです。
 今後、製造設備の一部改造を行い、2000 年夏を目途に、家庭用殺虫剤原体の生産を開始し、引き続き、農業用農薬の生産も手がける計画です。当製造に関する事業規模は、当初は十数億円程度を考えておりますが、2 〜3 年後には農業用農薬やその中間体の増設により、数十億円規模になる見込みです。
 住友化学は、農業化学部門に関し、昨今の円高定着傾向に鑑み、今回のインドでの拠点確保にとどまらず、大きな市場規模が期待される主要市場を中心に、製造拠点の設立を含めたさらなる事業の拡大を進めていく考えです。


2002/1/15 住友化学

レインボー薬品株式会社の株式取得について

 住友化学は、農薬事業の周辺分野に事業を拡大するため、 このたび、家庭園芸用資材販売の大手であるレインボー薬品株式会社(以下レインボー)との間で、同社発行済み株式の60 %を取得し、 同分野での事業の提携を進めていくことについて合意しました。
 日本の、農薬をはじめとする農業用資材市場は、農耕地用分野がほぼ頭打ち傾向になっているのに対し、 非農耕地用分野、 とりわけ家庭園芸用分野は毎年5 %程度の伸びを示しており今後も、より一層の需要の拡大が期待されています。
 このような状況の下、 住友化学では、 保土谷化学工業株式会社との合弁会社である保土谷アグロス株式会社、および昨年10 月に設立した株式会社日本グリーンアンドガーデンを通じて、非農耕地用分野の事業拡大を図っていますが、特に家庭園芸用分野の事業を強化するべく、他社との事業提携を含めた種々の戦略を検討してきました。
 一方、レインボーでは、現在経営は極めて順調ではありますが、将来の事業のさらなる発展を図るため、 株式公開の検討を行うかたわら、将来にわたる原体の継続的な安定供給を考慮に入れた他社との事業提携の可能性を検討してきました。
 このたび、こうした両社の方針が合致し、住友化学が同社株式を取得することで合意に達したものであります。
 住友化学は今回の株式取得により、家庭園芸用分野の事業を一段と強化でき、さらに、末端に対する自社の農薬および肥料の販売力を高めることができるなど、その戦略的意義は大きいと考えています。
 今後、住友化学とレインボーは、従来からのレインボーに対する製品供給各社との関係を尊重するのみならず、 より一層強化していきたいと考えております。 さらに、今回の株式取得ならびに事業の提携を機会に、効率的な新製品の研究開発体制を整えて製品群を拡充するとともに、販売サービス体制を充実させ、お客様の要望に対して、 より迅速・的確に対応していく所存です。

【ご参考】《レインボー薬品株式会社の概要》

1 .設立   :昭和41 年3 月
2 .本店所在地   :東京 (営業所: 大阪、 工場: 福島県、 出張所: 福岡)
3 .主な事業内容   :家庭園芸用農薬、 ペット用薬品の販売
4 .資本金   : 300 百万円
5 .売上高   : 4 ,189百万円 (2000年度)
6 .代表者   : 塩井 一浩
7 .従業員数   :約70人

2001/10/1 住友化学

住友化学/国内農薬事業の新体制のスタート
   および日本グリーンアンドガーデンの設立について

 住友化学は、既にお知らせのとおり、本日10 月1 日をもって、子会社である(株)アグロスの農薬関連事業をアグロ事業部に統合し、国内農薬事業の新体制をスタートさせましたので、その内容についてお知らせします。
 旧アグロスの農業用農薬事業は、住友化学アグロ事業部に新設する製品営業部が引き継ぎ、卸商等の流通パートナーへ農薬販売を開始します。旧アグロスの全国5 カ所の営業所(札幌、仙台、東京、大阪、九州)は、住友化学アグロ事業部の営業所に衣替えし、それぞれ同じ場所で業務を継続いたします。また、国内の農薬開発および普及業務を、新設する普及部に集約するとともに、新たに「お客様相談室」を普及部内に設置するなど、お客様への各種サービスの充実を図ります。
 一方、アグロスは、10 月1 日付で、
日本グリーンアンドガーデンに商号変更し、非農耕地(ゴルフ場、家庭園芸、その他非農耕地全般)分野への農薬等の販売を担当する住友化学グループの会社として業務を開始いたします。非農耕地分野の事業は、従前からアグロスにおいても実施してまいりましたが、日本グリーンアンドガーデンの発足を機に、住友化学も、既存剤の販売移管・新規剤の開発強化により同社の事業基盤を強化してまいります。
 また、アグロスの子会社である西部化成(株)については、10 月1 日付で住友化学がアグロスの所有する全株式を引き受けて子会社(住友化学90 %出資)とし、住友化学グループの農薬製剤を担当する会社として育成を図ります。
 国内営業組織(略)および日本グリーンアンドガーデンの概要は、別紙のとおりです。

【別紙】
日本グリーンアンドガーデンの概要

@ 社 名   株式会社日本グリーンアンドガーデン
A 代表   取締役社長 大塩 裕陸
B 資本金   80百万円(減資実施後予定)
C 出 資   住友化学100%
D 従 業 員   15 名
E 所 在 地   東京本社: 東京都中央区東日本橋一丁目1 番7 号(東日本橋スカイビル)
F 事業内容   非農耕地(ゴルフ場、家庭園芸、その他の非農耕地)用農薬の開発および販売
G 売 上 高   約7 億円(初年度)
H 主要製品   (取り扱い予定製品含む)
             ゴルフ場関係 :グランサー、タフラー、ダイアジノン、スミパインMC 、リプレースMC
家庭園芸関係   :スミチオン乳剤、マラソン乳剤、スミナイス乳剤、粘着くん、
 ダブルプレー、スミチオンスプレー
その他 :デカエース、セニフォス、TM −1 号

2001/5/8 住友化学 

アグロスの農薬事業統合による農薬販売体制の強化について

  住友化学は、本年10月1日をもって、子会社である(株)アグロス(以下アグロス)の農薬関連事業をアグロ事業部に統合し、直接、卸商等の流通パートナーへ農薬を販売いたします。これにより、住友化学は、農薬流通面での主要パートナーたるお得意先とのより緊密な協力のもと、一層農家や産地に密着し、そのニーズ・要請に応えうる農業関連分野の事業展開を推進していきたいと考えております。
 アグロスは、1988 年に住友化学がその前身たる
山本農薬株式会社等の事業を買収して設立され、それ以来、住友化学の農薬の商系販売を担う会社として発展してまいりました。しかしながら、食品の安全性あるいは環境保全型農業へのニーズの高まりの中、農薬事業を取り巻く環境は、減農薬の加速化等一段と厳しさを増すものと思われます。こうした厳しい事業環境の中で生き残るため、住友化学とアグロスに分散している農薬の開発・普及・販売機能を統合して一部機能の重複をなくすとともに、これらの機能をさらに強化していきます。また、農作物の輸入圧力が強まる中、国内では、品質が高くかつ安全な作物を周辺の環境に配慮しながら生産するための栽培技術、病害虫防除技術に対する農家・各産地のニーズ・要請はますます強まると考えています。このような要請に迅速かつ的確に対応し、住友化学自身がその研究開発力を生かせるように農家・産地により近いところで事業を行う体制を構築いたします。
 また、住友化学では、これを契機にお取引先との間で、IT 技術を利用した情報交換・支援サービス提供のためのネットの構築を計画しています。これにより、お取引先との一層の連携・情報交換のもと、農家・産地のニーズにきめ細かく対応する体制を整えてまいります。
 住友化学は、農業関連分野の事業をコア事業の一つと位置づけており、今後とも日本の農業の要請に応えうる安全かつ機能性の高い農薬・資材・技術の研究・販売に注力していく考えです。

【ご参考】(株)アグロスの概要

・設 立 :1988 年8 月
・資本金 :8 億円
・売上高 :約100 億円
・社 長 :藤本 敬明
・事業内容 :農薬の普及・販売、農薬製剤の製造
・事業所 :東京、大阪、札幌、仙台、九州
・研究所 :宝塚

 


2001/5/23 住友化学                  Aventis発表

アベンティスクロップサイエンス社の家庭用殺虫剤関連事業の買収について

 住友化学は、このたび、フランスの大手医農薬会社
アベンティスの農業化学部門であるアベンティスクロップサイエンスの生活環境事業部門アベンティスエンバイロメンタルサイエンス(以下 AES )との間で、AES の家庭用殺虫剤関連事業を買収することについて合意しました。
 住友化学は、コア事業である家庭用殺虫剤事業が、経済成長の著しいアジア・中南米市場で今後より一層の成長が見込まれるため 、 海外拠点の強化による競争力強化、ならびに海外での販売力拡大を図ってきております 。 1990 年には中米の蚊取線香製造・販売会社へ資本参加し、 1995 年にはマレーシアに研究・開発拠点を設立しました。さらに、2000 年にはインドのニューケミ・インダストリーズ・グループの殺虫剤原体製造部門を買収して、家庭用殺虫剤原体の製造拠点とするなど販売・開発・製造の各面にわたっての事業強化を積極的に進めております。
 しかしながら、中国やインドといった国々でジェネリック(特許切れ後発品)メーカーが相次いで現れ 、 家庭用殺虫剤事業の競争は激化してきております。このような状況の中で、AES は、今後プロフェッショナルブランド事業分野(業務用分野)へ経営資源を集中するという方針の下に、 同社の家庭用殺虫剤関連事業を売却する方針を打ち出しました。住友化学にとりましては同事業の買収により家庭用殺虫剤の海外事業を一段と強化でき、さらに、新製品の研究開発力を高めることができるなど、その戦略的意義は大きいと考えられました。こうした両社の思惑が合致し、住友化学が同事業を買収することで合意に達したものであります。
 住友化学は、今回の買収により製品群や販売拠点が拡充されますが、さらに一層効率的な新製品の研究開発や技術サービスの体制を整え、お客様の要望に対しより迅速・的確に対応し、コア事業である家庭用殺虫剤事業を一層強化してまいります。
 また、今回の買収には芝・園芸分野など周辺事業も含まれており、その海外展開も実施していく所存です。

《アベンティス概要》  Aventis

1 .設立 :1999 年12 月、フランスのローヌプーランとドイツのヘキストが合併し設立
2 .本社 :フランス、ストラスブール
3 .主な事業内容 :医薬事業(Aventis Pharma )と農薬事業(Aventis Agriculture )
4 .売上高 :18,406 百万ユーロ
5 .代表者 :Mr. Jurgen Dorman
6 .従業員数 :約96,000 人

アベンティスの農薬事業は, クロップサイエンス、アニマルニュートリション、アニマルヘルスに分かれている 。 今回はクロップサイエンス傘下のAES の家庭用殺虫剤事業を買収するもの。


2001/5/23 Aventis 

Aventis CropScience Continues to Streamline Its Portfolio:
Aventis Environmental Science Divests Its Household Insecticides Business to Focus on Branded Products


Aventis Environmental Science, the public health and hygiene business of Aventis CropScience, announces the sale of its Household Insecticides Business to Sumitomo Chemical Company Ltd. The price of the transaction will not be disclosed.

This divestment is a key step in Aventis Environmental Science' s strategic process to develop and focus on its branded product lines aimed at professional markets such as the Green Industry (e.g. turf and amenity care, vegetation management), professional pest control including termite, locust and vector control, wood preservation and stored products.

The business to be acquired by Sumitomo includes Aventis Environmental Science pyrethroid insecticides used as household insecticides. The transfer includes, where appropriate, trademarks, registrations and labels.

Aventis Environmental Science offers a broad portfolio for public health and hygiene, materials preservation, turf and amenity care, and vegetation management, thus covering non-agricultural applications of Aventis CropScience core crop protection active ingredients. Aventis Environmental Science is part of Aventis CropScience, Lyon, France, which reported sales of E4,034 billion for 2000 and employs about 14,400 people in more than 120 countries worldwide.

(旧 Roussel Uclaf 品)


2001/4/3 住友化学

日本エコアグロ株式会社の設立について

 住友化学は、2001年4月2日、
環境保全型農業を支援する日本エコアグロ株式会社を設立いたしました。新会社は、各種農業資材を扱うエコアグロ事業と、農産物の産地とスーパーや生協などを仲介する農産物産地直接提携事業の二本柱で運営していきます。
 エコアグロ事業では、住友化学が蓄積してきた各種農業資材の製造・使用ノウハウや栽培ノウハウを活用して、環境保全型農業が抱えるさまざまな問題への解決策を総合的に提案する事業を推進してまいります。この際、消費者の志向に沿った農産物生産を目指して、末端農家や産地と直結した取り組みを展開いたします。さらに、スーパーや生協などから排出される食品残渣・生ごみに、植物の根を保護して成長を促進する有用菌(PGPF)等の住友化学で開発した技術を用いることによって、機能性を高めた堆肥や有機肥料を作り、農家へ販売してまいります。
 農産物産地直接提携事業は、環境保全型農業により栽培、生産した農産物の新たな販路拡大を希望する産地や農家と、「新鮮、おいしい、安全」を保証された有機農産物や減化学農薬農産物の大量かつ安定的な入手先を求めているスーパーや生協を新会社が仲介し、農産物の販売支援を行ってまいります。
 当面の具体的な取り組みとしては、近畿、四国、九州等の地区で、野菜や水稲の有機栽培あるいは減化学農薬栽培農家に対する提案事業を、産地の指導機関関係者と協力して行うと共に、大量の食品残渣を排出する事業体と協力して機能性堆肥の商品開発を推進していきます。
 日本エコアグロ株式会社は、有機栽培農家や減化学農薬栽培農家への生物農薬や有機肥料をはじめとする農業資材の推奨にあたっては、これらの分野に大きな実績を持つ住友化学およびグループ会社の製品に加えて、他社の製品も積極的に取り扱っていく方針です。また、併せて、農家の要望を直接反映させ、独自に環境保全型農業に資する農業資材や技術を開発し、これらの農業を支援する基盤を強化することで、環境保全型農業の裾野がますます広がるよう一層の貢献を果たしていく考えです。
 日本エコアグロ株式会社の事業規模は、4 〜5 年後に数十億円を見込んでおります。この4 月より食品循環資源再利用促進法(食品リサイクル法)が施行されましたが、新会社としては、これら環境保全にかかわる行政の基盤整備の進行状況、消費者の「食に対する意識」の変化、さらには輸入農産物の急増など市場環境の変化に即して、農業現場での実績を積み重ねながら、着実に事業を伸ばしていく考えです。

≪新会社の概要≫

・ 会社名 : 日本エコアグロ株式会社
    (Nihon EcoAgro Co., Ltd.)
・ 設立 : 2001 年4 月
・ 資本金 : 90 百万円(当社100 %出資)
・ 代表取締役 : 小林 昭生(当社代表取締役副社長)
・ 事業所 : 本社 東京都中央区
    営業所 兵庫県宝塚市

 


2000/12/26 住友化学

環境保全型農業に対する支援事業の開始について

 住友化学は、2001 年4 月から食品循環資源再利用促進法(リサイクル法)が施行されることに鑑み、2001 年初頭を目途に、環境保全型農業を支援するため、日本エコアグロ(株)(仮称)を設立することにいたしました。
 新会社設立にあたっての基本的な理念は、大地から収穫された農産物の残渣は、焼却して炭酸ガスとして空中に放出するのではなく、極力大地に還し、地球環境を保全しようとの考えに立つものです。
 本事業の基本的な枠組みは、中央卸売市場、食品加工業、スーパー、外食チェーン、生協など、大量に農水産物の残渣を排出する企業や団体と提携し、そこで回収された残渣に、植物の根を保護して植物の生長を促す機能をもつ有用菌(PGPF )を加えて醗酵させ、高機能性堆肥および有機肥料を作り、これを有機農家や減化学農薬・減化学肥料を指向する農家に提供していくものであります。
 高温多湿の日本では、一部の冷涼な高原等を除き、完全な有機農業は、なかなか難しく、減化学肥料、減化学農薬の農家ですら、栽培法や土壌改良に高度なノウハウが必要となります。そのため、日本エコアグロ(株)では、最近のIT 技術の発達を踏まえ、インターネットを活用して、有機農家や減化学肥料・減化学農薬の農家に対し、栽培法や土壌分析の相談にも応じていく計画です。
 また、このような農家は、自ら栽培した農産物の新しい販路開拓の希望が強く、逆に、農水産物の残渣を大量に放出するスーパーや外食チェーン等は、品質の保証された有機農産物や減化学肥料・減化学農薬農産物の安定・大量な入手先を強く求めています。両者と深い繋がりを持つ新会社としては、このような農産物の販売支援も行う予定です。
 住友化学では、既に食品加工業の残渣に、植物の根を保護する有用菌(PGPF )を加えた
肥料を“根剛力”あるいは“デカソイル”の商品名で販売し、農家から大いに好評を得ています。しかしながら、日本の通常の農耕地の条件下では、こうした肥料のみで有機農業や減化学肥料・減化学農薬の農業を維持することは極めて困難なため、新会社としては、新JAS法で有機農産物に使用が認められている微生物農薬や天敵等の天然物由来の商品群を住友化学固有の商品以外のものも含めて更に拡充して、PGPF 入り高機能性堆肥および有機肥料と組み合わせながら、その使用法につき農家に助言をしていく考えです。
 有機農家や減化学農薬農家に推薦する生物農薬・天敵や減化学農薬資材については、住友化学は、10 年以上前から研究や導入に取り組み、既に10 近くにのぼる製品を商品化してきていますが、新会社は、住友化学の製品に限定せず、環境保全型農業に資する製品は、他社の製品でも積極的に推薦し農家を支援していく方針です。
 日本エコアグロ(株)の事業規模は、4 〜5 年後、数十億円を見込んでいますが、本事業が自然条件の異なる諸地方の農耕地を対象とするものであるとともに、地球環境の保全に貢献するという基本理念に立つ事業であるため、新会社としては、拙速に走らず、実際に農家での実証的な実績を積み重ねながら、着実に事業を伸ばして行く考えです。


1999/11/11 住友化学 

米国アボット社の生物農薬関連事業の買収について

 住友化学は、本日、米国大手医薬品会社のアボット・ラボラトリーズ社(以下 アボット社)との間で、住友化学がアボット社の生物農薬関連事業部門を買収することについて合意しました。
 住友化学は、農業関連事業の拡大・強化を重要な経営戦略の一つと位置付け、1988年、北米にベーラントU .S .A .社を設立して以来、フランスにフィラグロ・フランス社、スペインにケノガード社、さらに台湾、オーストラリア、中国、南アフリカなどの世界各地に、研究・開発・販売の拠点を積極的に設立・拡充してきました。
 近年の世界の農薬業界においては、事業統合・買収などによる多国籍企業のさらなる巨大化が相次ぐとともに、中国やインドといった国々でのジェネリック(特許切れ後発品)メーカーの参入などもあり、農薬事業を取り巻く環境は、ますます厳しさを増しています。
 このような状況に対し、住友化学は、かねてから世界市場で競争していくための事業基盤の強化策として、海外拠点の積極的な設立・拡充とあわせ、企業や製品など、他社の農薬事業を買収する機会をうかがってきました。また、昨今、消費者が有機農産物を選択する傾向が世界的に強くなる中で、住友化学は、合成農薬に加え、昨年、施設園芸用防虫テープを上市するとともに、近く天敵利用による難防除害虫の駆除法の商業化を予定するなど、有機農産物に使用可能な植物保護剤や防除法の拡充を図っております。
 一方、アボット社としては、生物農薬関連事業の利益率は高いものの、医薬業界の世界的な再編の中で、経営資源を本業である医薬事業に特化する戦略を固め、生物農薬関連事業を売却する意向を表明しました。アボット社の生物農薬関連事業は、有機農産物に使用可能な醗酵法で作られた生物農薬(殺虫剤および植物成長調整剤)を主体としていることから、住友化学がその事業を買収することは、住友化学の農業関連事業の世界戦略にかなうため、このたび、合意に達したものであります。

 住友化学は、今回のアボット社の農薬事業の買収により、
@ 醗酵法で作られた有機農産物向け植物保護剤の製品を、大幅に拡充することができること
A 将来、特色のある有望な有機農産物向け開発新製品も加わることにより、住友化学の有機農業関連事業の飛躍的な拡大が期待できること
B NAFTA 圏および南米、西欧、オセアニアに販売拠点が加わり、住友化学の農業関連事業の販売・開発拠点の拡充・強化が期待できること
C 今後も注力していく防疫用分野で、醗酵法による有力な新剤が加わることにより、防疫薬事業の強化・拡充を図ることができること
など、さまざまな点で、農業関連事業の拡大・強化を図ることが可能になると考えています。

【買収するアボット社の生物農薬事業について】

1 .売上規模     103 百万US ドル (1998 年)
2 .従業員数   164 人 (1998 年12 月末)
3 .事業拠点      米国イリノイ州他、米国の主要州。イタリア、フランス、スペイン、
イギリス他欧州各国、ブラジル、チリ、ペルー、コスタリカ他中南米各国、
カナダ、メキシコ、南アフリカ、インド、マレーシア、台湾、韓国、オーストラリア等
4 .主要な取扱
   製品
  ProGibb (植物成長調節剤:果物の増収や種無しブドウの作出ほか)醗酵製品
DiPel (農業用微生物殺虫剤:日本での商品名「ダイポール」)醗酵製品
Foray (森林用 〃 )醗酵製品
VectoBac (防疫用 〃 )醗酵製品
     
(ご参考)
【アボット社の概要】
1 .社 名   Abbott Laboratories (アボット・ラボラトリーズ)
2 .本 社   米国イリノイ州・アボットパーク(シカゴ郊外)
3 .役 員   CEO :Miles D .White COO :Robert L .Parkinson Jr .
4 .資 本 金   1 ,231 百万 US ドル(1998 年末)
5 .設 立   1900 年
6 .従業員数   約56 ,000 人
7 .売 上 高   12 ,478 百万 US ドル(1998 年)
8 .事業内容   医薬品・栄養食品、病院・研究所用製品などの製造・販売

 


1999/5/18 住友化学

南アフリカにおける農薬・防疫薬等の販売・開発 現地会社設立の件

 住友化学は、このほど、南アフリカにおける農薬・防疫薬等の一層効率的な普及・拡販および開発を図る目的で、南アフリカ共和国・プレトリア市に、住友商事と合弁で(住友化学80 %出資・住友商事20 %出資)Philagro South Africa (Pty)Ltd.を設立いたしました。
 住友化学は、南アフリカにおける当社の農薬・防疫薬については、現地の代理店を起用して販売を行ってきましたが、需要家からより密接した技術サポートの要望が多く、今後の販売の拡大に際して当社独自の事業拠点の構築が必須な状況となっていました。また、現地のニーズや情報を直に得て、販売・開発活動への迅速な対応をするためにも直販体制の確立が必要不可欠となっていました。こうした状況から南アフリカの販売会社の設立を検討してきましたが、顧客の立地等を勘案し、プレトリア市に販売会社を設立いたしました。
 当面は、本現地法人を拠点として南アフリカ国内の販売・開発に傾注いたしますが、将来的には南部・東アフリカ地域への普及・販売拠点とするべく体制整備を行っていく計画です。
 今回、需要の伸びが見込まれる南アフリカについて現地会社を設立いたしましたが、今後とも引き続き世界各地での直接販売・普及・開発拠点の整備を図っていく予定です。

<現地会社の概要>

@ 社 名   Philagro South Africa (Pty)Ltd.
A 所在地   南アフリカ共和国 プレトリア市
B 役 員   会長:多田 正世(住友化学取締役)
    社長:Mr.R.J.Mansfield
C 設 立   1999年3月31日
D 営業開始   1999年4月
E 資本金   75万ランド(約15百万円)
F 従業員   当初6名
G 事業内容   当社の農薬・防疫薬の販売・技術普及・開発等

1998/3/5 住友化学

上海およびオーストラリアにおける農薬・防疫薬等の販売・開発の現地会社設立について

 住友化学は、中国およびオセアニア地域における農薬・防疫薬等の一層効率的な普及・拡販と開発を図る目的で、このたび中国とオーストラリアにそれぞれ当社 100%出資の子会社を設立し、営業を開始いたしました。中国の新会社は、上海の「住友化学(上海)有限公司」、オーストラリアは、シドニーの「Sumitomo Chemical Australia Pty.Ltd.(スミトモ ケミカルオーストラリア)」です。

 中国においては、当社は、すでに北京に駐在員事務所を開設していますが、農薬・防疫薬分野の市場拡大が予想されるなか、より需要家に密接したスピーディーな技術サービスの提供を求められています。また、農薬については中国内における流通ルートも多様化しており、当社独自の販売網の整備も必要になっています。
 このような状況から、現地での直販体制の整備を図ることが最も効率的であると判断し、農薬の中国での第2 の事業拠点として、外国資本に販売会社設立が認められている上海に子会社を設立いたしました。今後、上海の新会社では農薬の販売・普及・開発、および防疫薬の普及・開発を行い、既存の北京事務所は主として農薬の登録業務を行うことで、両者連携のもと、中国におけるアグロビジネスの拡大を図っていく予定です。

 一方、オセアニア地域では、これまで現地の代理店を起用して販売を行ってまいりましたが、需要家から、当社の農薬・防疫薬・飼料添加物について、より密接した技術サポートへの要望が多く、今後の販売の拡大に際して当社独自の事業拠点が不可欠な状況となっていました。そこで、需要家の立地等を勘案し、オセアニア地域における経済の中心地であるシドニーに販売会社を設立いたしました。
住友化学は、農業化学品について、今回の中国およびオセアニア地域での現地会社の設立に引き続き、今後とも、世界各地での直接販売・普及・開発拠点の整備を図っていく考えです。


<現地会社の概要>

1 .中国の販売・開発会社
  @ 社 名   住友化学(上海)有限公司
       (Sumitomo Chemical Shanghai Co.,Ltd.)
  A 所 在 地   中国上海市
  B 役 員   董事長:長尾雅昭(非常勤:住友化学取締役)
      総経理:津田小亮
  C 設 立   1997 年12 月4 日
  D 営業開始   1998 年2 月
  E 資 本 金   80 万US ドル(約96 百万円)
  F 従 業 員   当初10 名
  G 事業内容   農薬の販売、および農薬・防疫薬の技術普及・開発等
       
2 .オーストラリアの販売・開発会社
  @ 社 名   Sumitomo Chemical Australia Pty.Ltd.
  A 所 在 地   シドニー市
  B 役 員   Chairman (会長):長尾雅昭(非常勤:住友化学取締役)
      Managing Director (社長):John Gregg (ジョン グレッグ)
  C 設 立   1998 年1 月13 日
  D 営業開始   1998 年2 月
  E 資 本 金   100 万オーストラリアドル(約85 百万円)
  F 従 業 員   当初4 名
  G 事業内容   農薬・防疫薬・飼料添加物の販売・技術普及・開発等

1996/4/25 住友化学

アジア/パシフィック地区における家庭・防疫薬事業の地域統括センター設立について

 住友化学は、アジア/パシフィック地区における家庭用および防疫用殺虫剤事業の強化・拡大を図るため、本年半ばを目途に、マレーシア クアラルンプール市近郊に技術サービスのラボを備えた地域統括の新会社「Sumika Healthagro Asia Pacific (スミカ ヘルスアグロ アジアヨーロッパ)」(仮称)を設立することとしました。事務所建屋および技術サービス・ラボの設備は本年後半に完成し、本年末より本格的な活動を開始する予定です。
 新会社は、極東を除くアジア/パシフィックの全地区を対象に、営業・開発・技術普及の機能を備えた地域統括センターとして活動することにしています。特に、新会社に技術サービス・ラボを付設し、アジア/パシフィック地区の市場特有の気候・環境・使用形式の下で応用試験を実施するほか、顧客への技術サービスの迅速化と強化・充実を目指します。
 アジア/パシフィック地区は、家庭用および防疫用殺虫剤分野で近年成長が著しく、同地区での人口および所得の伸び、衛生意識の向上等から判断して、将来も引続き、高度成長が期待できる最有望市場です。
 今般マレーシアに技術サービス・ラボを備えた地域統括センターを設置することにより、より現地に密着した開発・販売および普及の体制を整えることができるため、住友化学の家庭・防疫薬事業の拡大、シェアーアップに大きく寄与するものと期待しています。

[ 地域統括センター/技術サービス・ラボの概要]

1 .社名   (仮称)Sumika Healthagro Asia Pacific
2 .立 地   マレーシア クアラルンプール市近郊 敷地面積約1ha
3 .設備完成   1996 年後半
4 .事業開始   1996 年末
5 .従事人員   地域統括センター業務 約10人
    技術サービス・ラボ 約20人
6 .業務内容   (1 )地域統括センター業務
   アジア/パシフィック地区における次の業務を実施
     @営業・営業企画
     A技術普及
     B開発
     C原料・製品の調達
     D製剤の現地生産化
(2 )技術サービス・ラボ
     @ユーザーの依頼による製品評価試験(効力・分析)・・・・全世界を対象
     A既存品・競合品のデータ取得
     B技術指導、技術研修の引受け
     C新製品の評価(実地試験)

 


1999/2/9 住友化学

MGK株式買い増しの件

 住友化学は、このほど、北米における防疫薬事業の拠点強化を図る目的で、米国ミネソタ州の
McLaughlin Gormley King Company (MGK社)の発行済普通株式を買い増し、持株比率を飛躍的に増加させました。
 今回の買い増しにより、住友化学のMGK社持株比率は18.2%増加し、32.9%になりました(住友商事株式会社が保有している株式を含めると、合計持株比率は38.9%になります)。MGK社の株式の過半数は、同社の社長でCEO(最高経営責任者)でもあるWilliam D. Gullickson Jr.氏の一族が保有しています。
 MGK社は、北米を主な対象市場として防疫薬の開発・製造・販売を行っていますが、オーストラリアの天然ピレスロイド製造会社への資本参加等も行っています。
 住友化学は、MGK社とは数十年にわたって事業提携関係にあり、1989年の資本参加を機にMGK社に役員を派遣するなど、近年、提携関係を強化してきました。MGK社は、住友化学・生活環境事業部の北米における事業拠点の一つであり、主に米国およびカナダの防疫薬最終製品の製造販売会社向けに、住友化学の防疫薬原体を販売すると同時に、これらの原体を使用した混合剤の開発・製造・販売を行っています。
 今回、北米における防疫薬事業の拠点を強化すべく、MGK社の発行済普通株の買い増しによる提携強化を行いましたが、今後とも引き続き世界各地で防疫薬事業を鋭意拡大する予定です。
 なお、今回の株式買い増しを実施するにあたり、シュローダーズ投資銀行を当社アドバイザーとして起用いたしました。
                                                     
MGK社の概要等
1. MGK社の概要

  (1) 商号   : McLaughlin Gormley King Company 
  (2) 本社所在地   : 米国ミネソタ州ミネアポリス
  (3) 準拠法   : 米国ミネソタ州法
  (4) 設立   : 1902年
  (5) 社長兼最高経営責任者   : William D. Gullickson Jr.
  (6) 資本金   : 137,995米ドル
  (7) 株主(非上場)   : Gullickson一族     15,482株   56.1%
        当社               9,075株   32.9%
  住友商事株式会社  1,656株    6.0%
  その他  1,386株    5.0%
  (8) 役員   : 8名 当社役職者1名(非常勤)
  (9) 従業員   : 約60名

 2. MGK社に対する資本参加の経緯

(1) 1989年に住友商事株式会社と共同で、MGK社の発行済普通株式の20%にあたる5,520株
(うち、当社取得は3,864株)を取得。
(2) 1996年から1997年にかけて、当社単独で少数株主保有株185株を買い増し。
(3) 今回、当社単独で少数株主保有株5,026株を買い増し。

(住友化学社史より)

MGK社への資本参加

 当社の家庭用防疫薬のアメリカ向け販売はS.C.ジョンソン社とマクローリン・ゴームレイ・キング社(McLaughlin Gomley King Company,MGK社)が大半を占めていたが、MGK社は同国の家庭用防疫薬業界の中で約70%のシェアを占めるマーケター(Marketer)であり、家庭用防疫薬の重要な顧客でもあった。
 マーケターは原体メーカーとフォーミュレーターの間に介在し、マーケットニーズに即した製剤処方を開発し、登録を取得したうえで、プレミックスの形でフォーミュレーターに供給する役割を担っている。S.C.ジョンソン社などの例外を除いて、大半のフォーミュレーターは規模も小さく、このような機能に欠けていたことから、マーケターへの依存度が高かった。原体メーカーもこの種の機能が不十分で、原体メーカーの中にはマーケター機能を重視してこれを取り込もうとする動きがみられた。
 当社はアメリカにおける家庭用防疫薬事業の地盤の確保を図るため、MGK社に出資を含む両社間の提携関係の強化を申し入れた。その後、長期にわたる交渉の結実、平成元年7月、住友商事を含めてMGK社の20%の株主(当社14%、住友商事6%)となることで、3社間で最終合意に達した。
 アメリカでは農薬の登録要件が年々厳しくなり、市場の二一ズも多様化していた。このため家庭用防疫薬業界におけるマーケターの役割が一層重要視されていたが、当社が最重要マーケットである北アメリカでの開発、販売をさらに積極的に展開するうえでMGK社に資本参加し、協力関係を深めたことは有意義であった。


日本経済新聞 2003/5/17         住化発表

大連で農薬原料合弁 住友化学、コスト削減

 住友化学工業は中国・遼寧省の大連で農薬の原料の生産に乗り出す。現地の化学会社と合弁で製造会社を設立、約7億円を投じて来年中に工場を建設する。全量を日本へ輸出し、日本で除草剤などとして製品化する。製造コスト削減で価格競争力を高める狙い。
 現地の有力化学会社、大連凱飛化学との合弁で、大連住化凱飛化学有限公司を設立した。資本金は3300万元(約4億6千万円)で、出資比率は住友化学が60%、大連凱飛が40%。従業員は約50人。
 住友化学の海外の農薬生産拠点としては、米国、インドに次いで3拠点目。2005年春をメドに、住友化学が日本や米欧市場で販売する除草剤などの原料の生産を始める。日本でつくる場合に比べ、製造コストを2割程度削減できる見込み。
 日本や米欧向けの高付加価値タイプの農薬の生産拠点と位置付ける。事業規模は初年度で10億円強を見込むが徐々に生産能力を増強し、4−5年後には数十億円規模に拡大する。大連凱飛は、国営の大連物理化学研究所が過半を出資する化学会社。


2003/5/19 住友化学

中国での農薬中間体製造子会社設立について

 住友化学は、農業化学品事業のグローバル化と競争力強化を促進するため、このたび中国大連経済開発区に、大連凱飛化学股*有限公司(大連凱飛)との合弁による農薬中間体製造の子会社「大連住化凱飛化学有限公司」を設立しました。(*はニンベンに分)
 住友化学は、農業化学品事業をコア事業として位置付け、関連事業の買収を積極的に進めるとともに、国内・海外主要市場で開発・販売会社を設立し、事業の拡大とグローバル化を進めてきました。
 製造・供給面でも、市場の二一ズが多様化していく中で、コスト競争力の強化や為替変動リスクの回避などより一層の効率化を実現するため、2000年4月、インドに製造子会社を設立しています。この会社は主としてインドおよび周辺国向け製品の製造拠点として順調に操業を続けており、競争力強化に順調な効果を上げていますが、住友化学はさらに、高品質で安価な中間体原料の確保を狙い、WTO加盟後も高い経済成長と技術カの伸びが続く中国を、新たな製造基地の侯補地として検討してきました。
 一方、大連凱飛は、中国の中でも非常にレベルの高い大連物理化学研究所の技術力をべ一スにした、農薬中間体を含む精密化学品の製造販売会社であり、事業の拡大とグローバル化を図るため海外の有力会社との提携を模索してきました。このたび、このような両社の方針が合致し、当初の出資比率が住友化学60%、大連凱飛40%の製造合弁会社を設立することで合意に達したものです。
 今後、新会社は2004年中に製造設備を完成させ、同年末を目途に農薬中間体原料の製造を開始する計画です。事業規模は当初年間十数億円程度と考えていますが、4〜5年後には製品ラインの拡充により数十億円規模にする考えです。
 また、住友化学と大連凱飛は今回の合弁会社設立を手始めとして、今後事業提携の範囲を広めて強化していく予定です。

【新会社の概要】

1.社名 大連住化凱飛化学有限公司
(DalianSumika Chemphy Chemical Co., Ltd.)
2.所在地 中国遼寧省大連経済技術開発区
3.設立 2003年4月7日
4.代表者 董事長隅田敏雄(住友化学理事)
5.株主構成 住友化学工業株式会杜60% 大連凱飛化学股*有限公司40%
6.事業内容 農薬中間体の製造販売
     
【ご参考】
大連凱飛化学股*有限公司(Dalian Chemphy Chemicals Co., Ltd.)の概要
1.本社 中国遼寧省大連市
2.工場 中国遼寧省大連経済技術開発区
3.設立 1996年
4.売上高 約60億円(2002年度)
5.従業員数 約1,000人
6.株主構成 大連物理化学研究所57.5% 大連金港集団有限公司34.4% その他8.1%
7.事業内容 農薬原料・中間体、その他精密化学品の製造販売