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2022/1/17 ユニリーバ、GSKの大衆薬事業買収提案、GSKは拒否

英国の食品・日用品大手のUnileverは英製薬大手のGraxoSmithKline(GSK)の大衆薬事業の買収を提案した。

GSKによると、3度目の最新提案(12月20日付)では買収額は500億英ポンド(約7兆8千億円)という。(現金417億ポンド+Uniliver株式 83億ポンド相当)

GSKはこの提案を事業価値を反映していない("fundamentally failed" to reflect the value of the division)として拒否した。

UnilverはGSKのこの事業の出資者であるPfizerにもアプローチしている。

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GSKの大衆薬事業は、GSKとPfizerの大衆薬事業を統合したもので、GSKが68%、Pfizerが32%出資する。

2018年12月19日に統合を発表した。

GSKの大衆薬:歯磨きのSensodyne(シュミテクト)や抗炎症剤Voltaren、非ピリン抗炎症剤・鎮痛解熱剤Panadol(カロナール) など。
       2017年12月期の部門売上高は71億ポンド(約1兆円)。

Pfizerの大衆薬:痛み止めAdvil(アドビル)、サプリメント製品のCentrum やCaltrate など。2017年12月期の部門売上高は34億ドル(約3800億円)。

統合会社は売上高は98億ポンド(約1兆4000億円)で、Johnson & Johnsonを上回り世界最大の大衆薬メーカーになる。市場シェアは7.3%に達し(2位のJ&J は4.1%)、米国と中国を含む主要地域の全てで1位か2位の市場シェアを持つこととなる。

2018/12/21   GlaxoSmithKlineとPfizer、大衆薬事業を統合 

GSKは統合完了から3年以内に新会社の株式を英国で上場させ、医療用医薬品・ワクチン 事業に専念するとしていた。

このため、本年央にも分社化すべく準備を進めており、売却そのものには反対でない。売却金額が不満というものである。

この事業は中期的に年率6%で成長すると見られ、Unilever はこの点を考慮していないとしている。

なお、GSKは株主から、COVID-19ワクチンの開発遅れで批判を受けている。高額の売却で株主から評価されることを期待している。

SanofiとGSKは2020年4月14日、両社の技術を活かし、COVID-19に対するアジュバント添加ワクチンを開発すると発表した。

Sanofiでワクチンを担当するSanofi Pasteurは、遺伝子組換えDNA技術をベースとするS-タンパク質COVID-19抗原を提供する。
GSKは、実証済みのパンデミックアジュバント技術を提供する。

Sanofiの遺伝子組換え技術をベースとするCOVID-19ワクチン候補の開発は、米国保健福祉省(HSS)の一部門である米国生物医学先端研究開発局(BARDA)との協力の下で、同局の資金提供を受けて実施された。

SanofiとGSKのワクチンは、米政府の爆速ワクチン計画(Operation Warp Speed)の対象に選ばれている。2020年7月31日に米政府が21億ドルを支払い、5000万人分を確保した。

しかし、SanofiとGSKは2020年12月11日、試験計画を遅らせると発表した。

第1/2相臨床試験で、18〜49歳の被検者においてはCOVID-19から回復した人に匹敵する免疫応答が示されたが、高齢者において十分な免疫応答が得られなかったことから、すべての年齢層において十分な免疫応答を得るために抗原の濃度を改善する必要性が示された。

2021年2月に改善された抗原を用いて第2b相臨床試験を実施する。開発計画が成功すれば、2021年第4四半期に実用化の見込みとしている。

2011/10/1 Sanofi の新型コロナワクチン開発 

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英国のSir William Hesketh Lever の石鹸会社 Lever Brothers とオランダのマーガリン会社 Margarine Unie が1930年に統合し、Unilever となった。

その後、両国に本社を持つ英蘭会社としてやってきたが、2020年6月に英国への一本化を発表し、同11月に完了した。(2018年3月に本社をオランダに統合すると発表したが、英国の機関投資家が強く反対し撤回している。)

同様に英蘭資本の石油メジャー、Royal Dutch Shell plc は2021年11月15日、英国とオランダの二重構造となっていた株式や本社機能を英国に一本化する計画を明らかにした。組織構造を簡素化し、社名もShell plc.に変更する。

2021/11/19   Royal Dutch Shell、英本社に一本化し、社名をShell に変更

同社の主要製品は、Dove(パーソ ナルケア)、Lipton、PG Tips(紅茶)、Dirt is Good(洗剤)、Rexona(制汗剤)、Hellmann's(調味料)、Knorr(食品・調味料)、Marmite(酵母ペースト)など多数。

 

Unileverは製品群の再編成を続けている。


同社は近年、パーソナルケア分野での成長を重視し、利益率の低い食品などの事業を切り離す戦略を総合的に展開している。

2016年7月にカミソリのサブスクリプション(定額制・定期購入)サービスを月額最低3ドルで提供しているDollar Shave Clubを10億ドルで買収した。

同社は2021年9月に紅茶事業を分社しEkaterraとしたが、2021年11月18日、同社を45億ポンド(cash-free, debt-free basis)で CVC Capital Partners Fund VIII に売却すると発表した。紅茶の需要が伸び悩んでおり、今後も収益の大幅な拡大は見込めないと判断した。

今回、GSKの大衆薬事業を買収対象に選んだ。


2022/1/18  現代重工業と大宇造船の合併、白紙化


2022/1/19 日立製作所、日立建機の株式を一部売却

日立製作所は1月14日、保有する日立建機の普通株式の一部を 日本産業パートナーズと伊藤忠商事特別目的会社、HCJI ホールディングス合同会社に譲渡する契約を締結したと発表した。

日立建機は、ショベル、ホイルローダ、ダンプトラックなど主要建設機械主軸を置き、新車事業に加えてリューチェーン事業(部品サービス、レンタル、中古等の事業)展開を通じて、顧客や社会課題解決貢献していくことを成長戦略の基本方針として推進してい

今後、日本産業パートナーズおよび伊藤忠商事の支援によりグローバルに事業拡大を加速することで、日立ブランドの価値向上および Lumada 事業の拡大に寄与する。

日本産業パートナーズ は、日本国内において豊富な投資・支援実績を有しており、伊藤商事は、グループ内に建設機械および周辺機器等に関する事業のノウハウを有している。

日立製作所は、引き続きIoT などの研究開発やデジタル技術を活用した部品サービス事業などにおける日立建機との連携により、Lumada 事業のさらなる拡大をめざす。

Lumadaは、“Illuminate(照らす・解明する・輝かせる)”と“Data”を組み合わせた造語で、顧客のデータに光をあて、輝かせることで、新たな知見を引き出し、顧客の経営課題の解決や事業の成長に貢献していく、という思いを込めている。
 

具体的には、遠隔監視で建設機械を常に見守り、データレポートを配信する日立建機のサービスソリューションデータ「ConSite」などで日立が掲げるLUMADAに貢献していく。

日立建機は、2000年より油圧ショベルにオプションで通信端末を搭載、2006年より標準搭載を始め、IoTを活用して、建設機械の稼働・位置情報などのビッグデータをGlobal e-Service®に蓄積してきた。さらに2013年より、Global e-Service®のデータに基づいて、遠隔監視で故障リスクを把握し、建設機械の状態に応じて、データレポートを配信するサービスソリューション「ConSite®」を提供し、顧客の課題であるライフサイクルコスト低減に貢献してきた。

日立製作所は、「ConSite®」の機能・ノウハウを活用した価値創出型の産業機械アフターサービス強化支援ソリューションを2020年10月から提供開始した。

そのほか、ACモータや制御ユニット、トロリーシステムやネット・ゼロ・エミッション化の推進といったことで協業を行っていく。

本株式譲渡の実行後、日立建機に対する日立の議決権所有割合は現在の51.5%から 25.4%となり、同社は日立の持分法適用会社となる。

日立製作所は2023 3 月期の個別決算では関係会社株式売却益 約 1,500 円を、連結決算では事業再編等利益 約 770 億円を計上する。
株式譲渡で得られる 1,824 億円資金を財務基盤の強化や株主還元成長投資の原資として活用、企業価値のさらなる向上に努める。

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日立製作所は「選択と集中」を旗印に、成長分野と位置づけるエネルギーなどのインフラやIoT(モノのインターネット)事業に経営資源を集中させる方針である。

非中核分野を次々に売却していった。

子会社 時期 持株比率  
日立物流 2016/5/19 59.01%→30.01% 株式の29%をSGホールディングスへ譲渡   付記 SGが大半を売却 
日立キャピタル 2016/10 60.61%→33.40% 株式の23.01%を三菱UFJフィナンシャル、4.20%を三菱UFJリースに譲渡
日立国際電気 2017/1   4割超→ゼロ グループで保有する4割超をKKRに売却(配当金を合わせ752億円で)
KKRはTOBを実施、傘下のHKホールディングスの完全子会社とし、2018年に工機ホールディングスと改称。

KKRは日立国際電気の半導体製造装置事業を分離、2018/6にKokusai Electricを設立したが、
2019/7 これをApplied Materialsに22億ドルで売却した。→中国の承認得られず、解約

日立工機
(電動工具)
2017 
  
40.25%→ゼロ
 
KKRに売却(KKRがTOB)
日立アーバンインベストメントも 10.90%→ゼロ
クラリオン 2018/10 6割超→ゼロ 仏自動車部品大手フォルシアに譲渡、売却価額は899億円 
日立オートモティブ
システムズ
2019/10 66.6% ホンダのケーヒン、ショーワ、日信工業と統合
ホンダが33.4%

2009年に上場子会社は22社あった。

2009年に日立情報システムズ、日立ソフトウェアエンジニアリング、日立システムアンドサービス、日立プラントテクノロジー、日立マクセルを完全子会社とすべく、TOBを実施。いずれも上場廃止。

2014年に日立メディコと、2016年に日立モバイルと、株式交換を行ない、上場廃止。

2018年にクラリオンを売却した結果、2019年には日立化成、日立金属、日立建機、日立ハイテクノロジーズ (2020/2 日立ハイテクに改称)の4社に減った。

2020年には上場4子会社のうちの日立化成株式を51.29%全てを 昭和電工に譲渡した。

2019/12/2 日立製作所、子会社日立化成を昭和電工に売却へ
2019/12/25 昭和電工、日立化成にTOB 

日立製作所は約53%の株式を保有する上場子会社の日立金属を売却すると報道されていたが、米投資ファンドのBain Capital と日本産業パートナーズ、ジャパンインダストリアルソリューションズのコンソーシアムが独占交渉権を得たことが分かった。日立は持株全てを売却する。この場合、 日立化成の場合と同様、上限なしのTOBとなる。

日立製作所は2021年11月30日、保有する日立金属の株式を売却する時期について、当初予定していた2022年3月期から2023年3月期に後ずれすると発表した。日立は日立金属株に対する公開買い付け(TOB)を2021年11月下旬に開始する予定だったが、一部の国で競争法に基づく手続きなどが完了していないという。

日立金属の売却が実施されると、以前の御三家が全て売却されることとなる。

これにより日立製作所は以前の重工業企業から変身する。

2021/4/15 日立製作所、米GlobalLogicを買収、日立金属を売却 & 付記

日立製作所は2021年4月7日、上場子会社である日立ハイテクの完全子会社化に向けてのTOB(@8000円、総額5311億円)が成立したと発表した。買い付け予定株数の下限以上となったため、応募株式の全部を買い付ける。日立ハイテク株の保有比率は51.73%から90.55%に高まる。TOB成立により、日立ハイテク株は2020年5月18日に上場廃止となった。

今回、最後に残った上場会社の日立建機の持株の一部を売却し、子会社から持分法適用会社とする。

これで、2009年に22社あった日立の上場子会社はすべて無くなる。


 

2022/1/20  中国の出生率、建国以来最低、2021年1,062万人で5年連続減

中国国家統計局は1月17日、2021年の出生数が5年連続減少し、1062万人だったと発表した。人口1000人当たりの出生数を示す出生率は7.52人と1949年の建国以来最低を記録。出生数も過去最少を更新した可能性がある。(出生数は、2016年に1883万人で小さなピークを迎えた後、毎年減少、2019年は1465万人、2020年は1200万人)
 

中国は30年以上続けた「一人っ子政策」を2016年に完全撤廃して全ての夫婦に2人目まで容認し、2021年には3人目まで認めた。しかし、子育てコストの上昇などから出産に慎重な夫婦が増え、少子化に歯止めがかかっていない。
 

国家統計局人口雇用統計局の王平平局長が以下の通り説明している。

2021年の総人口は増えたが、伸び率は鈍化し続け、高齢化の度合いはさらに深まり、都市化のレベルは増加した。

2021年末の国民人口は14億1,260万人(2020年末比で48万人増加)、年間出生数は1,062万人(前年比 140万人減少)、死亡人口は1014万人(前年比16万人増)

1000人当たり出生数は7.52人で前年比で1.00人減少した。
1000人当たり死亡数は7.18人で、0.11人増加した。

この結果、自然人口増加率は1000人当たり0.34人で、前年比で1.11人減少した。

  2021年 前年比
2021年末 人口 14億1,260万人  +48万人
    出生数  1,062万人  -140万人
        死亡数 1,014万人 +160万人
1000人当たり出生率 7.52人 -1.00
       死亡率 7.18人 +0.11人
 差引 自然増長率 +0.34人 -1.11


2012年には自然人口増加率は1000人当たり7.43
人で、数年アップダウンがあったが、2017年からは急降下している。

予測によれば、合計特殊出生率を1.3とすると、中国の総人口規模は第14次五カ年計画期間にゼロ成長、さらにはマイナス成長になる可能性もあるという。

人口増加の継続的な減速は、出生数の継続的な減少によるものであり、これは主に2つの要因の影響を受ける。

第一に、出産可能年齢の女性の数は減少し続けた。

2021年には、15歳から49歳までの出産可能年齢の女性が前年比で約500万人少なくなり、21歳から35歳までの出産可能年齢の女性が約300万人少なくなった。

第二に、出生率は低下し続けている。出産の概念の変化と初婚・出産年齢の遅れ(10年で約2年)の影響を受けて、出産可能年齢の女性の合計特殊出生率は2019年の1.70から2020年は1.30と急降下し、世界各国の水準を大きく下回ったが、2021年も低下し続ける。 (2020年の急減は異常だが、下のグラフのとおり、それまでの横這いが不自然で、過去分の修正を一気に行ったのではと思われる。)

また、高齢化が進んでいる。

  2021年末 2020年比
0〜15歳 2億6,302万人(18.6%) -528万人
16〜59歳(生産年齢) 8億8,222万人(62.5%) +247万人
60歳以上 2億6,736万人(18.9%) +329万人
 (うち65歳以上) (2億56万人) (14.2%)  

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フランスのEmmauel Todd は「老人支配国家 日本の危機」のなかで、中国について以下の通り述べている。

中国の急速な少子化

米中の対立が今後も長く続き、世界の二極化が進むだろう、という点で、多くの識者と私も同じ見解です。その上で、まず人口学者として断言できるのは、中国が米国を凌ぐ大国となり、世界の覇権を握るようなことはあり得ない、ということです。

10年に一度の中国の国勢調査が今年(2021年)5月に公表されました。1カ月ほど公表が遅れ、データを改竄するためではないか、と疑われましたが、発表された2020年の合計特殊出生率は1.3人という衝撃的な数値でした。いつからこんなに低い出生率だったのか、しっかり検証する必要があります。

女性1人あたりの出生率は2.0人に近い水準でなければ、その社会は現状の人口規模を維持できず、数十年後に多大な影響を被ります。1.3人ということは、少子高齢化が急速に進むことを意味し、中国の人口規模からして人口減少を他国からの移民で補うことも原理的に不可能です。

さらに懸念されるのは、出生児の男女比です。106人(男子)対100人(女子)が通常値であるのに、今日の中国では、118人(男子)対100人(女子)という異常値を示しています。出生前の性別判断が技術的に可能になり、女子の選択的堕胎が行なわれているからで、必ず将来の人口構成に大きな歪みをもたらします。

こうした点から、中国の将来を楽観視する人口学者など一人もいないのです。

 

 

2019年の世界銀行統計で、合計特殊出生率は米国は1.71、英国は1.65、ドイツは1.54、世界平均は2.40となっている。

そのなかで韓国は0.92と極めて低く、最下位(202位)となっている。(日本は2019年は1.36で186位、中国は1.70で150位だった。)


参考 日本の合計特殊出生率

付記

韓国の2021年の合計特殊出生率は0.81(暫定値)で、1970年に統計を取り始めてから最も低かった。前年の0.84からさらに下がり、4年連続で1を下回った。
1を下回るのはOECD加盟37カ国で韓国だけ。


資源開発大手INPEXは1月17日、島根・山口県沖合で石油及び天然ガス賦存の可能性を探るため試掘調査を実施すると発表した。

2010 年代初頭より油・ガス田の成立が期待される島根県から福岡県の沖合海域において地質物探評価作業を実施してきたが、2016 年には資源エネルギー庁より受託した基礎試錐を実施した。

それらの結果石油・天然ガスの賦存が期待されることから、本事業を実施することとした。

資源エネルギー庁によると、このガス田は1年間で、国内の天然ガスの年間消費量の1.2%分(93万トン)を産出できる可能性があるという。

国内では、新潟県や千葉県などにある陸上のガス田や新潟県の沖合にある海洋のガス田で天然ガスの生産を行っているが、これらで年間消費量の2.2%分をまかなっている。

試掘場所: 山口県北沖合約 150 キロメートル、島根県北西沖合約 130 キロメートル、水深約 240 メートル
試掘時期:
20223月〜7 7月(予定)

商業ベースにのるかどうかを調べる試掘は、およそ20年ぶりとなる。.

事業費は、およそ330億円と見込まれていて、JOGMEC(石油天然ガス・金属鉱物資源機構)が半額を負担する。

JOGMECは2021年12月27日に本事業を採択した。出資見込み額は約165億円としている。

採択理由として以下を挙げている。

本事業については、(1)技術的事項、(2)経済的事項、(3)政策的事項、(4)事業実施関連事項等の観点から構成されるJOGMECの採択審査基準を満たすと判断される。

また、本事業は、一定規模の埋蔵量が期待されるオペレーター案件であることに加え、国内の事業であり、開発産業育成の観点から戦略的意義を有することから、一部の費用について75%出資対象として採択することとした。 (全体としては対象事業費の50%)


内閣府は1月14日、経済・財政に関する中長期試算をまとめ、経済財政諮問会議で報告した。内閣府は年に2回、中長期試算を公表している。

政府は、国と地方合計の「基礎的財政収支」(プライマリーバランス=PB)を2025年度に黒字化する財政健全化目標を掲げている。

プライマリーバランスは社会保障や公共事業などの政策に必要な経費を、借金に頼らず税収などの収入でどの程度賄えるかを示す指標。

 

今回、国と地方合計のプライマリーバランスについて、経済の高成長が続いた場合の黒字化時期を2026年度とし、前回の試算(21年7月時点)より1年前倒しした。

GDPの実質成長率が2021年度2.6%、22〜24年度2.1〜3.2%、25年度以降2%程度(下図参照)で推移する「成長実現ケース」の場合、国・地方合計の プライマリーバランスは、2022年度時点で35.0兆円程度の赤字になるものの、2026年度には0.2兆円程度の黒字に転じるとした。

更に、「骨太方針に基づく取組を継続した場合、黒字化は2025年度と1年程度の前倒しが視野に入る」としている。

内閣府が黒字化時期を前倒しする根拠として挙げたのは、歳入の柱である税収の増加期待で2022年度 の国・地方合計の税収は109.9兆円と過去最大になると見込んでいる。
高成長が続けば、税収の増加傾向が維持されるとする。

但し、実質1%、名目1%台前半程度での推移を前提とする「ベースラインケース」では赤字がずっと継続する。

 

 

高成長ケースで、
2025年度は -1.7兆円 (-0.3%)
2026年度は +0.2兆円  (+0.0%)
2031年度では +1.2%

ベースラインケースでは
2025年度以降、-0.8%前後で推移
2031年度でも -0.7%

前提条件のGDP成長率は下図のとおり見ている。

 

これに対し、高成長の継続は容易ではなく、現実離れした成長率や物価見通しを基にした「数字ありき」「目標ありき」の試算との批判が出ている。

歳出面の見通しの甘さを問題視される。中長期試算では今後の歳出見通しは当初予算分だけを取り上げており、年度途中に編成される補正予算は含まれていない。


2022/1/22 2022年度の公的年金支給額、前年度から0.4%引き下げ

厚生労働省は1月21日、2022年度の公的年金支給額を前年度から0.4%引き下げると発表した。現役世代の賃金が下落したためで、2年連続のマイナスとなる。

 

年金支給額は、直近1年間の物価変動率と、過去3年間の賃金変動率に基づいて毎年度改定されている。

基本は物価変動率だが、賃金変動率が物価変動率より低い場合は賃金変動率を採用する。

更に制度の長期的・安定的運営のため、給付と負担を均衡させるためのマクロ経済スライドを加える。但し、物価変動率/賃金変動率がマイナスの場合は、調整せず、その分を翌年に繰り越す。

「マクロ経済スライド」とは、公的年金被保険者の変動と平均余命の伸びに基づいて、スライド調整率を設定し、その分を改定率から控除するもの

毎年の支給額の増減の計算は下記の通り。

  2020年度 2021年度 2022年度
直近1年の物価変動率 +0.5% +0.0% -0.2%
過去3年の名目手取り賃金変動率 +0.3% -0.1% -0.4%
(採用) +0.3% -0.1% -0.4%
マクロ経済スライド -0.1% -0.1% -0.1% & -0.2%
(繰り越し)(当期)
改定率 +0.2% -0.1% -0.4%
マクロ経済スライド繰り越し   -0.1% -0.3%

 

参考 米国の場合は勤労者消費者物価指数の上昇により、5.9%の大幅増となっている。

  2022/1/6 米国の2022年の年金給付、生計費調整で5.9%の大幅アップ


2022/1/24 米投票権法案が頓挫 

 

米国の連邦議会上院は1月19日、下院で可決済みの投票権法案の採決を行ったが 、与党民主党議員が2名反対票を投じ、否決された。

1.75兆ドルの Build Back Better Actも通っておらず、バイデン大統領にとって大きな痛手である。

ーーー

米国では大統領選挙投票日は平日(11月の第1月曜日のあとの火曜日)である。また、広大な土地のため投票にはかなり遠くまで行く必要がある。

前回の大統領選挙で は、郵便投票等により、これまで棄権していた多くの有権者(主に民主党支持者)が投票を行なった結果、バイデン氏が僅差で勝利した。

2020/12/10 米最高裁、ペンシルベニア州の大統領選挙郵便投票無効を認めず 

これを受け、共和党が知事である多くの州で投票の規定を厳密化する法律を設定した。バイデン大統領は1月11日、2021年だけで19州が投票権を侵害する法律を34本制定したと指摘した。

これに対し、民主党は連邦法で投票権の保護法案を提出した。

今回、下院で議決した投票権法案を上院に付議した。これは、「投票の自由法案」と「ジョン・ルイス投票権促進法案」を一本化した もの。

前者は、選挙日を連邦の祝日にするほか、全有権者が郵便投票用紙を請求できるよう定める。
後者は、各州が投票方法に関する変更を行う場合、司法省からの事前承認を求めるもので、共和党が知事・州議会を押さえている州で、投票方法を制限する法律が成立している動きに対抗す る。

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問題は上院は与野党が50:50であり、かつ上院独特のFilibuster Ruleにより、野党のFilibuster を止めて議決するには(現在の規定では)60票が必要である。

なお、下記の例外がある。

1)「財政調整措置(リコンシリエーション)」手続き  Congressional Budget Act of 1974 により過半数で議決

@ 予算決議案

予算決議案の審議時間が50時間に限られているためフィリバスターを回避できる。

A 予算決議案が成立すれば、財政調整法を審議する。

審議時間が20時間に限られているため、上院でのフィリバスター財政調整法には適用されない。

2021年のの5500億ドル規模のインフラ包括法案は通常の方法で69票の賛成で可決したが、
3兆5000億ドル規模の予算については、「予算決議」で50対49の賛成多数で可決
(その後、予算規模を半減した。本来、50対50で上院議長である副大統領の票で通るところが
Joe Manchin議員の反乱で通っていない。)

2021/8/26  米下院、3.5兆ドルの予算決議案を可決
2022/1/4 米国民主党の混乱 

2) 「核オプション」

上院のルールでは、各議案の審議でフィリバスターが可能で、これを打ち切るためには60票が必要である。
(実際には、フィリバスターは行なわず、60票以上の賛成で法案を議決しており、Silent filibuster と呼ばれる)

但し、ルールそのものの変更議案については過半数で決めることが可能となっている。フィリバスターの権利を否定するもので、「核オプション」と呼ばれる。

2003年(George W.Bush大統領時代)に共和党が上院で51議席で上院の多数を占めていたが、民主党がフィルバスターで人事を次々に否決した。このため、共和党内で「核オプション」が議論された。

2013年(Barack Obama大統領時代)に、民主党が多数を占めたが、逆に共和党がフィルバスターを使った。

このため、民主党が「核オプション」採用に踏み切り、最高裁判事を除き、連邦判事や各省の長官の承認は多数決とした。

2017年4月にトランプ大統領指名のNeil Gorsuch 連邦控訴裁判事を最高裁判事に承認するに際し、米上院は共和党提案の審議打ち切りの動議を賛成多数で可決した。最高裁判事の承認に関してのみ単純過半数の賛成で打ち切りを可能にする規則変更で、民主党員も3名が賛成した。

2017/4/8 米上院、異例の手続きで最高裁判事を承認 

今回、上院民主党は「核オプション」そのものではなく、これより弱い(穏健な) Talking Filibuster による決議を考案した。問答無用の過半数議決ではない。

上述のとおり、現在はSilent filibusterであり、実際にはfilibuster (長時間の発言継続による議事妨害)は行なわない。
今回の案は、実際にfilibusterを行なわせ、その発言が終了した時点で過半数で議決するというものである。
(会期が終わるまで発言を続けない限り、最終的に過半数で議決できる。)

しかし、この民主党の案も失敗に終わった。

1月19日、まず投票権法案の議決のため、討論終結の議決を行った。これは60票が必要なため、当然否決された。

賛成 49、反対 51 (共和党50に加え、民主党院内総務のChuck Schumerが反対票を投じた。)

Chuck Schumerの反対は手続き的なもの。どちらにせよ60票にはならない。
一旦否決された法案に賛成しておれば、同一法案を別手続き(Talking Filibuster )で審議する法案を出せない。

次いで、Chuck Schumerが同法案をTalking Filibuster により審議する法案を提出した。

決議のルールを変更する法案であり、過半数で議決できる。与野党50:50のため、上院議長である副大統領の票で議決できる予定であった。

しかし、想定外のことが起こった。民主党のJoe Manchin議員と Kyrsten Sinema議員は反対票を投じ、48対52で否決された。(実際は通常ルールによるという法案が賛成多数で通った。)

両議員は当初の投票権法案には賛成しており、「ルール変更ではなく超党派の合意をめざすべきだ」として反対した。

 

Joe Manchin議員は、1.75兆ドルの Build Back Better Actと今回の投票権法案のバイデン大統領の目玉法案を2つも潰したことになる。


2022/1/25 ジャパンディスプレイとパナソニック、中国の天馬微電子との特許紛争で和解 

ジャパンディスプレイ(JDI)とパナソニック液晶ディスプレイは、中国深圳の天馬微電子Tianma Microelectronics )に対し、2020 8 31日に米国において特許侵害訴訟を提起し、相互間で紛争が生じていたが、相互の真摯な協議により、2022 1 21 日に、3社は全ての訴訟を取り下げ、相互の特許権を尊重することで合意した。

訴訟では、JDIとパナソニックは、両社が共同で保有する9件の特許とJDIが保有する6件の特許(いずれも液晶画質技術に関するもの)が天馬微電子によって侵害されたと主張する。
両社が保有するこれらの特許は、米モトローラのスマートフォンや台湾の華碩電脳(ASUS)のタブレット端末の一部に使用されている。

3 社は特許クロスライセンス契約を締結し、JDI及びパナソニック液晶ディスプレイ Tianma 社からライセンス料を受領することとなった。

JDIは約20億円としている。パナソニック液晶ディスプレイは公表していない。

JDIは減資により赤字を一掃する。減資前の2022年3月期決算では、営業損益、当期損益でいずれも20億円未満の赤字を予想しているが、これにより減資前でも若干の黒字となる。

2022/1/14   JDI、減資で累損一掃

 

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ジャパンディスプレイ:



 

パナソニック液晶ディスプレイ(旧称 IPSアルファテクノロジー)

  2005 2008 2010

備考

  IPS アルファ
テクノロジー
パナソニック            
液晶ディスプレイズ
 
日立ディスプレイズ 50% 50% - JDIに参加
日立製作所 - - 3%
松下電器 30% 45% 92% 東芝とのJVから離脱
日立とのJVから離脱
東芝 15% - - JDIに参加
その他 5% 5% 5%  

 


2022/1/26 韓国文大統領がサウジ皇太子と会談、炭素中立などで協力強化へ 

主なMOU:
 
サウジ側当事者 韓国側 案件
ROSHN(不動産開発) Samsung C&T 住宅開発、プレキャストコンクリートブロックでの共同事業の非独占基本契約
Public Investment Fund (PIF) POSCO / Samsung C&T 輸出用のグリーン水素生産計画の研究、開発
Saudi Aramco Korea Electric Power Corporation ブルーアンモニア、ブルー水素への投資、生産、輸送、販売のプレFS
POSCO                  同上の投資
Export-Import Bank of Korea            同上での60億ドルまでの与信を含む基本契約
Saudi Aramco  S-Oil R&D、ブルー水素、技術開発などでの一連の契約
Saudi Arabian Industrial Investments Company (Dussur) &  Saudi Aramco 斗山重工業 Ras Al-Khairでの鉄の鋳造、鍛造工場建設
Al-Sahm Al-Usud Kumho Tire タイヤ生産工場建設の技術提携契約(年産15百万本、2023年3Q生産開始予定)
サウジ当局 韓国知財当局 専門家派遣を含む相互協力パートナー契約
Ministry of National Guard EzCaretech
 (電子健康記録提供)
AIベース自動診断システム( Dr. Answer)を病院に設置する技術協力契約のletter of intent

 


2022/1/27 セルビア、Rio Tintoのリチウム開発許可取り消し 

Serbia 政府は1月20日、資源大手Rio Tintoのリチウム開発許可を環境面の懸念から取り消したと発表した。

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Rio Tintoは2021年7月27日、EV向けバッテリーの需要増加を受け、Serbia のJadarでのリチウム事業に24億ドルを投資する意向を明らかにした。関連施設を2022年から4年かけて建設する計画で、投資については年内に最終決定する。

Jadar鉱床は、セルビア西部 Loznica にあり、2004年に発見された。地下鉱山とオンサイト加工施設から成り、バッテリー用の炭酸リチウムを生産する。同鉱床では太陽光パネルや風力タービンに使われるホウ酸塩も生産する。

セルビアは世界で唯一、新規鉱物である Jadarite(ジャダライト:白を基調とした単斜晶ケイ酸塩鉱物で、組成式はLiNaSiB3O7(OH) または Na2OLi2O(SiO2)2(B2O3)3H2O で表される。が採掘可能な国である。ベオグラードから西方 100 qの Loznica 地域に位置する Jadarリチウムプロジェクトは、2004 年に Rio Tinto が鉱床を発見した、

同地で探鉱を行っていたRio Tintoの地質学者が、ドリルコア中に従来知られていた鉱物のいずれとも異なる小さな丸い団塊を発見した。ロンドン自然史博物館およびカナダ国立研究評議会の鉱物学者の確認の結果、新鉱物と認められた。

同プロジェクトがリチウム生産を開始すれば世界生産の 2 割を占めると推測されている。Rio Tintoはこれまでに同プロジェクトに 7千万US$を投じており、2016 2 月にはさらに 2千万 US$を投じると発表した。

Rioにとって唯一のリチウム開発事業。

2029年に完全生産に向けて立ち上げた後、年間約58,000トンの炭酸リチウム、160,000トンのホウ酸、255,000トンの硫酸ナトリウムを生産する。

鉱山の予想される40年の寿命にわたって230万トンの炭酸リチウムを生産することを目指しており、Jadar事業により、Rioは少なくとも向こう15年間は欧州最大のリチウム供給企業になる見込み。

Jadarの開発には、地域社会への影響を最小限に抑えるために、最高の環境基準に基づいてプラントが建設される。また、水処理についても、専用の施設を設置し、原水の約70%をリサイクル水や鉱山排水処理水で賄うなど、最先端の技術を導入する。

 

しかし、Rio Tintoは2022年1月18日、許認可手続きが長引いていることや、環境保護の観点から激しい反対運動が起きていることから、リチウムの生産開始が2027 年に遅れる見通しを明らかにした。

セルビア議会は2021年、リチウム鉱山開発プロジェクトを加速させるために、私有財産の収用手続きをより迅速に行える法律を施行し、極右のヴチッチ大統領もそれを強く支持した。

セルビアは深刻な水質汚染、大気汚染、産業廃棄物の不適切な処理に伴う公害に悩まれており、環境保護を蔑ろにする極右政党への非難は日増しに高まった。ある環境専門家は、リチウム鉱山は農地を破壊し、水源をさらに汚染すると警告した。

リチウム鉱山に反対するデモは2021年11月27日に本格化し、一部の抗議者と警察が衝突した。

12月4日に首都ベオグラードなどで政府のリチウム鉱山開発プロジェクトに反対する抗議デモが行われ、数千人が高速道路と橋を封鎖した。

 

今回、セルビア政府は1月20日付の声明で、ブルナビッチ首相がRioのリチウム開発計画について「許認可や決定はすべて無効になったと述べた」ことを明らかにした。環境団体の要請などに対応したと説明している。

Rioは「ブルナビッチ首相の声明に重大な懸念を抱いている」との声明を出した。「常にセルビアの法律を順守して事業を運営してきた」と強調したうえで、「決定の法的根拠を検証している」とした。

 

オーストラリア政府は1月16日、セルビア出身であるテニスのノバク・ジョコビッチ選手を国外退去とした。セルビア政府は猛反発し、大統領は同選手のビザ取り消しを認めた豪裁判所の判断について「多くの噓にまみれた茶番劇だ」と批判していた。

(各紙がこれに触れている。環境保護での反対運動があることは確かだが、本件がいくらかは関係しているのではとの疑いを表しているのではと見られる。)

 

専門家は「ジャダールほどのプロジェクトは多くない。ジャダールの開発ができなければ、西側諸国は自前のサプライチェーンを持てなくなる」と述べ、リチウム、その他重要な電池資材の不足が深刻化すると予想した。

専門家の間では、世界的なリチウム不足が少なくともあと3年続くと予想されていた。ジャダールの開発許可取り消しで、不足状態がさらに長期化することになる。


2022/1/28 ENEOS、和歌山製油所を2023年10月に停止  

ENEOSは1月25日和歌山製油所の精製・製造および物流機能を2023年10月を目途に停止することを決定 したと発表した。

ENEOSは、基盤事業である石油精製販売事業におけるサプライチェーン全体の競争力を強化することによって、「アジアを代表するエネルギー・素材企業」となることを目指しているが、
国内石油製品の構造的な需要減退や
アジアを中心とした国際競争の激化に加え、
今般の
新型コロナウイルスによる急激な需要減少等、
石油精製販売事業を取り巻く様々な環境
を総合的に勘案した結果、製油所・製造所の生産・供給体制の再構築が急務と判断し、この度、和歌山製油所の製油所機能を停止することとした

ENEOSによると、同社製油所の常圧蒸留装置の稼働率は現在70%台後半で、80数%を目指すが、更なる生産能力見直しは必須とする。

<和歌山製油所の概要>
所在地
和歌山県有田市初島町浜1000
操業開始
1941
従業員
447(2022年1月1日現在)
敷地面積
約248万 m2
原油処理能力
127,500バレル/

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JXホールディングスと東燃ゼネラル石油は2017年4月1日に経営統合し、新統合会社「JXTGホールディングス」を設立した。

2015/12/4 JXホールディングスと東燃ゼネラル石油の経営統合

2020年6月にENEOSホールディングスに変更した。


その後の各工場の推移は下記のとおり。
能力 千B/D

    統合時    その後 (2022/1 現在)
製油所 JX 仙台 145 145  
鹿島石油 252 203.1  
根岸 268 270  
大阪国際石油 115 - 2020/10 精製停止(千葉へ移転)
水島 380 350.2  
麻里布 127 120  
大分 136 136  
(合計) (1,423)    
東燃 川崎 258 247  
千葉 152 129 大阪国際石油精製に
156 141  
和歌山 132 127.5 今回、2023/10停止へ
(合計) (698)    
合計 2,121 1868.8 11拠点→10拠点→(2023/10) 9 拠点
製造所 JX 室蘭     停止
横浜      
川崎     製油所に統合
知多     停止
東燃 東燃化学川崎      


2022/1/28 GM、米国で3つ目の電池工場を建設、電気自動車生産投資も

GMは1月25日、EVの生産能力の強化に向けて、米国で3つ目となる新たな電池工場の建設を発表した。

LG Energy Solution との50/50 JVのUltium Cells LLCが26億ドルを投じ、ミシガン州 Lansing に第3工場を建設する。

本年夏に土地の整備を始め、電池生産の開始は2024年後半となる。

GMとLG Chemは2019年12月5日、オハイオ州Lordstown の近辺に23億ドルを投資してEV用バッテリー工場を建設する計画を発表した。
折半出資の合弁会社を通じて最大で総額23億ドルを投資する。

GMは2020年5月1日、JVの“Ultium Cells LLC”が当局の承認を受け、スタートしたと発表した。

Ultium Cells LLCは2021年4月16日、テネシー州スプリングヒルに約23億ドルを投資し、新型電池Ultiumバッテリーの工場を建設すると発表した。

今回のミシガン州Lansing は第三工場となる。

2020/1/3   GMとLG Chem、世界最大級のEV用電池工場建設計画を発表

これに加え、GMは40億ドルを投じて、ミシガン州Orion 工場を電気トラックのChevrolet Silverado EV とelectric GMC Sierra の組み立て工場に変換する。GMが開発したUltium 電池 Platform を使い、需要家や用途に合わせ、柔軟に生産できる。直ちに整地を開始し、電気トラックの生産は2024年に始まる。

変換完了までの間は、Chevrolet Bolt EV と EUV (Electric Utility Vehicle) が従来通り生産される。

Orion 工場Ultiumの電池を使用するEVを製造する米国で3番目の組み立て工場となる。他の工場は次の通り。

米国:Factory ZERO(ミシガン州Detroit and Hamtramck)、Spring Hill Assembly(テネシー州Spring Hill)

カナダ:CAMI (オンタリオ州 Ingersoll)

メキシコ:Ramos Arizpe Assembly

2025年末時点で、GMは北米で年100万台以上の電気自動車を製造することになる。

電気自動車以外でも、Lansing 地域の2つの組み立て工場で510百万ドルを投じる。

  • Lansing Delta Township Assembly — 次世代の Chevrolet Traverse とBuick Enclaveの生産のための投資
  • Lansing Grand River Assembly — プラントの改善投資

今回、合計で70億ドルの投資となるが、これは単独投資としてはGMの歴史上で最大の投資となる。


2022/1/29 韓国反発で佐渡金山の世界遺産推薦見送り、一転 推薦へ 

政府は1月19日、文化庁の文化審議会が世界文化遺産の国内推薦候補に選んだ「佐渡島の金山」について、ユネスコへの推薦を見送る方向で調整に入った。 韓国の反発などで、2023年のユネスコ世界遺産委員会で登録される見通しが立たないと判断した。韓国政府が、戦時中に佐渡の鉱山で朝鮮半島出身者が働いており、「強制労働被害の現場だ」などと主張し、登録に向けた動きに反発している。

佐渡の金山は「相川鶴子金銀山」と「西三川砂金山」の二つの鉱山遺跡で構成される。17世紀には世界最大級の金の産出量を誇り、金の採取から精錬までを手作業で行っていた時代の遺跡が残っているのは世界的に例がないとされる。

(強制労働云々に全く関係のない)「江戸時代」の遺構の価値を強調し、世界文化遺産登録を強く求めるもの。

ユネスコは2015年10月10日、中国が登録を申請した旧日本軍による南京大虐殺に関する資料を世界記憶遺産に登録したと発表した。これに対し、日本が猛反発し、ユネスコに支払う分担金の支払いを留保した。そして、日本政府が中心になり、加盟国に審査制度の変更を働きかけた。

この結果、 ユネスコの執行委員会は2021年4月15日、「世界の記憶」(世界記憶遺産)の申請登録に際し、当事国による異議申立制度を設ける改革案を全会一致で承認した。異議が出た場合、関係当事国が対話を行い、合意が得られるまで遺産登録されない。

外務省内では、「今回は日本が逆の立場になり、韓国の反発がある中で推薦すれば国際社会の信用を失いかねない」との判断も働いた。

 

しかし、政府の推薦見送り方針に対し、自民党の安倍晋三元首相ら保守系議員は「弱腰外交だ」などと批判を展開した。

政府は再検討を迫られ、1月28日に一転、ユネスコへ推薦する方向で最終調整に入った。2月1日に閣議了解する見通し。

2023年の登録審査を受けるには、2月1日までに推薦書を出す必要がある。ユネスコは、専門家らで作る諮問機関「イコモス」が現地調査し、登録にふさわしいかを勧告し、21カ国で構成する世界遺産委員会が、登録するかを判断する。ただ、韓国の反発は必至で順調に進むかどうか見通せない。

 

韓国は「強制労働問題」で、日本の端島(軍艦島)など近代産業施設の世界文化遺産登録取り消しを検討してほしいという書簡を発送したことがある。 日本に対する不信感を持つ。

世界遺産委員会は2015年7月5日、長崎県の端島(軍艦島)など全国23施設の「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産登録を全会一致で決めたが、当初、韓国政府は、「明治日本の産業革命遺産」の23施設のうち7施設について、「戦時中に強制徴用された労働者がいた」と主張し、登録に反対した。

その後、韓国側は6月の日韓外相会談で、徴用工を含む「歴史の全容」を施設の説明を加えれば反対しない姿勢を示し、事態は決着したかにみえた。

しかし、新宿区にある総務省 第2庁舎別館内の産業遺産情報センターが一般公開されたが、韓国側は、センターが強制徴用を否定する証言と資料を展示しており、約束した措置を履行していないとして強く抗議した。

2020/6/27 韓国、ユネスコに「軍艦島の世界遺産登録取り消し検討依頼」書簡発送 

ユネスコなどが派遣した専門家が視察し、旧朝鮮半島出身労働者らについての説明が「不十分だ」とする報告書を公表、世界遺産委員会は2021年7月、旧朝鮮半島出身労働者らについてさらなる説明などを求める決議を採択している。

(過去の経緯)

ユネスコは2015年10月10日、中国が登録を申請した旧日本軍による南京大虐殺に関する資料を世界記憶遺産に登録したと発表した。中国は従軍慰安婦問題の資料も登録申請していたが、見送られた。

中国は「抗日戦争と世界反ファシズム戦争勝利70周年」と位置付ける2015年の登録を目指し、2014年に申請した。日本政府は「ユネスコの場を政治的に利用している」と批判し、中国に抗議。申請の取り下げを求めたが、中国は拒否していた。

これを受け、菅義偉官房長官が、審査過程で日本の考え方が反映されていないとして不快感を表明し、「文書について本物なのか、専門家の検証を受けていない」とし、「ユネスコへの分担金や拠出金の支払い停止を含めて検討していく」と、見直す方針を示した。

外務省は2016年10月13日、日本がユネスコに支払う分担金について、2016年の分担金など約44億円の支払いを留保していると明らかにした。

支払いを留保しているのは分担金(約38億5000万円)のほか、カンボジアの世界遺産「アンコールワット」の修復費など任意拠出を約束している約5億5000万円の合わせて約44億円。

支払い留保の理由について、岸田文雄外相は記者会見で「総合的判断で、現時点で支払っていない」と述べるにとどめた。


これを教訓に、外務省を中心に「ユネスコが政治的対立をあおる場になってはならない」と加盟国に審査制度の変更を働きかけた。

ユネスコ「世界の記憶」(旧・記憶遺産)を審査する国際諮問委員会が2017年10月、日中韓など8カ国の市民団体などが申請した「旧日本軍の慰安婦に関する資料」登録の判断を見送る方向となった。

日本政府は2017年11月、「世界の記憶」の扱いをめぐって支払いを留保していたユネスコの分担金を支払う手続きに入った。中国や韓国が後押ししていた旧日本軍の従軍慰安婦関連資料の登録が見送られ、登録制度の変更も決まったため。 

米国がユネスコ脱退を決めるなか、日本は制度改革を主導した。

米国とイスラエルは2017年10月12日、ユネスコを脱退すると発表した。米政府は、ユネスコが「反イスラエル」で偏向していると批判した。

ユネスコの執行委員会は2021年4月15日、日本の働きかけを受け、「世界の記憶」(世界記憶遺産)の申請登録に際し、当事国による異議申立制度を設ける改革案を全会一致で承認した。異議が出た場合、関係当事国が対話を行い、合意が得られるまで遺産登録されない。

それまでの制度では民間団体や地方自治体も登録を申請できるが、新制度では加盟国の政府を通じて行うことになる。
また、最終的な登録決定の権限がユネスコ事務局長から執行委に移行する。


2022/1/31  インテル、米に世界最大級の半導体工場新設 

米半導体大手Intelは1月21日、最大1000億ドルを投じ、オハイオ州に世界最大級の半導体製造工場を建設すると発表した。
バイデン政権は、安全保障上のリスクを減らすとして中国に依存しない半導体の供給網の構築を目指しており、これに歩調を合わせた。

先進半導体の製造に向け、まず200億ドルを投じてオハイオ州に新工場2カ所を建設する。最終的には8つの工場を擁する1000億ドル規模の 世界最大規模の「メガサイト」とする。
スマートフォンや自動車向けなどの最先端の半導体を生産するほか、他社からの受託事業も行なう。(下記「IDM 2.0」戦略参照)

建設場所は州都Columbus郊外のNew Albanyで敷地面積は1000エーカー。3000人の正規雇用、建設関連で7000人の雇用を創出する見込み。

Pat Gelsinger CEOは「新工場は米国における先進半導体生産の新たな中心地となり、Intelの国内開発・生産体制が強化される」と述べた。

本年後半に着工し、2025年の稼働を目指す 。

半導体材料ガスのAir Products、製造装置のApplied MaterialsやLAM Researchといった関連企業も拠点を設ける計画を明らかにしており、米国において半導体の安定供給を確保する強固なサプライチェーン構築を目指す。

同社が国内の新たな地域に生産拠点を設けるのは40年ぶり 。

これとは別に、Intelは2021年9月24日、アリゾナ州Chandler市のOcotillo Campusで新工場建設の起工式を行なった。総額200億ドルを投じて2つの半導体製造工場を建設し、「インテル20A」を含む同社の最先端製品の製造を予定する。2024年の完全稼働を目指している。

同社は2021年9月7日、欧州に半導体工場を2カ所建設すると発表した。投資額は今後10年で800億ユーロ(約10兆円)に上る可能性があるという。

ーーー

2021年2月15日、Pat Gelsinger がIntelのCEOに就任した。

18歳でIntelに入社し、30年にわたる在籍中に数々の輝かしい功績を残し(史上最年少の32歳でVice Presidentに、その後同社初の最高技術責任者:CTOに就任)、2009年にストレージメーカーであるEMCのCOOに就任、2012年9月にEMC子会社のVMwareのCEOに就任したが、2021年2月にIntelに戻った。

Intel は2021年3月23日、新たな事業戦略を発表した。また、先端的な半導体チップの研究・開発をIBMと共同で行うことも発表された。

発表のハイライト:

7nm半導体チップの開発スケジュール
 ・2021年第2四半期に試験製造をスタートさせ、2023年に量産・市場投入する

EUV(極端紫外線リソグラフィ)の使用増により開発が順調に進んでいることを強調
インテルの7nm半導体はTSMCの5nm半導体に匹敵する性能とも言われいる。

IDM 2.0」と呼ぶ新しい開発・製造戦略 (IDM:Integrated Device Manufacturer:垂直統合型デバイスメーカー)
  
 ・半導体の設計・製造・販売を自社で行うIDMを維持し、拡大させる
 ・外部ファンドリ・サービスの利用拡大
 ・「インテル・ファウンドリ・サービス(IFS)」部門を設置し、受託生産サービスを開始

米国・欧州における生産能力の拡大
 ・200億ドルを投じて2つの新工場をアリゾナ州に建設する
 ・米国・欧州・その他地域における生産能力の拡大

  他社の生産能力が相対的に低い米国と欧州で生産能力を増強し、インテルの影響力の拡大を図る。

IBMとの協業
 ・先端的な半導体の研究・開発で協業する

  半導体のプロセス製造とパッケージング技術における研究・開発

 


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